大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

月刊漫画ガロ(52) 水木しげる 7 「一陣の風」

今夜の水木しげる作品は、またサンコミックスで続けて「一陣の風」(朝日ソノラマ刊)です。
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ここでは9編の短編が収録されています。

まず「不死鳥を飼う男」
これは既に紹介したダイヤモンドコミックス「日本奇人伝」に収録されていた「鳥かご」以前に描かれ、元になった同じ話。
水木しげる先生は、このさらに元ネタになったヘンリイ・カットナーの小説「住宅問題」を、よほど好きだったのでしょうね。
より古い、昭和39年の作品である「不死鳥を飼う男」の方はより長く、しかも貸本漫画時代特有の絵柄ですし、カゴを持ってた少年役が老人に、宿主はサラリーマン山田役がただの顔長メガネになり、さらに神社の神主に長々と"神様"という概念や存在についての話をさせていたりして…
より読者にやさしくない、しかしその分水木先生の思想を反映した傑作になっていると思います。


続いての「あるフーテンの思想」「受験と人生」というのは、共にたった2ページの作品。
これは後に長く広げて作品として完成させたりしていますが、水木しげる先生の思想を文字多めに語った、大人向け風刺漫画。


次にねずみ男が"幸福"の種を渡してくる「幸福という名の怪物」
続いて、やはり既に紹介したダイヤモンドコミックスの「墓場の鬼太郎」にも収録されていた「マンモスフラワー -巨大な花-」「いぼ」「ああ無情」「勲章」「ねこ忍」と5編が続き…
死者が死にきれず死霊となって町をさまよい、人を誘う「禁断の女」


続いて「よみのくに 最初の米」は縄文時代を舞台にした作品で、同じ縄文時代漫画の「縄文少年ヨギ」より深刻でもある姉妹作と言っていいでしょうか。
ヨギモギという両親のない双子が、ある旅人に聞かされた
『その種を手に入れて沼に植えさえすれば
猟でなにもとれないときでも が死することもなし
部落はとても助かるという話じゃ』

という話により、その"草の実"を取りに旅立つ話。
その種とはもちろん米のことで、そりゃ米を知らない部落からしたら、神の実みたいな物と思えた事でしょう。

危険なよみのくにという亡者の国まで何ヶ月も歩くヨギとモギ。
それから二人はよみのくにでの、目には見えない亡霊との攻防を経て…
モギは天地命という霊にその体を乗っ取られ、しかしヨギは命からがら村に帰ると、持ち帰った草の実の種を沼にまき、やがて芽が出て収穫となりました。
『収穫は満月の日がよかろう 部落総でで 草の実をとるのじゃ』
そうしてヨギは草の実を手にし、このために永久に帰ってこれなくなったモギのために、彼の功績を称える意味でモミと命名された…
て、そうだったんですか!私もこれを読むまで、米どころ新潟で生まれ育っていながら知らなかった事を反省したものでした。
『大むかしの人は なにげない食糧にも 大きなぎせいをはらった』


次の「吸血鬼」は、高松の殿様が非人(ネコの死体を集めに来るネコ係!)の夫婦に対してした酷い仕打ちから生まれた、吸血鬼の赤ん坊が現代に蘇る所まで描き…お地蔵さんを粗末に扱わないようにとの教訓につながる有難いお話。


最後に「一陣の風」…これは主人公がサラリーマン山田である事からも分かるように、食い物にされる貧乏人の辛い話。もちろん、フハッと虚しい笑いが出てしまいます。


人生も この受験生のように なにものかにおわれ
なにものかの準備で終わってしまうものである………
人間は そのようなことを大昔から くりかえしてきたのである



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  1. 2008/08/31(日) 23:48:22|
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旅行・紀行・街(35) 東京都調布市 2 鬼太郎ストリート、畑中純展「光・風・水」、ちばてつや先生

久々に東京都調布市へ行ってきました。
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ここは言わずと知れた水木しげる先生の街。
以前に「ココ」で調布市深大寺の"鬼太郎茶屋"へ行った報告して以来であり、駅周辺は初めてです。

水木プロダクションもこの近くにあるし、「ゲゲゲの鬼太郎」では猫娘の初登場エピソードでもある『猫娘とねずみ男』を読んでもらえば分かるように彼女は『調布の中華そば屋の横の神社の下』に住んでいるという事でした。短編マンガ「木枯し」やその他、多くの水木作品でも舞台になっている土地ですが…
まずは北口のすぐ近く、前回行けなかった天神通り商店街…別名"鬼太郎ストリート"へ!
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通りの入り口、そして出口にも鬼太郎がいます。
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休日というのに意外にもさびれている、この商店街を進んでみると・・・
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次々と出てくる鬼太郎キャラ達。
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みやげ物も豊富に売っていました。
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鬼太郎だけ、高い所を除いても二体いました。
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調布市の防犯ポスター。
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これは、夜に見つけた鬼太郎バス。
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さて、今回の調布市への旅。実は一番の目的は、
畑中純漫画家生活約30年展「光・風・水」
でありました。
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↑宣伝ポストカード。

会場は"ギャラリーみるめ"で、すぐに発見しました。
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入場してみると、そこには貴重な、そして美しい版画、ペン画、水彩画…
やはり「まんだら屋の良太」関係が中心でしたが、もう目はハートマークでボーッとなってしまいます。
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↑持ってきた「ガタロ」表紙のガロ出して記念撮影。

そして…おおっ!
初めてお会いする畑中純先生ご本人もいらしたので、挨拶しました。人柄も素晴らしくて、優しい声をかけて頂きましたよ。

しかもこの日はオープニングパーティー!
挨拶とお話の後、乾杯の音頭を取る先生。
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ビールやごちそうを頂きました。
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ツーショット写真もお願いしちゃいました。
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この一緒に行った友人は、「まんだら屋の良太」こそ漫画では半生で出会った最高の傑作だと語っているほどの男。かなり緊張してました。

私も小学生時代におじさんの部屋に置いてあったモーニング(講談社刊)によって「百八の恋」に出会って衝撃を受けた経験がありましたが…
他の漫画にも浮気しすぎたせいか、彼ほどのストイックさは持てなくなってるのだと自己認識できました。

この水彩画三枚を組み合わせた大作について質問してみました。
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すると、これは製作スペースが取れなかったために一枚ずつ描いて後で組み合わせたから、よく見ると接合部位がずれているのだ、とか製作秘話もいくつか聞けて感動しました。


そして、この後登場した人物…いや神様がいます!
この本の山の向こうに!!
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ヒントはまずこのお酒、松太郎(「のたり松太郎」より)。。
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(お土産として持参されていました)

そしてこの携帯ストラップの向太陽(「あした天気になあれ」より)。
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(これは写真撮影頼まれて手渡されました)

そして興奮しながら撮ってもらったこの写真で奥に写るは…
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そう、ちばてつや先生でした!!

ちゃんと、まともに撮らせても頂きました。
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友人と二人、『レジェンドが今通り過ぎたよっ!レジェンドに触れたよっ!』とか言って大興奮でした。

畑中純先生とちばてつや先生…二人の巨匠写真。
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すごい…この二人が漫画描いてなかったら、日本の漫画史に誤差が生じていたはずですよね。

ちばてつや先生は先にお帰りになりました。
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この場での主役は畑中純先生ですので、最後まで私がどれだけ「あしたのジョー」を好きかとか(他にも大好きな作品はいくつもありますが)、そんな話はしませんでしたが、まぁそんな事は今まで何千人に言われてるんだって話でしょうし、一番聞きたい梶原一騎(高森朝雄)先生との事は未だにタブーでしょうし…
それでも、初めて見れた興奮でしばらく大変でした。


最後に畑中純先生から色紙に素晴らしいサインも頂き、感謝してもしきれません。
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一生のお宝にさせていただきます!!

さらにこの場がお開きになった後も、駅前の"東方見聞録"にて行われた打ち上げの場にまで呼んで頂きましたよ!
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畑中純先生ご本人はもちろん、先生のご家族や、他の畑中純ファンともお話が出来て、貴重な時間でした。
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畑中純先生の人柄も魅力的なのだと分かったのも嬉しい夜でした。

これは私が会場で購入した版画。
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終始緊張していた友人は、帰りのバスでやっと笑顔を見せ…畑中純先生に頂いたサインを疲労してくれました。
まずは持っていった、「まんだら屋の良太」の一巻。
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そして会場で購入した「愚か者の楽園」
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また畑中純先生の個展等のイベントがある時は、お邪魔したいと思います。
ありがとうございました!!


  1. 2008/08/30(土) 23:05:33|
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月刊漫画ガロ(51) 水木しげる 6 「死者の招き」

今夜の水木しげる作品は、「死者の招き」(朝日ソノラマ刊)。もちろんサンコミックスです。
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17編も収録した短編集なのですが、いきなり傑作の「妖怪魍魎の巻 死人つき」で幕を開けます。
例によって海外の怪奇小説である、ニコライ・ゴーゴリ「妖女(ヴィイ)」に良く似た話なのですが…
舞台を私の故郷にほど近い、越後の柏崎市鯨波に実在すし、人魚のミイラを所蔵しているので有名な"妙智寺"を舞台にしているのが、個人的に嬉しいです!
冒頭のナレーションでは『ここは越前の国ー』と間違えていますが。

七十年前に慧海という坊主が、"もうりょう"に関する伝説に怯える柏崎へ流れてきて、無知な田舎の迷信だと信じていたら本当に夜中に甦る死体に追い回され、次の日から八角円を作って数多くの妖怪…もうりょう達と対決するはめになるのです。
この妖怪たちがまたイイのですが、こいつらは格闘に夢中になるうちに朝が来て太陽の光にさらされてしまい、慧海が失神から覚めると、もうりょう達は死体になっていました。

当時の和尚が
『こういうものがいたという証拠に これらの死体をこのまま後世に残し 後世の進んだ頭脳でこれを解明してもらおう』
といって死体を残しとく事にしたのですが、何百年かたって現在では何のためにあるのか分からなくなったそうです。
それでも現在でも柏崎妙智寺に寺宝として、その残骸の一部が残されているのだとかで、
『やはり、奇妙なおばけは ほんとうにいたのだ』
として作品を〆るのですが…あの妙智寺の人魚ミイラが、実はもうりょう(魍魎)だったとは!


この短編集「死者の招き」には、他にもいくつも名作はありますが…
私が特に普段から友達に薦めたりしているのが、まず「暑い日」
たった8ページながら、ホラー色が強く暗い絵柄の幻想的な作品で、暑い夏の日の狂気を描いてます。
石屋の親父が包丁を研いでるラストの顔のインパクト!


「やまたのおろち」は、まず妖怪がたくさん出てきて楽しいのもありますが、見た目はダイヤモンドのような"解放石"という石の中の不思議な世界の描写が、悪夢のようなシュールさで凄い。


表題作の「死者の招き」は、珍しく巻末に収録されていますが、これもわずか8ページの名作ホラーに仕上がってます。
とある宿の部屋で眠ると、悲観的、厭世的な感情が襲ってきて…
『「精神一到 何ごとかならざらん」というが、最後のゴールなぞ、誰も知ってやしない。
努力……、鍛錬……、労苦の何という愚かしさ……。
快楽の空しさ 高尚な生活のくだらなさ……。
すべては空しいのだ……。宗教はこどもだましにすぎない…
人生はおそろしい。まやかしにすぎないのだ……。
真実なものは、死だけだ。そこにはガンもなければ歯痛もない。
食う心配もなければ絶望も不安もない。
さあいこう。幸福な死の世界へ。』

という説得力のある声が聞こえてくるのですが、これは押入れでこっそり首を吊っていた先客が招く声だったという話。
私はこれも大好きな話で、しかも死者に同感しちゃって大変なのですが、まぁこの死者は都合いい事だけ都合よく言ってきている、という事に大人なら気付かなくちゃダメですね。


他に収録されている作品は、
「死人つき」「一万人目の男」「合格」「惑星」「陸ピラニヤ」「マチコミ」「丸い輪の世界」「木枯し」「妖精」「風の神」「海じじい」「怪自動車」「見世物小屋」
と、いくつか有名作もあるのですが時間の都合で紹介はしません。


あともう一つだけ、これまた名作の「錬金術」における、ねずみ男の風刺的な名言で今夜は終わりましょう。

まどわす?ばかな。
お前たちが幸福になったのは錬金術をはじめたからじゃないか。
瓦が金になりはしないかという果てしない希望、
それによってもたらされる充実した日々……
錬金術は金を得ることでなく、そのことによって金では得られない 希望を得ることにあるんだ。
人生はそれでいいんだ……………
この世の中にこれは価値だと声を大にして叫ぶに値することがあるかね。
すべてがまやかしじゃないか。



  1. 2008/08/29(金) 23:54:39|
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月刊漫画ガロ(50) 水木しげる 5 「猫又」

今夜も水木しげる先生のサンコミックス作品で続けて、「猫又」(朝日ソノラマ刊)。
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主にガロで描かれた作品を中心にして、14編収録した短編集です。

これは昭和41年の初版と、その後の改訂版とで少し収録作品が違っているのですが、私はまだ初版で手に入れてないので改訂版を参考に、ざっと見ていきます。
(しかもカバー裏、そして中身の目次に載っている収録作品名が間違っていて、本編の中身と合っていないので紛らわしい)


まずは表題作「猫又」からですが、この猫又というのは30年あまりも生きてる野性の老猫がなるヤツなのですが、尾の先が二つに分かれていて人をばかすのだそうです。
二人の若者が金儲けを考えて"沖の島"へ行くと、嵐が続いて…餓えたため、尾が二つに分かれている猫を喰った方が体中いろんな部位から猫の頭が生えてくる、という化け猫怪談モノ。
足の指まで猫の頭になっていたり、胸から生えた猫が宿り主の顔を『ビビビン』と叩く図は可笑しくもありますが、怪奇色を意識して描かれた作品で、やはり海外の怪奇小説が元になっています。


「河童をみた、ある少年の話」は…既に「ココ」で紹介した、「忍法屁話」(KODAMA PRESS刊)収録の「河童」と全く同じ話を、少しだけアレンジ変えてリメイクした作品。


「神変方丈記」は、最初だけねずみ男が出てきますが、もう一人水木しげる作品の常連である、あのめがね出っ歯が忍者として登場し、とある坊主になりすまします。
すると、その坊主の借金、そして地獄のエンマ様から借金した時の担保である命まで代わりに取られてしまうという、コントみたいな作品。


「宇宙虫」は、月へ行ったアメリカの宇宙飛行士から流れて凡太の爪の間にもぐりこんできた卵から見たこともない虫…宇宙虫が生まれ、両親に飼う事を反対された凡太が池の真ん中の島に捨てると!
凄いスピードで進化を続けていた宇宙虫は、人類の進化の過程を歩み、ついには虫サイズながら製鉄所や戦艦、飛行機まで作るレベルになって、原爆まで保有するようになった後、最後には月へ戻るロケットを完成させて故郷へ帰って行くラストでした。

これ、藤子不二雄先生にもほぼ同じ内容の短編があるのですが、元々はフレドリック・ ブラウンの短編小説「虫」が元ネタでして(どちらも原作クレジットは無し)、水木先生と藤子先生という偉大な巨匠がいかにアレンジしたかは、それぞれの特色が出ていて面白いです。


そして「テレビくん」
これこそが水木しげる先生の転機となった一般商業誌である「別冊・少年マガジン」(講談社刊)掲載作品で、子ども向けの絵柄に変えて載せたら何と講談社児童漫画賞まで受賞しちゃって、40歳過ぎて人気作家となる開運記念作品なのです。

それでも作中、大恩ある長井勝一編集にして創刊号から描いてるホームグラウンドだった「ガロ」(青林堂刊)への恩返しを意図した宣伝か、いきなり
『新発売!!青林堂の新チョコレート「ガロ」』
なんてテレビでCMしてるシーンから始まるのです。
テレビに自由に出入りできるようになった山田くん(テレビくん)と三太の、夢が溢れる作品です。


「未来をのぞく男」「昭和百四十一年 -希望にみちた未来像-」と、めがね出っ歯がひどい不幸を受難するSF話が続き…


「すりかえられた肉体」
この資産家の老人と貧乏な若者が肉体を取り替える話なのですが、これも藤子不二雄作品でそっくりなのがありましたね。
あまりにも似ている、共通のアイデアでありながら…水木しげる先生の方はラストに希望が無く、しかし自殺用の薬瓶に『解放』などと書いてある所が風刺が効いています。


「となりの人」は、ねずみ男が若い時に人妻と関係を持とうとしていたら、夫がピストルを持って現れて、ねずみ男は激しい恐怖心の作用から太古の人類が持っていた原始本能が甦り、カメレオンのように保護色が出て逃げ切ったという話。
これは、しかもその時の夫が現在まで間男を追い続けている所まで、ギョーム・アポリネールの怪奇小説が生んだ名作「オノレ・シュブラックの消滅」にそっくり!


