今夜の
藤子不二雄作品は、
「大長編ドラえもん VOL.5 のび太の魔界大冒険」(
小学館刊)です。

映画原作シリーズの第5作ですが、この作品は映画27作目としても昨年
「映画ドラえもん のび太の新魔界大冒険 〜7人の魔法使い〜」のタイトルでリメイクされてもいます。
今回の舞台は何と、最強の秘密道具
"もしもボックス"で作られた世界が舞台。
得意の昼寝で夢を見ていた
のび太は、その世界でカッコよく魔法を使って
ジャイアン、
スネ夫扮する魔王達をやっつけ、囚われている
しずかを救うのですが…
そんな憧れの魔法世界を実現させるべく、"もしもボックス"に
『もしも……。魔法の世界になったら!!』と電話をかけ、その空想の世界を現実にしてしまいます!
ドラえもんが未来の科学である秘密道具の
"タケコプター"を使ったら、しずちゃんに珍しがられて
『科学なんて迷信を信じてるの?
この魔法文明の世の中に。』
と言われる…つまり本当にどこかでひっくり返った世界なのが分かります。
その前に物知りの
出木杉くんから、占星術だとか錬金術なんかの話にからめて科学も魔法も根は一つだという説明を受けるシーンがありまして、ここらへんは
藤子不二雄先生の学説好きな面が現れていて、そして子供達にも知識を授けてくれる重要な所ですね。
そして現実になった魔法の世界は…のび太が期待した、簡単に魔法を使えて何でも解決できる世界ではなく、魔法を学ぶために学校に通わなくてはならなかったり、"魔法の絨毯"は高額だし免許が必要といった、まぁいろんな制約、その世界のルールがあって期待を裏切られるわけです。
もちろんのび太は現実と同じように魔法の学校でも落ちこぼれで…
頑張って、やっと初めて使えた魔法が
『チンカラホイ!!』のかけ声でされるしずちゃんのスカートめくり。
まさか劇中何度もしずちゃんのパンツを見れる事が、この作品の人気の秘密でしょうか?
それからのび太は魔学博士の
満月博士と出会うのですが、彼は魔界の悪魔たちが地球侵略を企てるという"魔界接近説"を唱え、世界のピンチだと言います。
もうこんな世界から元の世界に帰ろうするのび太とドラえもんですが…もしもボックスがママに捨てられてしまいました!
もうこの魔法世界から戻れなくなった二人がもう一度満月博士に会いに行くと、満月邸が消えていて、満月博士の1人娘である
満月美夜子は呪いでネコに姿を変えられています!
月光を浴びている間だけは人間に戻れる美夜子はのび太達に一緒に魔界へ乗り込んで
大魔王デマオンを倒すよう頼みます。
水晶玉の占いで魔王を倒す勇士としてドラえもん、のび太、スネ夫、ジャイアン、しずかといういつもの5人が見えていたのですね。
科学の道具である
"ヒラリマント"なんかは魔法世界でも通用し、悪魔を倒せる事が分かった5人は、ついに魔界へ乗り込むことを決心します。
秘密道具のみならずジャイアンの音痴な歌も活躍して魔物を避け、ついに大魔王デマオンとも対決しますが倒せずに一度敗れ、ジャイアン達はやられたけどドラえもんとのび太だけは逃げ切り、しかしデマオンの手下である
メジューサに時空間の中まで追いかけられて石にされました!
