大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

ホラー漫画(39) 北沢しげる 1 「夜歩く死体」

今夜は北沢しげる先生の「夜歩く死体」(立風書房刊)です。
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歴史モノ…特に戦記モノを得意とする北沢しげる先生の手による、珍しいホラー漫画です。

話を簡単に説明すると、死体を生き返らせるという神と大自然を冒涜する実験を続けたために王立医学会から追放された天才科学者が、ついには田舎の不気味な"悪魔の館"でその実験を成功させて…というもの。

そう、つまりはメアリー・シェリーの小説「フランケンシュタイン」の話を基にしていて、博士(本当は小説では学生ですが)の名もフランケンシュタイン
それでも本当のコミカライズではなく、当然著作権は無視しているであろう似て非なる話になっています。

背徳の実験が繰り返されている悪魔の館では、フランケンシュタインの他に助手のピーター、小間使いのアンナが住んでいまして、そこに旅の爺さんが訪ねて来る事から始まります。

甦った死体、つまりは"フランケンシュタインの怪物"が後半まで全然出てこないのですが、ゴシック的な雰囲気と人間関係だけで飽きさせずにもっていく劇画なのが好感を持てます。
それほど個性的な絵柄ではないのですが、登場人物の顔に味があるし、英国人(英国が舞台)の描き方が上手い!

怪物は小説のように繊細ではなく、やはり知性は低いのですが…死んで脳味噌を使われた爺さんが最後に知性を持ってアンナを助けるためにフランケンシュタイン博士を襲い、自分も焼けて溶けて死ぬクライマックス。

もっと怪物にされた人間の悲哀を描いて欲しかった反面、冷血漢に思えたフランケンシュタインの行動は全て死んだ妻グレースを生き返らせるためであり、その一本気な愛ゆえに他の何者も犠牲にしてもいいと考えていたのだとラストで分かる哀しい作品なのでした…
やってる実験がバレて村人に詰め寄られても、『だまれ ど百姓ども!!お前らに何がわかるか!!』と強気に対応し、罪の意識に目覚めてアンナへの愛に気付いたピーターに対しては『冷血動物が愛にもえたとき…それは死ぬときなのだ!!』などと言って罠にはめるというのに、実は自分が誰よりも勝手な愛を妄信していたのです。

つまり悪人というわけではなく、ただ絶対の価値観を守るために罪の意識を無くしていただけ。
最後は自分で作った怪物に殺されて、特殊な液に漬けられて10年間も生きてる時のようにやわらかく保存されていたグレースと共に炎に包まれましたが、これも気付かなかった幸せかもしれませんね。


人間は……
猿から進化したものだとしたら完全すぎるし
神がお創りになられたものだとしたら
あまりにも不完全すぎる
そして皮肉なことには
人間は完全欲が強すぎる



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  1. 2009/01/31(土) 22:35:22|
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藤子不二雄(13) 「シルバー・クロス」

今夜は藤子不二雄先生の「シルバー・クロス」(中央公論社刊)。
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1960年から3年ほど少年(光文社刊)にて連載された作品で、"藤子不二雄ランド"版だと、単行本は全6巻です。

文華書房、コダマプレス、虫プロ商事、双葉社…かつて様々な出版社から上梓されているこの作品ですが、やはりこの藤子不二雄ランド版がそれまで単行本未収録だった作品を含めて多くの話を収録しているのでお薦めです。
何故か発表順の掲載でないのが残念ですが…5巻の途中から始まる「QQQ編(前)」から始めて完結の6巻まで読み、それから1巻に行って最初から読み続けてもらえば大丈夫です。

さてこの「シルバー・クロス」ですが、これは単なる古臭い仮面のヒーロー物ではありません。
西部劇さながらの男の決闘や、撃ちまくりの派手なアクション活劇は当然あり。さらに正義の味方側だけでなく、キャラによって敵の側もフェアプレイの騎士道精神や男気を持ち、上官と対立していたりする精神性も描いているのです。