「古道具屋の怪」は、
『私は怪物である 形はまだない 時に応じて食料のえやすい形を取ることにしている』
などという謎の生物が化けていた本に、白紙部分まで読むと喰われてしまう話。
喰われるのは、やはりあのめがね出っ歯。そしてその妻も喰われますが、彼が必ず巻き込まれる不幸は、もう笑っていいんですよね…


「こどもの国」と、それに続く「くさった国」は、大人達から独立して団結して国を造った子供達の、そこで結局大人達と同じのように起こる権力闘争やあれこれ。
政治や貧乏に対する批判も見られて面白いです。


「カモイ伝」は、タイトルはもちろん白土三平先生の「カムイ伝」をもじったものですが、内容は国や政治、文明に対する批判的なパロディ作品の傑作。

人跡未踏の山奥で花井が見つけた山男は縄文人だったと分かるのですが(カモイとは縄文語でコワイということ)、そこに税務署の特捜班がやってきて、
『すると縄文時代から日本の富を勝手にむさり食っていたわけだ』
として、国家の存在すら知らない山男に18億円ほど脱税していると言って毛皮を差し押さえ…
今度は警官が登場すると
『ワイセツの現行犯だ!! 大きなチンポ出してるゾ』
と叫んでブタ箱に放り込む…
一年後、花井は山奥で原人と一緒に暮らしています。そして最後に言う事が、
『ああ あの魔の東京ジャングルを抜け出してから一年になる
あそこではお互いに品物をほしがらせ 欲望を刺激し 神経をすりへらし
お互いに頭をなぐりあっているような世界だった……
一日として恐怖なしにはくらせない世界だった
それにひきかえ この山男の生活に帰化してからの おおらかな生活はどうだ…
花は咲き 鳥は歌ってるではないか
胃のはたらきはスコブル順調で まずいものでもすごくうまい…………
文明って一体なんだ
文明は果たして人間を幸福にしているのだろうか
わしは山男に東京をみせたのがはずかしい』

でした。


短編集「猫又」は以上です。
ジャンルが幅広いせいでしょうか、水木しげる作品は短編ばかり何作読んでいても全く飽きませんよ。
この時期は風刺モノが多いのですが、それもとぼけていて可笑しいし、当たり前ですが何より絵にミリキが詰まってますからね。

  1. 2008/08/28(木) 23:43:14|
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月刊漫画ガロ(49) 水木しげる 4 「日本奇人伝」

こんばんは。

今夜の水木しげる作品は、「日本奇人伝」(朝日ソノラマ刊)。
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水木しげる先生は、かつてこの朝日ソノラマ、サンコミックスから数多くの作品を上梓していますが…
中でも代表的にして、個人的にも好きな本をいくつか紹介していきましょう。

今回の「日本奇人伝」は10編収録の短編集になっていて、まずは「空想石」
水木しげる作品のスターシステムとしては一番出演率が高いかもしれない、ねずみ男が放つ最後のセリフが好きなのもありますが、手にすると楽しい空想が泉のごとくわいてくる世界に一つしかない空想石のお話。
『ワタシ カセイジン アルヨ』と言って出てくる、水木先生の宇宙人像もいいです。

次の「約束」は、何とA・ブラックウッド原作(翻訳は平井呈一先生!)による作品。
怪奇小説好きの私は当然原作も読んでいますが、これは原作に忠実です。
死んだ親友が小学生時代の約束を守って会いに来る話なのですが、とにかく終わり方が好きです。
『そうすると 十三日に死んだんだな』
『そうだ』
『十三日といえば ちょうどやつが 君に会いにきた晩じゃないか』
『そうだ』

で終わり・・・うーん、渋すぎる!!

「福の神」は大昔の絵草紙家の話ですが、随所にパロディがあって…特に月刊漫画ガロ(青林堂刊)の長井勝一編集長が、
『あっ月刊絵草紙「ゲロ」を出しておられる赤林堂さんだ』
と言われて登場するのがファンには嬉しく、そして可笑しいです。

「ろくでなし」水木しげるお得意の河童をテーマにしたお話ですが、かなりメッセージ色が強い作品。
綺麗な心を持った人間が人生の敗残者として罵られ、貧乏に苦しめられているのをねずみ男…に似た先生が、お金中心になってしまった社会について説き、
『なにをしようとお金さえもっておれば「成功者」であり「善」なのだ
貧乏とは「軽蔑」であり「悪」なのだ
すべてのことは「お金」で動いているのだ
道徳とか人類愛とかいったようなものは うわべだけのペンキのようなものなのだ
正直で愛情豊かな人物は この世ではろくでなしであり
ひどい目にあうのだ』

と言った上で、キミこそ健康体で健全な人間の姿であり、お金が人間全体の心を狂わしてしまっていると〆るのがほのかな救いとなっているのですが…
水木先生の悲痛な叫びに共感しつつも、やはり今でもセレブとか言われる富裕層には理解できない作品なんだろうなぁ。
同じく水木作品、「河童膏」の原型になった作品でもあります。

「空のサイフ」はねずみ男が貧乏神について
『あれは一番おそろしいものだヨ』
と教えてくれる作品。

「鳥かご」は、ここではクレジットがないのですが、確実に原作はヘンリイ・カットナー「住宅問題」ですね。
やはり私が読んでた怪奇小説なのですが、内容はそのまま同じです。
そして、水木しげる作品において超重要にして常連となるキャラクター、あのめがね出っ歯…つまりサラリーマン山田の初登場作品としてファンの間で知られる作品でもあります。

「魔石」W・W・ジャコブズ原作(翻訳・平井呈一)の有名作品である「猿の手」ですが、これがまた名作!
本当、この単行本「日本奇人伝」を読み進めていくと、いかに水木先生が海外の怪奇小説を好きかも分かって嬉しいものです。

「大いなる幻術」は、これは珍しい国内の作家である山田風太郎「忍者枯葉塔九郎」が原作です。
山田風太郎、そして水木しげるという二人の天才が見事に融合した、奇想溢れる傑作になってます。

「ーそれからの武蔵ー コブ」は、これまた水木先生が頻繁に使っていた宮本武蔵のパロディ物。

最後の「大人物」は、貧困にあえぎつつもそれを克服するため、四十年かけて死者をよみがえらせる方法を編み出した男の話。
一人しかよみがえらせる事のできない中、選んだのがあの大人物、西郷隆盛
しかし彼は確かにスケールのでかい事を言うのですが、大めしぐらいの大ぐそをたれ、金儲けは下手でした。
結局妻が還元剤を使い、西郷を還元して永眠させました。
これにより、貧乏から脱しようとした四十年間の努力は徒労に終わるのですが、一人妻が夫をかくれた大人物だったと認識して終わる…わびしすぎる作品。

水木しげる先生の作品ではいつもいつも、弱者がエサにされます。
そんな辛い内容の作品が多いのに、しかしそれをどこか可笑しく描き、批判精神を伝えながら絶対的に面白い魅力があるのだから素晴らしいです。


人間は金を目的に動いているのだ
人がどうなろうと金さえ得ればそれでいいじゃねえか
それがいまの世の中というものだ
相手のことなんかどうでもいいいのだ
自分の会社と自分さえよければそれでいいのだ
すべての成功者は自分のことだけを考えているのだ
人のことなんか考えている人間は 今の社会では
ろくでなしであり敗残者なのだ
あばよ


  1. 2008/08/27(水) 23:06:17|
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旅行・紀行・街(34) 東京都杉並区高円寺 3

今年も高円寺名物阿波踊りの時期がやってきたのに合わせて、今夜は東京都杉並区高円寺紹介です。
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まずは普段の高円寺駅の姿でしたが…待ち人を探す人々の姿で、いつもいっぱいです。
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さて話題はまず阿波踊り。
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まずは8月22日(金)に前夜祭としてプレ踊りがありまして、既にドンチャン騒ぎのパル商店街でした。
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やっぱり音がいいな~、踊り子さんの後に付いてくるのは和製人力のミニマルミュージックを作り出す楽器隊!!
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まぁこの日はすぐに飲み屋に入ってしまいましたが・・・

本番は23日(土)から。
あいにくの雨天でしたが、私達は古本&古着のお店"アニマル洋子"店先の特等席で、酒飲みながらパレードを堪能したわけです。
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斜め前の靴屋"東洋シューズ"とか、この日ばかりはそこら中が居酒屋状態。
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東京では阿波じゃないのに阿波踊りを踊りまくる、この祭りが各地で催されていますが、特にここ高円寺では本場・徳島の阿波踊りに匹敵する規模だといいます。
(日本三大阿波踊りというのがあって、徳島、高円寺、南越谷なんだとか)

実際、メイン通りの所は雨の中何層にもなったお客さん達が踊り子達を取り囲んで見てまして、一本外れた道である、ルック商店街のアニマル洋子というのは実は穴場。
私は毎年ここでお世話になっていますよ。
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えらいやっちゃ、えらいやっちゃ、ヨイヨイヨイヨイ、踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らな損々♪
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バーン!!
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狂乱のお祭り最終日の8月24日(日)、実は用事があって最後の方にしか間に合いませんでしたが、またアニマル洋子に酒を持ち込んで少しだけ踊り観賞。
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最後の盛り上がりは凄いものがあって、毎年感心しているのですが…
今年は連日雨だったのもあり、人が多すぎるメインの高円寺南通りにまでは行きませんでした。
祭りというのに終了時間の9時でピッタリと踊りを止めるのは、さすがは東京!

それから、アニマル洋子メンバーらと飲みに行こうと店を探したら、店の中も外もどこもかしこも人でいっぱいです。
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もちろん毎年の事なので分かっていて、かなり離れた所まで行ったのですけどね。ある店では、席が空いてたので入ってみたら、調理人が酔っ払ってもう何も出せないとか…いかにも高円寺では、特別な日なのか分かります。

あとはいつもの感じで街の様子や飲み喰い日記にして、今日は終わります。
まずは、今回も含め阿波踊りでは毎年場所を貸してもらい、そして普段は本の売り買いやらでお世話になっているアニマル洋子。
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この本の山の奥に見えるのが、店主のオコノギオック氏。
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アニマル洋子もう一つの顔、K氏!
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彼のTシャツに注目してみると…おおっ!
「ジョジョの奇妙な冒険」の『第三部 空条承太郎 ―未来への遺産―』にて登場する、DEATH THIRTEENだ!
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二人の店員さんとは、店閉めてからも共に酒を飲んだりしていて、今までいろんな所に行ったものですが…
最近は店主の御宅で飲む機会が増えています。
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↑この一番下の写真は焼肉やった時のですが、東京で一人暮らしの身に、数年ぶりの部屋でやる焼肉は贅沢すぎて・・・涙が出てきました。

こちらも古本屋、"勝文堂書店"
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次は飲み屋に移りましょう。
まずは、もう何度も何度もこのブログで登場している、中華料理の"成都"
ここに私を探しに来る人もいるくらいだから、ちょっと行きすぎですかね。
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普通に昼食、酒あまり飲まない時の夕食でもよく行くし…
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もちろん楽しい飲み時間でも。
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ここは大人数の時でも毎回入れるのが嬉しいのもありますが、二階の席になるとなおいいですよ。
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成都は安くて美味く、居心地がいい店であるために通っているのですが…
ただ最近は凄い勢いでいろんな物が値上げしていまして、3百円メニューも量が減ってるし!
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さらに高田馬場にも店舗があると知って、最近行くようになりましたよ。
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高円寺で中華料理屋といえば、もちろん成都はド定番ですが…
"揚州商人"もよく行きます。
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前にも、ここではBRUCE LEEモノを飾ってると書きましたが、今回は夏季限定でこんな看板作ってました!!
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入店してメニュー開くとこんなのも!!
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嬉しくて泣きながら、余計に頼みすぎたりしましたよ。

店内の様子。
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そして食べたモノたち。
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選べる麺の種類は、極太の刀切麺がお薦めです。

ラーメン以外もンマーイ!
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はい、次の店に行きましょう。
ここも私の高円寺飲み定番のお店である、タイ料理屋の"BAAN-ESAN"(バーンイサーン)。
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大好物のタイ料理が美味すぎて、酒も進みます。
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次は、黒ビールが安く飲める(ホットペッパーで半額)居酒屋の"Gaburi"(ガブリ)。
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食べ物はフツーですが、朝までやってるのは重宝するし…ここも昔から来ています。
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"写真BAR 白&黒"
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写真BARという、東京でもかなり珍しいお店ですね…1ヶ月毎に展示は替わるそうです。
マスター自身も韓国関係の著作がいくつもあり、店内に置いてありました。

珍しいhiteビールにチジミ、そしてギネスの生を頂きました。
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しかもこの日は光栄にも、あの御当地アイドル・ユニット・"キンジョリーナ♡"の友達になったメンバーに連れてって頂いたため、ファースト・アルバム「ファースト・アイドル!」を持っていたのですが…
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そしたら偶然にも、このアルバムに別名で参加もしている漫画家の羽生生純先生がいらっしゃったので、キンジョリーナ♡メンバーと同列でサインも頂いちゃいました。
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さらにこれはネット界で初公表する事実になるそうですが…
羽生生純先生が生んだあの名作「恋の門」毬藻田が経営しているお店、ギャラリーバー ペンのモデルになったお店なんだそうです!
確かに店内の作りがそのままなんですよ。はい、「恋の門」ファンとして聖地巡礼にもなりました。

ここも何度も登場してます"四文屋"
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"バーボンハウス"
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店の外に魚がいっぱいな居酒屋"港や"
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ここもたまに行く"和田屋"
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飲み物一杯頼む度に焼き餃子を貰える、つまり激安な"たちばな"
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前回も出ましたが、安くて美味い焼肉の"二楽亭"。これが移転した店舗です。
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そしてまた、定番の"喫茶プログレ"へ。
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今はここで将棋が大流行していて、ランキング表なんかも作成されているのですが…
暗い小学生だった私は学校終わると即ダッシュで帰宅し、一人で将棋の駒いじって定跡の勉強なんかしていたものでした。
おかげで周りでは最強になると同時に、相手もいないしで止めてしまったのですが、あの当時やっていたためまだ残っている将棋の実力が今、しかも前から通っていた喫茶プログレで今更役に立つとは!

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↑最後は、珍しいマスターも一緒の写真!!

ところで先日も、また喫茶プログレで朝まで飲んで外へ出たら…新潟の実家で隣りの家に住んでた幼なじみのキヨちゃんとバッタリ会いました!!
しかも新潟に帰っているのかと思ってたら、今は高円寺に住んでいるのだとか。
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"Blue on velvet"(ブルー・オン・ベルベット)。
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丸の内線新高円寺駅まで行き、目の前の"むつみ亭"へ。
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何と24時間営業、定休日無しで定食等も食べれる便利なお店なのですが、メニューを見るとその種類の豊富さに驚きます。その数70種類プラス、本日のおススメというのも数種ありますからね。
ちょっと高いのが難点ですが…

店内にハロルド作石先生のサイン色紙も飾ってあるので、ファンの方は見に行くのもいいでしょう。
(あ、写真撮り忘れた)

いくつか頼んでビールのつまみにして、この日は解散。
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煮干しダシのラーメンなら"ひら石"が好きです。
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同系の煮干しダシ、そして390円と安いのが"太陽"
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牛乳ラーメンを出すので有名な"ラーメン万福"
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この度は激辛味噌ラーメンと、牛乳味噌ラーメンにしました。
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チェーン店にしてはかなり好きな(場所によって)、"大勝軒"が高円寺にも登場したので早速行ってみました。
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そして、私の超定番である"せい家"
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次はご飯系。
名前がカッコいい"デビルズキッチン"
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ここでは普段、激辛ハンバーグとビールを定番にしていたのですが…欧風鉄焼きカレーを頼んでみたら、これが全然辛くなくて失敗!
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"かつや"も、カツ丼は好きなのですが、カツカレー頼んでみたらこれも辛くないカレーで失敗!
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高円寺では回転寿司店の数が少ないので、ちょっと貴重な"ちよだ鮨"
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朝まで酒を飲んで店を出て、小腹が空いている時に重宝するのが"富士そば"
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そんな日は、後で二日酔いが出てきて全部吐いちゃったりしますけど。

最近東京都中央区、月島で何度かもんじゃ焼きを食べたらはまってしまったので、高円寺でも行ったのが"道とん堀"
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ここに行くのは、約一年前のオープン当初以来でした。
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最後に、初めて行った"素人の乱 セピア"
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この日は店を借りきって、このしとの誕生会だというので呼ばれて行ったのです。
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お店のマスターを押しのけて、自分がダークマスターとして活躍すると豪語した友人。
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私は友川かずき様とあがた森魚様だけをかけるDJとしてCDを持って行き、活躍しました。
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私の飲み会ではないので、珍しく女性が多い場だったというのに…暗い人だと思われる!

