
今夜は
手塚治虫先生の
「七色いんこ」。
連載が1981年〜1982年と、
手塚作品としては後期に位置する時代の傑作です。
掲載誌は
週刊少年チャンピオンで、オリジナルの単行本はチャンピオンコミックス版(
秋田書店刊)で全7巻。
同じくチャンピオンで連載された作品の
「ブラックジャック」「ドン・ドラキュラ」「ミッドナイト」等と同じく一話完結の連作短編形式で進むのですが、この
「七色いんこ」は特に傑作だと、個人的には思います。
そのわりにこの作品の、一般的な知名度は少し低いですね。
主人公の素顔もほとんど出ない作品だからか、モチーフに使われる演劇の世界が少年には馴染みにくかったか…
そう。毎回実在する演劇や小説からヒントを得て、それを使った話になっていまして、サブタイトルもほとんどオリジナルタイトルをそのままに使われています。
「ハムレット」「ゴドーを待ちながら」「ピーター・パン」「ヴァージニア・ウルフなんかこわくない」「シラノ・ド・ベルジュラック」「南総里見八犬伝」「三文オペラ」「サロメ」・・・・それに
手塚治虫先生が生涯で三度も漫画化した
「ファウスト」。
こんな誰でも名前くらいは知ってる超有名作品から、もっとマニア向けの作品まで、全47話の中にふんだんに使われていますよ!
もちろん元ネタ知らなくても面白く読めるようになってますので安心してください。
私も大のオススメである
「七色いんこ」を、これから読む方に言いたいのが、これはちゃんとチャンピオンコミックス版で読んでもらいたいという事。
何故なら、チャンピオンコミックスだと各話の扉をめくる前の2ページを使って、モチーフに使われた演目についてのあらすじと解説が付いているのです!!
この部分を書いてるのは
辻真先氏。これで一般にはなじみが薄い舞台演劇の初歩知識も得ることができるのです。