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主人公は黒須健二
まだ幼い少年でしたが、警視庁の鬼係長だった父親がQQQ(スリーキュー)団という組織によって殺され、正義のために命を捨てて戦う事を誓い、すると現れた"十字警察"ブラック・クロスによって鍛えられ、自らも十字警察日本支局員のシルバー・クロスとして活躍を開始する…

この所属する十字警察とは、地下の世界警察とも呼ばれる国際秘密機関であり、厳しい訓練を乗り越えた精鋭ばかりを集めた組織。
いかなる国家にも従属することなく、人種、宗教、国境を越えて世界中のあらゆる悪を相手に日夜命がけで戦う正義の集団なのです。
大人になって読むと、その組織運営資金はどうしてるのかとか、国や人種や宗教も持たないという事は何をもって正義とか悪を判断するのか…そんな事も気になりますが、当然それは置いておきましょう。
本のジャケを見てもらえば分かるとおり、十字警察の名の通り"十字"をトレードマークにしています。

シルバー・クロスとなった健二は、まずは父の敵であるQQQ団を壊滅させるわけですが…
この作品「シルバー・クロス」全編を通して、魅力的なのは多彩な敵キャラ達。
このQQQ団では、まず首領は変なかぶり物をしてるし、部下に後に十字警察入りする凄腕のガンマンのホワイト・スネークや、手がハンマーになってるバカ力のマイク・ハンマー等がいました。
あと味方の医者としてライオンのかぶり物をした獅子神先生。彼はこのエピソードの最後で死んだと思われた健二の父親だと分かります。

特に大作であり、面白いのが1~3巻全部を使って描かれた「ビッグ・5篇」
アフリカを舞台に十字警察の面々が集結して、あのナチスを思わせる"スケルトン帝国"の独裁者・カリギュラ総統とその強力な部下達との激しいを繰り広げるのですが…ここで出てくる敵達は面白すぎます!

ハムラー長官率いる秘密警察S・B・I"ビッグ・5"という強力な5人の個性が異常に強く、この時代の子供向け漫画でそれぞれの性格や位置付けをここまで持たせるというのは驚きです。
手が四本あって蜘蛛のような動きをして口から毒針を放つタランチュラとか、ピエロ面をかぶった元医者の二丁拳銃ガンマンで、アル中気味で手が震えるドック・ホラディあたりが大好きでした。
さらに出てきたのが最強の敵・ジークフリード。彼はマブゼ博士の造ったロボットでしたが…興奮モノの熱戦でした。

もちろん十字警察の使う秘密道具的な装備とか、拳銃の射撃術に素手の格闘術も多彩ではあるのですが…正義のヒーロー側というのに、自分たちのデザインは悪に比べてカッコよさで劣りますね。
撃て!シルバー・クロスの十字撃ち!!

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強敵・蜂仮面イーグル・キングが出てくる「イーグルキング編」や、他の短編もそれぞれ見所があり、シルバー・クロスがブラック・クロス無しでも立派に悪と戦えるまでの成長も描かれた傑作でした。
実際にこの「シルバー・クロス」は、数多い藤子不二雄作品の中でも面白い方だと思うのですが…知名度があまりも低くて残念なものです。

6巻の巻末には独立した短編の「ガラスの目」「0の戦士」も収録されています。


聞けっ シルバーあの音を……
あれは戦いの音じゃ!戦争の音じゃ!!
あの音を聞くと わしはふるいたつのじゃ!!
もうすぐ またわしは立ち上がる!!
そしてスケルトン帝国を再建するのじゃ!
今度こそわしの夢を実現させる……
世界中をわがスケルトンの旗の下にひれふさせてみせるぞ!!