これは敵が強すぎて、ついにドラえもん達が負けちゃう話になってしまいましたが、
「大長編ドラえもん」では初めて登場したドラえもんの妹、
ドラミが二十二世紀から飛んできて助けてくれて、元の世界にも戻っておわり。
…と思ったら、元の世界とは関係ないパラレルワールドながら魔王が勝利したままの、のび太が作った魔法世界を放ってはおけず、
"タイムマシン"で助けに行って…
最強と思われた大魔王デマオンも"デモン座のアルファ星"にある心臓に銀のダーツを撃ち込んでついに勝利。
今までの作品のように、泣きの感動シーンが無いのですが…
それでも冒頭に登場する石にされたドラえもんとのび太がラストに結びつくし、子供向け漫画としては複雑と言えるパラレルワールドを扱った世界観、さすがの構成力にうならされる作品でした。

↑今回の
藤子不二雄先生です。
- 2008/06/29(日) 23:52:11|
- 藤子不二雄
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今回も
藤子不二雄先生のてんとう虫コロコロコミックス、
「大長編ドラえもん」シリーズを続けて…
「大長編ドラえもん VOL.4 のび太の海底鬼岩城」(
小学館刊)です。

前にも触れた通り、実はこの作品が映画原作である
「大長編ドラえもん」で単行本化された最初の作品。
コロコロコミックに連載されていた当初のタイトルは
「のび太の海底城」だったのですが、連載4回目から
「のび太の海底鬼岩城」となったものです。
おなじみの
ドラえもん、
のび太、
ジャイアン、
スネ夫、
しずかという5人が、暑い夏にキャンプへ行こうと相談すのですが、行き先を山にするか海にするかでもめてしまいます。
そこでドラえもんが
『両方いけば、もんくないだろう。海で泳ぎながら山へのぼろうじゃないか』と提案し、海底山へ行く事になりました。
海底には千メートルを超える山や、一万メートルの谷などいっぱいあり、秘密道具
"テキオー灯"があれば、二十四時間は海底でも地上と変わりなく行動できるのです。
次に必要な秘密道具は
"水中バギー"という、心を内蔵していて会話もできるが水陸両用のバギーカーです。
こいつは性格があまりよくなく、へそ曲げて逆らったりもして、まぁ誰よりも人間臭いのです。
のび太の夏休みの宿題が終わればキャンプに行っていいとママから許可を得て、のび太にとっては難関であるその作業を他のみんなに応援、協力してもらって…ついに終わり、太平洋海底の山へ出発!
秘密道具
"テントアパート"で海底のキャンプ、しかもそれぞれの個室や、みんなで遊ぶ部屋なんかもあって…憧れたなぁ。
さらにここでは、海に浮いてるプランクトンを加工して何でも好きな食べ物を本物そっくりに作る事ができます。
皆が頼んだ料理を見てみると…
のび太・・・・お子さまランチ
しずか・・・・パンケーキ
ジャイアン・・・・カツどん大盛り
スネ夫・・・・フィレミニョンのステーキをレアで
とあるのですが、それぞれの性格を現してますね。
しかし、何だフィレミニョンのステーキって。絵もあるけど分かりません。
海底生活…それはそれは幻想的で美しい風景。
『夢みたいにきれい……。』というセリフが違う場面で二度も使われている所に、のんびりと夢の光景を描きたかったであろう
藤子不二雄先生の意思を感じます。
これまで人間が一番深く潜ったのは、深海調査船トリエステ号の一万九百十六メートルという記録なのですが、それをあっさり超えて
"地球の底の底"で記念撮影するドラえもん達が羨ましい。
しかし実際の人間は、地球外まで行ってるくせに海の一番深い所がどうなっているか未だに調査できてないんですよね…
それから巨大イカに襲われて、何と伝説の
ムー連邦の
"海底人"に助けられます。
決して海底人の世界では、陸上人(のび太達)に好意的ではないのですが、エルという少年兵士とは仲良くなります。
近年の大ヒット作
「DEATH NOTE(デスノート)」で主要人物にエルというのが出てきて、私は真っ先にこの海底人を思い出したのですが…まぁそれはどうでもいいですね。
このエル達のムー連邦は、核実験の失敗で人間が滅びてもなお残り、敵を攻撃するだけの機能を持ったロボット達が生き続ける
アトランチスと敵対していて…
そのロボットのみの世界となったアトランチスは、海底火山の爆発を敵の攻撃と認識して、そこの
"鬼岩城"が七千年ぶりに臨戦態勢に入りました!
鬼岩城の自動報復システム・
ポセイドンが稼動したら、鬼角弾がばらまかれて海底ばかりか全地球が虫一匹、草一本残らない死の世界になってしまいます!
