大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

永井豪 (43) 「永井豪SF傑作集」

今夜の永井豪作品は、「永井豪SF傑作集」(講談社刊)。
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同じ講談社コミックス(KC)からは「デビルマン」を始め、「手天童子」「凄ノ王」に…代表作となる名作を数多く上梓していますが、これも短編集ながらそれらに勝るとも劣らないほど好きな本。

全8巻の単行本にSF物の短編ばかりを集めた「永井豪SF傑作集」ですが、そもそも永井豪先生は初期の頃からSF作家達に注目されており、あの筒井康隆先生を会長として『永井豪ファンクラブ』まで設立された事が知られています。それに様々なジャンルの作品を描いてきましたが、やはり現在にも通じる名作はSFモノに多いでしょうか。単に宇宙が舞台とかでSFと呼んでいるのではなく、だいたい人間とは何か、といったテーマが絡んでいますね。

このSF傑作集を順に見ていくと…
第1巻の1話目が1971年の「ススムちゃん大ショック」
ある日突然、町中で大人達が子供達を残酷に、そして無感情に殺し始める話。
親が大金をかけて苦労してまで子供を育てる『本能』という不確かな糸が切れて、もはや子供を育てる理由はなくなった、というわけです。それでもママを信じたいススムは、隠れ場所から出て家へ帰ると、さてどうなるか。
SFというより恐怖短編ですが、わずか32ページの作品で見事に恐怖を描いたこの作品のエピソードは、「デビルマン」にも使われています。そちらでは両親がデーモン化した、という理由でしたが…親が子供を食べてました。

続いて1973年の「霧の扉」
これは3話オムニバスでして、雪山で遭難した二人の若者がドッペルゲンガーに出会う「ふりむいた私」。子孫に囲まれて幸せな老人が還暦を迎えた日…枕元に赤いチャンチャンコならぬドス黒いチャンチャンコが置かれているのを発見し、そのチャンチャンコが赤く染まる時を描く「赤いチャンチャンコ」。夢で何者かに襲われると、そこで切られた通りに現実の世界でも傷付いている恐怖を描いた「鎌」(ちなみにこれは最後に映画「エルム街の悪夢」に先駆ける事10年以上前)。

1971年の「シャルケン画伯」は原作付きで、「吸血鬼カーミラ」の怪奇小説家シェルダン・レ・ファニュ(Joseph Sheridan Le Fanu)が書いた短編をコミカライズした作品。
ゴドフリ・シャルケンという実在した画家の実話を基にしているらしいのですが、師匠の娘と熱烈な恋に落ちた若きシャルケンが、金に目がくらんだ師匠のせいで恋人をこの世ならざる存在に連れ去られる…

1971年の「くずれる」は、サンコミ版の「ズバ蛮」3巻末に収録されていたのでその時に少し触れていましたが、他者から自分が自分で無いと執拗に否定される事によって起こるアイデンティティの崩壊を描いた傑作。

1971年の「野牛のさすらう国にて」 は、SF、ホラー小説作家のロバート・ブロックが書いた同名の短編をコミカライズした作品。
この原作者R・ブロックは映画「サイコ」の原作者でもあるのでかなり有名ですが、別名のコリアー・ヤング名義でテレビドラマ「鬼警部アイアンサイド」を企画し、原作も提供している方。アイアンサイドといえば無名時代のブルース・リーが1話だけゲスト出演している事で我々ファンの間では神格化されているドラマですよ!
永井豪先生のコミカライズ版も力作で、『原始人こそ人類のもっとも進歩した姿なのだ』として痛烈な文明批判を見せるのでした。

第2巻はまず、この巻の半分を使ったページ数で…1970年の「鬼 2889年の反乱」
永井豪史上初のシリアスなSF物として知られるこの作品、登場人物の『目』が佐藤まさあき先生や園田光慶先生を意識させる画風です。
人類の科学的進歩が極限まで達した29世紀の未来、人類は無機質からの合成による合成人間を作り出し、それを人間と見分けるために角を与えて鬼、と呼んでいるのですが、その鬼と人間との愛憎入り乱れた物語。ある事から人間に強い恨みを抱いたバルマーが、奴隷として虐待され続けた鬼達を率いて反乱を起こすのですが、ついに仇である人間を殺す時には、鬼から人間に対して『死ねっ ばけもの~~っ』と叫んでいるのが印象深い。
後の「デビルマン」でも人間こそが真の悪魔だという逆転の発想で描いて歴史に名を刻みましたが、その元ネタといえるかもしれません。永井豪作品で鬼といえば「凄ノ王」も思い出すでしょうが、初めに「鬼 2889年の反乱」ありき、という事です。ラストのもう一つの反乱、オチまで素晴らしい。

1971年の「白い世界の怪物」は、リアル・男鹿のナマハゲ!

