久々にSF漫画も紹介しておきましょう。
今回は1949年生まれ広島県出身の、
塚本俊昭先生。
良質のSFを描いていたので好きだったものの、私が大昔に漫画作品集を二冊購入して存在を知って以降、他の作品を探し始めたのですが既に漫画は描いていないようで…
もはやカルト漫画家扱いで情報に乏しいのですが、実は現在もイラストレーターとして活躍しているようです。
そちらの仕事は、
高橋克彦、
菊池秀行、
田中光二といった日本SF小説の大物作家の作品や、ジャパメタバンド
Concerto Moonのアルバム
「From Father To Son」のジャケットなんかでイラストを見る事ができますよ。
私もかつて早川書房やサンリオのSF文庫を集めて、海外SF小説を浅いながらも読みまくっていた時期があるのですが、そんな時にこの
塚本俊昭先生の漫画にも出会ったのでした。
SF、つまり"Science Fiction"。
または科学は無知である
藤子不二雄先生の言う"すこしふしぎ"(Sukoshi Fushigi)の略であるこの言葉には、科学的な物や未来世界、ロボットや宇宙ばかりでなく、ファンタジーやサイバー・パンク、スチームパンクまで全部入ると思うし、夢いっぱいなんですよね。
私が読んできたSF小説はわりとベタな部分だけなのですが、古典SF作家である
ジュール・ヴェルヌ、
H・G・ウェルズあたりはもとより、
ジョージ・オーウェル、
アーサー・C・クラーク、
アイザック・アジモフといった超有名所、
ロバート・シルヴァーバーグ、
シオドア・スタージョン、
ウィリアム・ギブスン…
特に好きで、今でもたまには読むのが60年代くらいの
フィリップ・K・ディックや
レイ・ブラッドベリあたりかな。やはり病んだSFが好きなのでしょうか。かなり文学的だったりしますしね。
話を
塚本俊昭先生に戻して…
その二冊の漫画単行本
「SF宇宙最終要塞」と
「SF第2地球誕生」は共に
芳文社より1978年に刊行されているもので、雑誌
漫画パンチ(芳文社刊)にて"SF近未来シリーズ"として連載されていた短編作品を収録しています。

内容はジャケで連想されるようないかにもな宇宙SFばかりではなく、シュールな奇想作品も目立ち、幅広い作品集になっています。
意外にも宇宙人なんかは一度もハッキリと姿は表しませんし、宇宙や未来の科学が舞台の作品でも奥にあるのは人間ドラマなのです。
経歴はよく分からない
塚本俊昭先生ですが、絵は始めから上手くて、人物の顔が
真崎守先生にそっくりで驚いていると、
「SF宇宙最終要塞」の巻末推薦文を
真崎守先生が書いていて、それによるとどうやら
塚本先生はの
真崎守先生のアシスタント出身のようです。
それなのにここまで一貫したSFの世界…つまり
真崎守先生とは全く違う物を描いてるのですね…。
いくつも好きな作品はあるのですが、まず
「富士噴火大作戦」。
一年後の日本に壊滅的な被害を出すであろう大地震を予測した政府の中、地震の専門家である
金子という男が地震そのものを防止する方法として、地震エネルギーを火山エネルギーに転換させて富士山から噴出させるアイデアと方法を提案し…見事に震度3の小地震に抑える事ができました。
それも静岡県は富士山の近くにある、育った孤児院と子供たちを守るためだったと分かり、泣いて富士山の噴火を見ながら
『富士さん あなたのおかげで 子供たちといい正月がむかえられる……
ありがとう 富士さん』と言うラストがいいです。
「原爆ジャック」は米軍が起こした事故によって妻と子が瀕死の重傷を負わされた原子物理学者の川島博士が、入手した原爆を持って東京タワーに立てこもり、息子が死ぬ時は何十万人の命を道連れにすると言い…
そこで病院が残っていた脳だけ生かしてサイボーグ手術をして息子を生かす、という話なのですが、ここで科学の進化が絶対に正しいのかと神に問いかけるようなテーマが見られます。
「生命創世記」は木星で生物が発見され、かつて解雇されたNASAの元宇宙生物班メンバー達が再び召集する話。
ついに
塚本俊昭であからさまな宇宙人が?と思いきや、この生物はかつて
ヘンダーソン博士が品種改良して酸素の無い世界でも生きられるようにして造り上げ、卵を木星に送り込んだ生物なのでした…