ついに秘密道具を駆使してついにバミューダ海域のアトランチス鬼岩城へ着き、戦うのび太達でしたが、そこのロボット鉄騎隊はあまりに強く…全滅。
そしてしずかの首が刎ねられるその時、性格悪いくせにしずかだけは好きで甘えていた水中バギーのバギーちゃんが自らの意志でドラえもんのポケットより飛び出し、復習の神ポセイドンに特攻して果て、同時にポセイドンを爆発されて地球の危機を救うのでした。
自らの死を省みずに愛する者のために死んでいく…
大長編にだけ出るゲストキャラクターで味方側としては初めて、しかもこんなにカッコよく命を落としたのは、人間ではなく秘密道具のバギーちゃんでした。
ドラえもんの声優
大山のぶ代さんが、一番印象に残ったキャラクターだと言っていたのもうなずける涙のお別れです。
海に沈んだ伝説の2大大国の他にも、バミューダトライアングル、マリアナ海溝、生物の進化論…
海底に関する伝説や情報が盛り込まれていて、少年達がこのジャンルに興味を持つきっかけにもなったであろう名作でした。

↑今回の
藤子不二雄先生です。
- 2008/06/28(土) 23:28:41|
- 藤子不二雄
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藤子不二雄先生の
「大長編ドラえもん」シリーズ、今回は…
「大長編ドラえもん VOL.3 のび太の大魔境」(
小学館刊)です。

これもタイトルを聞いただけで子供時代を思い出して胸キュンな作品だ…
早速あらすじ紹介にいくと、例によって夏休みの大冒険を求める
のび太、
ジャイアン、
スネ夫が、地球の隅々まで人間に探検しつくされて謎や神秘のかけらも残されていない事を憂き、
ドラえもんなら穴場を探せるだろうと頼みます。
何だかんだ言っても
"自家用衛星"という秘密道具を使って魔境探しに協力してくれるドラえもん。
そして捨て犬を飼う事を上手くママに認めさせて、そいつにペコと名付けて(腹ペコだったから)喜ぶのび太でしたが…
このペコが勝手に膨大な衛星写真の中から謎の石像が写る写真を見つけます。
ついに大探検旅行の行き先になる魔境を見つけたと喜ぶのび太達。
今回の舞台はその謎の石像が写ったアフリカはザイール、コンゴ盆地の奥に存在する秘境ヘビー・スモーカーズ・フォレスト(煙草好きの森)とNASAが名付けた場所。
常に霧で覆われて衛星写真でも撮影できない現代の秘境なんだそうです。
最初だけいろいろ知恵を貸す役割として、大長編には珍しい
出木杉くんが出てましたが、やはり冒険には同行しません。
いつも通りヒロインの
しずちゃんは行くというのに。
そして、最古の人類を生んだ、そして未だに人類の支配が及ばないジャングルが広がる野性の王国・アフリカへ出発!!
ジャイアンばかり猛獣に襲われて、秘密道具に助けられた後で強がって丸太を持ってみたらそれが大蛇で…『スミマセン』なんて謝ってるジャイアンとか、コメディー部分が他の大長編より多く、そして面白い。
一度日本に戻り、それから思う所あったジャイアンが
"桃太郎印のきびだんご"、
"スモールライト"、
"タケコプター"、
"ショックガン"、
"スーパー手ぶくろ"といった戦闘で役立つ大長編の定番秘密道具を集めて空き地にしまい、改めて秘境に向かいます。
しかもいつでも冒険から日本の現実に戻れる便利な
"どこでもドア"が、空き地に置きっぱなしにしておいたら
神成さんにゴミと勘違いされて焼かれて、使えなくなってしまいます!
つまり今回は、あまりドラえもんの秘密道具に頼れなくなって自分達の力で謎に挑戦する設定になっているのです。
ワニに襲われて危ない所を土人の集落に助けられ、それからも数々の危機を何とかしのいでいくと…
連れてきた捨て犬のペコが、しゃべります!しかも自分を犬の国である"
バウワンコ王国"のバウワンコ百八世の子、
クンタック王子だと名乗るのです!!