さて、
「七色いんこ」の登場人物から追ってみましょうか。
主人公の名前は
鍬潟陽介、またの名を
七色いんこ。
天才役者で、観客は彼のセリフに酔って名曲を聞くように聞きほれてしまうほどの実力なのに、代役専門で舞台役者を請け負い、しかもギャラを貰わない!
しかし彼が舞台に立つ時は、目星をつけた金持ち客から幕間に金品を盗む。
依頼者からは、ギャラを貰わないかわりに劇場での盗みを黙認させるのです。
その変装能力は老若男女誰にでも成りすまし(もちろん声帯模写も完璧)、
"新宿区私書箱5826432"に速達で手紙を郵送すると出演依頼をする事ができます。
…こんな
「ゴルゴ13」か何かのような設定は第1話限りで、ほとんど自分から仕事を見つけに行ってる印象ですが。
普段は、おかっぱのカツラとサングラス(というよりアイマスク?)で正体隠して生活してますが、追われる身だから素顔は見せない事を第1話から明かしてます。
他の主要キャラとしては、まず
千里万里子。
大泥棒・七色いんこを追う女刑事で、射撃や空手等の達人で強い上に、すぐ怒って手を出す怖い人なのですが…鳥を見るとジンマシンが出て体中が痒くなり、さらに、体が子供サイズに縮んでしまうのです。ファッションも素敵。
七色いんこの相棒とも言えるのが、犬の
タマサブロー。
もちろん普通の犬ではなく、演劇界の元重鎮に芸を仕込まれたせいで、演技力も頭の良さも抜群。まつ毛が長くて流し目が得意です。
そして
鍬潟隆介。
財政界と裏社会の大物で、七色いんこの父にして仇。
彼らと、先に挙げたように実在する演劇が上手く絡んで、犯罪、アクション、ドラマ、ドタバタギャグなんかが展開されていくわけです。
それもシリアスで重い話の、その次の回はギャグに終始してたりと
、「七色いんこ」のテーマの幅広さを見せてくれますね。
それでは今回は、
手塚治虫先生自身が読者に向けて語ったメッセージ(単行本のカバーより)を紹介して、いかに
「七色いんこ」に対して愛着が強かったかなんかも考えて終わり。続きは次回にしましょう。
ぼくは小学校のときから、学芸会でお芝居をするのが好きでした。大学でも演劇サークルにはいり、関西民衆劇場という劇団にいたこともあります。いまでも歌舞伎から新劇、ミュージカルまで、なんでもみにいきます。
その芝居好きが、ぼくの漫画のレギュラースターの演技を生み出すもとになっているのです。この漫画を読んだ人が、ひとつでも原作の劇をみたり、読んだりしてみたいと思うこと、それがぼくのねがいなのです。
- 2007/07/24(火) 23:28:45|
- 手塚治虫
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今回はいよいよ
たがわ靖之先生。
1946年生まれで熊本県出身の
たがわ先生は、我が父とほとんど同世代で同出身地。
それは関係ないかもしれませんが、父が
たがわ作品をたくさん持っていたために、私は小学生の時から親しんでました。
(我が家は料理漫画だけは父親が買っていたので、大人漫画でも小さい頃から読めた)
毎回毎回、何でもかんでも真剣勝負になってしまう、このトンデモ世界に大喜びしてどっぷり浸かっていたのです。
そもそも
たがわ靖之先生は、若くして
横山まさみち先生の
横山プロダクションに入社し、
田川きよしのペンネームで横山プロ作品を手がけて行くのですが、その後
田川靖之の名も使っていたようです。
さらに時は経ち、ついに
週刊漫画ゴラクに載せた短編
「黄金大作戦」で
たがわ靖之名義の独立デビュー!
のちに
「鉄火の巻平」や
「包丁無宿」といった料理漫画(といっても家庭的な要素ゼロの、厳しい料理の世界)の名作を生むわけです。
「包丁無宿」では、何度も回想され、連呼される師の
『料理には水を使い、火を使い、刃物を使う。水は洪水も同じ!!火は火事も同じ!!刃は人を殺めるも同じぞ!!』という言葉は、ずっと私の頭に埋め込まれています。
そんな
たがわ靖之先生も、残念ながら2000年に亡くなってしまいました。合掌。
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今回は1985年に
コミックモーニング・マグナム増刊号で掲載していた作品で単行本は全一巻の、
「庭師一代」(
講談社刊)
を紹介します。
まず考えてみたいのですが、漫画で使われる題材として多いのって何でしょう。
野球漫画、サッカー漫画、格闘技漫画、ボクシング漫画、ヤンキー(喧嘩)漫画、戦争漫画、宇宙漫画、動物漫画、そして恋愛漫画…
まぁ今の世の中、考え付くものはだいたい漫画にされてるかもしれませんが、当然かつてない変なテーマの物も存在しますよね。
美容師漫画、水泳漫画、囲碁漫画、陶芸漫画、輪投げ漫画、日ペン漫画…
タイトルで分かるかもしれませんが、この
「庭師一代」もすごいでしょう。
庭師が主人公で、日本庭園画なわけですよ、これが!
日本の伝統的な庭園、つまり日本庭園は本当に深い。
普通は池を中心にして土地の起伏を生かしたり、築山を築いて庭石や草木を配して、四季折々に鑑賞できる景色を造るのが一般的じゃないですか。
滝を模したり、石を組合せたり、宗教的な意味を持たせたり…
とはいえ、これは
たがわ靖之先生の作品。