そこにある真意、それと芋虫そっくりな木星生物の造りも好きな作品です。
「空中都市大崩壊」は、才能あったのに貧乏であるためにある金持ちの同級生に利用され、虐げられ続けた
風原による壮大な復讐劇がカッコいい。
『人間も都市も一緒さ 頭と手足がバラバラじゃあな
つまり自己矛盾だよ その結果自己崩壊が始まる』「原子力空母轟沈」は、アメリカの原爆にやられた広島県出身の自衛官がある事件をきっかけに怒りの攻撃を開始する話で…一度の敗北と戦後の洗脳によって、もはやポチとなった日本を考えると痛快さもある作品ですが、これもオチがあって現実ではありませんでした。
「千年王国教」は凄い名作で、奇跡を起こす新興宗教団体の恐るべき陰謀の話。
すでにサイボーグ手術やロボトミー手術も実用化している、科学力に先んじた千年王国は理想国家の建国を目論んでいて…
『これはまぎれもない奇跡よ 科学は奇跡をつくれるのよ
三百年前の人が現代にきたら奇跡がおこなわれていると思うようにね』との梨子様の言葉はごもっともです。ラストもいいですよ。
他には
「北極点炎上」「ヒットラーの帰還」「輪廻の風」「超兵器の墓場」「巨獣世界」「月をとばせ」「神のメッセージ」「宇宙最終要塞」「SF第2地球誕生」「スペース博物館」「人間消滅」「鎖国ニッポン」といった作品が収録されています。
塚本俊昭先生はこれだけの実力で、どうしてSF漫画家としては少しだけ先輩になる
諸星大二郎先生や、
星野之宣先生のような市民権を得られなかったのでしょうか…
そのために他の作品を読む事が出来なかい事が残念でなりません。
- 2008/09/01(月) 23:16:31|
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今夜は久々のSF漫画で、
佐藤史生先生の
「ワン・ゼロ」(
小学館刊)。
佐藤史生…『さとうしお』と読みまして、つまりこのペンネームは"砂糖と塩"の語呂合わせですよ。佐藤は本名ですが。
その
佐藤史生先生は1952年生まれで宮城県出身です。宮城県出身といえば、思い出す漫画家に
石森章太郎先生、
大友克洋先生、
荒木飛呂彦先生…って、この三人の名前を挙げるだけでとんでもない県だというのが分かりますね。
石森章太郎先生と
大友克洋先生が同じ
"宮城県立佐沼高校"を卒業している事は確か以前にも書きましたが、何と
佐藤史生先生も同窓生!
一体どんなバケモノ学校なんだ、宮城県立佐沼高校とは…
佐藤史生先生が世に出るきっかけとなったのは、
萩尾望都先生にファンレターを書いた事。
それから大泉に招かれて
竹宮惠子先生、
木原敏江先生らの
"24年組"とも親交を持ち、会社を辞めて彼女らの肉筆回覧誌
「魔法使い」に参加したり、
萩尾望都先生宅へ居候して専属アシスタントをやりながら自身の作品も執筆し…
1976年に別コミこと
別冊少女コミック(小学館刊)の新人賞に
「星の丘より」で佳作入選、翌年に同誌にて
「恋は味なもの!?」でデビューを飾りました。
それから
"ポスト24年組"の一人として数えられ、理知的なSF作品を描き続けるのです。
代表作としては
「ワン・ゼロ」の他には
「夢みる惑星」が挙げられるでしょうか。
元々が寡作な方なのに、2000年以降作品を描いていないのでだんだん忘れていた今日この頃、ちょっと
「ワン・ゼロ」を読み直してみたらこれが面白くて、ここでアップする事にしたのですが…
単行本は小学館の
PF(プチフラワーコミックス)で全4巻。

90年代後半の近未来(もちろん2008年まできてしまった現代かたらしたら過ぎた過去ですが)の日本を舞台とするSF中篇で、全3章構成です。
さらに
「ワン・ゼロ」前史の
「夢喰い」だとか、こちらは後日譚になる番外編
「打天楽」というのもあります。

そして、今回はここで細かく物語の紹介なんかはしません。
ちょっと哲学的な物語なので手間がかかるという、単純な時間の関係もありますが…
これは予備知識も無しに読んでみてもらいたいですからね。
そんなわけで未読の方は、機会がありましたら
佐藤史生先生が描く、ちょっと変わった神と魔の対決をお楽しみください。
心霊的な要素も面白いですよ。ああ、私は