もう物語りも半分以上過ぎてから突然の告白に驚くのですが、まぁ読者はペコがタダの犬じゃない事は知っているのでいいか。
バウワンコ王国とは、ヘビースモーカーズフォレストの奥で周囲を深い谷に囲まれた地形によって外界から遮断されている所で、犬が進化して人間界以上の王国を築き上げた所。
そこは
ダブランダー大臣によるクーデターが起きて、ペコも抹殺されそうになって逃げた所を、日本に辿り着いてのび太に会ったわけだったのです。
ダブランダー大臣は軍事政権が誕生させ、火を吐く車や空飛ぶ船等の新しい兵器で人間の世界にも攻め込もうとしている…
そこでバウワンコ王国に伝わる古の予言で、
『悪者がそむき重大な危機にさらされる。その時、十人の外国人が…、
巨神心を動かし、国を救う』というのが出てきます。
何だか
「風の谷のナウシカ」チックに重厚な雰囲気が出てきましたが…
のび太達は当然五人しかいないわけで、ではあと五人の外国人とは何者なのか。
種を明かすと、
"先取り約束機"という秘密道具を使って近未来から来たのび太達五人自身だったのですが、子供の頃はこんなネタにビックリ感心だったなぁ。
今作ではずっとジャイアンの孤立があり、秘密道具を勝手な考えで置いてきたために招いたピンチの責任を感じています。
そしてダブランダー大臣の軍勢によって負けが見えた時、ペコは犠牲になって外国人であるのび太達を逃がそうとするのですが、ジャイアンは責任を取る形として、自らも死にに行くごとくペコの後に続き…
のび太達もやはり後を追って
『これからなにがおこるにしても、ぼくらはず〜っといっしょだよ。』なんて言うのです!
もう、登場人物達と一緒に私も泣いています。
それから闘い、ピンチを乗り越えた後のハッピーエンドがあるのですが…
『アレを忘れてないか?』と思う読者のためでしょうか?
ちゃんと最後の最後になって、しずちゃんの全裸シーン、入浴シーンも披露されていますのでご安心を!
うーん、今回もまんまと
「大長編ドラえもん」に感動させら、涙を流す私でした。

↑これはこの単行本に載っている
藤子不二雄先生です。
- 2008/06/27(金) 23:06:37|
- 藤子不二雄
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藤子不二雄先生の
「大長編ドラえもん」(
小学館刊)シリーズ紹介を続けて、今回は…
「大長編ドラえもん VOL.2 のび太の宇宙開拓史」です。

ここからは前作と違って、最初から映画化を前提として描かれていますし、シリーズとしては重要な2作目ですので、かなり力を入れたであろう名作ですね。
タイトルは
藤子不二雄先生も大好きな
ジョン・フォード監督(他二人)の
「西部開拓史」から取っているのでしょうが、やはり西部劇映画の
「シェーン」と
「ブリガドーン」を作品のヒントにしているとも、
藤子先生自らが語っていました。
ご存知もう一人の
藤子不二雄先生が描いた自伝漫画
「まんが道」作中で、
手塚治虫先生と一緒に
ゲイリー・クーパー主演の
「ヴェラクルス」を観て感銘を受ける話があるのですが、重要な部分でこれのそのままオマージュと思えるシーンもあります。
そんなわけで、この
「大長編ドラえもん VOL.2 のび太の宇宙開拓史」は
藤子不二雄先生の西部劇。
すると"SF…すこし・ふしぎ"が入ってくるわけで、舞台を西部ではなく宇宙に移しての冒険が始まるのです。
重要にして便利な事に、何をやってもダメと思われる
のび太には二つの特技があって、一つはあやとり。
そしてもう一つが…射撃。これは西部の世界では生きる上で必要不可欠なのですから、唯一のび太が肉体的に活躍できる舞台とも言えるのではないでしょうか。
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それでは、あらすじを追ってみると・・・
地球から遠く離れた
"コーヤコーヤ星"に住む
ロップルという少年と、
チャミーという毛むくじゃらのぬいぐるみみたいな可愛い動物が宇宙飛行していると、敵(
"トカイトカイ星"の
ガルタイト鉱業社員)に襲われて無理なワープをして超空間の事故を引き起こしてしまいます。
これによって偶然にも、のび太の部屋の畳とロップルの宇宙船の倉庫という、遠く離れた二つの場所がくっついてしまいました。