この日の模様を一部紹介。
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店外で口琴を弾きまくったり、酒を飲む人達もいましたよ。
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はい、今夜はここまで。
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"ららマート"前からサヨウナラ~!
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  1. 2008/08/26(火) 23:10:36|
  2. 旅行・紀行・街
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河井克夫先生のサイン本

予定では今夜は高円寺紹介の続きだったのですが、昨日のブログにアップした阿波踊りの最中の出来事を一つ挿みます。

この日はルック商店街のアニマル洋子にて、踊り見ながら酒飲んでただけなのですが…
この写真を見て下さい!!
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左の方は、既にお知り合いになっていて、住まいも御近所なので偶然お会いしたりもする…そして尊敬する漫画家の羽生生純先生!
そして右の方は…この日が初対面の、河井克夫先生ですよ!

この場所は古本屋のアニマル洋子ですので、すぐさま「ブレーメン」(青林工藝舎刊)を購入して…
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サインをお願いしました!!
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サラサラッと描いてくれて、また記念撮影。
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この「ブレーメン」は、昔ガロで読んでた好きな作品も多く収録されている名作なのです。

サインは、これ。
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どうもありがとうございました!!
  1. 2008/08/25(月) 23:21:36|
  2. 古本 番外編
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ホラー漫画(18) 御茶漬海苔 5 「恐怖実験室」

今夜は御茶漬海苔先生の、「恐怖実験室」(秋田書店刊)。
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ホラー漫画誌「サスペリア」にて1994年から1996年まで掲載していた作品で、単行本は全5巻。

いつものように怖い短編がずっと続く形式なのですが、ここで有名な、そして人気が高いのは2巻から登場するドクター魔神のシリーズ。
そのままドクター魔神という医者が主人公なのですが、彼のオペは天才的と言われ、どんな願いでもかなえてしまうのです。しかし…

ザパーンと波の音が聞こえる崖っぷちに彼の家があるのですが、そのあまりな立地の構図にまずやられます。
思春期のくだらない競争心とか見栄とか、そういった理由で自分の一部を捨ててドクター魔神に手術をしてもらう女学生達は、足が速くなりたい、美人になりたい、ピアノが上手くなりたい、イジワルな妹を作り直してほしい、歌が上手くなりたい、お金がほしい…といったいろんな願いを確かにかなえるのですが、その後はほぼ確実に不幸な結末が待っています。

『みんな愚か者だ
自分の体の美しさに気づかずに捨てていく
少しでもいい物と取り替えていく…』

というドクター魔神の言葉にメッセージが込められているようですね。

依頼した者の不幸な結末の後、ドクター魔神の『愚かな…』という決めセリフで物語が終わるのが、このシリーズのパターン。

ところで女学生が何かを強く願うと、どこからともなく現れる男が
『ここへ電話してみろ きっと願いをかなえてくれるから
恐怖に耐えられるのなら 行ってみることだ…』

とか言ってドクター魔神の名刺を残して去っていくのですが、彼はほとんど手だけ、足だけしか出ないので、それが謎さを倍増させてカッコいいです。後半、ちょっとだけ顔も出ますが。

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御茶漬海苔先生の作品は、たとえワンパターンでもどんどん次を読みたくなるシリーズ物もいいわけですが、もちろん他の単発短編も質が高いですよ。
釘男パイプ男傘女…ここらへんのネーミングがそのまますぎるけど素敵なキャラクターは、もっと見たかったかも。

シリーズ物とまではならなかったのですが…一度の出演ではなかったのが幻占術師メル(次の時は幻魔術師メルというタイトルでした)。
まず見た目がカッコいいので好きなのですが、彼女は外れた事がないという凄腕占い師で、定められた運命を変えてくれもするのですが…
私利私欲のために無理な事をする依頼人には、やはりお決まりの不幸な結末が待っています。

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数ある御茶漬海苔先生の作品集の中でも、個人的にかなり好きな「恐怖実験室」でした。


ママ なんで美人に産んでくれなかったの
美人に産んでくれてれれば
こんなに苦しまなかったのに
みんなにバカにされることもなかったのに


  1. 2008/08/23(土) 23:23:23|
  2. ホラー漫画
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月刊漫画ガロ(48) 水木しげる 3 「墓場の鬼太郎」

今夜も続いて水木しげる先生の作品で、「墓場の鬼太郎」(KODAMA PRESS刊)。
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昨夜の「忍法屁話」と同じコダマプレスのダイヤモンドコミックスから上梓された短編集になりますが、こちらは11話も収録されています。

しかも、その全てが月刊漫画ガロにて描かれたものであり、まえがきで水木しげる先生自身が
『最近の他のものより作品の質は少しよいと思っている。』
と語っているように、名作が多いのです。
なんでもこれらの作品を描いていた時は一つの作品に二、三日かけていたのに、最近(といってもこの時…昭和41年)ではマスコミが押し寄せる影響で一日で仕上げるようになったのだそうです。

しかし二、三日かけたのにしろ、一日で描いたにしろ、水木しげる先生の作品はオモチロイし、後世に残っていく…

さて、短編集「墓場の鬼太郎」です。

「墓場の鬼太郎」といえば、これを元に何度もアニメ化されている「ゲゲゲの鬼太郎」、または今年放映されたばかりの「墓場鬼太郎」もありますので、知らない人はいないでしょう。
幽霊族の鬼太郎が、目玉親父ねずみ男、他たくさんの妖怪達と繰りひろげる物語ですね。

この本では表題作そのままの作品は入っておらず、また鬼太郎シリーズも一つだけなのですが、それが「鬼太郎の誕生」
この短編では鬼太郎の誕生と、人間の家を去る所までが描かれています。

あっと…ちょっと脱線して、この水木しげる先生の生んだ作品の中でも最も一般受けした鬼太郎というキャラクターが、完全なるオリジナル作品でない事はご存知でしょうか。
戦前(それも1933年頃)に伊藤正美という方が「ハカバキタロー(墓場奇太郎)」なる紙芝居を描いていて、水木先生はこの「ハカバキタロー」を題材にして作者承諾の上で、当時3歳になる兄の子(甥)をモデルにしてキャラを作り直し、今風にしたオリジナル紙芝居として鬼太郎シリーズの原点になる「蛇人」「空手鬼太郎」「ガロア」「幽霊の手」の4作を仕立てたのだそうです。
つまり鬼太郎の元ネタは伊藤正美。(さらに水木先生の後を継いで竹内寛行先生がもう一人の鬼太郎を生んでいくのですが、その辺の話は省略)

後に貸本漫画家に転身して1960年、すぐに廃刊した伝説の怪奇短編マンガ誌「妖奇伝」(兎月書房刊)に「幽霊一家」を発表し、漫画の世界でも鬼太郎が登場したのはファンの間では有名な話です。

ここで載っている、ガロ版の「鬼太郎の誕生」話は一般にはどの程度知られているのでしょうかね。
アニメシリーズではほとんど見られない誕生話ですが、漫画では数多くの単行本に載ってますし、現在でも簡単に読む事ができるでしょう。

血液銀行に勤める水木の隣りに引っ越してきたのは、不気味な幽霊夫婦で…
只一人の御近所だからと無理矢理聞かされた話は、地球に人間がいない時代から生息していた幽霊族が、人類の登場以後は迫害されたという辛い歴史。
そう、ここでの幽霊は人間が死んでなるものではなく、全く別の存在であって肉体を持ち、もちろん食べなければ餓死するし、死体は腐る。

しかも、この水木が関わった幽霊族生き残りの夫婦は、何とらい病にかかってます!
しかも妻は妊娠中だから、せめて子供が生まれるまでは誰にも言わないでと頼まれるのです。
…そして八ヵ月後、水木が様子を見に行ったら既に夫婦は死んでいました。
哀れに思って妻の方だけでも埋めてあげるのですが(夫は体がドロドロに溶けてたため気持ち悪くて無理だった)、その三日後、幽霊の妻を埋めた墓がうごめくと、墓穴から不気味な赤ん坊が生まれました!
もちろん、これが鬼太郎。

ちょうどその頃、放置されたままの父親の屍から目玉が崩れ落ちると…目の周りのドロドロした部分が手足、体になって生命を持つのですが、これで目玉親父も誕生。

鬼太郎が左目の無い隻眼で、しかも目玉親父が出入りする事もあるため、よくそこから生まれたと勘違いされていますが、違う事が分かったでしょう。
鬼太郎の左目自体も、このガロ版「鬼太郎の誕生」では説明もなく元々潰れていましたが…
何種類もある鬼太郎の話ですので、中には水木が放り投げて潰れてしまう、という設定の話もあります。

水木が家に鬼太郎を引き取って育てると、醜い子供ながらも成長していきます。
ちなみに鬼太郎という名前の名付けシーンは無く、始めから目玉親父が呼んでますし、水木らもそう呼びます。

鬼太郎を6年も育てた水木でしたが、夜中になると墓場に行き、"死人の世界"で霊達と遊んでいる鬼太郎をついに追い出し、鬼太郎は目玉親父と共にあてもない放浪の旅に出るのでした。

…と、ここまでが「鬼太郎の誕生」で、ゲゲゲの森にはまだ着いていません。
私は小学生だった当時にまだ刊行されていた、講談社版の黒背表紙の全17巻を読んでいたのですが、それの最後にもこの「鬼太郎の誕生」は収録されていて、これだけタッチの違う不気味な絵柄だったのもあり、強い印象を残したものです。もちろん、今読んでも正に名作!


何しろ単行本だけでもかなり多くの種類が出ている鬼太郎シリーズですので、マニア話はまだまだあるのですが…
次にいきましょう。

他の短編は鬼太郎シリーズではなく、当然鬼太郎も出てこないのですが、ねずみ男は常連として多くの作品に出てきます。
タダで人助けするヒーロー、そんな有り得ない奴のアンチとして誕生させた、この私利私欲の塊のようなキャラこそ、水木しげる先生が生んだ最も人間的な奴かもしれませんね。

「鬼太郎の誕生」に続いて収録されている作品は、
「神様」「マンモスフラワー -巨大な花-」「剣豪とぼたもち」「闘牛」「ねこ忍」「ああ無情」「勲章」「いぼ」「不死不老の術」「幸福の甘き香り」の10作。
水木しげる作品の多彩さを証明するかのように、様々なジャンルで楽しませてくれるわけですが、この時期のガロに描いてた短編漫画というと、やはり風刺漫画が多いですね。

お国のために働かされた戦争で左手を失って、帰国してからはとことんまで貧乏に苦しまされていた水木しげる先生なればこそ、政治家や権力者…そして肩書きが全てのように思ってしまう庶民への批判が生きるのでしょう。
しかもどれも恨み事としてではなく、怪獣モノや時代モノの姿でユーモラスにオモチロく描かれているあたり、惚れてしまいます。

そんなわけで「鬼太郎の誕生」以下の10作にも凄い名作、有名作もあるのですが…すみません、もう時間なので個々を細かく語ることはしません。
おやすみなさい。

  1. 2008/08/22(金) 23:15:51|
  2. 月刊漫画ガロ
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月刊漫画ガロ(47) 水木しげる 2 「忍法屁話」

今夜は、水木しげる先生の「忍法屁話」(KODAMA PRESS刊)。
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コダマプレスのダイヤモンドコミックスから上梓された短編集で、5話収録されています。

まず、水木しげる先生自身による、まえがきの「貧乏の思い出」から始まるのですが、いきなりいいエピソードがあります。
後のエッセイで貧乏話はじっくり何度も語っている水木先生には、そこまでじゃなくとも貧乏な(そしてまだ全く抜け出せていない)私も元気付けられたものです。


さて、収録作品はまず表題作の「忍法屁話」
当時大人気だった白土三平先生の忍者モノに対するアンチテーゼというか…ふざけてます。

正吉という、屁が異常に臭い少年が主人公なのですが、その屁の威力といったら、村の悪童達全員を気絶させ、植物は全滅し、救おうとしてくれた修行積んだ坊さんまでが倒れてしまうという物。
医者に調べてもらったら、スカンクのように肛門の下部に"におい袋"があるとの事でしたが…
その屁のせいで孤独を味わう正吉が、あばれ牛をその屁で退治すると、それを見ていた忍びの者にスカウトされて付いて行く、という終わりでした。

そう、実際にその屁を忍術に生かしたという描写は無いのですが、水木しげる先生の興味深い解説文が最後に付きます。
まるで落語のようなギャグ漫画でしたが、水木作品はいつもとぼけたキャラや会話の妙が光ります。


「河童」は、河童に気に入られた少年が棲みかに連れていかれ、見せられた人間の魂を救ってやるために、河童を酒で酔わせてから魂を全部逃がしちゃう話。
何も言わずに去っていった河童が逆に哀れですが、後にこれを発展させた河童話もいくつか描いてますね。


「安い家」は、不動産屋に勧められて入居した三千円で三間もある住宅でしたが、実は隣に肉食木が植えられていて、入った一家を毎回食べつくし…不動産屋と植木屋が金儲けをしていたという怪談。
食べられたお人よしの漫画家も、この怪木の新芽として人間から植物へと生命の形を変えただけで生きていた、というのが救いでしょうか。
私の好きなジョン・コリアー(John Collier)の怪奇小説「みどりの想い」に似た話です。


「ライバル」は、同じ絵草紙かきにして、特に恋愛問題でのライバルである虎吉夢之助が争う話。
心の底では憎しみ合っていた二人が、ついに殺し合い、だまし合いの勝負になる…また落語みたいな話です。たった一日で描きあげたのだとか。


最後の「群衆の中に」は、恐ろしい秘密を持った嫁をもらった漫画家・花森、そしてその話を聞いてしまった編集者・長井のこうむる災難の話。
『時々 へんなのがまざっているんですよ
世の中にはネ 正体の分からない女がですよ……』

そう言う花森の頭がおかしくなってるのかと思う長井ですが、迷い込んだ地下通路の中で儀式をしている中に花森の嫁がいて…
人間じゃない、恐ろしい一族に死刑にされて生きながら喰われた花森の代わりに、今度は長井が夫にされる怪奇譚でした。


最後に元紙芝居作家で、評論家、庶民文化研究家としても高名だった加太こうじ氏による水木しげる論が載っています。
この方は神戸時代の水木しげる先生に紙芝居作家として道をつけ、生活に困って上京してきた時に時代に合わせて漫画家へと転業させた…つまり水木ファンにとっても恩人であり、超重要人物。
その加太氏の文章で、水木先生の歴史や性格についても軽く復習して、この「忍法屁話」は終わります。


猛牛を一発のもとにたおす そなたの屁の力を 充分にのばしてみる気はないか
わしの指導と訓練に従えば もっと巧妙になる


  1. 2008/08/21(木) 23:59:59|
  2. 月刊漫画ガロ
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旅行・紀行・街(33) 静岡県伊東市 2

思えば私がこのブログで旅の記録も載せ始めたのは、わずか一年ほど前。

静岡県伊東市から始めて、その模様は"怪しい少年少女博物館"等々へ行った時のをアップしていますが…既にかなり懐かしいなぁ。
あの伊東市に、また行ってきました!
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実はブログで旅紹介やる直前くらいにもあがた森魚ライヴのため"宝専寺"の『あじさいさい』なるイベントに行ったりしてて、もう何度か行ってる伊東市。
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宣伝葉書にも、あがた森魚氏からサインを頂き、打ち上げに誘われて一緒に飲んだのが思い出されます。
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今回は、観光というより『避暑地でゆっくり』というのが目的でしたが、少しだけ海にも行きました。実はまだここの海には入った事なかったので。
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しかも大好きな映画…北野武監督の「あの夏、いちばん静かな海。」を観直してから行っちゃったものだから、
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サーフボードまで借りて行きましたよ!
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まぁビート板代わりにしかなりませんでしたが。
サーファーって見た目がアレなので内心バカにしてた部分がありますが、こんな板に乗って波の上を渡るんだから…凄い。今度から尊敬の目で見てしまうかもしれません。