  1. 2009/01/30(金) 23:36:24|
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藤子不二雄(12) 「ビッグ・1」

今夜は藤子不二雄先生の「ビッグ・1」(中央公論社刊)。
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もちろん昨夜に続いて"藤子不二雄ランド"版で、単行本は全2巻です。

1962年に週刊少年サンデー(小学館刊)にて連載された作品で、タイトルとなったビッグ・1とは巨大な白鯨の事。
種類はマッコウクジラなので普通は群れをなしているはずなのに、このビッグ・1は一頭だけで行動し、突然変異(ミュータント)と思われる規格外の大きさと、底知れない知恵を持ったクジラの王。

となるとハーマン・メルヴィルの小説「白鯨」を基にした海洋冒険モノだと分かり、実際に小説の文章からの引用で幕を開ける物語なのですが、そこは藤子不二雄作品、そこまで文学性はありませんが、確実なエンターテイメント作品に仕上げていて、悪の軍団も登場します。

主人公は"竜神丸"乗組員の少年白鳥ケンジ
それにケンジが兄のように慕う第一砲手の大神タケルと、科学者であるお互いの父親との対立、ビッグ・1や襲いくる謎の"黒旗艦隊"の一味との戦いを描いています。

時代を感じさせる…つまり今では古い絵柄の初期作品なのですが、戦艦同士の海上戦についても藤子不二雄先生はよく勉強していて、なかなか面白いのです。

最後は世界の海を征服しようと企む黒旗艦隊の野望を、図らずともビッグ・1と協力する形になったケンジ達が倒し、世界の平和は守られる…
そしてもう憎めなくなっているビッグ・1と、いつか命をかけて戦う日までのお別れをして物語りも終了です。

SFスペース・アクション作品の「銀河船長」も併禄されているのですが、これは主人公の銀河船長の乗る宇宙船が白鯨の形をした"モビイ・ディック号"だから選ばれた組み合わせだと思われます。
それに、海はインナー・スペース(内宇宙)とか呼ばれてよく宇宙にたとえられますからね…

こちらは全1巻の虫コミ版。こっちの方がジャケはカッコいいで貼っておきます。
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ビッグ・1!
きみは人間をよっぽど にくんでいるんだな
だけど人間にはできるだけ 歯向かわないほうがいいよ
人間はすばらしい科学力を持っている……
いくらきみが怪物でも いつかは人間に征服される時がくるぞ
ぼくはきみを そんな目に合わせたくないんだ
きみにはいつまでも 海の王者でいてほしいんだよ



  1. 2009/01/29(木) 23:59:35|
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藤子不二雄(11) 「オヤジ坊太郎」

今夜は藤子不二雄先生の「オヤジ坊太郎」(中央公論社刊)。
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FFランドこと、"藤子不二雄ランド"版で全2巻です。

まずこの藤子不二雄ランドの話ですが…
1984年から中央公論社よりコンスタンスに出版されていた藤子不二雄先生の漫画全集で、1991年までしか刊行されていないのでその後の作品は当然収録されておらず、それでも全301巻と別冊の"FFランドスペシャル"全30巻が出ています。
各巻の巻頭にカラーセル画が付いていて、巻末に解説記事や連載漫画(基本は新作ですが、レア化している過去の名作漫画の時もあり、本作では「ベラボー」が収録されています)もあるという素晴らしい内容!
全集だから当然オリジナル版ではないのに私はこれが大好きで、コンプリートはしていないのですが確実に百数十冊は持っています。それを今後少しずつでも紹介していこうと思うのです。

今回の「オヤジ坊太郎」週刊少年キング(少年画報社刊)誌上に1975年から連載された、後に別れた後の名義で言うと藤子不二雄A先生の作品です。

主人公は親寺坊太郎(おやじぼうたろう)という"大中小学校"の6年生…つまり12歳なのですが、赤ちゃんの時からちょびヒゲが生えていて、髪の毛は1本だけのハゲ頭。
このオヤジ顔の坊太郎は小学生間でも軽んじられている存在ですが、最高級のゼブラホテル最上階の専門ルームへ行って変身すると、日本のハワード・ヒューズといわれるほど謎の億万長者になるのです。しかも肉体的にも万能になる!