当然そんな日本庭園の勉強を教えるような漫画であるわけはなく、いつも通り勝負勝負の男の世界です!!
主人公は
東快道という、
"庭一造園"に居候する庭師。髪型は
「あしたのジョー」ですね。
単行本を手に取り、表紙に続いて第1話目の扉をめくると…
いきなり快道は、業界最大手の"西山ガーデン"を相手にした
『庭勝負』を頼まれます!!
庭勝負って何をするのかと思うでしょうが、両者が造園してどちらがより雇い主を感動させるかというもの。
教科書通りの見事な庭を造った西山ガーデンに対し、快道は茶道の国宝級欠け茶碗をヒントにした
"不全の庭"を作る。
庭一造園親方の説明によれば、
『不全の庭…それを初めて表現したのが 本阿弥光悦作の京都・本法寺の庭だといわれている
光悦は完全な焼き物を割り これにつぎはぎをして用いたというほどの人……
満開の花はもちろん美しい……が その前途は知れている
花なら半開の美 陶器においては破形の美……
精より粗、完全なものよりその一歩手前の不全…… 不備なものを愛でる……
完全を予想させ 期待させる感情……これが不全の美です!』だそうで、まぁこんなパターンで、一流の技術で勝負してくる敵に対して、常識破りの変則的な庭を造る快道が、最初は批判されながらも誰かがウンチクで言いくるめてくれて、納得させて勝つパターンかな。
たがわ靖之作品は、パンク精神を持ち、いつも型破りな事をする者を奨励するのです。
次の話では
"秘伝・隠れ見の配石"、次は
"大幹渡し"(←どんなものかは、長いウンチク説明ゼリフを写すのが面倒なので、自分で読むように!)、そして次は!
技(?)の名前は出てきませんが、雇い主の命令通りの庭を作る御用庭師になってる自分に怒り、完成したと思われた庭に『仕上げ』と称して…見事な、そして雇い主が『日本中捜し廻って 大枚はたいて 手に入れた逸品』という"伊与の青石"を叩き割ってしまいました!!
型破りもここまでくると親方から破門をくらい、旅に出ましたよ。
ここからは流れの庭師として先々で庭勝負をおっぱじめるのですが…
けしからん事に、快道に惚れている親方の娘・
加代を連れての旅です!
そして
"変幻の庭"、
"遠近くずし"、
"激潮の石庭"、
"真の庭"と一話に一つずつ見せてくれて、最後は庭師名人・
黒田邦月に認められて加代と祝言をあげ、ハッピーエンド。
あー面白かった。
--------------
まとも頭の読者ほど、
たがわ靖之先生の手による作品…今回紹介した
「庭師一代」はもちろん、代表作である
「鉄火の巻平」や
「包丁無宿」のように、毎回ご都合主義の勝負勝負、その全てに勝つ展開が納得いかないかもしれません。
でもこれ、爺ちゃん婆ちゃんが好きなTV時代劇と同じで、ワンパターンな所が駄目なんじゃなくて、『そこがいい』になるんですね。
つまり
たがわ靖之先生の漫画を分かるようになれば、
「水戸黄門」「遠山の金さん」「暴れん坊将軍」等も楽しめるようになる…かも。
それでは今夜は、『若いの…… 庭を 何で造ってる……』と問われた時の、東快道の答えでお別れです。
度胸よ 心意気で造るんじゃい!!
- 2007/07/22(日) 23:15:23|
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今週号(2007年34号)の
週刊少年チャンピオンは、
"水島新司画業50周年記念"の特集として、盛大にお祝いしてました。
私はもうすぐ生誕30周年記念を迎えるので喜んでいる所なのですが…
水島新司先生は何とプロの漫画家になってから50年ですからね!
常人ではないよ…当然現役最長老。
このチャンピオンの特集では、"熱き半世紀の軌跡"といった年表を作り、インタビューを載せているのと別に、当然ながら凄いメンバーがお祝いを寄せているわけです。
現・チャンピオン執筆陣は見開きカラーページで。そして
山上たつひこ先生や
鴨川つばめ先生といったチャンピオン黄金時代の布陣からもお祝い貰ってきてますし(残念ながらイラスト無し)、さらに
さいとう・たかを先生と
秋本治先生の歴史的長期連載者、
長嶋茂雄や
王貞治に
松井秀喜といった偉大な野球選手、
ビートたけしや
伊集院光や
爆笑問題等の売れっ子芸能人達まで!!
もっと言うと、他社で描いててチャンピオンと関係無い漫画家も出版社の垣根なく、さらにはかつて批判されている
あだち充先生までが祝ってますね。
幕之内一歩、
星飛雄馬、
甲斐孫六、
両津勘吉、
桜木花道、
ハットリシンゾウ、
ラムちゃん、ect…こんなキャラクター達がチャンピオン誌上で一堂に会したわけで、その点でも歴史的な号になってます。
でも私は嫌いな野球が、日本でこれだけ幅を利かせてるのは
水島漫画のせいだと思ってますので、本当はうらんでるんですよ!
TVの映画をタイマー予約してると、野球のせいで時間がずれて後半が撮れてなかったりなんて、よくある事でしたからね。
実家では親はいつも野球見てるから食事の場がきつかったし、今でも珍しくTVを付けてみると野球やってて叫んだり。
松井がハットトリックを決めたとか
中田がホームラン打ったとかは本当にどうでもいいのですが、
水島新司先生は私と同じ新潟県出身で親近感持てるし、漫画も素晴らしい。