1970年の「吸血鬼狩り」は、若者達が雪山の小屋という閉鎖空間を舞台に姿の見えない吸血鬼探しをするサスペンス。

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第3巻は、1974年に生まれた泣きの名作…「真夜中の戦士」で幕を開けます。
火鳥ジュンが目をさますと、周りにはそれぞれ別の武器を持った10人の異形の人達と9台のロボットがいて、皆が自分が誰で何故ここにいるのか知らない。そこが戦場らしく、『FIGHT』とだけ書かれた文書があって。
戦う意味も分からないからこそ、戦う事でその戦争の意味を知ろうと決意した彼らは、いよいよ戦闘開始!正体不明の敵陣も同じ陣形・能力。あ、ここで陣形を見るとこれは『将棋』を模した戦いである事に気付くのですが、ジュンは位置からして金将。
戦いの最中でジュンが女戦士を親しくなり、対話の中で自分達も初めから記憶など無い生まれたばかりのロボットなのではないか、という不安を感じます。吹っ飛び、殺されていく仲間達、敵方…そしてやられた女戦士の体からは内臓ではなく機械部分が、赤い血ではなくドス黒いガソリンや機械油が飛び散った!
敵将を討ち取ったジュンが、ついに知った戦いの真実、そして自分という存在とは?
印象的なシーンも多いこの名作は、後に長編版が描かれる事となります。

1977年の「ファンタじい」は、孫にヨタ話ばかりしている爺さんの冒険話が現実の物となる…ギャグ漫画ですが、孫の名前は蛮子。顔からしても、「おいら女蛮」の主人公・女蛮子の幼少時代と見て間違いないでしょう。

1977年の「超人間現わる」は、コンピューターに管理された未来都市で、突如現れた超人間(ヒューパーと読みます)が敵ロボットを倒しまくる大活躍。タネをばらしちゃえば彼はタイムマシンで過去から現れたただの人なのですが、人間の肉体が弱体化された未来においては超人間である、と。

1973年の「ドリーマン」は、虐げられて怒りを溜め込んだ男・冷田奴の前に現れたのは自分の『怒り』の潜在意識、怒利夢男(ドリムマン)。こいつが奴の敵を倒してくれるのだが!?

第4巻はまず1978年の「夜に来た鬼」と、また鬼モノです。
ある日UFOに乗って地球へ襲来した宇宙人世界中の人類から日本人だけを見つけて狩り始めます。その力は圧倒的で、最後の二人となった日本人の前で初めて宇宙人は言います…日本人の歴史を調べ過去に日本人が犯した罪を発見したのだと!仲間を殺し宝を奪うという残虐な罪を犯した日本人の名は!桃太郎!
現れた彼らの姿は角の生えた鬼そのもの、というわけで作り話を基にして虐殺をしていた事が判明するのですが、だからこそ怖いですよね。
現実、そして現在を生きる我々日本人も捏造された虚偽の歴史を押し付けられる事が多いじゃないですか、それに対する早すぎた教訓にもなりますね。漫☆画太郎先生の「つっぱり桃太郎」は、この作品に対する25年後の回答でしょうか。

1968年の「ウスラセブン」は、円谷プロダクションの「ウルトラセブン」をギャグ漫画でパロディした物。「ハレンチ学園」を描き始めたくらいの時期に描かれた、超初期作品ですね。

1978年の「スペース騎士」は、スペースオペラ。ちょっとまともすぎるヒロイック・ファンタジーですが、一応ラストはオチがあります。

1971年の「大仮面」も、円谷プロの「ウルトラマン」パロディですが、正体は教育ママに監視される小学生。

1970年の「快傑ウルトラ=スーパー=デラックスマン」は、弱虫でいじめられっこの少年・須羽うる太が遠くの星に生きたいと願ったら、本当にワープして別の星へ飛ばされ、しかもそこは元素が違うので地球では弱虫のうる太も超人になれる。よって、悪者を倒して美しい姫にモテる…
全くつながりのない話ですが藤子不二雄(藤子・F・不二雄)先生のSF短編でも「ウルトラ・スーパー・デラックスマン」というのがありますね。しかもそちらの方が有名だと思いますが、永井豪作品の方が先に描かれています。

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第5巻は、1978年の「宇宙怪物園」からスタート。
動物園のように宇宙人を見世物にしている宇宙怪物園…そこにいる怪物達はグラウス星から捕獲してきているとの事ですが、その実情は騙されやすい地球人の若者を手術して怪物に作り上げたインチキな物でした。他の星まで連れてかれた若者達に逃げ場は無く、醜い姿に改造されて一生を檻の中で過ごす事になるのです。うーん、怖いというか、音味悪い作品。

1970年の「キャプテンパースト」は、どんな簡単な事件も迷宮入りにしてしまう老人の活躍を描いたギャグ漫画。キャプテン・フューチャー(未来)のなれのはてで、キャプテンパースト(過去)という事らしいです。