政界、財界にも凄い影響を持つその力を使って、つまり金と権力の力で毎回いろんな事を解決するのが基本パターン。
それも困った家族や同級生のために、陰でこっそり助けてあげるのだからカッコいい。
こういう変身モノは藤子不二雄A作品において珍しくありませんが、確実に作者の願望を表しているのでしょう。

ちなみにこの変身…つまり坊太郎がオトナになるのには決まった順序があり、
ゼブラホテルのバスルームで裸になる→右手で頭の上の一本の毛を強く上に引っ張る(ギュウ)→引っ張り続けているとチョビヒゲが引っ込んでいく(ジャン ジャン ジャーン)→3分後、頭に毛がフサフサ(ジャン ジャン ジャーン)→髪の毛をとかして、サングラスをかけて、デキアガリ!!(バーン)
となるのです。

1話完結方式の連作の中、毎回凡人が大物になる事で読者の変身願望を満たし、もちろん圧倒的な力で事件解決するカタルシスもあるのですが、かなりふざけたギャグ漫画ですので、小学生である坊太郎がどうやって億万長者になっているかとかの謎解きはありません。

藤子不二雄A作品としては驚くほど下ネタが多いの特徴ですが、もう一つの特徴として重要であり個人的にも嬉し過ぎるのは…
やはり全編通してブルース・リー(BRUCE LEE)ネタが多い事でしょうか!
同級生の"少年ご三家"と呼ばれる木佐キザオ出羽ドラゴンというキャラがいるのですが、 このうちのドラゴンという髪型もブルース・リーカットの少年はリーのようなカンフースターを夢見ていて、常にヌンチャクを持ち歩いています。
うんうん、分かるぞ~その気持ち!

「必殺!!ダブルヌンチャク!!」という話なんかは、ちょうど「最後のブルース・リー ドラゴンへの道」が日本初公開でやってきた時に描かれたエピソードでして、藤子不二雄A先生の手によるリキ入ったブルース・リーの絵に続いてキザオとドラゴンが興奮して…ドラゴンなんか涙と鼻水飛ばしながら、こんなやり取りをします。
『ワー ワー ワー これしってるかー!ブルース・リーの最後の映画だド!』
『しってる!しってる!ブルース・リーがローマへロケして監督主演してとったんだよね
ブルース・リーはこれを完成して次の作品「死亡遊戯」にとりかかったとこで亡くなった!
だから完成作品としては彼の最後の作品となるわけだ
この映画の見どころはブルース・リーが得意のヌンチャクを一度に2個あやつるという必殺のダブル・ヌンチャクにあるのだ!!
ドピュッ ドピュッ ドピュッ ドピュッ 』
『ワー ワー ワー 見たいワーン!』

…と。
(当時の事なので情報として間違っている部分は気にしないで下さい)

この後映画館に行った少年4人と、またブルース・リーの絵を2ページに渡って描く藤子先生がいて、とにかく当時の少年達と藤子先生がいかに熱狂したか分かるわけです。
当然最後はオトナに変身した坊太郎のダブルヌンチャクでチンピラ二人を倒して終わるのですが、とにかくカッコいいブルース・リーを描きたかっただけという微笑ましい話になりました。
あ、日本のアクションスター・JJサニー千葉こと千葉真一火葉真一の名で登場しました。

そんな感じでクラスのアイドル純子ちゃんや、ヒトラーニーチェを崇拝して強烈なエリート意識を持つハットリくん…同作者による同名キャラ「忍者ハットリくん」ハットリカンゾウとは似ても似つかない人々と関わりながら進む、面白い作品「オヤジ坊太郎」でした。

他に「新オヤジ坊太郎」というのもありまして、こちらは双葉社のパワァコミックスで全4巻。設定は全く同じですが藤子不二雄ランド版に未収録の話ばかりなので、こちらも是非読んでみてください。


ウー わ わがはいの熱烈キボー的職業はー
李小龍的 双節棍のー 論理的回転をー トホホ

かんたんにいうと ブルース・リイみたいなヌンチャクスターになりたいのだ!
アチャー!