そう、前にも描きましたが"野球"は嫌いな私だけど"野球漫画"は好きなんです。やはり
水島漫画は子供の頃から読んでるわけですし。
水島新司先生、本当におめでとうございます!
-------------
週刊少年チャンピオンの話ついでに書くと、私はこの雑誌を中学時代から読み始めまして、その時からずーっと継続して、毎週かかさず読んでるる漫画があります。
それは
板垣恵介先生の
「範馬刃牙」(当時は
「グラップラー刃牙」、後に
「バキ」→
「範馬刃牙」)。
今号は
範馬勇次郎が出てきて、いよいよ
刃牙と対決かと思ったら…
『次号より「範馬刃牙」はお休みさせて頂きます。』だって!!
9月20日発売の43号まで待たされるんだって!!
『しかし、板垣恵介は休みません。』という事で
「ピクル PICKLE」という七話物を連載するそうですが…。
ちなみに今週号の
水島新司特集でも、チャンピオン執筆陣の中で
板垣先生だけ他の方々の倍である色紙二枚分でイラストとコメントを寄せ、しかも柔道漫画から野球漫画に変更した
「ドカベン」に対して、
『山田太郎にはユニホームではなく、真白な柔道着こそが似つかわしいのです。早く太郎をグランドから青畳へ!センパイ、いくら何でもそろそろです。』などと言ってます。
自分の好みだけで漫画会の偉大なる先輩・
水島新司先生に対してこれって…
さすが
板垣恵介先生。私も同感です。
- 2007/07/21(土) 23:54:23|
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今回は
やまだ紫先生を紹介しましょう。
1948年生まれで東京都出身で、父親が絵描きだったのだとか。
やまだ先生の作風は、例えば主婦の心情を独白してみたり、家庭の日常とそこに潜む心理を淡々と描いたり、要は地味すぎて漫画の題材にはなりにくい事を主題にした物が多いのが挙げられるでしょう。
ドラマを排した世界なので誰にでも薦められるわけではないし、ましてやリアルな生活描写なんて少年に読ませても何も面白くないでしょう。
つまり、大人になると良さが分かる…人もいると思います(汗)
近藤ようこ先生と
杉浦日向子先生、それに
やまだ紫先生を加えて
"ガロ三人娘"と呼ばれていた事は以前にもこのブログで書いた覚えがあります。
まぁ1948年生まれということは、
やまだ先生は他の二人より世代が上ですし、"娘"という呼び名には違和感がありますけど、まぁこういうのは誰かが面白がって勝手に付けるだけですからね。
それだけ女流漫画家が少なかった時代背景もあるのでしょうが、間違いなく
やまだ先生は第一人者。女性にしか描けない世界を表現し続けてます。
デビューは
ガロではなくて、ライバル的な雑誌
COMの方だったのですが、これはCOMの先輩・
岡田史子先生の作品に感激したためであり、それが投稿する作品を描き始めたきっかけだったようです。
ついにデビューしたのが1969年で、作品は
「ひだり手の…」。
しかしCOMが廃刊となり、その後はガロにも多くの作品を発表していました。
代表作になった
「しんきらり」は、方々で高い評価をされてる名作です。
さらにエッセイや詩の力量にも定評がありますが、最初の
やまだ紫先生紹介である今回は、1980年に上梓された初の単行本
「性悪猫」(
青林堂刊)でいきましょう。
うーん…まぁ
やまだ紫先生の世界観そのままというか、演出を排してあくまで淡々と進みます。
猫でも独白しまくりです。強引に言えば普段の
やまだ作品の主人公を主婦から猫にしただけで、いろんな猫の短いエピソードが描写されます。
猫は他の猫漫画のように可愛く誇張されてるわけではなく、やはり本物志向。
どんな事を独白してるかは実際に作品を読んでください。容易に手に入る本だし、はまる人もいるはずですので。
---------
やまだ紫先生の話はここまでにして…
って、あまりにいい加減だったかもしれませんが、これからは私・BRUCEと猫ちゃんの話です。
身近な動物全般に興味が無かった私が、近所に住む友人から無理に頼まれ、仕方なくペット禁止のアパートでビクビクしながらミャーミャーと『泣いてばかりいる子猫ちゃん♪』を預かったのが…多分一年半くらい前だったのかな。
ダンボールで手製の猫ハウスを作ってやり、とにもかくにも頑張って世話したわけですよ。
その猫の名は
ドルバッキー。
これは…知ってる人にはすぐに分かるのですが、一応説明しますと、多分頭が不自由な、
"宇宙とのコンタクトマン"を自称する女性・
エリザベート(本名・光本富美子)さんが
"宇宙猫エルバッキー" なる生物と出会って写真も撮っているのですが(どう見ても普通のノラ猫を夜に撮影しただけ…)、そのエリザベート著による本の大ファンである
大槻ケンヂ氏が、
筋肉少女帯時代に"エルバッキー"の名前をちょっと変えて、"ドルバッキー"の歌を作ったのです。
二種類あるドルバッキーの曲の歌詞は…長くなるので、コメントの所に載せておきます。
とにかくその歌を大好きな友人が、拾った猫にその名を付けたと。 メス猫なのに、あまりにヤンチャなので決断したのだとか。
実際にその猫・ドルバッキーの写真を観てもらいましょう。
当時の大きさはこれくらい。