1977年の「電送人バルバー」は、5巻の4分の3ほどのページ数を使っており、この傑作集全部の中でも一番長い作品ですね。
主人公は4人姉弟の末っ子で元気な小学生・火花英児。東京から田舎の小学校に転校してきた所から、彼の冒険が始まります。登ってはいけないと釘を刺されていた天魔山に、クラスの若草ポニーと平賀源を連れてあっさり入山。すると数千年の時を眠っていた宇宙船パンドーラの力を得た英児は、超兵器バルーと合体して電送人バルバーとなりました!それから邪悪なデモス星人と戦って、エンゼル星のオーロラ姫を救うべく活躍するのです。

第6巻は、1979年の「都市M1」から。悲しい哀しい恋を描いたラブストーリーです。
人口爆発を抑えるためにある制約を設けられた未来の国の話で、とはいえ西暦2007年が舞台なのですね。今となっては過ぎた年がこんなになっている設定を描けるほど、1970年代を生きる人々には30年後とかって劇的に世界が変わっている物だと想像したのでしょう。

1978年の「ガリキュラ ろぼちゃー ド・キーン」は、「ハレンチ学園」のスピンオフ作品という事で価値が高い…のかな…

1978年の「鏡の中の宇宙」は、セリフほとんど無しでアート度高く女の心を描いた作品。

1971年の「屋台王」
1978年の「第三次中華大戦」は、どちらも食べ物を扱ったギャグ漫画。どちらにも出てくるヤキトリ魔人てのが、バカすぎて笑えますよ。

1978年の「魔人戦車バルドス」は未来の戦記モノで、頭脳戦も含めた戦闘の楽しみ、そして兵士の悲しみも描かれます。

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第7巻は、表紙に「デビルマン」の登場キャラを使ってカラフルに描かれていてカッコいいですね。
中身も、「新デビルマン ウィーンの晩い春」で幕を開けます。全部で6話が描かれた「新デビルマン」の1話だけを、何故かここに収録しているので中途半端な感じはしますが。

1973年の「白雪姫」は、もちろんあの有名なお話のパロディですが…惜しみなく全裸のヌードを披露してくれる分だけ、永井豪版はポイント高いです。

1978年の「スペオペ宙学 インベーダー作戦」は、もちろんあの「スペオペ宙学」の1エピソード。
 
1968年の「豪ちゃんのふぁんたじい・わらうどバン」は、超初期作品ですが…こんな時から師匠である石森章太郎(石ノ森章太郎)先生の作品をパロディに!そう、元ネタは幻想的な傑作「章太郎のファンタジーワールド ジュン」です。

1979年の「00学園学期末スパイ大作戦」は、007シリーズのパロディをしつつ冒険ありギャグありエッチありで楽しい作品。

最終巻になる第8巻は、まず1979年の「UFOから来た少年ムー」
このタイトルであり、初出の掲載紙がオカルト情報誌・ムー(学研パブリッシング)の創刊号!
3話構成で、『ムー』としか言葉を発さない宇宙人の少年が怒ると不思議な力を発揮するのですが、最後には大きくなってレイプされた直後の女性と性交したらさらなる能力が目覚め、超神ラ・ムーとなる…不思議な作品。

1980年の「蟲(ムシ)」は、カフカ「変身」の逆パターンか…ある朝目覚めたら、自分以外の全ての人がムシになっていたのです。ムシがエサ(給食)を喰うシーンとかけっこうグロいのですが、ここでのオチの付け方も秀逸です。

1981年の「DON!」は、気弱で虐げられし少年がついに怒りを爆発させ、自分の指を好きな拳銃にしてクラスの奴らを撃ちまくる…

最後が、1979年の「思い出のK君」
サブタイトルに『永井豪 自叙伝』とも付いているので、よほど重要な作品だからラストに持ってきたのでしょうか…いやいや、ふざけた話です。
自叙伝の形式なので永井豪本人が少年時代に体験した事として描かれるのですが、それがそのまま「マジンガーZ」になっており、つまりあれは全て実話だったと持って行くのです。マジンガーの名場面がセルフパロディーされまくる!

どうでもいい作品も含んだ『SF傑作集』でしたが、永井豪作品を語る上で外せない重要な作品がいくつもあるのに、短編なので有名作に比べるとあまり多くの方には読まれていないのが勿体無いです。


気ちがいの時代だ
人々はつぎつぎと新しい刺激をもとめてくるっていく
気ちがいの時代だよ
鬼はきみたちではない 人間の心こそ鬼なのだ!
血にくるった鬼だよ!