出会ってすぐに友達になった、地球ののび太&
ドラえもんと、コーヤコーヤ星のロップル&チャミー。
ロップルがのび太にワープ航法について分かりやすく説明をするシーンは、このSFの基本知識について勉強になると同時に、のび太ののんきなバカさが可笑しくて、いいですね。
それからコーヤコーヤ星まで遊びに行くようになったのび太は、
ジャイアン、
スネ夫、
しずちゃんも連れてって遊ぶのです。
しかしこの惑星は重力が地球に比べて軽すぎて、野球もできません。怒って帰っていくジャイアン達でしたが…
しかしそれは、逆にこちらの人達に比べて地球人はるかに早く動けて強い、スーパーマンになれるという事でした。たとえのび太でも。
コーヤコーヤ星もこの島宇宙の中心で大都会のトカイトカイ星も、地球に比べると人も建材すらもかなり弱いのだから、いいですよね〜。
自分が突然変異で強くなる事がなくても、自分の周りが貧弱な世界でスーパーマンになれたら…という
藤子先生の夢、空想が描くこの設定!子供の心そのままで素敵ですよ。
実際に地球では…転び、ジャイアン達に笑われ、犬に噛まれ、車に水かけられてドブにはまり、帰宅して母親にガミガミ怒られて、という日々なのに、コーヤコーヤ星へ行けば大歓迎されるので、涙を流して感激するのび太です。
そしてロップルやチャミー達の敵であり、鉱脈の独占を企んでコーヤコーヤ星人を追い出そうとするトカイトカイ星の大企業・ガルタイト鉱業を撃退して活躍するのですが…ガルタイト鉱業よりもっと手ごわい敵は地球にいました。
ママの監視の目が光り、机から一歩も離れては行けないと命令されるのです。
のび太がコーヤコーヤ星に行けないうちに、ガルタイト鉱業からさらなる追い立てを食らうロップル達は、"コア破壊装置"を星に取り付けられて、強制的に追い出されようとしています。
胸騒ぎして気になっていても、しずちゃんを見張りにまで付けられて動けないでいると、泣きながら飛び込んできたチャミー。
話を聞き、超空間のつながりが外れかかっていて地球へ戻れるかも怪しくなったコーヤコーヤ星へと飛び込む、男らしくなったのび太とドラえもん。
しずちゃんもママへ言いつけるどころかジャイアンとスネ夫に助太刀を頼んで、一緒に後から駆けつける…
ロップルのピンチに間に合って友情と涙の再会を果たしたのび太達ですが、ガルタイト鉱業は
ギラーミンという用心棒を雇っています。この男は
『わたしはどんな強い相手もおそれない。同時に、弱い相手もみくびらない主義です。
爆発寸前まで この警戒態勢は続けるつもりです。』などと言って頭も切れる恐ろしい腕利きですね。
結局追いつめられたのび太達の所へ、今度はジャイアン達が助けに来てくれて、また友情の涙。
最後はのび太とギラーミン、射撃の腕利き同士で西部劇風に一対一の早撃ち勝負で決闘です!!
お互いの力を見ぬいた迫真の勝負は、何とのび太の実力で勝利。
コア破壊装置で爆発寸前だったのコーヤコーヤ星は、風で飛んだ
"タイムふろしき"が偶然にもひっかかっていて、装置の働きを逆戻りさせたために無事で済みました!
もう二度と会えないロップル達とのお別れでは、ロップルの妹・
クレムから
"雪の花"まで貰って、つまりスーパーマンになって大活躍した上に女子にまでモテちゃって…
「大長編ドラえもん」においてだけはカッコいいのび太なわけですよ。
見事に、夢の余韻も持たせて一冊で完結させる、この
「大長編ドラえもん VOL.2 のび太の宇宙開拓史」よ読んで…また子供の頃、それも小学低学年くらい依頼のアニメ映画版も観直したくてしょうがなくなりました。

↑これはこの単行本に載っている
藤子不二雄先生です。
- 2008/06/26(木) 23:43:38|
- 藤子不二雄
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前回で宣言した通り、
藤子不二雄先生の
「大長編ドラえもん」(
小学館刊)シリーズを紹介していきます。
まずは当然、
「大長編ドラえもん VOL.1 のび太の恐竜」。

これが
"てんとう虫コミックス"で全24巻のうち記念すべき第1巻目で…と、言えれば良かったのですが、実はこれは
「大長編ドラえもん VOL.4 のび太の海底鬼岩城」次いで発売された2巻目であり、シリーズ初期は『VOL.○○』の順番通りに発売されているわけではないのです。