"瞑想マシン"が欲しいな〜。
悪魔が神に対抗する時はたいがい人間を標的にすると相場が決まっているぜ
それは人間の問題だからさ
"神"も"魔"も人間を抜きにしては意味をなさない
- 2008/06/30(月) 23:43:52|
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この漫画ブログ
名作漫画ブルースでは、漫画界において超重要な大御所なのにまだ紹介しきれてない方々がいて、心苦しい限りですが…
"漫画の鉄人"こと
横山光輝先生もそんな一人ですね。
1934年生まれで兵庫県出身の
横山先生は、あまりに広いジャンルの漫画を手がけていながら、そのどれも一級品というお方です。
昔の漫画家はだいたい広いジャンルで描いていたものですが、その誰と比べても特に
横山先生は凄い。
1954年に貸本漫画の単行本
「音無しの剣」でデビューしたのですが、初期作品はどれも
手塚治虫先生の影響が色濃いですね。
代表作は何といっても1956年のロボット漫画
「鉄人28号」で、これで大人気を博して快進撃が始まったわけですが、他に代表作は・・・・
SF漫画
「バビル2世」「マーズ」忍者漫画
「伊賀の影丸」「仮面の忍者 赤影」中国伝記漫画
「三国志」「水滸伝」時代劇漫画
「闇の土鬼」「隻眼の竜」少女漫画
「魔法使いサリー」「コメットさん」と、どうですか。
別ジャンルで思いつく物だけ軽く挙げてみても、誰もが知ってる作品がたくさん出てきますね。
特撮、アニメ化された作品が多いのがその一因でしょうし、実際に映像向きな作品が多いのです。
映像向きというのは、ワンパターンだったり大衆向けすぎたり、悪い意味でもそれを感じてしまいますが…
あと、そのように幅広いジャンルを手がけていても、ほとんどがシリアス物ですし、実はギャグ漫画だけは苦手だったと思われますが、それも私の趣向とはピッタリ合います。
とにかく漫画界に偉大な功績を残した
横山光輝先生も、2004年に寝煙草の不始末で火事を起こし、しかも足を悪くしていたために逃げ切れず、全身火傷で亡くなってしまいました…享年69歳。
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さて今回一つだけ紹介したい作品は、SF漫画と時代劇漫画が融合した
「時の行者」。
横山光輝先生らしい作品で、オリジナルの単行本は全6巻(
講談社刊)。
主人公の少年・
ジュンは、タイムマシンで過去の日本へ旅してきました。
そして戦国時代から江戸時代を舞台に、有名な歴史上の人物がいる所で予言者・
時の行者として恐れられるのです。
そりゃ未来から来ているのだから、予言できる…というより知っているのは当たり前ですね。
それぞれの話で毎回毎回、未来から持ってきたレーザービーム銃とバリア装置を使い、過去の人類を驚かせる。
単行本で読むと、驚くほどワンパターンに進みますが、これも
横山光輝節ですね。
歴史上の人物に向かって、悲惨な未来を言い放つのも、もうちょっと上手く言えないのかなって苦笑してしまいます。
一つの時代(エピソード)に必ず数十年毎に現れるのですが、過去の人類からしたら昔と全く同じ姿で現れて予言をし、未来道具を使う少年はどれだけ脅威か想像できますし、神のようなものでしょう。
過去の人間にとっ捕まった時もありましたが…
あと、ずっとその時代に居残る事はできず、時が来ればまた本当の自分の時代に戻らなくてはならないルールもあります。
時の行者が狂言回しをしながら描かれる歴史上の事件は、本能寺の変、大坂の陣、島原の乱、浄瑠璃坂の仇討ち、天一坊事件等々で、これは歴史の勉強にもなりますね〜。
私などは学校で勉強したわけがないのに、これらの事件と中心人物を知っているのは、もちろん
「時の行者」のおかげです。
元々歴史が好きで詳しい方にも読んでみてもらいたいな。
さて、時の行者と呼ばれたジュンの目的は!
とある少女を探す事であり、別にその時代で神になりたいとか有名人に会いたいとかではないのです。
そしてついに、とある時代にいた少女と再会するのですが、それが…
これだけ時代をまたにかけて探してたのに、あまりにもあっさりしたもので、普通に会話して一緒に行動するだけ!!