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  1. 2013/09/23(月) 23:59:55|
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永井豪 (42) 「キューティーハニー」

今夜の永井豪作品は、「キューティーハニー」(秋田書店刊)。
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初出は1973年から翌年までの週刊少年チャンピオンで、単行本は全2巻。
あの超名作「デビルマン」と同様にメディアミックス企画で、漫画とアニメを同時に進めていったものでした。
しかし「デビルマン」と逆にアニメ版の方ばかりが主題歌と共に有名になっていますが…漫画の方も、面白いんですよ!アニメの放送終了に合わせて漫画の連載も終わらせてしまったので、ストーリーの中途半端さが評価の低さの原因だと思いますが。

主人公は如月ハニー
生物学・理工学・物理学 その他あらゆる科学の分野でめざましい活躍をしているという天才科学者の如月博士が作ったアンドロイドで、一人娘として全寮制の女学園に入学して…まずは後の「少女革命ウテナ」に通じるような百合萌え世界が描かれるのですが、すぐに悪の犯罪結社豹の爪(パンサークロー)の魔の手が迫り、生みの親である博士が殺される…
ハニーは自分が首のハートをつまんで『ハニーフラッシュ』と叫べば変身出来る超人アンドロイド、愛の戦士キューティーハニーである事を知り、体内に搭載されている新発明"空中元素固定装置"の力も知るのですが、それを狙うパンサークローに追われる事にもなるのです。

パンサークローの指導者はパンサーゾラ、その妹で日本支部長のシスター・ジルを始めとした幹部が女ばかり、かつそれぞれが特殊能力を持つサイボーグで組織されている恐るべき魔女集団。ザコは覆面の男達なので、ハニーをセクハラしようとするシーンもあります。
如月博士の研究所が襲われた時に居合わせた早見青児がその後協力者となり、その早見家の面々が面白くて…なかなかシリアスな戦闘モノになりませんね。
スターシステムが採用されているので、青児の父・団兵衛は同じ少年チャンピオンで直前まで掲載されていた「あばしり一家」の駄ェ門!まぁあの超能力があったら最強でしたが今回はただのスケベな武芸者。青児の弟である順平「あばしり一家」の吉三で、これもまぁ…スケベなガキ。
彼らが覗くハニーの入浴シーン等、それにハニーの変身シーンは物語の清涼剤でしょう。変身時には、一瞬のうちに空気中の元素から別の着物を身につけることが出来るのですが、その度に一度は全裸になる必要があるのですね。この設定が、素晴らしい読者サービス。アニメ以上に漫画版はハニーが何度も何度も全裸を披露します!!
ちなみに悪馬尻(あばしり)一家の面々は、残る五ェ門と直次郎も別の役で登場するので、それも永井豪ファンからしたら見所の一つ。さすがにヒロインは他に存在するので、菊の助は出ませんが。

ハニーが銅像に変身した時に、たまたま通りかかった団兵衛と順平にセクハラの限りを尽くされるエッチなシーンは…二人とも相手は本物の銅像だと思ってるのにペロペロ舐め回したり、順平なんてあからさまに女性器をチューチュー吸ってるし!
その時はエネルギー不足で空中元素固定装置を使用出来なくなっていたのですが、弁当を食べに公園へ現れた人を全裸で襲って弁当を奪い、ようやくエネルギー補給しました。この時の襲い方は「けっこう仮面」のおっぴろげジャンプを思わせます!

そんなふざけたシーンもはさみつつ、しっかりとパンサークローの刺客は迫ります。可愛いハニーも敵となれば容赦なく首を切り飛ばしたりしますが…
ハニーの居所をつかんだパンサークローは学校を襲撃!寮で変態的に厳しかった常似ミハル先生(別名・ヒストラー)とか、「キッカイくん」からゲスト出演してたハニーの担任アルフォンヌ先生も首が吹っ飛ぶし、ハニーにとって一番の親友だった同級生の秋夏子までが『パンサークロー最強の戦士』だというドラゴンパンサーに焼き殺されてしまいました!
そのドラゴンパンサーは「デビルマン」でシレーヌとカイムが合体した時の姿を思わせるものでしたが、罪なき仲間たちが殺されたハニーは、やはりヒロインの首だけになった姿を見た不動明のごとく、涙ながらにパンサークローを滅ぼす決意を訴える!!
…が、その直後に早見家に居候させてもらう事になったハニーが団兵衛と順平らに風呂を覗かれるシーンで長々とページ使うのが、この作品。うーん、良い!

この後は最終決戦。
ハニーは狙われた財宝に化けてパンサークローの日本基地である幻城まで侵入、そしてシスター・ジルとの対決!
…て、ここまできてまだ空中元素固定装置が不調なのか全然キューティーハニーに変身出来ずに全裸で何度もハニーフラッシュのポーズ。その全裸時のハニーは、女性器部分に『プシーキャット』って小さい猫みたいな何かが貼り付いてございます。
ともかくシスター・ジルを倒して正体も暴き、決着を付けたハニーですが、まだパンサークローのボスにして数千年生きながらえた魔女とも言われ、圧倒的に恐ろしい力を持つパンサーゾラが残っている状態で物語は終了してしまいました。

永井豪先生にとっては他にも数多くある未完の傑作作品といった所ですが、「キューティーハニー」の場合はアニメで有名になった代表作であり、バトルヒロイン物の先駆けであると同時に金字塔。
ダイナミックプロの同胞である石川賢先生を始め、他の様々な漫画家が別のハニーを描いているし、永井豪先生自身も「Cutieハニー」(初出時は「Q-teyハニー」)として前作から30年後の世界を描いています。これからも、派生作品はどんどん出てくるでしょう。