  1. 2009/01/28(水) 23:15:29|
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旅行・紀行・街(50) 東京都渋谷区 1 代々木駅周辺

今回は何と、東京都渋谷区です。

何と言っても渋谷駅周辺は若者達に日本一人気ある場所ではないでしょうか。センター街、公園通り、道玄坂、スペイン坂、パルコ、109…
それに原宿、代官山、恵比寿等も擁する騒がしい 商業地、ファッションの街。

しかし私がそんな地に通うわけがなく、なので今回は渋谷区としてはかなり落ち着いている代々木駅周辺だけに絞っていきます。この駅構内で、あの塚本晋也監督の映画「鉄男」のファーストシーンが撮影されているのだから、有難味も大きい…
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まず、代々木観光の見所は何と言っても"代々木会館"
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単なるボロビルかと思うなかれ…古い建物だから昔の建築物として価値がある、というのもあるのですが、ここはあの萩原健一(ショーケン)&水谷豊の名コンビを生んだ伝説的なTVドラマ"傷天"こと、「傷だらけの天使」で撮影に使われた舞台なのです!
それも主人公で貧乏な二人が住んでた雑居ビル"エンジェルビル"の屋上として撮影された場所こそが、この代々木会館の屋上であり、あのペントハウスの残骸も確認できました…。
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かなりの老朽化が進んでいる半廃墟のような建物なのですが、
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しかしそれでも、まだ立ち退かずに現在も営業中なのが1階の立ち蕎麦屋と3階の中国本屋。
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もちろん蕎麦屋の"笹置そば"には何度か行き、感動しながら喰いました。
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ちょっと歩けばあの初詣では例年日本一の参拝者数を集める"明治神宮"もあります。
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落ち着く空間を散歩していると、原宿まで着いてしまいますよ。
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先日はここの祭神でもある明治天皇と、維新の立役者達のコラボレート企画をしていまして、
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坂本龍馬が書いた薩長同盟裏書が気になりましたが…
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入場料が高く、生で見るのは断念。

山本英夫先生の漫画「新・のぞき屋」で、のぞきのメッカ『代ノ木公園』として登場した、"代々木公園"
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あとは代アニこと"代々木アニメーション学院"が有名ですね。
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学院前にこういう奴がいたので写真撮らせてもらいました。
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さらに聞けば学院祭をやってるとかで、
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呼ばれるままに寄ってみました。
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一階に飾ってあるサインと写真。
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声優とかアニメ製作者とかだと思うので、私は全然知らない人達ばかりでしたが…
しかし漫画家の江川達也先生!
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そして宮村優子さまも発見!!
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みやむーは声優としては「新世紀エヴァンゲリオン」惣流・アスカ・ラングレー「名探偵コナン」遠山和葉といった役で知られる超有名な方ですが、歌手活動もしていた時期があって、そこで大槻ケンヂ戸川純鈴木慶一小西康陽平沢進…といった凄い面々から歌詞や楽曲の提供を受けていまして、当然私も買っていたものです。深作欣二監督映画「バトル・ロワイアル」の出演も良かったですね。

はい、サヨウナラ。
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最後に代々木駅周辺で飲み食いした記録を残して終わりとします。
…といっても実は私、昨年末までの数ヶ月はかなり頻繁に代々木へ通っていまして、しかも毎日外食してたからけっこうな量の写真があるのですが。

代々木駅構内の立ち蕎麦屋"あずみ"
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駅を出てすぐの"吉そば"
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"中華風レストラン 山水楼"
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"天下一"
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特盛りまで同値段で食べれる"つけめん ばんえい"
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"でっかい餃子 曽さんの店"
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"かつや"
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"吉野家"の、ここは牛丼専門店舗です。
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"代々木ラーメン党"
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ここにはTVの「笑点」でおなじみ、しかもメンバー達にまずいまずいと言われ続けている、落語家の林家木久扇(初代・林家木久蔵)の手による林家木久蔵ラーメンがあるのです!
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もちろん、木久扇はラーメンを作れないので本人が作ったラーメンは食べられませんが…
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しかし食べ進めると鞍馬天狗に扮した木久扇らしきキャラクターに会えます。

長崎系のラーメンを食べるなら"火の国"
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そして鍋で出てくる絶品ちゃんぽんの"ちゃんぽん堂 筏天"
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代々木一番の激安店は恐らく"本格中華食堂 一番館"
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食い物のために行列並ぶまではしないポリシーを持つ私、タイミング悪くて評判の"光麺"には未だ入れてません。
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"七重の味の店 めじろ"
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店名が素晴らしくて通ってしまった"CAFE LOLITA"(カフェ・ロリータ)。
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逆に店名が素晴らし『過ぎる』ために入れなかった"cafe VOO DOO"(カフェ・ヴードゥー)。
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強力な魔術・呪術で知られるヴードゥー教とは距離を置きたくて…