海からはすぐに上がって、カニさんと遊び…
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あの海の家の下に見えるのは何でしょう。墓石のようにしか見えませんが。
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ここで溺れ死んだ人の数だけ建てられているのかな。

さようなら、海。
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そして滝を発見。小さいのでも、とにかく滝好きの私です。
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実はまだ行ってなかった、駅前の商店街もブラついてみました。
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海の近くだけあって、寿司が美味しいようです。
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路地をいろいろ歩き回って…
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田舎街特有のさびれ方をしてます。飲み屋が多かったので、もっと遅い時間だと面白かったのかもしれません。

さてこの"SKYDOME キネマ通り"に入り、
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ちょっと行って…"屋台ラーメン 空海"に入店しました。
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店内に屋台をイメージした席があり、屋台ラーメンへのこだわりを感じます。
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そして食べた、ワンタンメンと塩ラーメン。
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特に塩ラーメンはお薦めだったそうですが、かなり美味くてしかも500円!
どちらも薄い大根が入っていて、これをラーメンの具にする店は初めてでした。

早速、『やるなオヤジ。屋台を引いてた時代にはさぞや苦労し、またそれが修行にもなったのであろう』等と話しかけてみたら…
屋台など引いた経験は無いのだそうです。あれ、ガクッ。

さらに進むと出てくる"ちゃんこ 山田食堂"では、貴乃花の顔はめパネルがありました。
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あとはこじんまりした古本屋の一軒もあれば嬉しかったのですが、駅前商店街には一軒もなし。

伊藤ふれあいセンターには"ふれあいの湯"というのもあって、無料で足を温泉に付ける事ができます。
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他にもこの商店街では、道の端に七福神の小さい像があって、それぞれから温泉が出ていますよ。

そして"真実の口"を発見!
イタリアまで行かずとも「ローマの休日」ごっこができた。
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…って、オードリー・ヘップバーン役をしてくれる人が隣りにいないと虚しいだけでした。

失意の私は宿泊所へ帰り、しかしここからが素敵な時間とも言えます。
スーパーで買ってきたツマミを食べながら、ゆっくり飲み、映画に本にと楽しみました。
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翌日は"道の駅 伊東マリンタウン"にて土産物を買ってから帰ったのですが…
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この近くには海や、遊べる場所もありまして。
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海賊船の周りを眼帯してウロウロしていたので、本物の海賊と間違われたかもしれません。
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静岡県伊東市には、また行けるでしょう。今回はここまで。


  1. 2008/08/20(水) 23:59:48|
  2. 旅行・紀行・街
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週刊少年ジャンプ(42) ガチョン太朗 1 「大相撲刑事」

今夜もこのブログ初登場にして、昨夜の「飛ぶ教室」と同じく週刊少年ジャンプの打ち切り漫画として有名な、ガチョン太朗先生の「大相撲刑事」(集英社刊)を紹介しましょう。
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単行本は全1巻で、1992年という花田兄弟による大相撲ブームの頃に連載された作品。

私はこの頃もう大人になりかけてて、ジャンプは軽く立ち読みするくらいになってきてたと思うのですが…
この作品にはビックリしました。
漫☆画太郎先生が突如出てきた時にも似た感覚で、絵がキレイな商業向け漫画ばかりのジャンプにあって、あまりに特殊でした。
下手、そして汚く雑な絵柄で、スクリーントーンはほとんど使わない手描きだから見にくいのに、勢いだけはあります。

両国県警の捜査課に赴任してきたFBI(なのに英語がしゃべれない)の大関幕太郎刑事が主人公で、そのまま相撲取りの姿をしてます。
彼が全てを強引に相撲的な流儀で解決するギャグ漫画で、ストーリーは無いに等しいワンパターン。

成敗した犯人に、
『明日までにレポート100枚書いてこい!!タイトルは「木工用ボンドと登校きょひについて」だ!!!!』
などと命令して、『それを書けば罪が軽くなるんスか?』と聞く犯人に大関が『ならん!!!!』と答えるのがお決まりパターンです。
(他にレポートのテーマとして「エレキギターとはな毛きり」「アイドルと北方領土」「少女コミックを描く」といった物がありました)

他のキャラクターもアホすぎで・・・
弟子になった新米刑事の今井一(今井の海)、捜査課長の星野王子、呼び出し→弓とりと修行させられる関東集英会のヤクザで"メンチの政"こと桜井(政の海)、等がいます。
ちなみに男の中の男漫画であるこの「大相撲刑事」、女性キャラが最初に何コマか出るスチュワーデスだけでした。

…まぁ作品読んでもわけがわからないのを、文章で説明した所でしょうがないですね。
とにかく読んでもらいたい。そして貴方は言うでしょう、『なんじゃこりゃー!』と。

もちろんすぐに打ち切りになったのは最初に書いた通りですが、ガチョン太朗先生…一体、今どこに行ってしまったのでしょうか。他の作品も読みたいです。
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↑これは単行本に載ってる作者写真。

その下にある作者の言葉の方は、
『この本は、これから犯罪をおかしたいという人とヤクザになりたいという人を止めるために作られた本です。しかも、これから力士になりたいという人にも、ちょっとは役にたつ事が、描いてあるんじゃないかと思ってます。
(役に立たなかったらごめんなさい)
まー、犯罪をしたい人、ヤクザになりたい人はこの本を読んで、もう一度考えなおして下さい。』
などと、全くそんな目的ないだろうし役立つわけがない内容なのにこう書く、そのふざけたセンスもグーでした。


土俵は 力士の職場だぁ!! たわけがぁ!!

  1. 2008/08/19(火) 23:23:15|
  2. 週刊少年ジャンプ
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週刊少年ジャンプ(41) ひらまつつとむ 1 「飛ぶ教室」

今夜はこのブログ初登場、滋賀県出身のひらまつつとむ先生の作品を紹介しましょう。

デビュー作は、1984年…当時はまだあった"フレッシュジャンプ"(集英社刊)に掲載された短編の「飛ぶ教室」で、好評だったこの作品をプロトタイプにして1985年に同名で"週刊少年ジャンプ"誌上に連載もされました。
私が初めて読んだジャンプにも載っていたように記憶しています。

この「飛ぶ教室」がいきなり傑作なので、ここで紹介します。
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単行本は全2巻で、最後にフレッシュジャンプの方の読み切り版も収録されています。

このタイトル、もちろんエーリッヒ・ケストナーの同名小説からつけられたものですが、内容は楳図かずお先生の「漂流教室」の方に影響を受けている感じです。

198x年9月3日の、突如襲ってきた3発もの水爆によって壊滅した関東が舞台。
"埼玉第八小学校"では試作の核シェルターが設置されていて、偶然にもここに入っている時に警報機が鳴ったので、グラウンドにいる子だけでもシェルターに入れて待つと…
本当に水爆が落ちてきました!

外の放射能濃度の下がるまで一ヶ月をシェルターの中で待ち、外へ出ると街は死んでいた。
生き残ったのは1年生、4年生、6年生の合計122人と、唯一の大人が6年2組の担任だった女教師の北川ひろみ先生のみ。
しかも北川先生は怪我で寝込んでいる中、シェルターを脱出した小学生達はどうやって生き残っていくのでしょうか。

当然たよりにされるのは6年2組のお兄さん達です。
メンバーを見ていくと、まずは主人公が平凡な少年の安田オサム
オサムの彼女(小学生で彼女がいていいのか!)でもあるみつ子は、一人称がボクで可愛いですよ。モデルは本田美奈子なんだとか!
他に頭が良くて思いやりもあるリーダー格(後に大統領になる)のサトル、粗暴なガキ大将タロー、関西弁で食いしん坊のノボル

オサムが平和だった過去を回想するシーンで、父さんに
『ロビンマスクのプラモ忘れないでよ
10時の開店同時に行かないと売り切れるからね
この前みたいにまちがえないでよ
ウォーズマンをキン骨マンとまちがえるんだから』

なんて言ってるセリフに時代を感じますね。当時の小学生男子は皆「キン肉マン」が大好きでした。

廃墟の中の自宅があった位置に行くと、やはり家は倒壊していましたが…
残された手紙から母親が生きていて、山梨へと疎開した事が判明しました。
水爆が落ち、しかもその廃墟の街状態を見ると、どうやって生き残ったのは不思議でなりません。
ちなみに英集社に勤める父親と、幼稚園児の妹の安否は不明です。

オサム達が入っていたのは8号シェルターだったのですが、近くにもシェルターのある事が分かり、廃墟の地上を小学生なのにバイクに乗って、オサムとサトルで生存者探しに行きます。
溶けた壁のなかに人が埋まっているヤバいシーンの後、最初に発見したシェルターは、内部で食料争奪のため殺し合いをしていたらしい地獄絵図跡。

内容はシリアスとはいえ、表紙を見たら分かるように登場人物の絵柄はほのぼ系…なのですが、ここの被害者達はいきなり劇画調のタッチで描かれているのが笑えます。

次に見つけて、傷付きながらも頑張ってついに開いた7号シェルターで、やっと埼玉第八小学校以外の生存者も発見し、合流します。
しかし大人の生存者は無し。オサム達と同じ小学6年生の立花ユウ子と、その妹で体が弱カオル、あとはほとんど幼児や乳児、それに犬のジロ

サバイバル生活は続き、彼らは小学生ながらに水を求めて井戸を掘り続けますが水は出ず…そうです、努力や苦労は報われない事もある。
でも東京から埼玉まで飛ばされてきたサンシャインビルの地下にわいている大量の水を発見して、やっと全員が笑顔になりました。
読者サービスにみつ子の裸シーンもあります。

いくつかの感動エピソードを挟みながらテンポ良く物語は進み…
ついに北川先生の最後の授業。実はシェルターの非常口を確認してきた時に外気、つまり"死の灰"を浴びて被曝していたのです!
やはり最後は死に、泣きじゃくる子供達もそれを乗り越えて逞しく生きる事を誓って物語は終わりました。

「漂流教室」の影響があると既に描きましたが、さすがに小学生向けを意識しているので、あそこで描かれるような狂気や恐怖は薄いです。
登場人物は皆いい人ばかりだし、かなりお涙頂戴話に向かっているのですが、上手く描かれているので素直に感動できますよ。
コメディ要素や感動要素も満載なので、ただの暗い終末物にならなかったのは好感を持てます。

そしてもちろん、核戦争の恐ろしさを子供達に伝えるメッセージ色の強さもポイント。
時代的に、この水爆はソビエト連邦からの物として扱われています。
核兵器については活字も多めに、着弾の推定時間や威力まで詳細に語られているあたり、けっこう高学年向けだったのかな。

例のジャンプシステムによる打ち切り作品なのですが、いまだに私よりいくつか上くらいの歳の人に「飛ぶ教室」の話をすると、泣いたとか感動したとか語ってもらえるあたり、隠れた名作として人々に印象を残している事も証明されて嬉しいものです。

ちなみに私は、他に読んだひらまつつとむ作品といえばやはりジャンプに載ってた「ハッスル拳法つよし」しか思い出せないのですが、最近でも時代劇漫画なんかを描いているそうですよ。


オサム もう昔とちがうんだよ
今の世界で 明日やろうなんて言ってたら何もできやしない
子どもだと言うことで もう誰も大目に見てはくれないんだよ
明日ここが開いても もう生存者は生きていないかもしれない
今日やるんだ 今しかないんだ 今日これを必ず開けるんだ!!


  1. 2008/08/18(月) 23:01:52|
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劇画(50) 小島剛夕 1 滝沢解 2 「愚れ者」

その名も小島剛夕先生。

うっかりした事に、"劇画"なんてジャンルも作って漫画紹介を続けておきながら、この大御所をきちんと紹介していませんでした。
今回がちょうど劇画カテゴリーの50回目でもあるので、小島剛夕先生でいきましょう。

小島剛夕先生は1928年11月3日生まれで…って、そうです。あの手塚治虫先生と生年月日が同じなんです。
三重県生まれで紙芝居→貸本漫画→青年漫画誌と、水木しげる先生と同じように漫画繁栄までの歴史を歩んできた方で、劇画家としてのデビューは1957年の「隠密黒妖伝」

一般に名が知れてる代表作は、今や世界的な人気作の「子連れ狼」(小池一夫原作)でしょうが、他に「斬殺者」(梶原一騎原作)を始め、他にも名作を数多く手がけていましたが…2000年に亡くなってしまいました。

ペンではなく筆で描くという信条を持っていて、日本画のようとも言えるタッチの絵ですね。
以前このブログでも他の所で、白土三平先生の赤目プロダクションに参加していたと書きましたが、あの超名作「カムイ伝」で物語中盤までの作画を担当してますし、その白土三平先生の画風を劇画調のリアル志向に転向させるきっかけも小島剛夕先生が作ったのだそうです。

アシスタントをしていたとはいえ、白土三平先生よりも先輩ですよ。
あの月刊漫画ガロで創刊号から5回に渡って、諏訪栄のペンネームを使って「海原の剣」を掲載した事も既に書きましたね。同じく愛する故郷・諏訪の街にちなんで付けたその名で描いた、「片目柳生」なども単行本で何でも読ませて頂きました。

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さて今回紹介するのは、「愚れ者」(八曜社刊)で、これは滝沢解原作。
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単行本は、この八曜社版だと全2巻。

滝沢解先生については「狂犬トロッキー」(赤塚不二夫作画)の所でも触れましたが、内容が滅茶苦茶なのが逆にいい、という位のぶっ壊れ方が革命的な漫画原作者です。

名手小島剛夕先生が、その滝沢解先生と組んだ名作「愚れ者」
天保時代を舞台にした時代劇で、主人公の力造が無宿渡世に生きる話です。

貧しい農村の貧しい家で、誕生した赤児をいきなり間引く所から話は始まります。
父親がその死体を力造の妹・に埋めに行かせた事に腹を立て、大喧嘩して家を捨て旅立った十九歳の力造。

とはいえ追いはぎしかできない力造でしたが、通りがかった上州の賭場で初めて博打を見て、板鼻の伊三郎の元に入って侠道の世界に足を踏み入れます。
そこで男を磨く途中でしたが、汚い平治兄貴がやる事にはどうしても納得がいかない。
しかも力造が惚れた親分の娘・結花とできている事も分かり、兄貴を殺して出て行ってしまいました…

それから伝染病で死に絶えた小作人達の死体を集めて焼く仕事にありつき、栄養失調で何度も気絶しながら、血へどを吐いて自分が半ば死人となりながらも仕事を捨てずに二ヶ月かけてやり遂げ、約束の十文を稼ぎました!!
その金を持って帰郷して、家族を喜ばせてやろうと走る力造でしたが…
そこで見たのは首吊って死んでいる両親と、地に転がって蛆虫にたかられている弟達。
妹の梅の死体が無い事に希望を持ちつつも、故郷を失くした力造は無宿渡世の道に戻ります。

次はある田舎町で、庄屋に雇われて謀叛を企む百姓を殺す仕事を請け負っている力造でしたが、その庄屋の悪さに気付いて、逆に百姓側の味方に付くと…
『野良犬だよ……野良犬にも三分の魂ありでな 死んでもらうぜ!
てめえなど!てめえなんかに百姓の気持ちがわかってたまるかッ!
食いつめてガキぶっ殺し てめえも首を吊って死んだ
おれの親爺とおふくろの気持ちがわかるかよッ! どうなんだよクソ爺ッ!
死ね死ねッ!もっと死にやがれッ!
おいらが六文で殺った あのドン百姓のぶんも死にやがれーーッ!』

と叫びながら刺しまくって庄屋を殺しました。
ちょっと正義の味方みたいになって、百姓に感謝されて去った力造。

力造は、極貧の農民育ちなので知識は無いながらも決して頭が悪いわけではなく、一喜一憂する姿が可愛くて…小島剛夕先生が描いてきた魅力あるキャラクターの中でも個人的には一番好きかもしれません。

さらに旅を続ける力造は、初めて見る大都会の上州高崎で食い逃げし、逃げて入った家が強盗されてる真っ最中で…
その強盗犯人・壁安が家の主人のふりして親切に対応し、力造は初めて他人から受けるあたたかい心に感激するのですが、すぐにお縄にかかった壁安と対面してショックを受けて笑う、いいシーンの後…また賭場へ。

高崎宿の顔役・大利根清五郎の身内に転がり込むようになると、そこで意気投合した若い衆三吉との悲しい別れ。
伊香保では世話になった神主の娘の敵を取るために侍と戦い、ひどい手段で勝つものの、みっともなく泣きわめいて。

そんなエピソードをはさみつつ、次に世話になる羽斗一家では、親分の汚いマネによって殺された者を力造が埋める途中で、その死体の首を犬に持っていかれて…
その首をネタに乗り込んできた男に惚れて付いていくのですが、その男こそ有名な国定忠治
力造は二歳年上で、あまりにもカッコいい男の中の男である忠治を兄貴として行動を共にし、場末の女郎屋で初体験になる女も抱かせてもらうのですが…
そこで忠治の相手をしたのは、何と力造が一日も忘れた事のなかった妹の梅!