その単行本発売の順番に関してのおかしさは子供の頃から何となく知っていたのですが、改めて単行本の発行日を確かめてみると…
VOL.4→VOL.1→VOL.2→VOL.5→VOL.3→VOL.6となっていて、VOL.7以降は毎年順番に出ていたようです。
まぁそれは単なるオタク知識でしかなくて、これから読んでいく読者には全く関係ありませんし、映画版合わせて付けてくれた『VOL.○○』に合わせて順番に進めて行きます。
ついでに触れると、この
「大長編ドラえもん VOL.1 のび太の恐竜」だけは、当初短編作品として
増刊少年サンデーに掲載されたものを、1979年に
コロコロコミック誌上で大幅な加筆をして長編に仕上げたという経緯を持っています。
そしてそれを1980年に映画
「大長編ドラえもん」シリーズの第1作目として公開、さらに1983年に改ページを加えて単行本になったと。
藤子不二雄先生は、これを『シリーズの中で最も愛着の深い作品』と語ってもいました。
----------------
それでは、
ジョイ・アダムソンの小説
「野生のエルザ」をモチーフにした事で知られるこの作品のあらすじを追ってみると…
一億年前の白亜紀に天下を取っていた、ティラノサウルスの爪の化石を自慢する
骨川スネ夫に対抗して、
野比のび太が
『ツメだけじゃなく、恐竜のまるごとの化石を発掘してみせる!!』なんて、できもしない宣言をしてしまう事から始まります。
その後…偶然にも本当に、しかも簡単に首長竜の卵の化石を発掘したのび太が、
"タイムふろしき"を使って化石を生きた卵の状態に戻し、自分の布団で暖めて孵化させるのです。
本当に孵化したそいつは首長竜の一種でフタバスズキリュウ。
のび太を実の親のように慕ってくる可愛いこの恐竜の赤ちゃんを
ピー助と名づけて育て、公園の池にはなして大きく成長するのですが…
ピー助の本当の幸せを願った優しいのび太は、
"タイムマシン"で白亜紀の世界へ戻してやりました。
しかしピー助を狙う
黒い男(後に"恐竜ハンター"と判明)のせいでタイムマシンの空間移動機能が故障していて、送った先が棲息地である日本近海ではなく、アメリカへ送っていた事が判明。
その地でいじめられてるピー助を連れ戻しに出かけると、今度こそタイムマシンの空間移動機能は完全に壊れてしまいました!
それでも時間移動機能は正常に動くため、一億年後に日本の、それものび太の机と重なる位置にタイムマシンを置かないと元の世界へ戻れなくなってしまい…
そこへ帰るためにのび太は
ドラえもん、
ジャイアン、スネ夫、
しずちゃんと共に冒険をするのです。
この白亜紀を、ドラえもんの秘密道具を使いながら仲間と何日もかけて移動し、時にプテラノゴン等の恐竜に襲われたりしながら冒険するのだから、子供心に羨ましく、そして想像してワクワクしたものでした。
ブロントサウルスなんか馬鹿でかい体なのにノウミソがたったの450グラムしかなく、草食で大人しいから皆が調子に乗って飛びついたりして遊ぶのですが、マヌケののび太までが
『ノウミソがたりないの? つまりウスラボンヤリのノロマか、そんなら安心だ』なんて言ってるのだから、笑えます。
ジャイアンが見せる友情に感動するシーンをはさんで…
ピー助をつけ狙う未来から来た恐竜ハンター達&それを雇う24世紀メガロポリスの大富豪
ドルマンスタンの騙し合い、そして直接対決。
危機一髪でしたが、最後はドラえもん達の勝利でピー助も元の住処へ戻って仲間を見つけ、五人も冒険が終わってにこやかに別れ、のび太はピー助を思いながら眠りにつく…
という話でした。
それににしても、日本人にはもはや一般教養である
「ドラえもん」ですので、それぞれのキャラについてどういう性格とかの説明なんかはいらないのが楽です。
何度かしずちゃんのヌードシーンがあり、しっかり乳首まで見えています。
途中にはさむ細かいギャグシーンもいいし、しっかり楽しんだ後で完結してくれる、少年漫画の手本のような名作でした。

↑これはこの単行本のカバー内側に載ってる藤子不二雄先生です。
それではまた少しずつ、少年達の心である
「大長編ドラえもん」を紹介していきますね。
- 2008/06/14(土) 23:31:01|
- 藤子不二雄
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