バッキーの奥に貼ってある
根本敬先生の絵では、猫と同じように吉田佐吉が村田藤吉の首を吊り上げてますね…

あとはもう、今日は猫写真の日!!









こんな可愛くてしょうがない猫なので、あろうことか私のコレクションの上を滅茶苦茶にしながら走りまくり、不動明フィギュアの首をくわえて逃げたりもして…
さすがに捕まえて叱ろうとするのですが、その可愛らしい姿ですから、いくら凶暴に暴れても『駄目だニャ!』とかニヤケ顔で言ってしまい、教育には良くなかったかね。
でも その猫は もういまは いない……
- 2007/07/19(木) 01:55:45|
- 月刊漫画ガロ
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この方も
ジャンプ史上の重要人物である、
中島徳博先生は1950年生まれで鹿児島県出身です。
熱い男気漫画にも定評があるし、やはり九州男児イメージが強い先生ですね。
1970年代あたりの黎明期ジャンプ(週刊・月刊共に)を読むと、よく作品が掲載されていたものです。
中島先生は、作中出てくる描き文字の擬音が抜群に面白い漫画家なので、そこら辺も注目して欲しい。
アシスタント出身者に超名作
「ブラック・エンジェルズ」の
平松伸二先生がいる事も 明記しておきましょう。
それに問題なのが一つ。
週刊少年ジャンプには、悪名高き
"アンケート人気至上主義"という物がある事は以前述べましたが、それを発案して提案したのが
中島徳博先生。
実際に編集部がその案を採用してしまうほど
中島先生は信頼されてた事も伺えますが。
そして…
それによって確立されたシステムによって
中島先生自身も打ち切りにくらってますし、要は自分のクビをしめるような結果となったわけです。
代表作は、何といっても元ジャンプ編集者でもある漫画原作者・
遠崎史朗先生を原作に迎えた名作
「アストロ球団」でしょう。
他には
「朝太郎伝」「がくらん海峡」「バイオレンス特急」「わんぱく松竹梅」あたりと、まぁ他にもいろいろあるのですが、今回紹介するのは…
「さすらい騎士道」!
これは
週刊少年ジャンプにて1979年に12回連載された作品で、単行本は集英社の
JSC(ジャンプスーパーコミックス)で全2巻の
剣道漫画です。
主人公の
愛甲恋次郎が、礼節ばかりを追い求める求道的な剣道の精神主義を打ち破り、ハチャメチャに暴れる…というのが話の概要でしょうか。
とはいえ精神主義者にも本物はいて、転校生の
志布志悦郎は、愛甲のいるいい加減な剣道部を潰して新しい剣道部を作ると言い、対抗試合の勝敗によってどちらを残すか決める事になりました。
堅物の志布志曰く、
『剣道は他のスポーツのように 遊びから発生したもんじゃありません!!
命のうばいあいから 発生したんです…
その分厳粛であるべきです』
だそうで、まぁそう思うのは勝手ですけど、この手の人は他人にも思想を押し付けるのが嫌ですよね。
試合はお互い大将同士の対決(もちろん愛甲VS志布志)に持ち込まれました。
「アストロ球団」の
中島徳博先生が描く漫画ですから、体育館の天井に着くぞってくらいジャンプしたりして…
死闘の末、勝者は愛甲恋次郎!!
志布志も愛甲側の新入部員になり、次は志布志いた名門・城竜剣道部との練習試合。
今度の敵は
カスミの猿岩という、猿と友達のチビなのですが、こいつの野性の剣は恐ろしい。
しかしこの、体にめぐまれない怒りを払拭するために剣をやっている哀れな奴・カスミの猿岩にも、愛甲は卑屈と増長には際限が無い事を教えてやり、勝ちました。
あとはちょっと女子とのからみもあって
「さすらい騎士道」、完。
実は
「さすらい騎士道」は、これだけだとわざわざ紹介するには弱い部分もあったのですが、一巻二巻共に巻末に貴重な短編作品が収録されていまして、これも大事なのです。
---------
まず一巻には、
中島徳博先生には何とも珍しいSF漫画
「アポロの戦士」です。
これがまた無理ありすぎな設定で、
「アストロ球団」を大笑いしながら読むタイプの読者には受けるでしょう。
米国空軍基地の核ミサイル誤射描写に続いて、いきなり日本の海岸で、
新吾と
源三郎が殴りあいをしていて、その脇で
理香が
『やめてーー ふたりともやめて〜〜 おねがい〜〜
わたしのことでふたりの友情に傷をつけないでーーっ』と叫んでおるのですが(笑)、この三人が突如UFOにさらわれて
デリ17M星に行って…まぁ細かい説明は省きますが地球を救うために活躍するのです。
異性人なのに唯一、地球を救うためにいろいろ尽くしてくれる
ミロという美男子がいまして、彼は昔地球人に心理を説いて迫害され、惨殺された後で体細胞を培養されて生まれた者のようですが、死ぬ時のセリフで地球のゴルゴダに魂を残してきている事を語ります…って、貴方様は
キリスト様でしたか!!
---------
そして二巻には、何と
「アストロ球団」!!
完結後である1977年に
月刊少年ジャンプで掲載された番外編
「激突!!日米超人野球の巻」なのですが、もうこれで漫画ファンのお宝決定ではないですか。
------------
最後に一応今夜のメインである
「さすらい騎士道」の話に戻します。
これは剣道漫画だと既に書きましたが、剣道漫画って最近見ないですよね。
武士が出る時代の剣術漫画ならともかく、現代の剣道って言われて私がすぐに思いつくのは、
ちばてつや先生の
「おれは鉄兵」、
村上もとか先生の
「六三四の剣」くらいで、古い作品しかない。
盛田賢司先生の
「しっぷうどとう」だと、ちょっと知名度低い気もするし…
あとは、主題に使われてなくても少し剣道シーンがあるってくらいの作品ならまだまだありそうですけどね。
そんな不人気ジャンルで、
中島徳博先生の
「さすらい騎士道」は剣道漫画として頑張ったと思います。やはり人気はもひとつだったわけですが。
…余談ですが、剣道といえば私も小学一年から中学三年まで九年間もやらされてました。
小学一年に上がると同時に始めての習い事として行かされたわけですが、一回目に行った多分軽い初稽古の後…帰宅すると稽古を見ていた父親から、行儀悪かったか何か言われて、竹刀で滅多打ちにされたのを覚えてます。
それが二回目も同じようにやられて、もう剣道に行くのがすっかり怖くなってしまったのでした。
私のようなオドオドしたガキは学校だけでも居場所が無くて辛かったのに、まぁ家はそんなだし、さらに剣道場という嫌な場所が一つ増えて、そうだ、剣道がある火曜と木曜は嫌で嫌で、小学生ながら朝から胃が痛くてしょうがなかった…可哀想なガキだったなぁ。
おかげで我慢強くなったのは事実。
出来れば思い出したくない、あの頃を思えば大人になってからの事なんて、全て平気の平左で何があっても耐えられるってもんですよ。自分に力も付いたし、一人で選んで生きていけるし。
大事な物とかもすぐ捨てられたりしたおかげで、自分で金を稼ぐようになったら物を大事にするコレクターになったわけだし、他にもいろいろ、両親からはアウトサイダーになるためとしか思えないような教育(?)されてた事に今は本気で感謝したい。
しっかし、もう自活できる歳になっても人の世話になってる奴が垂れ流す愚痴…そして若者の悩みって、全部クソですよね。
当人にとっては異性にモテないとか、本当の自分探し(爆笑)も大事なんでしょうが、他人にはどうでもいい事だって分からないかな…って長くなってくると今度は私の愚痴になってきてるな。
結論としては、本当に自殺するしかないくらい不幸な人だっていっぱいいるし、それだって他人の事はどうにもできない(どうでもいい)と。
とにかくですね、
「さすらい騎士道」を読んで、私が世界一嫌いなスポーツは、普段バカにしている野球でもサッカーでもなく、剣道である事を思い出されました。
「さすらい騎士道」なんて、買わなきゃ良かった!!・・・(笑)
なので今夜の最後は
「さすらい騎士道」ではなく、一巻にオマケ収録の
「アポロの戦士」から、源三郎がデリ17M星のミル女帝に詰め寄る時のカッコいいセリフでお別れです。
無慈悲で 無感動で 残忍で
てめえらなんか 地球の動物たちより おとらーっ
てめえらこそ なんが平和主義者よーっ
おれたちゃ てめえらのあやつり人形じゃねえーっ
- 2007/07/17(火) 02:01:51|
- 週刊少年ジャンプ
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今夜は
大石まどか先生紹介。
と言っても多くを語る気はありませぬ。