しかし訳あって梅を身請けする事は叶わず、忠治の弱い所も知るようになりながら、また旅に出るのです。


力造も忠治の下で耐えることを学んでゆく…………
任侠とは耐えること!
それしかないのだ………………


  1. 2008/08/17(日) 23:18:40|
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HYSTERIC GLAMOURのBRUCE LEE柄アロハシャツ

こんばんは。

今夜は漫画とも旅とも関係ない話ですが…ついにゲットした喜びの品を紹介します。

私が二代目BRUCE LEEと目されているのは自他共に認めている所ではありますが(えっ!?)、そんな私が確か10数年前、買っていたファッション雑誌からその存在を知った一品があります!
…それは、あのヒステリック・グラマー(HYSTERIC GLAMOUR)が発表した、BRUCE LEE柄のアロハシャツ(ハワイアンシャツ)でした。

当時はその値段に手が届かず諦め、しかしずっと頭の片隅に置いて探し続けていたのですが、先日ついに某所で見つけ、やはり高額な値は付いていましたが迷わず買っちゃいました。しかも色違いで複数枚。
ちょうど今、部屋には売ろうとして準備しているCDが100枚以上あってかなりの収入になるはずだし。

保存状態も良いのが手に入りましたし、しかも私はヒス好き、そしてアロハ好きでもありますからね。
こんな自分向きの最強アイテムに出会えて、幸せです。(実際にヒスのアロハだけで他に10着以上持っています)

早速見てもらいましょう。
まず赤色のから。正面は龍と虎で、これもカッコいいのですが…
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裏側がこうです!!
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さらに…
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紫!
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三色目は緑!!
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どうですか~!?
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ぐおおぉー!カッコいい!
もっとアップの写真も載せて今夜は終わりにしますが、これからはまた、このシャツを着た私に出会える事でしょう。
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ついでに同じくヒスから、同時期に出たTシャツの方も載せておきましょう。
こちらがタグで、
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こういうプリントでした。
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Don't think, Feel!!!!!
It is like a finger pointing a way to the moon.
Don't concentrate on the finger or you will miss all that heavenly glory.

(「燃えよドラゴン」より)


  1. 2008/08/16(土) 23:35:06|
  2. 古本 番外編
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旅行・紀行・街(32) 新潟県魚沼市 3 追悼コロ号・・・・等

先日は久々に我が故郷、新潟県魚沼市へ帰ってきました。

お盆なので、実家を離れた皆様もそれぞれの故郷へ帰っているでしょうね。
こんな事言うと帰る所が無い人には怒られるかもしれませんが、それでも人類絶対に祖先がいます。

あの辛酸なめ子先生も、好きな男性のタイプとして『ちゃんと先祖の供養をしている人』と仰ってましたよ。
いや、私はそれを聞いた時に慌てて線香上げに戻ったような次第ですが…
ま、出来るならばちゃんとお墓参りはしましょうね。

しかも私は、お盆より前倒しでのお墓参りとなりました。
これが実家最寄の小出インター。
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この日はこの通り↑血族の親子も帰ってまして。子供がカワイすぎる!

いつも通りの先祖供養ももちろんですが、実は今回の帰省には一度だけの目的もありました。
それは、かつて一緒に住んでいながらも現在は離れ離れになっている私の兄と妹、それに当然両親も一堂に会するので、ここで数年前に骨なりながら葬式もあげられず(漫画のキャラクターである力石徹とかラオウでも葬式あがったのに!)、部屋に置いていたコロを埋葬しようというもの。

生前のコロ。
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子供も何回か生んで、
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他に飼っていたチャボ達を食べちゃう事も無く、仲良く暮らしていたコロ…
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16年ほども生き、実家にいる間は基本的に私が散歩に行ってましたが、老後は目が悪くなって、初めて近所の工場にバイトに行った帰りには匂いが違うからか(油臭い)、私に向かって吠えてきて、近づいたらガブリと噛んだコロ…
私も特に若い時は、あまりいい飼い主じゃなかった。いや、『コロキトク スグカエレ』の電報を受けて実家に帰った時も、夜は地元の人と飲みに行って正体なくして…帰ったら死んでいたのでした。
BRUCEのバカヤロー!!私はこれ書きながら泣いてます。

とにかく埋葬です。
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線香あげた後は、お骨が入ってた箱を燃やして…
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もう、あのコロの激しさを物語るような強い炎と煙でした!!

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はい、あとはいつも通り何を食ったとかのブログに行きましょう。

魚沼市に帰るとそりゃ何が楽しみって…食べ物が!なんですから。
この美味さをほとんどの東京の仲間達は知らないんだよな~、なんて思うけど、それは私がここで生まれ育ったからでしかないのかもしれません。

まずは居酒屋から行きますかね。
魚沼市紹介も既に5回目なので、どこも出た事ある定番の店になるかと思いますが。

まずは夜も7時くらいになると、人影がほとんど見えなくなる魚沼市の中心通りを通って…
"須藤魚屋"です!
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満席の所、特別席に通してもらいました。
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私がバイトしていた事もあるお店ですが、とにかくずっとお世話になってますし、ここはまさに名店。
これから魚沼市へ旅行に行く方がいたら、真っ先に薦めたいかな。
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どれも美味いんですよ~!

そして今回は、数年ぶりの厨房までお邪魔して、料理とホールのお兄さん両方に挨拶もさせて頂きました!
さらに…ここにはかつて新聞にも載った女性料理人がいるのですが、そのユカ姉さんに私のブログを見たって言われて、動きが止まってしまいました。
いや私は悪口書いてるわけでは決してないのですが、やはり誰にも教えてないのに知り合いに見られてるとなると、それは大変です。
ちゃんと話す時間は無かったけど、きっと店名を検索されて来たのでしょう。
それであんな、日本人のほとんどが知らない漫画とかの事を熱く語ってるのを見られたら…普段そんな話題は一切しない私ですし…
いや、もう忘れましょう。


はい。次はこちらも定番ですが、"そば処 富永"
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ここの常連である友人達とも合流し、また盛り上がりました。
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↑この最後の写真、カレーつけ麺(うどん)なんてのを初めて頼んで、皆でつついたのが最高でした。

で、閉店時間までいてから出て…
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次は電話して席の確保もしておいた、"つるや"ですよ。
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前の二軒と合わせて、この合計三軒にさえ来れれば、一応魚沼市まで帰ってきた元が取れた気分。

ドジョウ、クジラ、ブタキムチ…
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そしてこの店〆のラーメン突入まで、とにかく胃袋との勝負。
どれも美味いし滞在時間は短いから、胃を酒で馬鹿にさせてでも量を喰わなきゃならんのです。
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そしてここも閉店となった時、やはり田舎では遅い時間に飲める店が無いのが困るのですが、小学生時代からの定番でもある「サザエさん」シャッター等を通り過ぎ…
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おおっ!救い主たる店を発見!
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それが以前妹がバイトしていた店でもある"Risbon"でした。

店員さんは以前と変わっているものの、昔から知ってる方で…
しかも!今回骨を埋めたコロの子供を一匹貰ってくれた方でした。
それも、その子供は今年まで生きくれたそうで…嬉しかったなぁ。
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ありがとうございました!

閉店時間過ぎても飲ませてくれてはいたのですが、さすがに別れを告げて店を出た我々の一行。
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とにかくまだ酒飲める所を求めて、屍のように街をふらふらと彷徨う…ナイト・オブ・ザ・リビングデッド。
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ついに日本酒、八海山の上等な一本を工面すると…
そう、もうここまでくると胃も頭も馬鹿になっているので、河原でずっと飲み続けたわけです。
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空も明るくなり…
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次に気付いた時は実家だったので、何とか帰れたようです。

しかし朝に帰っても昼に起こされて(これが実家)、二日酔いなのにどこかへ連行され…
その先がここ、"ごはんや"という店でした。
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前日の酒が残っているせいで何も喰えないかもしれないという私の心配をよそに、次々といろんな物を頼んでみせる家族達。
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何だこれ、特に最後のカツの大きさは!!持ち帰って夜のつまみとして作り直して貰いましたが。
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ここが旧・広神村だったのもあり、知ってる湧き水の美味しい所へ行くと…水が枯れてました。
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ばあちゃんちにも寄って…
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"八色スイカ"をごちそうになりました。
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他に、魚沼市ではラーメン屋も外せないわけです。

まずは"まる井"
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今回は味噌、塩、醤油の三種類を食べられましたが、
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久々に行ったら、ラーメン丼の中に焼け石が入ってました。スープの暑さを保つ工夫のようです。
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そして、"土佐屋"でも味噌と塩。
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美味いながらも、ここにも値上げの波が影響していてガッカリしましたが…アイスキャンディーのサービスをしていました。
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今回は残念ながら、"ブルシエル"と時間が合いませんでした。昼間の半端な時間は閉店中なのですね。
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しかしここも好きな、喫茶店の"スタッフ"。店のママともゆっくりお話。
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あと、こちらへ帰ると必ず頼まれるおみやげに、"新潟チップス"なるポテトじゃなくて米(もちろんコシヒカリ)で作ったチップスがありまして、
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これを買うためにお隣の南魚沼市にあるジャスコへ行かなくてはならず…
ついでに、ここの"風々亭"でワンタンメン。
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それからドライブしながら古本屋もいくつか回り…
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"いたや"のへぎそばも食べたのですが、
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手違いで店の写真と天プラ写真を失くしてしまいました。


そして珍しく、実家でも一日ゆっくりしました。
父親が鯨ベーコンを取り寄せてくれていたので、これらをつまみに酒を飲み、
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部屋では、こちらに置いていってる梶原一騎原作、川崎のぼる画による傑作「巨人の星」を全19巻、そして「新巨人の星」の全11巻も合わせて読破。
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気分を盛り上げるために、ちゃんと「巨人の星」のTシャツを着ているのがさすがです。

それでは、魚沼市にはまた近いうちに来る事になりましょう。サバラ!

  1. 2008/08/15(金) 23:38:05|
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ホラー漫画(17) 犬木加奈子 3 「笑う肉面」

今夜は犬木加奈子作品でもう一つ、「笑う肉面」(講談社刊)です。
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表題作「笑う肉面」の他3編収録の短編集なのですが、まずは「笑う肉面」

とあるクラスに学校一の美人だけど貧乏な女の子・サユリと、金持ちだけどブスで心も醜いデン子がいました。
ある日デン子がその美しい顔を買いたいと申し出ます。
それを受けてサユリは、大変な生活苦から、そして恋人サトルくんにいつか言われた…
『みんなはきみの美しさばかり 心ひかれてるけど
ボクはぜったいちがうよ 姿形じゃなく きみという人間を好きになったんだ』

というセリフを信じて、その顔を交換する手術を受けてしまいました。

そしてデン子は本当にサユリの美しい顔を手に入れ、サユリの方は…ありえない化物顔になってしまいました!
その顔で本当にサトルくんに会いに行ったサユリですが、サトルくんは前のサユリの顔を持ったデン子に心惹かれていて、それどころか本物のサユリに対して
『きみって人はあの美しかった顔ばかりでなく
優しく美しかった心もなくしてしまったんだね
いまのきみの心は その顔以上に醜いよ そんな君が嫌いになったのさ
二度とボクらの前に現れるな 行こうデン子さん』

などと、結局は人を見た目で判断しているくせに、上手い事言って去っていくのです。

その後、当然のように心の醜いデン子の体が腐っていき、サトルくんも気が狂ってしまうオチが用意されています。
そんな決まりきった因果応報オチより大事なのは、『女は顔じゃない』などとキレイごと言う嘘つきを信じるなというメッセージでした。


次の「もういいかい」は、小学校の時にかくれんぼをするふりして、知恵遅れっぽいスギ子をオニにして置いて帰った少女達が、中学生になってスギ子の霊につかまり、スギ子を見捨てた自分達こそが"本当のオニ"となる話。


そして「ペットのいる部屋」
これが異常なまでのペット好きのテル子が、線路の踏切に近い部屋に住みだして人間のバラバラ死体まで呼び寄せてしまう話なのですが…最後までテル子自身は気付かない、怖い話でした。


最後の「暗闇童話集」は、以前「ココ」で紹介した犬木加奈子先生最初の作品集の仲間ですが…レベルは上がっていると素直に言えます。
この中のさらに一話目「眠れぬ森の……」の、実は植物人間になった少女の見る夢、医師を宇宙人に…等見立ててるその発想は面白い。

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…と、ここまでがこの単行本「笑う肉面」に収録された犬木加奈子作品です。

そして実はまだ、「犬木加奈子おまけスペシャル マルイヌ温泉へ行く」というのがありまして、これはホラー界の鬼才漫画家達が犬木加奈子先生とリレー方式で日記漫画に参加していまして、その参加者が…凄いのです。

いきなり御茶漬海苔先生!
続いてあのトンデモナイ作品を描く神田森莉先生!
御茶漬海苔先生の元アシスタントからホラー漫画界のアイドルになった(?)空路先生!
そしてフリークスに対する愛を表現するのはホラー漫画業界でもトップクラスの…そう、あの「お骨を拾う少女」「虫に願いを」等を描いたスプラッター王の蕪木彩子先生!
ちょっと前にこのブログでも紹介したばかりのベテラン、谷間夢路先生!
そして…トリはやはりこの方でした。まさにホラー漫画界のドン、私のブログでも現在まで最高回数の49回に渡って紹介している、日野日出志先生でした!!

↑で名前が出てきた漫画家のうち誰かの作品を全部集めているファンはいるでしょうけど、ここ犬木加奈子「笑う肉面」も持っておかないとコンプリートになりませんね。


わたしたちは神に飼われ 死ねば神の手ですくいあげられるのよ
生きる者の運命は すべて神の手にゆだねられているものよ
ただーわたしたちの神は 気まぐれで残酷な……
人間の子供ーその手に飼われたのが不運だったのよ

  1. 2008/08/14(木) 23:18:05|
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劇画(49) 神田たけ志 1 「天呆銭」

今夜は神田たけ志先生の「天呆銭」(桃園書房刊)。
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この神田たけ志先生は、何といっても小池一夫原作の「御用牙」「新 御用牙」の作画で知られる方ですが、私は子供の頃に読んでいた「宮本武蔵」(吉川英治原作)の方がなじみ深いです。

今回紹介する「天呆銭」は、明治時代を舞台にする時代劇で、単行本は全3巻。
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「ゴルゴ13」系の、いかにも劇画という絵柄は私の好みですよ。

冒頭いきなり希代の殺人鬼、十三人殺しの天呆銭こと東堂平九郎という男を、江戸の生き残りである岡っ引きの辰造が捕らえるのですが…
打ち首になる寸前で陸軍省に救われ、天呆銭は明治新政府が天皇を頂点とする中央集権的な統一国家を目指すために働く事となるのです。

この作品の魅力の一つとして、何といって天呆銭の使う"小具足術"(こぐそくじゅつ)という残忍な殺しの技術があります。
あまり知られていませんが小具足術とは実在する、脇差を用いた日本古来の格闘技術で、室町時代に発祥があると考えられているもの。
弓矢や、他に各種接近戦用の武器を使いこなして狙った獲物は逃しません。

新政府のテロリスト(陸軍省認定第一号)の殺し屋として、次々と反政府指導者たちを暗殺する天呆銭ですが…
一つ目の仕事は仲良くなった子供すらも殺さなくてはならず、二つ目の仕事でかつての家臣との対決…その後も辛い殺しの仕事が続きます。

彼の過去は段々と分かってくるのですが、かつて武家として栄えた東堂家も大政奉還を目前に父と家士は下僕に撲殺され、母、姉、妹まで辱めを受けて死んだそうです。
登城中だったために生き残った平九郎は、朝敵の汚名を返上して徳川再興を達成すべく決意し、昼間は人力車夫として正体を隠して小銭を稼いでいて、その通り名の由来でもある通貨"天保銭"という小銭で代金を貰うようにしています。

その目的は、三等分にされて三枚の天呆銭の中に隠された、天皇直筆の書を探すためでした。
東堂家を最後まで守っていたおばばは、『平九郎殿 徳川幕府再興をかならずしや』という遺書を残して死んだ事も分かり…

それから天呆銭は、陸軍省から西郷隆盛に引き抜きをかけられます。
天呆銭を追い続けた岡っ引きの辰造は、ワナにはめられて十手を捨て、しかも天呆銭に命を救われると…手のひら返して手下になりました。

天呆銭は勝海舟と談義し、天皇直筆の書の行方も探し当てたかと思われましたが…
この書が揃って公表されれば明治政府は崩壊して、また江戸時代がかえってくるほどの内容らしいのですが、残念ながらそんな事にならないのは、現代を生きる読者は分かっているわけです。
お家が潰れ、最後まで戦い続けた天呆銭こと東堂平九郎は、ついに目的を果たせず、一人去って行きました…

小具足術などという殺人術が印象深い「天呆銭」でしたが、いろんな事や人がそのままに、何にも結果が出ずに終わりました。
それが現実にも似た虚しさを感じさせ…ラストの北の海が悲しすぎる作品でした。


いつの世でもそうさ!
権力者って奴は己自身が座を守る為には
一滴の涙も流そうとはしねえもンなのさ!