この冷ややかさには、読んだ当時衝撃を受けたものでした。
でも歴史に名を残さずにただ死んでいくだけの人々を救うために、命をかけて頑張る姿も見せるような熱い部分もあるのですが。
これも肝心な事ですが、
横山光輝漫画には確かな
絵の魅力もあるので、貴方も読んでみたらどうでしょうか。
- 2007/04/05(木) 18:33:12|
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今回は
吾妻ひでお先生。
1950年に北海道で生まれた
吾妻先生は、1969年に漫画家デビュー。
その後の作風から1980年代オタク文化の中心人物といったイメージがあるし、可愛いロリコン漫画を数多く描いている人です。
しかし、2005年の
「失踪日記」出版と、それによる数々のでかい賞の受賞によって一般的にも人気者になりましたね。
約8年間、漫画界から離れていた時期があるのですが、その時に二度家族の下から失踪していてホームレスになっていたそうです。
それとアル中により強制入院させられ、治療した様を描いたのが
「失踪日記」でした。
そんな奇行も目立つ
吾妻先生は、丸っこくてエロ可愛いくてポップな絵のギャグ漫画家と認知されてるのでしょうが、シュールな不条理漫画でも傑作が多いです。
それに
「やけくそ天使」「パラレル狂室」「不条理日記」といった代表作がSF漫画ですし、簡単にギャグ漫画家とは言えないのは確かでしょう。
週刊少年チャンピオン等のメジャー誌で活躍していたのに、突如自動販売機本のエロ本に作品を発表したり、ロリコン同人誌を描いてみたり…
その作品自体も実験的な漫画が多くてビックリしますよ。
詳しい経歴とかは私も勉強不足なので書けませんが、私があのポップすぎる絵(中には劇画みたいなのもありますが)を好きではないのと、昔初めて読んだ
吾妻作品がちょうど創作意欲が無い時期(楽な印税暮らしをしてた)のダメな作品だったようで、本当に全く面白くなかった。
そんなわけであまりハマる事なくスルーしていた
吾妻ひでお先生なのですが、何故今回これを描いてるかと言えば…
1982年に出版されたシュールな短編集
「海から来た機械」(
奇想天外社刊)。
これが大傑作だったからに他なりません。
これを読んだ理由も、当時大好きだった
古屋兎丸先生が短編集
「Garden」(
イーストプレス刊)にて表題作をリメイクしていて、それが面白かったから後追いで買ったという、にわか
吾妻読者な私です。
この数年前くらいからSF不条理ギャグ漫画を描き始めていたようですが、この
「海から来た機械」は特に凄い。
おっと、先ほど書いた事のようなわけで全作品は読んでないから、『特に』とか言ったらマズいかな。他にもっと傑作があるのかもしれませんしね。
短編集
「海から来た機械」は6部に分かれて、極短いのも含めて16編が収録されています。
エロティックな美少女物を得意とする
吾妻先生の本領も発揮されていますね。
1978年〜1982年までに描かれた作品を、ジャンルもバラバラに寄せ集めて収録しただけの単行本なので、当然それぞれのつながりはありません。
だから似たジャンルごとに分けて6部構成にしたのでしょうが、それでも統一感ゼロな感じが逆にいい。
ほとんどが可愛らしい絵柄で描かれたシュールなギャグ漫画の中で、やはり光るのは表題作
「海から来た機械」。
1981年に
少女アリスで掲載されたこのたった8ページの作品は、
純文学シリーズと銘打たれているだけあって、能天気な他の作品と違って少し暗いし、芸術性も意識してそうです。
ストーリーを見てみましょう。
一人の少女・
史羽が海で貝を拾ってると変な
機械が歩いてきたので、それを家に連れ帰りました。
そいつはラーメンに、続いてラジカセに変身します。
どうやら史羽が心で欲する物になるようです。
そして今度は人間の男女になり、性交を始める…
そんな事まで見透かされたら怖くなって機械を壊し、大好きな先生を思って泣きました。
まだ機械は壊れてなかったようで、次は何と史羽自身の姿になってナイフも出し、先生を襲いに行くのです。
そして先生にナイフを落とされ、押さえ込まれていい感じになるのですが、本物の史羽は自室のベッドで
『やめて……』と泣くだけ。
終わり。
ラストにいい余韻を残しているので、あの機械は何だったのかも、心理的な何かをあらわした現象であって本当は自分自身だとか、性に目覚める時期の思い込みからきた幻だとか…そんな説明をする人もいるかもしれませんね。
次は、
古屋兎丸先生の手による
「海から来た機械」のリメイク版を見てみましょう。
こちらは絵柄とキャラの頭身がリアルなのがまず違いますが、長さも12ページあって、もう少しだけ分かりやすくなってまいます。
こちらでは大好きな先生が『結婚する』という話を聞いて、機械があの最後の行動に出るようになってるのです。
あとラジカセに変身する所が、現代っぽくパソコンに変更されているし、セリフも微妙に違うのですが、重要なラストのセリフが『やめて……』ではなく、
『私なんて 大きらい…』です。
でも基本的には完コピを目指したと思われる、
吾妻ひでお先生へのオマージュ(敬意を表した)作品ですね。こちらも名作。
私(BRUCE)も
吾妻ひでお先生の作品は、エロポップなのはまぁいいとして、純文学シリーズくらいは全部読みたいものです。
それでは今夜はここまで。おやすみなさい。
- 2007/03/27(火) 00:46:59|
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メリー・クリスマス!