2004年には「新世紀エヴァンゲリオン」の庵野秀明監督による実写映画化が実現して、その時のハニー役がサトエリこと佐藤江梨子たんが主演とあって、私も楽しく観させて頂きました。これは映画チラシ。
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そしてこちらは、その当時に宙出版から全1巻で出たコンビニ本。
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父を殺しただけではあきたらず
学園を破壊し 友を殺し 親友……夏ちゃんまでも
ゆるさんぞ豹の爪(パンサークロー)!!
この身が夜叉と化そうとも!!
豹の爪(パンサークロー)を一人のこらず滅ぼしてみせる!!



  1. 2013/09/18(水) 23:37:39|
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永井豪 (41) 「ミストストーリー」

今夜の永井豪作品は、「ミストストーリー」(集英社刊)。
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月刊少年ジャンプで1991年から翌年まで連載されたミステリー短編集で、今回の主題となった『ミステリー』という言葉の語源が『ミストストーリー』である事からミスト(霧)にかけたタイトル。
霧の一から霧の七まで、「面」「雪」「乳房の思い出」「霧鏡」「三つの願い」「変身」「水髪」の全七編が収録されていますが、全てが霧をモチーフに使っているわけではありません。

1990年代に入ってからの作品なので分かる人は期待していないと思いますが、全盛期の永井豪作品にあった、あの何が起こるか分からないハチャメチャさが影を潜めてしまい、どれも無難な仕上がりというか、普通なんですよね。
とはいえ私は個人的に不思議な話とか怪談が大好きなので、それなりに楽しめますが…人に薦める時に、特にこれを出す人は少ないでしょう。

「乳房の思い出」は、童貞の中学三年生が卒業式の日に、同じクラスの暗いけど美人な中川さわ子の部屋に入れてもらい、血まみれの赤ん坊が乳を吸いに来る話を聞かされる…
その年頃が二人っきりの部屋で、豊満な乳房を見せてもらうドキドキなシチュエーションながら、エロとは無縁の真面目に怖さを追求した展開、しかもあまり怖くない!

この短編集では一番タイトルに合ってて、面白いのは「霧鏡」でしょうか。
ホラー映画撮影の為に霧に包まれた無人島・霧加神島に着いた製作者一行の前に、突如本物の殺人者が現れてスタッフを殺し始める!それも監督が考えた通りの殺し方で…
霧の鏡が人の考えをうつして具現化する島だったわけですが、果たして生き残るのは誰か!?

それにしても、同様に『霧』を扱った恐怖短編はずっと前、1973年にも「霧の扉」という3話オムニバス(「ふりむいた私」「赤いチャンチャンコ」「鎌」)を描いているのですが、こちらが傑作だっただけに「ミストストーリー」は残念さが残りました。
少年時代から永井豪作品を一生懸命集めていた私も、これも含めた1990年代作品で失望するにつれ、近年のは買わなくていいかな…となっていったのを思い出しました。


ママはボクの大好きなクモを殺したよね…ね?
だから 今度はボクがクモになってママを殺す
いいだろう……それでおあいこだよね
これでわかるよね!?殺されたクモの気持ちが
わかるよねママーーッ!!



  1. 2013/09/09(月) 23:00:33|
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永井豪 (40) 小池一夫 15 「花平バズーカ」

永井豪作画、小池一夫原作の「花平バズーカ」(集英社刊)。
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そうです、永井豪先生は小池一夫原作作品も描いているのですよ。
この二大巨匠が組んだ「花平バズーカ」ヤングジャンプで1979年から1982年まで連載された作品で、単行本はヤングジャンプ・コミックスで全10巻。
くだらなオモシロい名作で、話の展開もエロの質もまごうことなき小池一夫先生の世界。つまりいつもの永井豪作品のようなセクハラで女の子を恥ずかしがらせる的なエロではなく、ストレートにSEXしまくるタイプ。

まず主人公が何をやってもダメで気弱な高校生、はなっぺと呼ばれる山田花平。冒頭、1ページ目がエロ本を立ち読みしている所ですからね…女体に興味深深ながらも当然童貞。
そんな花平に目を付けた星子というグラマーな女(ノーブラでブラウスの胸元開けまくりに、ショートパンツ)が、万引きを手伝わせた代わりにオッパイを生で見せてくれて!さらにタッチとおしゃぶりまでさせてくれましたが、サービスはそこまで。最後は罵って去っていきました。
情けない花平ですが、まぁいつものようにオナニー(マスターベーション、自慰、手淫…)を楽しむわけですが、その『マスってる指の動きがアブラカタブラを描いてしまった』とかで、偶然にも悪魔を召喚してしまいました!