  1. 2008/08/13(水) 23:57:06|
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劇画(48) 新井英樹 5 「真説 ザ・ワールド・イズ・マイン」 5

新井英樹先生の「真説 ザ・ワールド・イズ・マイン」(エンターブレイン刊)。
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"真説"は全5巻なので5回に分けましたが、今夜で最後の最終巻です。

人を殺しながら逃走を続けるトシモンの二人、そして狂った人質の阿倍野マリア
車を捨てて徒歩で秋田県内の天倉山中へ入り込んだ末、警官隊に包囲されて…

あのトシモンによる青森西警察署襲撃後、責任を取らされて警部補に降格した塩見純一とトシの興味深い問答。
『人 殺しても何も感じへん!!
経験してみるもんやで!!殺して殺して殺しまくったら飽きてしもた!!
マニュアルいらず!!ほんまチョロいで努力もいらん!!
人間っ 簡単に死にすぎや!!』

と叫ぶトシだけが逮捕されますが、人質のマリアが射殺されて…モンは泣き叫び、それに共鳴したのかヒグマドンが久々に姿を現し、何とそのどさくさで包囲網を脱出。

トシ…こと三隅俊也の逮捕報告、そして人質を射殺した弁明の記者会見の席上にて、冷徹な性格の秋田県警本部長須賀原譲二が…
『この国のすべての人間に挑戦したい。
人権を差別せよ。自ら社会を逸脱する者に その生における平等はない。
人命を差別せよ。社会と個人の命を秤にかけた時、民主主義は迷わず社会を選択せねばならない。
「ヒューマニズム」を差別せよ。その言葉の響きに酔いしれ 思考を停止した者のみが殺すことを すべて悪とする。
人間とはあまりに不完全な 度し難い生き物であるにもかかわらず、
神をも恐れず懸命に守るべき命と 葬るべき命を常に選択してきたのだ。
ならば 差別することもヒューマニズムである。
反論を唱える者は 自らの覚悟と信念を試していただきたい。』
と宣言した後、記者達の面前で拳銃自殺!!

私のブログではサブキャラまで細かく紹介はしてきませんでしたが、登場人物達が皆濃いですよ。
主要キャラ以外の人生までそれぞれ考えさせられるのは、やはり新井英樹作品の真骨頂。
だからこそ、死なれる時は痛さも伝わります。

一方のヒグマドンは、本格的に自衛隊の部隊に追われて何と武装ヘリを撃墜までする凄い抵抗を見せましたが、ついに…ついに仙台市で仮死状態にされ、捕獲されました。
この巨大生物には日米安保条約が適用され、アメリカへ輸送される事となったのですが、今度は太平洋を海上輸送途中に、凄まじい勢いで巨大化!
直径千数百kmまでいき、もはや島になった時、水爆を打ち込まれてようやく成長が止まりました。

このヒグマドンとは…一体何だったのでしょうか?
それはついに、作中で解き明かされる事はありませんでした。
この存在は物語に絶対必要だったのか…も、私には分かりませんね。

少し時を戻し、作品で重要な位置を占めていた熊撃ち名人の飯島猛は、山でモンに会って殺されました。
あの警官隊の包囲網を突破した後のモンは、光っていてますます人間離れしています。
取調室のトシ曰く、
『「モン」の存在を畏れ 敬い 信仰せいや。』
そして終盤に近づいてようやく、トシモンの出会いからが丹念に描かれていきますが…

その後また急展開で、鬼神のモンは国内の支持者に同時多発テロを引き起こさせ、海外に脱出して世界のテロリストのカリスマとなりました。
さらに警察から奪還されたトシが、トシモン被害者の遺族に刺されまくってズタズタになって新潟県豊越市(これは何故か実在しない都市)にて死体で発見。

あとはクライマックスに向け、モンに片腕を吹き飛ばされつつも生き残っている"天下の毎朝新聞の記者"こと星野隆之が、徹底した取材でついにモンの出生の秘密と少年時代までを突き止めました!
ここまでくるともうモンは神みたいな者だと思ってましたから、ちゃんと過去があったというこれにはビックリです。
モンの使う言葉や、執着していたクマのぬいぐるみについても解き明かされましたよ。

そして物語は収束に向かい、流れとを大きく変えて世界が終わりに近づきます。
いや、本当に世界に核のシャワーが降り注ぐ人類滅亡まで、ちゃんと描かれて…

ラストシーンが、何と映画「2001年宇宙の旅」になっちゃうんですよ!!
何回な宇宙シーンになって、赤ん坊で、猿人で。
作者インタビューの中で『ヒグマドンは「2001年宇宙の旅」のモノリスのような存在』と語っていた事は既に書きましたが、このラストは一体…
結局の所難しくてよく分からないけど、確実にインパクトを残して終わりました。

もう一つ作者のインタビューではっきりして安心したのが、モンが残した
『命は平等に価値がない』
『俺は俺を肯定する』
『力は絶対だ』

等の一連の…やっぱりあざとい感じがするメッセージは、全て逆説的に使っていた反語であると分かった事。
アメリカ的価値観に反対する新井英樹先生は、『モンのセリフに共感した人はアメリカの信者』とまで言っています。


さてこの"真説"が付いた方のエンターブレイン版「ザ・ワールド・イズ・マイン」でしたが、小学館版と比べてかなりの加筆修正箇所がありまして、両方の単行本を持っている私は比べてどう変化したかを発表しようかとも考えたのですが…

あまりに多い上、ストーリー変更は無いので、止めました。
まぁ興味のある人は両方のバージョンを読むのがいいでしょう。

最後に、"真説"はあとがきも素晴らしく、
『愛 平和 正義 夢 努力 感動 共感 エコ 真実
未来 希望 青空 涙 汗 つながり 平等 協力 仲間
ありがとう 友情 サポート 成長 便利 役立つ
限定 先着 最先端 NEW カワイイ キレイ ハッピー
ステキ ヘルシー 痩せる 流行 光る 輝く 明日
本当の私 自由 翼 改革 革命 一瞬 永遠 生命
それから…「世界」などなど
十歳になる娘に「疑え」と教えている言葉です』
で始まるんですけど…この徹底したひねくれぶりを微笑ましく思います。

それでは、自分用のおさらいとしてストーリーを追ってみた、私の「ザ・ワールド・イズ・マイン」(The World Is Mine)紹介はここまで。
最後に、やはり全14巻の小学館版オリジナル単行本の表紙もスキャンして載せておきましょう。
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原始 ヒトは天と地の恵みを享受し その生のみを全うした
力がすべてを支配した 弱者は強者に奪われ 強者はより強い力に奪われた
猛き空と大地 繰り返す昼と夜 限りある生命群は
ヒトに自らの力の限界を知らせたが 同時に生の豊饒を約束した
そしてヒトは それらを畏れ敬い 自らを縛り人となった
原始、人は神を創造した

それが・・・・3万年前の出来事だ

希望と呼ぶか否かはわからない
愛おしいと思うか否かの判断もつきかねる
彼方へ飛んで行ったのは かつて人類の敵とまで言われた殺人鬼の体だ

彼の罪は消えたか?
未知の星で奇跡が起こる
その骸からの生命の誕生に1億年、
さらに20億年が過ぎた頃…
知性を宿した種の 夜明けを迎えた

そこに…素晴らしき世界が見えたなら
神はあなただ



  1. 2008/08/11(月) 23:29:34|
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劇画(47) 新井英樹 4 「真説 ザ・ワールド・イズ・マイン」 4

今夜も新井英樹先生の「真説 ザ・ワールド・イズ・マイン」(エンターブレイン刊)の続きですが、"真説"の質量ともに分厚すぎる全5巻のうち、第4巻部分まできました。
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トシモンの二人は阿倍野マリアを連れ、秋田市の関谷潤子が住むアパート"メゾンアリス"へ。
マリアの手紙で知った、このヤンママの関谷も巻き込んでしまうのです。

それと、トシモン、それにヒグマドンの問題が世界規模に発展した証拠に、アメリカ合衆国大統領のダグウッド・ヘイズが登場。
このヘイズ大統領は妻が狙撃されて流産した経験を持ち、テロリストを嫌悪しています。
そして日本の総理大臣であるユリカンこと由利勘平が、テロリストであるトシモンの要求に答えて脱ぐ事を抑止します。

さてトシモンとマリアは関谷宅に入り、例によって無慈悲な暴力でその場も占拠して潜伏。
巻き込まれた関谷潤子と、赤ん坊の潤一くんに対する攻撃も丹念に描かれ…
あ、ところでこの「ザ・ワールド・イズ・マイン」は毎回付くサブタイトルもいいのですが、ここの警官の訪問をマリアがごまかすよう強要される話で、
『シェー!!罪を憎んで人を憎まずざんす!!の巻』
なんですけど…これは一体?

トシモンを見つけられない秋田署捜査本部は、次にトシこと三隅俊也の父、忠俊に秋田市内を走るパトカーで投降勧告させ、そのテレビ中継も実施するのですが…
『罪人の親がな…痛い目ぇに遭うんは当たり前や。』
などとうそぶくトシはもはや完全に殺人鬼に変貌していて、まともな人間ではなくなっています。

同時刻、由利総理は世界中の批難を浴びながら、トシモンによる
『由利勘平に告ぐ!! 全裸!! 全国放送で脱げ!! 拒否すれば悲劇は続く!!』
の要求を受けて東京ドームの伊丹修造ライブ内でストリップの全国放送を実演!
そのストリップ中に、ギタリストの宮脇健児に刺されて重傷を負い、物語からドロップアウトし…。

テレビ中継を見たトシは完全勝利を感じています。
『判断のようできんアホは自分を導く力ある何かに従うのみや。
せや圧倒的な力や。今ならようわかる。
人類が知恵もち200万年かかって到達した世界は結局力の世界や。
神は力に非ず。せやけど力は神なり!!
神が人間に与え給うた力、創り給うたプログラム。
逆でもええ、人間がひり出した宗教上の神々も
種の保存・共栄のための社会・倫理も力とプログラムや。
歴史に照らせば戦争も力とプログラム。いわんや人殺しもや。
生殺与奪こそ力の象徴や。
現代の王様たちは人ようけ殺して人気者になってるやないか。
生殺与奪のチャンピオンが神様なら、ボクらそこそこチャレンジャーや……ちゃうか?』

などと部屋で詭弁を一席ぶってます。

トシは駄目でもモンは味方だと信じるマリアは、モンとユニットバスで二人で話す許可を得るのですが…
その間にトシは潤子と潤一を惨殺。
ユニットバスから出てそれを見たマリアは一瞬にして髪の毛が真っ白になり、気も失ってしまいました!

そしてヒグマドンに恐怖を与えられ、人の痛みが分かるようになって殺せなくなっていたモンの呪縛でしたが、マリアとの会話と触れあいで解かれていました。
トシを殴って置いてマリアだけ連れ、やっと潤子宅を出ると…また無差別殺戮を開始。
白昼堂々と秋田駅前のアゴラ広場で銃を乱射するのですが、その引き金に気絶したままのマリアの指を使って撃たせ、白髪になったマリアは今度こそ気も狂ってしまいました。
全く、どれだけ受難すればいいのか…

トシも殺し奪いながら後を追って再び合流。
警察と銃撃戦を繰り広げるのですが、ここで完全復活したモンが野獣のような動きを見せて何とナイフ一本で捜査員全員を殺害。

さらなる追っ手も殺しながら車で逃走…あ、途中でブックオフが見えた。
ヘリからの狙撃されて先はパトカーで埋め尽くされ、その状況を…何とも神懸かっているとしか思えない出来事で見事に脱出。

そして、最終巻に続きます。


俺はその昔生き物殺して生計を立てた。人も殺した…戦時中にな。
だから…殺しの快感の片鱗ぐらいはわかってるつもりさ。
…が一方で、あんたらを含めて それを見聞きする連中の興味と恐れも理解できる。
俺はちょうどその…中間あたりにいて、たまたま法に触れることなく…
俺の掟に…沿って生きてるだけだ。



  1. 2008/08/10(日) 23:49:07|
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劇画(46) 新井英樹 3 「真説 ザ・ワールド・イズ・マイン」 3

新井英樹先生の「真説 ザ・ワールド・イズ・マイン」(エンターブレイン刊)の続きですが、"真説"の全5巻のうち今夜は第3巻部分。
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トシはアジトにしている秋田県大館市"坂田電気"にて、由利勘平総理大臣の問題発言を聞き、放送終了後にホームページを更新します。

モンの写真をバックに書かれたその内容は…  

『殺せ!! 俺は俺を肯定する!!
天より降りたる 大きな力が 災いをもたらす
由利勘平に告ぐ!! 全裸!! 全国放送で脱げ!! 拒否すれば悲劇は続く!!』


というものでした。
その影響か、日本全国で普段の5~6倍という殺人事件発生。
情報に踊らされる馬鹿が多すぎて…やはり由利総理の言葉は届いてないようです。

それから阿倍野マリア
彼女は前巻では出番少ないのに表紙になっていましたが…今回はかなりクローズアップされます。
その博愛的な人となりを示すエピソードを描写された後、大館市の桂城公園にて隠していた爆弾を掘り出すトシモンと再会しました。

そしてトシモンはマリアを捕らえて、助け求めたらその場に居る人間も皆殺しだと告げ…さらに言うには、
『ひとつだけ・・・・貴重な経験則言うたるわ
殺される者には神も仏も・・・・
平等に無慈悲や。』

だそうです。

そのトシモンとマリア、ついでにヒグマドンを追う熊撃ちの老人飯島猛と新聞記者星野隆之がいる、ここ大館市へ…
本当にヒグマドンが降臨しました!!
ずっとキャラクター達が平行して進んでいた物語に、ついに三つ巴が一堂に会したわけですね。

ここで初めて明かされるヒグマドンの全貌。
ヒグマドンは大館市を大破壊、もちろん問答無用でその場の人間達も殺しまくり、世界中が震撼しました。
まさに怪獣映画のような街の破壊劇を、まさか新井英樹漫画で見れるとは…しかも凄い迫力ですよ。

秋田県大館市…ここは「ザ・ワールド・イズ・マイン」の重要地にして、市街地の地図付きでどうヒグマドンが暴れたかも正確に記されているので、新井英樹ファン達に聖地巡礼されている事でしょうね。
もちろん、私もいつか訪れたい地のリストに入れてます。
ちなみに、ここ大館市が重要な舞台として選ばれた理由は、ヒグマドンの移動ルートを考えた単に地理上の問題だという事ですが。

ここでの大活劇で、星野はトシの手榴弾に被弾して右腕を失い、飯島はヒグマドンの片目を銃で撃ち抜きました。
ヒグマドンは、このトシモンと飯島のいる地点を通過して山へ行くのですが…
正にこの街を破壊された、天災のような騒動によって
『天より降りたる 大きな力が 災いをもたらす』
と書き込んでいたトシモンは預言者になりました。

トシモンのもヒグマドンのも、虐殺シーンの過激な生々しさは変わりません。痛い!

それから被災状況を調査に来た陸自のヘリを強奪したトシモンですが、トシは連れてるマリアを虐めぬきますね。
秋田市に降り立つとマリアのせいとして隊員を射殺し、それからマリアの親友だというだけで秋田に住むシングルマザーの関谷潤子が住むアパートの部屋を、次のアジトにすべく強奪に向かいます…

この後トシモンもヒグマドンも、アメリカ大統領すら巻き込んで全世界レベルの物語となっていくのですが…今夜はここまで。


神でも仏でもない 不死身の俺がそこにいた
命を奪う行為は 神に預けていた命を取り戻す戦いだ。
時として至福!! 俺は貪欲にそいつを味わうつもりさ!!