タイカレー専門店の"トゥクトゥク"
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まずはサラダに…
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メニューに存在するグリーンカリー、レッドカリー、イエローカリーの3種類全部を食べました。
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韓国家庭料理の"チェゴヤ"
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"韓国料理・炭火焼肉 大使館"
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ここはもちろん、韓国料理店のひしめく新大久保の職安通り沿いの中でも一番目立つあの店の、代々木支店です。
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方南町、西荻窪、中野新橋の店舗でもお世話になった"天下一 焼きとん 焼き鳥 なぎ屋"
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この代々木店は二階席の天井が低くてビックリです。
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大好物のレバ刺し、焼きとんに焼き鳥、
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そしてモツ鍋…追加物の投入までして、サイコー!
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本当は夜の代々木といえばお手頃価格でフレンチにワインの"煮こみや なりた"なのですが、もう一年以上行ってません…
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"松屋"の二階にあるのは"喰しん坊 つちや"。(この地下は"代々木ラーメン党"です)
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あまり好きではないチェーン居酒屋ですが、大人数の宴会で呼ばれて行った"土間土間"
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"居食屋 和民"
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そして"土風炉"
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"スナック甲斐"…甲斐マスターズの店です。
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はい、今夜はここまで。


  1. 2009/01/27(火) 23:28:26|
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劇画(69) 平野仁 1 「アリサ!」

今夜は平野仁先生の作品の中から、特にガンマニアの人々にお薦めの「アリサ!」(秋田書店刊)です。
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週刊少年チャンピオンで1979年から連載された作品で、単行本は全4巻。

まず平野仁先生について簡単に説明すると、福島県出身で、H・ハンター名義で原作付き作品を漫画サンデーに掲載したのがデビューなのだそうです。
何といっても小池一夫原作作品で素晴らしい作品が目立つのですが、「源氏屋でござんす」を皮切りに、あの出世作「サハラ」、私の漫画読者人生でかなり上位にランキングされる「少年の町ZF」、そして「青春の尻尾」
他にもいくつもの名作があり、チープで古臭いような、しかし丁寧な絵柄が個人的に好みです。

今回紹介する「アリサ!」は原作無しの単独作品で、主人公の女子高生アリサ(亜利沙)が、自分でも知らない事に実はパラレルワールドを統治することができるただ一人の人間だった…
という事で謎の組織に付け狙われ、様々なパラレルワールドへ飛んで戦いまくるSFアクション作品なのです。
背の右肩あたりに星形のアザがあるのが重要な意味を持っている設定なのですが、このアザがずっと後年荒木飛呂彦先生によって描かれる名作「ジョジョの奇妙な冒険」では『ジョースター家の血筋の証』という事でまるまるパクられていたのは嬉しかったです。
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物語の出だしは、空手部所属で強いながら普通の女子高生活を営むアリサの描写。
それが16歳の誕生日前日にUFOを目撃しますが、その夜に黒い背広の侵入者達によって両親を殺される急展開。
しかもアリサのピンチを救ってくれたのは近所の普通のおじさんで、連れられて逃げる道中で聞かされた話は、
『あなたはAレベルワールド」の第一執政官アウラの娘だ
この複雑な多重世界を統治する能力を持った執政官の血筋を持つ 今やただ一人の人間だ!
そしてさっきのやつらは執政官たちとその組織をほろぼした征服者!!ソロンの追っ手だ!
ソロンはあなたに秘められた ある能力を怖れて
その能力がめざめる前に処理しようと あなたを捜させていた…………
わたしはあなたの父につかえた護衛官ジタン……』

などという、トンデモナイもの!