なんて、この世で想像しうる最も痛くて寒い言葉で始まった、今夜の
名作漫画ブルースですが…
今夜紹介する漫画は
「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」(
講談社刊)。
はい。お分かりの通り、すぐにクリスマスだからクリスマス漫画をという、安易でつまらない考えからなんですけどね。
クリスマスイブの前日という事で、"クリスマス前の悪夢"です。
有名タイトルなのですぐに思い出した方も多いでしょう、あのミュージカルアニメーション映画
「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス(The Nightmare Before Christmas)」のコミカライズ作品です。
「シザー・ハンズ」「エド・ウッド」「スリーピー・ホロウ」等の作品で映画監督としても優れた作品を発表している
ティム・バートンが、原案、原作、製作等でクレジットされ、
ヘンリー・セリックが監督した作品。
それが
「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」ですね。
1993年に公開されたこの作品は、音楽、ストーリー、映像のどれもがあまりにも素晴らしい出来で、
ティム・バートンらしいゴシックな味付けで
ダーク・ファンタジーの世界を観せてくれます。
未だにそこら中で
ジャックや
サリーといった主要キャラのグッズが溢れてますよね。
漫画版
「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」は、基になった映画版にかなり忠実。
すなわち、怖い事が大好きな
"ハロウィン・タウン"の住人達と、カボチャの王ことジャック・スケリントンや、ジャックを想うつぎはぎ人形のサリーを描き、
"クリスマス・タウン"の存在を知ってからは自分達でも
『クリスマス』という行事を行おうとする…あの話です。
話は同じ(ほぼ完コピ)ですが…いかんせん画力が足りないですね。
そもそもこの漫画版の仕事を請け負った
明日賀じゅん先生ですが、私はこの
「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」で目にするまで知りませんでした。
なかよし出身の少女漫画家と聞いてなるほどと思いましたが、明らかに少女漫画でありがちな絵柄であるため、映画を想像して読むとガッカリするかもしれません。
いや、このサリーは数多く存在する映画のファンからしたら100%否定されるでしょう!
あくまで別物。少女漫画としての
「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」だと理解した上で読んでください。
あの独特の不気味さやホラー色は期待しないで、一つの恋愛物語だと…ね。
画像を見てもらえば分かりますが、表紙だけは
ティム・バートン版のイラストを使ってまして、実際の漫画の絵はこれではないのです。
あと、
明日賀じゅんというこの作者のペンネーム。
どこかで聞いた事があるな〜と思ってたのですが…
そう、
永井豪ファンの方にはお分かりでしょう、
「鉄の処女(アイアンバージン)JUN」の主人公と同じ名前ではないですか!
それを思い出した私は、早速
永井先生の単行本を調べたのですが…
漢字が明日
賀じゅんではなく、明日
香じゅんでして、一文字違ってました。
明日賀じゅん先生が
永井豪先生好きなのか、それは未だ謎のままです。
さらに余談ですが、この作品に出る幽霊犬の名前が
ゼロっていうのは、
つのだじろう先生の名作
「うしろの百太郎」へのオマージュですかね?
あれでも霊犬が出て、名前も同じですよね。
初めて映画
「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」を観た時から気になってるんですけど!
…まぁ関係無いのでしょうね。
-------
漫画の話はここまで。
みなさんはどのようなクリスマスをお過ごしになるのでしょうか。
やはり恋人と恋愛ゲームでロマンチックな夜ですか?(ケッ!)
私は明日夜は教会の礼拝に行きます。
厳格なクリスチャンである・・・わけがない私ですが、儀式には興味があるのです。
悪魔崇拝者の方が多いのかと思われがちな私の友人の中にも、教会で勤務している者がいまして、今回頼んで連れて行ってもらうわけです。
それではまた。メリー・クリスマス!(また言っちゃった!)
- 2006/12/23(土) 16:40:06|
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