悪魔は二人、尻尾と触角があって毛深く、猫みたいで可愛い女のメフィスト・ダンスと、修道士の衣装みたいなのをかぶってバズーカ砲を抱える男のオフィスト・バズーカ
三つの願いを叶えてもらえる所だったのに、チャンスをモノに出来ない花平は無駄にしてしまうのですが…バズーカが花平の母(熟女)に欲情してやってしまい、ついでに父の九太は大金を出して惑わし、姉の美人(みと)はダンスがレズって恋人にしてしまう。
これでもう、山田家は悪魔に支配されてしまいました。それも思春期である花平が、目の前で家族達の秘められた姿態を見せ付けられ続ける地獄。まぁコメディタッチで描かれているので、本気で泣く花平の姿を見ても悲壮感はありませんが。

しかしこれからが重要なのです。家庭は崩壊しましたが、家族が気に入られたおかげで花平は悪魔からある力をもらいます。まず世界最強の強さ(冷酷無残の心を持っている時限定)、そして右手の人差し指がチンポコ(笑)の形そのままに変化していて、その名もチンポコ指というモノ。この指でやりたいと思う女性を指差せば、その女性は理性がきかなくなって花平に迫ってくる…つまりやれるわけですね。
全人類男性の夢と言えるこの能力だけで、もう「ドラえもん」のひみつ道具超えを成し遂げているではないですか!こんな指があったらと想像するだけ妄想は広がるし、ひみつ道具でも有名かつ最強と呼び声高いもしもボックスがあったとしても、大抵の方が『もしもチンポコ指があったら』と願うでしょうね。

花平は生徒会長の高柳悦子を童貞喪失の相手に選びますが、聖処女と思い込んでた彼女が複数の男と経験している事をしり、しかもする前にヘリを操縦している女性を指してしまったために墜落事故を呼んで悦子も操縦士も殺してしまいました!
それから、結局は悪魔のメフィスト・ダンスを相手に童貞を失う展開がまっているのです。

グズな花平も悪魔の力で女体を知り、喧嘩も勝って…次は金と色情で支配された山田家を取り戻すべく悪魔達と敵対しても男らしく動きます。
命がけの戦いもしますが、それでも家族達自身が元に戻るより素敵な相手といいように生活したいと願っている事、そして花平が死んでもいいと思っている事を知り、ついに『山田家を解散する』という結論に至ります。山本直樹先生の名作「ありがとう」は、これが元ネタかもしれませんね。
しかしこの会議で出る花平の両親、結婚20年夫婦の性生活の話とか、リアルだな~。

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その後は本当に家族は物語からドロップアウトし、花平とメフィスト・ダンス&オフィスト・バズーカだけを中心に進みます。
家出した花平は電車で捨身のマリアという殺し屋の女とやりまくったりしていますが、ここでダンスが悪魔のくせに花平に惚れてしまった事が判明!そのため一度は全ての魔力を失い人間の女の子になってしまったり、また別の場面では死んだ花平を生き返らせるために魔女の血を与えて老婆になったり…
それから自殺しようとしていた中島百合枝を助けたら惚れてしまったため、彼女が通う解正高校まで追いかけて入学したり。色々な女とセックス出来る能力を持つ主人公という設定のためか、まだヒロインすらも定まってない感じで、シリアスとギャグも織り交ぜながら作品の方向性を模索しています。だから内容が幅広くて良い、とも言えますが。

誰とでもセックス出来る花平ですが、人間は満たされればまた次の不満が出てくる物です。
花平もチンポコ指に頼らず、自分の努力で、自分の魅力で、本物の恋をしたいと願うようになるのです。ダンスともエッチしまくりながら、この野郎…
河村ユキの名前でモデルになっている中学時代の同級生、三村恵子の所に悪魔の力でテレポーテーションして会いに行くエピソードは、かなりエグイ。モデルクラブでシャブ漬けにされた上で、命令通り男と寝る仕事をさせられているパターンですが、ついにはブッチャー似のプロレスラー達に廃人にされて。

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悪魔は麻薬が人間の何十倍もきくそうですが、それを偶然にも局部に打ってしまったダンスを、もう男らしくなった花平が救う感動エピソードがありますが、この話では麻薬組織のボスの頭から脳味噌を引っ張り出すグロシーンも有り。

それから花平はダンスと結婚する事に決めて、さらに本気で愛し合うとダンスは毛むくじゃらの悪魔の体を失い、人間の女の子になってしまいました!花平は、あの体がチャーミングだったと惜しむのですが、可愛い触角でシコシコやってもらったりしてましたからね、あれもある種のマニアにはたまらないプレイだったのでは。
愛し愛されたため悪魔ではいられなくなったダンスは魔法の力も失い、バズーカは眠りに入ったために二人は早速飯の心配を余儀なくされ、花平がありついた仕事は『世界最強の強さ』を活かしたヤクザの用心棒。
ダンスが人間に戻った件は無かった事に…とばかりに、また悪魔に戻ってこのエピソードも終わると、次は魔界の侯爵(マルキイス)ダダが魔神艦(サタンバトルシップ)で地上に現れてダンスを狙いますが、これは花平&ダンスがスイスへハネムーンに行ってる間にバズーカが撃退してあっさり終了。
この時、永井豪先生本人がチラッと登場して『ワ~イ あちきもハネムーンはスイスじゃもんネ』と言っているので、おそらくそうなのでしょう。これはファンとして貴重な情報です。