ギャグかと思うようなこのセリフも続く殺し合いでさすがに信じざるをえず、それから突然巻き込まれた出来事と、さらにすぐに一人で旅する事になるパラレルワールド。
おじさん(護衛官ジタン)に貰った星型のブレスレットとベルトのバックルが謎の力を持ち、放浪するパラレルワールドでソロンの追っ手に追われながらも様々な危機を乗り越える話なのです。

それぞれの世界で出会う人達も面白いし、特徴として細かいコマ割りで丁寧に描かれる緻密な銃の描写があります。
高校で鍛えた空手などは大の大人の男には通じない厳しい描写もありますが、ブレスレットとバックルを合わせると登場する銃が火を噴いて初めての殺人…
この後ガクガク震えて腰も抜かすアリサですが、孤立無援でいるのは敵だけという厳しいパラレルワールドで、助けてくれた殺し屋のおじさん(昔は満州で馬賊だった)に鍛え抜かれ、モーゼルミリタリーM1932…アダ名は殺人拳銃というこれの達人となったアリサ。
後半はさらにたくましくなり、凄い成長ぶりを見せてくれます。

ソロンの追っ手による追撃は激しさを増して責任者のハーディ・ベスターが登場し、物語もスピーディーな展開で進んでいきます。
最初は今までの現実世界と微妙なズレしかないパラレルワールドばかりで、苦しんでいる善良な人々をアリサが助けるというのが基本的な進行なのですが、荒野でナチス部隊と戦ったりする力作もありました。

そしてアリサと同じブレスレットとバックルを持ち、アリサを守る宿命を持った青年・竜也が登場し、アリサの謎も少しずつ明らかにされていきます。
アウラ一族に生まれた星形のアザの子であるアリサが偉大な超能力を持ち、パラレルワールドの救世主になるいい伝えもあると知り、またその超能力も目覚めます。
満ちた月とブレスレットにアリサの念が作用した時、力が涌きあがってアリサの肉体も少女から大人の女へと外見まで変化するのです。いきなり金髪になるし…
トレードマークだった銃のモーゼルミリタリーをこの巻で失いますが、以降はコルト・ガバメントを使用します。

パラレルワールド全ての支配を狙うソロンの一味はクローン人間を製造し、人間の入れ替えまでする…つまり何度も映画化されてるジャック・フィニイのSF小説「盗まれた街」ばりの話を実現しているハイテク集団だと分かりながらも戦い続けるアリサ。
ラストに一時的な記憶喪失になったアリサと西部開拓時代の話になって…ここで味方になったトム・ハーパーと別れて物語は完結しました。

敵のボスであるソロンは一度も姿を出さず、離れ離れになった竜也やら、いろんな謎も話自体も途中のまま…
途中から少し作風も変化して努力した後はあるのですが、どうやら人気は上がらずに打ち切りになった感じです。
異常に詳しく描いた銃の描写と激しいアクションも、結局マニア受けだけで終わったのでしょうか。

いくらSF風とはいえこれは平野仁作品。あくまで人間同士のふれ合いを描いたロード・ムービー的な漫画としても楽しめたのですが。
怪我して流れ着いた地で助けてくれたテツヤ少年とチャコ少女の話で、少年がまだ小さいながらソロン一味に騙されてアリサの隠れ場を話した時、頭に銃を突きつけられながらも
『拳銃を捨てちゃだめだっ アリサーーッ! 出てこないでーーっ
人間としての信頼にかけて誓った約束を破ったのはオレだーーっ
おれはまぬけだーーっ はずかしいーーっ
オレなんかのために命を捨てないでーーっ
こんなやつに負けちゃだめだーーっ こいつらをやっつけてくれーーっ』

そう泣き叫んで自己犠牲を貫こうとする、まだ幼いテツヤに目頭が熱くなりました。

アリサの素敵なヌードも度々見れますし、コスチューム自体がボディラインにフィットしたセクシーな作りだったりもしてサービス・カットも多い。
何というかこの作品は私…主人公アリサの大ファン、アリサは私のアイドル、といった目線で読んでいるのです。
中途半端に終わってしまった話の続きを読めないのが残念でなりません…


わ わたしの一族が おまえたちと戦ったわけがよくわかった
おまえたちの心の中には愛というものがひとかけらもないのね
他人へのおもいやりも 情けも尊敬の念も………
あるのは暴力と破壊と搾取だけ
許せない わたしは許さないわ!!