まずはこれ、
「たたりの古井戸」のジャケを見てもらいたいのですが…
どうです?
10年くらい前に、
徳南晴一郎先生の
「怪談 人間時計」がデッサンが狂ってる事で持て囃され、再発もしたじゃないですか。
(作品の完成度の高さもあったでしょうが、どうしてもデッサン云々の文脈で語られてた印象があります)
あの時なんか、私は一人で『何故そこで
大石まどか先生を語らないか!?』と勝手に悔しがっていたものでした。もちろん時代はずっと新しいし、カルトさが違いますかね…
「たたりの古井戸」は、豪傑な市議会議員の
岸勇司が、市民会館の設立のため立ち退かせた老婆の孫・
詩子に呪われて一家に災難が降り注ぐ、というお話。
体が悪く、孤独な詩子は老婆の家にある井戸へ向かって妄想のお母様と話していたのですが、立ち退く事で井戸は潰されるのでさぁ大変。
屋敷に篭って悲しんでいたのですが、勇司に投げ捨てられた籠(お母様の写真、鼠のチコ、手足が一本ずつない人形が入ってる)と共に井戸の底で死んでいた…
井戸まつり(井戸の水神様をお祀りする事)をしなかったために祟りを受けたと思い込んだ勇司の一家。井戸を掘り返すと、何故かキレイなまま残っていた詩子の死体が出てきて、反省して終わり。既に詩子と同い年だった勇司の娘は呪い殺された後ですが。
話がどうとかより、いい絵が多くて見入ったり笑ったりしてしまう作品でした。
デジカメを借りているので、このブログ初となりますが、中身の絵をアップしてみましょう。
これが詩子で…

死後、婆ちゃんとの再会。

人物デッサンの狂いが明らかですね。
でも、描き込みが多い丁寧な絵もあるんですよ。
他の
大石まどか先生作品は、
「亡霊!四谷怪談」「お岩の怪談」といった、怪談好きの私には嬉しいものがありまして、貸本漫画時代には
「魔性の館」「黒百合は狂い咲く」といったミステリー作品があります。
- 2007/07/15(日) 23:53:09|
- ホラー漫画
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今夜は
みうらじゅん先生が1988年に出した作品
「ボクとカエルと校庭で」(
青林堂刊)。

前に
「学園ハニワもの ハニーに首ったけ」を紹介した時に、この本が見つからないって話をしたのですが、部屋で普通に物に埋もれてました。
30分くらい探したのに何で見つからなかったのか不思議ですが、とにかく空巣にやられてなくて良かった。
昨年ついに出ちゃった、
「ボクとカエルと校庭で(改訂版)」(
青林工藝舎刊)はちゃんと本棚にあったんですけどね。