  1. 2008/08/09(土) 23:09:24|
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劇画(45) 新井英樹 2 「真説 ザ・ワールド・イズ・マイン」 2

今夜も新井英樹先生の「真説 ザ・ワールド・イズ・マイン」(エンターブレイン刊)の続きです。
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"真説"だと全5巻のうち、これは第2巻。

モントシ(三隅俊也)を助けるために青森西警察署を襲撃し、警官や報道陣43人を殺して包囲されながらも見事に逃げ切った所からでした。

まず逃げるのに使うため強奪した車の持ち主カップルを殺しますが、それにしても新井英樹先生が描く暴力描写はリアルで、痛いです。
警官隊はまだモンとトシの地下からの脱出に気付かず、交渉しているつもりになっているうち、彼らは遠くへ離れて行き…

同時期、もう一方の主人公とも言えるヒグマドンも人々を惨殺し、東北を南下しています。
現時点では単なる巨大なヒグマくらいに思われているので、マスメディアではモンとトシの陰に隠れて小さい扱いしかされていませんが…
そんなヒグマドンを追う新聞記者の星野隆之というのが出てきまして、彼は可愛い目と穏やかな性格を持つ男…と思いきや、取材中に書いてるメモにはその取材相手の悪口と性器のイラストばかり書き込んでいる、また変な奴です。

それからヒグマドンを狙って飯島猛というヒグマ撃ちの名人にして超人、鉄人の老猟師が参戦。
家族をヒグマドンに殺された人からの依頼で引き受けて出てきたのですが、このじいちゃんはカッコいい。
『空に鳥 海に魚 山に獣がおること あんたら感謝しなきゃなんねえ
いなけりゃ、あんたらが俺の獲物さ』

などと言って、不思議な力で軽薄な若者をおさえつけてみせました。

モンに大量の武器弾薬を提供した浜喜多初江との、狂った出会いエピソードなんかもはさみ、雪山を逃げ続けるモンとトシの前に、何と・・・
ヒグマドンが現れました!!

その攻撃にトシの頭は半分吹っ飛んであっさりと死に、鬼神のモンが一騎打ちしますが、さすがに怪獣みたいな生物には勝てず、ついにその爪を喰らって体がバラバラになりました…


・・・・あれ?
何事もなかったように、モンもトシも生きています。
さっきまでのはリアルな夢にすぎなかったのでしょうか?
作者のインタビューによると、このヒグマドンは「2001年宇宙の旅」のモノリスのような存在で、
『動物として世に生まれてきた人間が触れると矯正を受ける存在なのかなぁ』
と語られています。

実際にこの"なかった事"のようになったヒグマドンとの遭遇後、モンは普通の人間並みに人の痛みを知るようになり、罪悪感まで人並みに持つようになったのか、人を殺せなくなってしまいます。
そしてトシの方は、TVで母親の自殺を知ると、逆に本物の殺人鬼として生まれ変わったようになり、風貌も変わってきます…

それからその自殺したトシの母、つまり大量殺人事件の加害者の母親である三隅沙也香をじっくり、丁寧に描いています。
この部分は可哀想すぎで、読んでて辛すぎるのですが…読者はますます作品に引き込まれていくのです。

次にモンとトシは、一家惨殺して占領した"坂田電気"をアジトにしてインターネットで
『殺人代行!!殺して欲しい人間のいる方 以下のホームページへ!!!』
などというメッセージを出し、世界中に影響を与えます。
この時から二人は合わせてトシモンと名乗り、今後はこの名が世界に知られていく…

それを受けて由利勘平総理大臣や、成り上がり者の"キング・オブ・ロック"伊丹修造他、日本を代表する有名人達を集めてトシモンに耳を貸すなと呼びかけるTV特番を行うのですが、ここでまた由利総理、
『ひとまず殺してみよう』とか『バカは死刑だ』
等の過激な問題発言を出しました。もちろんその後、もっともらしい説明でしめるのですが…

今夜はここまで。


熊であっても 人間であっても 神であってもだ、
人を襲うようなのはろくでなしだ!!
山に位があるように 立派なものとそうでないものがいるのさ。
誇り高く威厳のあるものは それにふさわしい生き方をしてる。
そういったもんだべさ!!



  1. 2008/08/08(金) 23:38:34|
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劇画(44) 新井英樹 1 「真説 ザ・ワールド・イズ・マイン」 1

今更ながら今回やっと紹介するのは、超個性派漫画家の新井英樹先生で、1963年生まれの神奈川県出身。

1989年に「八月の光」でデビュー後、あの汗臭い小学館漫画賞受賞作「宮本から君へ」、そして超問題作にして傑作「愛しのアイリーン」へと続くのですが、その次にあたる長編が今回紹介する「ザ・ワールド・イズ・マイン」(小学館刊)。
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週刊ヤングサンデーに1997年~2001年まで連載された作品で、↑画像が全14巻の小学館版なのですが、すぐに絶版になって…
2006年、大幅に加筆と修正し、豪華版の"真説"として待望の復刻を遂げた「真説 ザ・ワールド・イズ・マイン」(エンターブレイン刊)で見ていきましょう。分厚い本のこちらだと全5巻。各巻に著者インタビューと取材記も併録されています。
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必要以上にインパクトを与えすぎる、クセの強い話と絵柄で描かれる過激な暴力描写が、確実に読者の好き嫌いを分けてしまう作品でしょうが…
現在のようにカルト的な人気だけじゃなく、そのうち日本漫画界の生んだ傑作だという評価も広まると思います。

主人公はナチュラル・ボーン・キラーのモン、そして凡人ながらモンと行動を共にするうち変わっていく爆弾魔のトシ、それと平行して正体不明の生物であるヒグマドンが騒動を起こしていく話です。
物語が進むにつれての変貌ぶりも凄いのですが…

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もっと細かく見ながら物語を追っていきましょう。

モンの最初に発するまともなセリフは『俺は、俺を…肯定する。』で、ホテルのレストランにて"角界のマイケル・ジャクソン"と呼ばれる小結・獅子砲を一撃で失神させる力を持つ暴力の権化。
終盤…本当に終わり近くまで正体不明だった男で、モンという名もトシが梶井基次郎「檸檬」から取って付けた物だと後に分かります。
本能のおもむくまま行動する原始人のような男ですが、それだけに神々しい魅力もあり、少ない口数から発する言葉は名言が多い。

そのモンにくっついてるトシというのは本名三隅俊也といい、作者も『普通の人間代表』と後に語っていたように、普通の家庭で育った平凡な郵便局員(とはいえ趣味で爆弾作りしてましたが)生活から、モンと運命の出会いを果たして以降は凶悪な犯罪に手を染めていきます。
"普通の人間"である彼の変貌ぶりも作品の見所であるかもしれません。

そしてこの「真説 ザ・ワールド・イズ・マイン」に深みを与えている要素に、ヒグマドンという存在があります。
北海道に落下した隕石と共に、突如出現した熊に似た怪獣なのですが…リアルすぎる新井英樹作品で、こんな怪獣が出てくるのは驚きです。
こいつはモンとトシと同時期に殺戮を開始するのですが、両者はなかなか出会わず、平行したもう一つの主人公のように描かれます。
神秘的で、神に近い存在です。

さて、東京都内各所に消火器爆弾を設置したモンとトシの二人組は、次に北海道を目指します。
職務質問の警官を平然と殺して『道端の石コロどかしただけだ。』とぬかすモンは、街で女性をさらってレイプも繰り返しますが、全てこれ本能のままで罪悪感はゼロ。
後悔して弱気になるトシに言い放つ言葉が、
『今 お前がふりかざす気持ちも 善悪も へ理屈だ
俺は本当のことだけでいい・・・・
俺にも お前にも 生き物には、
生かすも殺すも好きにできる力がある。
…使え。力は…絶対だ。』

ですって。ここらへん、異常な行動を正当化しようとするクズの常套句ですよね。
モンは正当化しようとして話してるわけではないのでしょうが。

そして秋田県で、二人は阿倍野マリアと出会います。
名前の由来はもちろんアヴェ・マリアですが、そんな恥ずかしい名前通りの性格で、他者に対する救済願望が強い。
マリアの家は"あべの旅館"を経営していて、ここにモンとトシが泊まるのですが…まだ二人の犯行が世間に発覚する前の事。

次の青森県で、『命は、平等に、価値がない。』とつぶやいたモン。
宗教団体風の集団やヤクザの男を突然ぶちのめした後、トシに爆弾テロを起こさせて一般市民を虐殺させると、爆破現場を調査していた塩見純一青森県警捜査一課長に対して…何故かタレ込みしてトシを捕まえさせます。

その間一人になったモンは、またナイフと爆弾で意味の無いテロ…いや政治的目的がなければテロとは言いませんかね。とにかく単なる達成殺戮活動を続けるのです。
一体モンは何を考えているのか…
次に浜喜多初江という老女にコンタクトを取り、大量の武器弾薬を調達すると、トシが捕まっている青森西警察署を襲撃します!!

どうやらこの警察署襲撃がやりたくてトシを一度売ったようですが…ここからの殺戮シーンも凄い。
田舎で重要拠点扱いされていないためにSAT(特殊急襲部隊)が配備されてもいないし、戦闘力に劣る警察署では完全武装したモンに手も足も出ずに殺されていくのです。

それでも周りは完全に包囲されているですが、そこへ堂々と姿を現したモンは、最初にも言った『俺は 俺を 肯定する』のセリフをはき、次いでトシが出てきて3つの要求をします。
それが…

1 人命の人種別国別による重さと値段の国家による公式見解
2 人が人を殺してはいけない理由
3 世に棲む生けとし生けるものすべてが、自由、平和に平等に、美しく明るく楽しく暮らせる、幸福と善意と優しさと愛に満ちた世界

以上全ての回答を2時間以内に総理大臣に発表せよと言うのですが、これで第75代内閣総理大臣由利勘平までも舞台へと引きずり出す事となりました。
この由利総理、通称ユリカンってのがいい味してまして、初登場が白人の愛人とのセックスシーン。
トシの要求に対しての会見で、驚くべき回答をアドリブでしちゃうのですが、それは…

1 命には…ハナから価値はない。(中略)時価である。
2 理由は…ない!! あれば法律や宗教など必要ない!!そして戦争は善悪を問わず、国家が認める殺人である!!
3 そんな…世界は永久にない!!

この後の補足説明も重要なのですが、こんな総理がいたら確かに面白いですね。

一方のトシとモンは、実は回答を求める内容ではないそんな要求をしておいて、第4の要求として脱出用のヘリを準備させるのですが…
それも裏をかくためで、実は見つけた図面から汚水ますの位置の壁をロケット砲で撃ち込み、地下から脱出!数十人の警官を殺す事件を起こしておいて、しかも囲まれながらもまんまと逃げ切ったのです!!
さらに先が予想できない行動を取る二人に関わる人々の人間群像劇、そしてヒグマドンの行動が描かれていくわけですが…
毎回が衝撃的とも言えるテンションで進んで行きますよ。

ちなみにオリジナル単行本で3巻まで刊行された頃(終わってから見ると物語が4分の1くらいまで進んだ頃でした)、著者初のインタビューがクイック・ジャパン(QuickJapan、太田出版刊)誌上で行われています。
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そんな貴重な事をしているのに見ての通り表紙はフィッシュマンズの佐藤伸治で、『新井英樹』文字すらも出ていないし内容も4ページだけの扱いでしたが…
まだ連載中の作品については語らない約束のインタビューながら、ファンにとっては嬉しい記事でした。


人は、自分が思うものにしか、なれない。
俺がなるのは王様だあーーっ!!


天には、何も無い。
地に、俺が・・・・いるだけだ。



  1. 2008/08/07(木) 23:58:50|
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旅行・紀行・街(31) 東京都中央区 1 銀座、築地、月島

今回の旅は東京都中央区。その名の通り、東京都のほぼ中央に位置します。
まぁ言わずと知れた、東京の都心を形成する区であり、銀座・日本橋・築地といった街が中心ですが…
個人的には今まであまり縁が無かったので、 あえて観光に言ってみる事にしました。

まずは東京を、いや日本を代表する高級商店街、繁華街として世界的にも有名な銀座。東京のど真ん中である銀座のさらに中心となるここの交差点が日本一土地の高い場所だとか。
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ここ銀座はギャラリーなんかも多いので、先日アップしたばかりの高橋留美子展だとか、市場大介展なんかでも訪ねたばかりです。日野日出志先生の個展に行ってサイン貰った報告をした事もありましたね。
水木しげる先生の「ゲゲゲの鬼太郎」の中ではかなりの長編となった『鬼太郎夜話』で舞台になっていますね。

銀座4丁目交差点交番は、外壁がガラスや鏡張りにしてある変な物。
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数寄屋通りの近くには、岡本太郎"太陽の塔"もあります!
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そしてソニービル前の水槽には、鮫も泳いでる!鮫はいいよ~、鮫の話をしよ~。
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何だこのガキ。

あとは高架下のレトロな飲み屋街を通って、銀座は終わり。
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次は築地
もちろん日本の水産業界一有名な"築地市場"がある所ですが、築地という地名は埋立地の意味らしいですね。

ここで見えるのが築地市場ですが、
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私は休みの日に早起きしてまで市場を見ようとは思わず、ゆっくり昼過ぎに出かけました。

これが"築地本願寺"
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テリー伊藤氏がここの出身だというのは知られていますが、ポスターに使われていましたよ。
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実家の玉子焼き店"丸武"も探して行った方が良かったかな…

少し歩き回り、
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それから、せっかく鮮魚における最強ブランドの築地ですので、お寿司を食べました。
選んだ店は、ここらで凄く幅をきかせている"すしざんまい"
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食べてる途中で、業者さんが魚を水槽に入れに来たり!
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実はここが感動的に美味かったので後日また行きたくなって、今度は同じのすしざんまいの回転寿司の方にも行ってみました。
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バクバク食べちゃいましたが、こりゃ名店ですね。これが築地では当たり前のレベルなのでしょうか。

次は、いよいよ月島です。
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月島といえば、漫画好きならまず車田正美先生ですよね。「リングにかけろ」を読み直してから行けば良かった。
また水木しげる作品では「コケカキイキイ」で舞台として登場しますが、あそこで出てくるような裏長屋はもう存在しないだろうな…

ちなみにここも埋め立て地。
有名な"もんじゃストリート"(正式には月島西仲通り商店街)を歩いていると、梶原一騎リスペクトのお店を発見!!
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"トーア クリーニング"というお店ですが、「巨人の星」キャラがヘラを持っています!オリジナルTシャツも1000円くらいと安い!!

この通りの交差点に、東京に現存する交番で最も古い建物があるのですが…
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ここ"西仲通交番"は昨年で役目を終え、今は"西仲通地域安全センター"として使われているそうです。

ここは雁屋哲原作&花咲アキラ作画の「美味しんぼ」一巻で登場している名店"岸田屋"ですが…
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やはり満席で入れず。

次は案内してくれた友人が、次の候補として考えていてくれた"魚仁"へ。
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次々他人を詰め込んで相席を強要され、真夏というのにクーラーもありませんが…料理はどれも安くて美味しく、凄い量。
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実はここもんじゃストリートは以前にも来た事があり、観光客向けのあこぎな商売をしているのも承知していましたが、お薦めできる店もあるという事で、50軒以上ものもんじゃ屋の中から入ったのは"満天"
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ごちそうさまでした!