ところで私は永井豪関連本となれば大抵手を出してきたので、このような本も買ってしまいますが…
2003年に出た「永井豪ショッキング エッチ コレクション」(講談社刊)。
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エッチなファッション、ポーズ、プレイ…あらゆる永井豪エロスを集めたとの事で、いくつかの永井作品からコマを引用してエロを語られるこの本。
しかし全編やりまくりで、永井作品の中でもエロを語る上で外せないはずの「花平バズーカ」の記述がどこにもない!
セクシー・ファンタジー・ライティングスタッフ作、との事ですがもしや知らないのでは!?プロローグに永井豪先生のインタビューが収録されているのはポイント高いですけどね。他に同シリーズで「けっこう仮面」のみを突出して語った本も出てました。

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その後も、事情のあるカップルを見守りながら男と女の違いを学ぶ小池一夫節の強いエピソードがあります。ああ、永井豪先生も個性が強くてたまに忘れそうになりますが、ちゃんと1人称や2人称に傍点が付いてたり『エレクチオン』と言ってたりの小池文法になっているので、これは小池一夫原作作品だと再認識。

ダンスが3日魔界に帰る用事が出来て、花平に貴重な浮気をする機会に恵まれた時には…世界中の女をモノに出来る花平としては『一滴の精液はウイスキーグラス一杯分の血液に匹敵する』とかって言いながら無駄な射精を避けて慎重になっていますが、ついに魔法のチンポコ指が効かない相手が現れました。
それは黒百合会なる美しくもマッチョな女達。全員が強姦された経験を持ち、それから心まで男になりきっているためにチンポコ指が効かなかったとの事ですね。
マッチョトレーニング中に入り込んだ花平をリンチし、ションベンまでひっかけたもんだから、ついに花平の怒りが爆発。ゴツくても一応は女達なのに全員ぶちのめして、一人は頭をツルツルに剃った上に吊るして人間サンドバックにするという残酷な一面を見せます。乳や性器も思いっきり殴ってるし…
次は女の心を取り戻すために順番にハメていくのですが、そのせいで何と主人公の花平、ここで殺されます!

死者の世界に入り、地獄の忘れ女に迫られた花平。この女とすると『無機質』になってしまうのですが、美しい忘れ女の自由に動く髪の毛でシゴかれて勃起して性交してしまい…
ダンスとバズーカが大立ち回りの末に助け出したものの、現世の花平は意識を取り戻さず、悪魔達は彼を救うために時間航空術を使う決意をするのでした。
時間を逆行させて花平は救われましたが、ダンスとバズーカに会う前に戻っているので彼らの記憶もない。今までの凄まじい体験が無意識下の意識の中には蓄積されているから、人格も変わって学校生活に戻りました。懐かしい高柳悦子や星子とも、また違ったシチュエーションでエッチな事にはなりますよ。
それからそれから…まぁ細かい事は面倒なので飛ばしますが、老婆になったダンスを記憶無くした花平が再び抱いた事で、ついに元通りになりました。

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続いて神(ゴッド)なんてのが出てきて悪魔達を成敗して花平と離そうとしますが、ダンスと花平が本気で愛し合っている、つまりありえないはずだった悪魔と人間の愛を認めて神の許可の下、教会で結婚式まで挙げてしまいました。神の方が悪魔より立場が上の設定なんですよね。
それから神の命令通りに、ある暴行魔の正体を探る話になりますが、他の小池一夫作品でもあったように22歳から24歳くらいまでの美人で処女(バージン)など存在しない、という持論を証明して…
何でもありのこの作品ですが、この連載最後期に至っても暴走は止まりません。

処女の話から、ダンスの初めての相手に会いに魔界まで行く事になりましたが、その相手は全宇宙の生物の中で自他共に認めるナンバーワンの性器と性技を持つ魔陀羅竜(マダラドラゴン)
そんな性器と性技も、心から愛し合う花平とダンスの前に敗北を認めました。

魔界ついでに宇宙空間が舞台になり、「花平バズーカ」はスペースオペラに!
その宇宙の無重力の中でキリストとペテロとユダが登場。鎧を取ると、この作品のキリストは美しい女性であり、13人の使途達も全員女性。
既に神(ゴッド)は出ていますが、彼女達はその神とは敵対しており、さあどちらが正しいのか、花平らはどちらに付いていけばいいのか…
まだまだ最後までトンデモな展開が続きますが、セックスを知らないキリストが体験してみるために股をガバッと開き、『では入れてみたまえ えんりょすることはない』とか言ってるし、花平はキリストとやっちゃいますからね!
…ラストで神(ゴッド)の正体が分かり、本当の仲間達と仲良く終わる大団円。