この
「ボクとカエルと校庭で」というタイトルは、当然
諸星大二郎先生の傑作
「ボクとフリオと校庭で」が元ネタでしょうが、しかし内容は見事に何の関係もないですな。ただの思いつきでしょう。
毎回サブタイトルの後に付いてくる
「What's Michael Toioka?」が、当時流行ってた
小林まこと先生の
「What's Michael」と、好きなタレント・
マイケル富岡を合体しただけのものであるのと同じく。
(ちなみにこれを知った
マイケル富岡は、生放送の番組中に激怒しています)
ただタイトルに
"カエル"の文字が入っている事は、カエルグッズを集めている上に自画像もカエル(昔は牛でしたが)である
みうら先生にとって重要作である事を匂わせています。
主人公であるカエルの名前は
ホワッツマイケル富岡。
一話完結形式のこの作品では、毎回冒頭に
『今回のあらすじ』という説明文が入って、いろんな職業や設定の違うホワッツマイケル富岡が登場します。
漫才師、バンドマン、ゲーマー、田原総一郎、ect・・・そんな役柄を体当たり演技で見事にこなすホワッツマイケル富岡。
毎回ライバルの
カメムシブラザーズが出てくるのですが、シモネタしか使えない…おっとギリギリでゲロと差別ネタも大丈夫!な、しょうもないこいつらとからみ、『幸いな事に内蔵もあまり出ていない・・・・』のセリフを多様するホワッツマイケル富岡の話を読んでると・・・・
読めば読むほど馬鹿になりますよ、これ。
ただただ、下品。
それぞれ一話ごとのタイトルも付いてるのですが、
「仮面ライダーあそこがBLACK」「ロバートあそこがプラーント」「アンモニア猪木」とか、本当に小学生かよ!…なんて思いながら、こんなので笑っちゃう私も私ですが。
「ベッドやくざ」というのもあります。
これは知ってる方も多いかもしれませんが、昼はへたれなのに夜、ベットの上ではヤクザ並みになる男の事を指した、みうらじゅん先生得意の造語ですね。
この話はホワッツマイケル富岡もカメムシブラザーズも登場しないのですが、珍しくちゃんと面白いギャグ漫画。
私の周り(といっても二人)でも昔流行りましたよ、ベッドやくざ。童貞なので言葉を使うだけで、本当の行為は出来ませんでしたが…
最後まで
野沢直子による頭カラッポな手書き
"かいせつ"で外さない
「ボクとカエルと校庭で」を読んで、一緒に馬鹿になりませんか?
- 2007/07/12(木) 23:47:21|
- 月刊漫画ガロ
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こんばんは。
未だに過去のブログ移転が終わらず、ブツ切りになってる文章も残ったままなので、ゆっくり漫画紹介をできない。
そんな今夜は、私の
丸尾末広コレクションを少し紹介してみましょう。
先週末の7月7日に
"暗黒系 Vol.11"という、友人がDJをやっててGOTHIC,BLACK,DEATH, FOLK/VIKING/PAGANといった異端のMETALをかけまくるイベントに行ってきました!

で、その帰りに寄った近くの居酒屋で撮ってもらった写真がこれ。

イベントにこの
丸尾Tシャツ着て行き、ついでにTシャツプリントの元になった本
「パラノイア・スター」を電車で読み返すため持っていたので思いついたのでした。
死ニノハイツモテメエバカリ!!それならばと、翌日に
「薔薇色の怪物」でもやって…

このTシャツなんて、10年以上前に
ガロ誌上の通販で買ったものですよ!
ついでにもう一枚。

絵がカッコ良すぎな
丸尾末広先生。
著作はほぼコンプリートしてます。

他にもCDやレコード等の
丸尾ジャケ物なんかも自慢したいし、Tシャツの
丸尾プリントもまだあるのですが、またそのうちアップします。
さらに持っていない
丸尾関連商品はまだまだあるので、これからも探し続ける事になるでしょう。
- 2007/07/10(火) 22:15:59|
- 古本 番外編
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久々にやりました!
何がって??
タイトルから、もう分かってるくせに。
この時にも触れましたが、街で見かけるフリー求人(アルバイト)情報誌「maido!DOMO!」(マイド!ドーモ!)ですよ。
今年から新装刊されて、表紙に毎週違う漫画家の1コマ漫画が使われているんだって話をしましたよね。
そしてその漫画家のラインナップが凄いと。
それも最近は低迷気味だったのですが(あくまで私の好みではね)、今回は
古屋兎丸先生でした!

初期のクオリティーは見る影も無くなった
古屋兎丸先生ですが、それもメジャー誌で活躍してるのだから仕方無いし、まだまだ私の好きな漫画家の中でもトップクラスの一人です。
ゴスロリ少女に好かれたい精神丸出しすぎな作品を続けて読むと辟易しますが…
しかもこれ、今までの人と違って
古屋先生だけ1コマ漫画じゃないですよ?!
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さて、ブログ移転してでかい画像をいくつもアップできるようになった事だし、ついでなので過去に私のブログで紹介している漫画家が表紙になった時の「maido!DOMO!」画像も載せましょうか。
この求人誌自体を首都圏在住の方しかゲットできないらしいので、地方の方が喜んでくれるかもしれませんし。
トップバッターはやはり
楳図かずお先生でしょう。

前回の「maido!DOMO!」紹介でも画像を使った
福満しげゆき先生。やっと大きく載せられますよ。

そして
古泉智浩先生!