月島の旅はこれで終わらず、後日"月島もんじゃ屋形船"にもお呼ばれして乗りました。
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出発は木場駅からでしたが…

黒塗りの護送車で船着場へ。
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乗り込みまして…
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出発です!
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5千円で飲み放題というコースなのですが、火が使える時間は法令で停船中だけと決まっているとかで、実質1時間弱のみ。
まぁ移動中もビールは飲めるのですが、飲物は全て缶で…しかもビールはともかく、ノンアルコールの友人が頼むドリンク類はマニアックな缶しか出てこない!
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お台場で停泊すると、
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いよいよ焼き始めの許可が出ました。
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珍しく大人数飲み会でしたが、メンバーがいいと盛り上がりますね。
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お好み焼き、もんじゃ焼き、チャーハン、ヤキソバ…次々と。
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このハート型のは秀逸でしょう。
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ところで私が敬愛する辛酸なめ子先生も、その著書「ヨコモレ通信」の中でもんじゃ屋形船に乗ったレポを書かれていました。
『窓の外には汚いドブ色の東京の海が』というタイトルの文章で(まさにその通り)、船酔いして気持ち悪くなる人は吐いたものを鉄板で焼いて永遠に食べ続けられるということなのかもと、汚い妄想されています。

幸いにも私は船酔いも酒酔いもせず、楽しい時間はあっという間に終わり、また木場まで送り届けられて…
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記念撮影して終わり。

中央区といえば他にも、勝どきには以前仕事で頻繁に行っていたし、日本橋でも何度も飲んだ事がありますが写真も撮ってないので今夜はここまで。
小林信彦の「私説東京放浪記」(筑摩書房刊)、
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この本によれば中央区の中心は日本橋らしいので、また改めて訪れないとと思いますが。また、中央区という区名は東京の中央というほどの意味で、戦後にでっちあげられたいいかげんなものなんだそうです。

そうだ、この小林信彦を輩出した日本橋は他にも映画の鈴木清順監督だとか、芥川龍之介という偉大な作家を生んだ地でもありますが、平井呈一先生も日本橋出身です。
平井呈一先生は英文学者、翻訳家、編集者…そして作家でもあるのですが、特に海外怪奇小説文学の紹介者としての顔に、少年時代の私はお世話になっていたのです。
有名所ではブラム・ストーカーアーサー・マッケンでしょうか…海外怪奇小説ファンだった私は、彼の訳した本を一体何十冊読み、解説を楽しんだやら。もちろん、中菱一夫名義で上梓した「真夜中の檻」「エイプリル・フール」という自作小説も印象深い。
…と、ああ平井呈一話などし出すとまた長くなるので、今度こそ終わりです。


  1. 2008/08/06(水) 23:33:24|
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月刊漫画ガロ(46) 篠原勝之&唐十郎 1 「糸姫」

今夜は篠原勝之作画、唐十郎原作の「糸姫」(青林堂刊)です。
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この"状況劇場"の主催者と美術担当者であるトンデモナイ二人が手を組んだ、漫画作品があるって事実は、意外と知られて無いのではないでしょうか。

作画の篠原勝之先生は、今でも有名な北海道出身の"ゲージツ家のクマさん"ですよね。
生まれてすぐ嗅覚と左耳の聴覚を失いながらも、状況劇場の美術とポスター画で人気を博した鉄のゲージツ家。
スキンヘッドに着流しの、あの姿が有名でしょう。著作もたくさんあります。

原作の唐十郎先生の方は、俳優、劇作家、演出家、作家…
芥川賞を受賞した「佐川君からの手紙」の人だと言えば通りがいいでしょうか。あとは大鶴義丹の父親。
この方の著作もかなりありますが、とにかくそんな二人が組んだのが「糸姫」

もともと状況劇場の演目だった「糸姫」が原作で、月刊ガロの1975年十一月誌上に発表されたものなんですけど…
これ、ゲージツ家のクマさんんの漫画第一作目にして70ページの長編だったのです。
そしたら「糸姫」の掲載記念パーティーを赤瀬川原平氏や嵐山光三郎氏、根津甚八氏に小林薫氏、といった周りの大物メンバーが開催しちゃったそうです。
ガロの編集長も務めていた南伸坊氏の巻末文によって知った事ですけどね。

で、この時代のクマさんの作風はといえば、現在の立体作品ような"ダイナミック"な物とは違って、何と繊細に描き込まれた劇画なのです!

夜更けにオルガンが引っ越してきた場面から始まる、いかにも唐十郎的な舞台と台詞回しで進む作品なのですが、その常軌を逸した展開やシュールさは、これは絵にしているからかつげ義春先生の「ねじ式」あたりからの影響が大きいと見受けられます。まぁそれだけつげ義春先生のあれが革命的であったのでしょうか。
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(これは、「ねじ式」の実写映画版が表紙に使われた1998年8月号のガロ…通算400号!)

それはともかく、ここで表現される少女の妄想とかは良いです。
演劇畑の人たちの作品って、私のようなアート嫌いにはどうにもキツイ内容の事が多いのですが、これは良い。
ただ、やはり実験的な部分も多いシュール作品ですので、話の内容については語らずでいきましょう。是非実際に読んで、雰囲気を感じてもらいたい。

続いて幻想的なホラー色も追加した短編劇画「におい横町」が併録されているのですが、まぁどちらも好き嫌いが別れそうな作品で…とにかく、読み捨て漫画に慣れてる人には無理だろうなぁ。

今の時代もこんな劇画がウケ、新作として雑誌に載っている世の中だったら幸せだと思い…おやすみなさい。


  1. 2008/08/05(火) 23:39:59|
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旅行・紀行・街(30) 東京都三鷹市 2

今回は東京都三鷹市へ。
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三鷹市は既に太宰治文学巡り等をした模様だとか、三鷹駅北口方面のお気に入りの店を中心に紹介していました。
そして今回の三鷹市紹介では・・・別に何もなく、ただ三鷹市にはよく飲み食いするために行くので、最近の夕飯ブログといった感じです。

前にも大々的に紹介した"一圓 三鷹北口店"
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既にここの麺類をほぼ全種食べた模様をアップしてありますが、今回は夏限定メニューである冷やしが始まったため、続いて全種やっつけてきました。

まず"一圓冷やし"。
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一番人気らしい"辛味冷し"。
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豪華な"カルビ冷やし"。
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もちろん、毎回ビールと餃子も頼むわけです。
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"鳥南蛮"もおつまみの定番にしてます。
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やっぱり汁のあるラーメンが恋しくもなりますので、"上連雀らーめん"とか、
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"三鷹らーめん"。
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"もやしてんこ"。
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"手前味噌らーめん"。
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この二人似てるぞ!?
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たまには"肉ニラ炒め定食"も。
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ところで一圓 三鷹北口店では、最近の値上げブームにも負けず、材料費ばかり上がる中頑張っているそうです!
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川原店長曰く、『値上げかかってらっしゃい!』。

珍しい閉店後の写真で、今回はサヨウナラ。
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"麺杏"は尾道ラーメンが500円。
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尾道なんて聞くだけで、大林宣彦監督の童貞映画群を思い出して胸キュンですよね。


"味噌一"の火吹きと激辛。
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次はインド料理の"インドラ"
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この日は閉まってましたが、店の前で記念撮影。


一人暮らしの私は牛めし"松屋"のヘビーユーザーもありますが、本社ビルがあるこの三鷹市では、
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"松八"というレアな系列店もあって、ここではトンカツ料理がメイン。
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なかなか安くて美味く、満足度高めです。
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↑この写真一番下の、そばにトンカツが乗ってるやつは、通常はトロロが乗っているところ、特注でおろしにして頂きました。トロロは私が唯一食べられない物なのです。
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あちらに見えるのは…"白木屋""魚民"等のチェーン居酒屋を持つモンテローザの本社ビル!
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ここから飲み屋編に入ると、まずは報告になりますが…
前回お気に入り店として紹介した、"さんや"が潰れてしまいました!!

失意の私が行った先は、線路沿いの"凧凧"(はたはた)。
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実はここも何度も行ってます。
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店員さんが、元気に乾杯の音頭を取ってくれますよ!
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二人とかで渋く、大人しく飲む時はカウンターのみのお店"婆娑羅"(ばさら)。
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立ち飲みの"大島酒場"もあります。
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先日は、5年ぶりくらいの"桜田"にも行ってみました!
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実はこの日は、戸川純様の3枚組でベスト&レア曲満載したアルバム「TOGAWA LEGEND SELF SELECT BEST & RARE 1979-2008」発売記念飲みでもありました。
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ハートランドビールの中ビンがあるのも嬉しいですね。
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お店の紹介はこんなもんにしておきましょう。
本当は私、三鷹市では友人宅にて飲む事がほとんどなのです。
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いい歳して人生って何だろう、とか語り…

酔って横山公園に行ったり、
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朝方の街をうろついたりもしています。
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はい、今回は以上です。サバラ~。


  1. 2008/08/04(月) 23:27:20|
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月刊漫画ガロ(45) 水野純子 1 「A子ちゃんのビューティフル・シネマ」

今夜は水野純子先生の「A子ちゃんのビューティフル・シネマ」(エンターブレイン刊)です。
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このブログでは初めて名前を出す水野純子先生は1973年生まれ東京都出身で、漫画の仕事以外にイラストレーターとしての活躍が目立ちます。

それもそのはず、私は一冊目の単行本「ピュア・トランス」以降ずっと読んできていますが、絵は可愛すぎるのにグロテスクな一面もあって素晴らしいというのに、どうも話の内容とかで漫画としての評価は私の中で低かったわけです。
まぁこの方は漫画家というよりアーティストなんだろうな、と。

ところが、この久々の単行本にして最新刊の「A子ちゃんのビューティフル・シネマ」を買い、すぐに愛おしい一冊になりました。
内容は、「プリンセス・ゴールド」(秋田書店刊)という雑誌の新作映画情報コーナーにて、「A子&クロ」のタイトルで毎月連載されていたコラム漫画に、描きおろしの新作漫画とカットを追加した物です。

連載は2006年までで、当時最新の映画を毎月紹介した内容なので、映画情報としてはすぐに古くなると思われそうですが…
もうそういう問題じゃなく、水野純子先生の映画を観る時のセンス、そしてコケティッシュなキャラクターを楽しめます!

主要登場人物は2人。
観た映画にすぐ影響されて、コスプレしちゃうメロン好きのA子ちゃんと、そのA子ちゃんが創ったねんど細工が命を持って生まれたクロ
二人が映画に関して語り合って進んでいきます。

私は映画に関してはもうカルトとかモンド、または過去の名作ばかりに傾きがちで、普通の話題作をリアルタイムではほとんど観ないのですが…
A子ちゃんの影響で、また新作映画を追って劇場に通うのもいいかと思い直しました。
とりあえずA子ちゃんが観た映画で、まだの作品を端から観ていこうかな。

連載分が終わって描き下ろしページで、A子ちゃんは高校を卒業してバネを作る会社に入社し、仕事中もコスプレの衣装作っている事を報告してくれます。
そうそう、この作品ではコスプレ衣装を何を利用して作っているのかも書いてあるので、ちょっと器用な人なら簡単にマネできそうです。
しかしバネ会社って…こういう所に代表される、会話の節々なんかに素晴らしいセンスが溢れているのですね。

さらに!当時の流行映画ばかりの紹介で物足りないと感じる人用でしょうか。
描き下ろしの映画イラストもあって、こちらは過去の名作が描かれています。
そこで私にとっての神映画もいくつかあって…

「燃えよドラゴン」
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「オーメン」
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「ピンク・フラミンゴ」
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等々、うーん、いい!

良く見ると表紙はキラキラした仕様になっていて、本の形は正方形。こんな所まで可愛らしいです。


この映画を見て 人間外見じゃないんだなって思った…
A子は心がキレイだから たくさん食べて太ったって別にいいと思う…


  1. 2008/08/03(日) 23:19:31|
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美人画家市場大介 日本初個展 「菊とファミコン」

先日は高橋留美子展のため行ったばかりの銀座へ、また行く事となりました。

今回は美人画家市場大介展「菊とファミコン」ですよ!
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市場大介先生の個展といえば私はパリでも観ていて、その模様は「ココ」で少しだけ紹介もしているのですが、何と日本の画廊でちゃんとやるのは初めてだとの事で、処女膜再生展として臨んでいるのだそうです。

会場は銀座らしからぬ感じの、いい雰囲気な第2蒲田ビルというボロビル。
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ここを、ボロエレベーターで4階へ登るとある…"ヴァニラ画廊"
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さぁ、いよいよ入ってみましょう。
・・・うひゃ~、相変わらず独特すぎる、他に類を見ない凄い作品世界を楽しめます。
新作原画やポスターを含む絵画や、映像作品、創作ノート、写真作品等まで楽しめるように展示してありました。

しかし私は…市場大介先生本人がいる本日8月2日(土)に行ってますので、ちょっと作品だけに集中して観れなかったのが悔やまれます!
こういうのが何度かあって思ったのですが、私は本人が居ない日に行った方がいいのかな。

ここで思い起こしてみれば、私が市場大介先生を知ったのは10代後半の頃。
当時愛読していた山田花子先生の作品「山田花子自殺直前日記」にて市場先生についての記述があり、東京に遊びに行った時に偶然高円寺アニマル洋子というお店で市場作品を置いているのを発見して、「女の一生」等の作品集を買ったのでした。

それから数年後、アニマル洋子へは頻繁に通うようになり、古本担当のオコノギオック氏と飲みに行くようになって…
そして古着担当(当時)の怖そうな人が市場大介先生ご本人だと教えられ、ショックを受けたのでした!
そのうちオコノギオック氏に紹介されて何度か一緒に飲んだりして、まぁ何度も面識もある市場先生なのですが、やはり友達というより私が作品のファンであるので、今でも会うと緊張します。

こんな事だらだら書いてるのも、やはりここも会場の撮影禁止だったから…
しかし!
市場大介先生ご本人と記念撮影する分にはいいと許可を得て、撮りましたよ。
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連れてった友人の一人は、この「el suicidio delamoe(恋の自殺)」という、マドリッドの展示会で発表した美人画からなるイラスト集を購入して、
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自分の似顔絵を描いてもらってました。
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私はといえば、持ってなかった最新作の「METHYLETHYLKETONEPEROXIDE(メチルエチルケトンパーオキサイド)」という、またとんでもない実験的な作品集を購入して…
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しかしこれにではなく、持参して行った色紙を渡してサインして頂きました!
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ちなみに私が着ているTシャツは、もちろん市場大介Tシャツであるわけですが…
まだ市場先生がアニマル洋子で働いていた当時に手製で作った物でして、ご本人からもそれはレアだとの言葉を頂きました。

とにかく、美人画家市場大介展「菊とファミコン」は8月9日まで開催していますので、間に合う方は是非行ってみてくださいね。
  1. 2008/08/02(土) 23:57:23|
  2. 古本 番外編
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楳図かずお邸 3

前回楳図かずお邸を見に行ってから、もう2ヶ月くらい経ったなぁ。
そろそろ工事の進行具合をチェックに行かないと…

そんな事を考えていたら、何と夕刊フジに勤務する友人から7月29日付けの新聞(もちろん夕刊フジ)が送られてきました!!
それも、楳図かずお先生の記事が載ってたからウメカニストの私に送ってくれたというわけです!
(同日付けの東京スポも一緒に送ってくれました。BRUCE LEE記事があると…。ありがとうございました!)

その記事によると楳図先生自身が『内装はほぼ終わり、後は庭だけです。』と語っているので、急いで完成前の段階をもう一度見ておこうと、急遽吉祥寺へ走りました。
これでやっと三回目ですが…ちなみに一回目の様子は「ココ」、二回目の様子は「ココ」で報告してあります。

もう慣れた道を歩いて行くと…
chez-umezu-kazuo23.jpg
はい、『マッチョメ!! マッチョメ!!』。

全体を見てみると・・・おおっ!まずは木をいっぱい植えましたね。
chez-umezu-kazuo24.jpg

そして、階段の上の"ぐわし"の形になっている門。
chez-umezu-kazuo24-5.jpg
この隣りに郵便ポストが立っていました。意外と普通の作りですが…
あとは表札もまだないし(どんなデザインのが出来るか楽しみ!)、仕上げどうするんだろうなぁ。

はい。そして例によって楳図先生トレードマークの赤白ボーダー(楳図ボーダー)シャツで撮影。
chez-umezu-kazuo25.jpg
今回は楳図先生本人が着ているのに近い、ボーダーの幅が広いシャツをゲットしていたのです。
chez-umezu-kazuo26.jpgchez-umezu-kazuo27.jpg

もちろん、同行した友人達にも着せて撮影。
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すぐに立ち去りましたが、駅に向かう途中のコレ。近くにある楳図邸の影響を受けた色使いをしているのが好ましいですね。
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コレも若干影響受けています。
chez-umezu-kazuo31.jpg

あとは地元の高円寺で他の友人達とも合流して飲み始めました。
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もう、このTシャツなので気合い入って楳図漫画の話ばかり…できたのかな。全然覚えてませんが。

酔っ払って記憶なくし、それでも写真はいくつか撮られていました。
chez-umezu-kazuo36.jpg
chez-umezu-kazuo35.jpg

最終的にはこんなで…
chez-umezu-kazuo37.jpg

どうやら"喫茶プログレ"にも行っていたようで、証拠写真が残っていました。
chez-umezu-kazuo38.jpg

はい、それではまた楳図かずお邸の様子はお伝えしますが、次あたりには完成しているかもしれませんね。
それでは、サバラ!


  1. 2008/08/01(金) 23:44:22|
  2. 古本 番外編
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Author:BRUCE
BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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