今作のヒロインがメフィスト・ダンスだった事は間違いないと思いますが、タイトルに名前を冠しているオフィスト・バズーカの方は、まぁ全編出てきますが花平の親友役でしかないのですよね。まぁ物語の進行と同じように、タイトルも行き当たりばったりで付けたのだと思います。
作者である二人の巨匠のバイオグラフィーでは、重要視されて語られるのを観た事ない…どちらかというとマイナー作品ですが、それなりにファンはいるのでしょう、1992年にオリジナル・ビデオ・アニメーション(OVA)化もしています。
そして2004年から翌年までに全4巻で出た宙出版のコンビニ本、この版では何と蒼井そらちゃんがメフィスト・ダンスに扮して表紙を飾っています!
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こちらは宙出版から出た、他の永井豪本裏表紙で載っていた宣伝。実際は毛むくじゃらのダンスの体、そらちゃんはスミで塗って対応していますが、これはこれで最高!
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ダンスがこうなったのは もともと……おれのせいなわけで……
そのおれがいつもダンスを愛してる愛してると…口では言っていたおれが…
いま逃げだそうとしたら 生きてる価値なんてないように思うんだ
おれの醜い そんな姿も見せたくないしさ…



  1. 2013/09/06(金) 23:00:16|
  2. 永井豪
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永井豪 (39) 「大牙」

今夜の永井豪作品は、「大牙」(徳間書店刊)。
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先日は永井豪先生も丸くなった1980年代の作品から「青春一番」を紹介しましたが、今夜はさらに時が経った1990年代の作品です。
月刊マンガボーイズという、マイナー誌のまま廃刊になった徳間書店の少年漫画雑誌にて1994年の創刊号から翌年まで連載され、単行本はマンガボーイズコミックスで全2巻。

主人公の芥大牙が転校してきた"望陸学園"は、世間では暴力学園と言われている怖い学校。その中等部に在籍するなり、大牙は学園を牛耳る風紀委員のスカルヘッド団と戦う話。
このスカルヘッド団は骸骨地獄(スカルヘル)を総統とし、全員が鎧で武装して軍隊並みの統率を誇るのですが…対立する大牙は、修験者でありヒマラヤで行方不明になった父の肩身である白虎のガクラン、防弾になっていて戦闘服でもあるこれを身につけ、修験道拳法白虎爆風拳を使って立ち向かう!ケンカの道具は何でも使いこなせる大牙ですが、密教の法具である独鈷剣を持って『気』も使いこなして戦うのです。
必殺技の聖獣伝説白虎発振拳は虎の気をぶっ飛ばすのですが、これは「魁!!男塾」の主人公・剣桃太郎が使う王虎寺秘奥義暹氣虎魂のパクリでしょうか!?

風紀チェックの名の下に女生徒を裸にひんむいたり、やりたい放題のスカルヘッド団。わっ、逃げてくる裸の女子を見て『ドヒャアアーッ』と驚いた大牙の眼が乳房になっていますね。
大牙は"四聖獣"の一つである白虎の気を持つわけですが、学園内に他の聖獣…つまり朱雀・青龍・玄武もいました!彼らもそれぞれの個性や必殺技があるし人間関係も色々あるので見て欲しい所ですが、ここでは省略。とにかく四神全部が揃って最高の力を持つ事になるのです。
スカルヘッド団も何と学園内でサイボーグ手術をしてパワーアップさせるし、骸骨地獄は恐ろしい『悪魔』に取り憑かれている事も判明。そのせいで学園は悪党だらけだというのですが、確かにスカルヘッド団以外にも黒姫団なんてグループが襲ってきたし、多分「おいら女蛮」みたいにおかしな奴らがそれぞれ徒党を組んでいたのではないでしょうか。
そう、これは永井豪先生お得意の学園モノ。「ハレンチ学園」「ガクエン退屈男」「けっこう仮面」「スペオペ宙学」…まだまだ他にも傑作が多い永井学園モノの中に入るとちょっとパンチが弱いというか、あまりにもベタなバトル漫画すぎますが、低年齢向けである事を考えればなかなか良く出来ているいる方でしょう。

最後は骸骨地獄が巨大な悪魔に変身し、皆で魔界にまで飛ばされますが…神仏の守護神、四天王が大牙らに力を貸して悪魔を倒す、というスケールの大きさになりました。
取り憑いていた悪魔が去って、まともな人間に戻った骸骨地獄が、その仮面を取ると正体は!?
最後にそんなサプライズもあるし、若いママとのお風呂シーンやスカルヘッド団に脱がされる女生徒などで適度に読者サービスのヌードもある、1990年代の永井作品の中ではけっこう好きな「大牙」でした。


オレはな ケンカ目当てに学校に行くんだ!
虫松 そんな奴が一人くらいいてもいいだろ!?



  1. 2012/02/21(火) 23:11:42|
  2. 永井豪
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Author:BRUCE
BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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