そして、うかつな事にこのブログでまだ紹介していなかった
土田世紀先生。大好きです。また
「同じ月を見ている」みたいな作品も描いてください。

そんなわけで、これからも「maido!DOMO!」に登場する漫画家に注目です。
しかしこの求人誌の、漫画家選び担当さんとお話してみたいな〜。
インタビューに行こうかしら。
では、おやすみなさい。
- 2007/07/05(木) 23:14:36|
- 古本 番外編
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御茶漬海苔先生。
遅くなりましたが、ホラー漫画ならこの方も紹介しなくてはならないでしょう。
1960年生まれ神奈川県出身で、このふざけたようなペンネームは、デビュー前の同人誌時代から使用していたそうです。
当時ギャグ漫画を描いていたのでこのペンネームなのでしょうが、ホラー漫画一筋に描きまくられて以降、今や"御茶漬海苔"の字面を見るだけで何か怖い。
当然…と言っていいでしょうか、やはり
日野日出志先生を大好きなようです。
プロデビューは
ハロウィン(
朝日ソノラマ刊)の
「惨劇館」で、代表作は
「姫」「恐怖実験室」「暗黒辞典」「恐怖テレビ TVO」…
私は
「クルクル」も特に好きですが、やはり今回は最初なので
「惨劇館」を紹介させてもらいましょう。
1987年から1993年に渡って続けられた連作で、単行本は全10巻です。
ただ人が不条理に殺されるだけの殺人短編から、奇想話、モンスター物もあり、"ケビン伯爵"や"夢子"の話はシリーズとして続いておりました。
すぐ身近に殺人者がいて、血!血!血!とばかりに壮絶な死に方を見せるスプラッター漫画はトラウマ物でしょうし、サイコホラー的に異常心理を描写する漫画はもっと怖い。
普通に絵のレベルだけで見たら誰からも『下手クソ』と言われるであろうこの絵柄こそが魅力であり、グロテスク表現の名手として恐怖を呼ぶ…
ギャグ漫画なんか止めてて良かったですね。
「惨劇館」は
『ようこそ 惨劇館へ』と語り始める
御茶漬海苔先生の狂言回し付きで進むのですが、その御茶漬先生。
自画像がお椀の頭で、当然頭の中には御茶漬けと、箸が突き立って入ってます!
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さて、私が好きな気持ち悪い話を(笑)少しだけ簡単に紹介してみましょうか。
引っ越してきたマンション管理人の婆さんの、人肉を使ったスープ料理を無理やり食わされた少女が一生モノを食べられなくなる
「エレベーター」。
この婆さんは材料になる人間の死体を、マンション屋上の貯水槽で保存していたため、ここの水道水を飲んだ住人も全員、人ダシの水を飲んでいた事になるのです…
「肉玉」も強烈。
パパと二人で暮らす娘のさゆりが、パパの日記から彼の異常性を知るのですが…
何と一度も会わずに死んだはずのママは、恋人をパパに殺された上に監禁され、口は糸と針で縫い付けられ、手足も切断されて肉玉となって今も隠し部屋で愛されていたのです!
それを見つけたさゆりも同じ肉玉の姿に変えられ、これから一生愛され続けるというラスト。怖い!
「消える首」は、カヨの部屋で泊まりに来た親友二人が突如首から血が噴き出して吹っ飛び…その首は消えてしまう。
その後、カヨを調査する刑事、検査した医者と看護婦と同じ目に合うのですが、全く原因は不明。
ただ一人カヨを信じてくれる母親も首に痛みを感じて…カヨに詰め寄るのです。母と娘の絆と不信を描いてます。
結局悪霊の仕業だったと分かるのですが。
消えた首がカヨの口から次々吐き出される所が良かった。
ある男性教師が女生徒の体内に爆弾を埋め込み、内臓されたマイクで少しでもその事をしゃべると爆発される
「人間爆弾」は、そうして女生徒を教師がロボットにする話で…いやー、可愛そう。
アメリカ映画の影響が顕著なモンスター物や、虫とか使った嫌悪感をかもし出す作品なんかも語りたかったのですが、時間の関係でそれはまた次の機会、他の作品の時に回しましょう。まぁどれも似た感じですからね。
しかし
「惨劇館」。
この全10巻の中でどれだけ血を流したというのか。血しぶきの多さでトップクラスの作品ですよ。
そうそう、単行本化するにあたり、
「惨劇館」のシリーズとは別の短編もおまけとして収録している巻があるのですが、7巻にはあの
黒沢清監督、
伊丹十三総指揮による日本のホラー映画
「スウィートホーム」を漫画化した、
「御茶漬版スウィートホーム」というのも収録されています。
それもただ漫画化したのではなく、間宮家の30年前の出来事を描いたサイドストーリーとなってまして、私としては映画館で観た好きな映画のこういう企画は嬉しかった。

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映画的なイメージを持つ作品が多い
御茶漬海苔先生ですが、ついに近年は自ら実写ホラービデオ映画を手がけてますね。貴方は観ましたか?
今夜はこれでお別れです。おやすみなさい。
海で美しい女性に声をかけられたら
気をつけてください それは幽霊かもしれません
- 2007/07/01(日) 23:23:19|
- ホラー漫画
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