  1. 2009/01/26(月) 23:24:45|
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手塚治虫(8) 「アラバスター」

今夜は手塚治虫先生の「アラバスター」(秋田書店刊)です。
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週刊少年チャンピオンで1970年から1971年の間に連載された作品で、単行本は全3巻。

単行本を開くといきなり目に入る袖部分に、手塚治虫先生自らの言葉で
『「アラバスター」は江戸川乱歩の「一寸法師」とか、「陰獣」のようなグロテスクで淫靡なロマンを描こうと思って始めました。
しかしぼくの仕事の調子のよくないときにぶつかってしまい、ロックやゲンなど、およそぼくがいちばんにがてで書きたくない人物を出した、どうも徹底的に救われないニヒルな暗い作品になってしまいました。』

とあります。
それも1巻から3巻まで全部同じ事が書いてますが、こんな事を言っちゃってこれから読むか考えてる読者は止めてしまわないのでしょうか…
他でもこの「アラバスター」について同じような事を書いているし、生前手塚先生は数多い自作の中で嫌いな1つに挙げていたわけです。

しかし私はこれが好きで、少年時代に何度も読んでました…
そのまんま江戸川乱歩っぽい部分も、乱歩好きの私には逆にそこがいい、となります。
手塚治虫先生が失敗だったと語る暗くてシリアスな部分も、少年向け手塚タッチの絵柄にはユーモアもあって救われます。
ずっと前に紹介している「きりひと讃歌」等のように、大人向けに描かれた作品ほどダークではないのです。

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アラバスターという美しい物質で出来たさかずきを持ち歩いている男…
彼はその通り名もアラバスターと呼ばれる、かつてオリンピックで6つも金メダルを取ったジェームズ・ブロック
体力とスポーツでは何万人かに一人と言われた肉体の持ち主にして…黒人です。

かつて英雄だったこの男、女優のスーザン・ロスに入れあげて、結局黒人であることを理由に捨てられた上、その際に暴れて自動車事故を起こし、その裁判ではスーザンの嘘の証言で囚人となり…
しかし、その刑務所内で知り合った自称科学者のF博士によって運命を変えられました。
出所して、もう生きて刑務所を出る事がないであろう化学者から譲り受けた物を取りに行きましたが、そこで入手したのはある光線銃。
これはH・G・ウェルズの小説「透明人間」をヒントに四十年間かけて研究され、ついに完成した銃で、一種の屈折率の問題で『組織を変質させるとなんでも光をとおす つまり透明になる』というワケのだそうです。

その光線銃で自分の黒い皮膚もろとも透明になるべく、その光線を浴びた男は…
あまりの痛みのため光線から逃げてしまい、半透明で不気味な体の怪人・アラバスターとなったのです。
ちなみに完全に姿を消すまで光線を浴び続けると命を失う事が後に判明したため、半透明までで逃げたのは幸いだったといえるでしょう。
男は生きて復讐を果たさなければならないのですから…

アラバスターはスーザン・ロスに復讐を果たし、光線銃を作ったF博士の孫娘・小沢亜美を仲間にします。
亜美はF博士の娘が妊娠中に生体実験の実験台となって半透明になった状態で産んだため、産まれた時点で皮膚が透明、現在では両目以外透明の女の子。全身に白粉を塗っていれば可愛い子であり、不幸な作品のヒロインです。

F博士は裁判で
『工場の廃液やガスで何百人も死んでいく あれも殺人だと思うが………
あっちはどうという殺人罪にもならず 神聖な実験のミスが殺人罪とは
チとなっとくできんね』

と発言して刑務所送りになり、有名な猟奇事件となったその裁判の検事をしていた女が、犯人の娘である亜美を引き取って育てていました。
あと亜美の義兄に小沢カニ平。この作品においては正義、良心といえる存在でしょう。

アラバスターは成長した亜美に美しいものや正直なものを憎むように教育してアジトである"奇顔城"の女主人として君臨させ、ゲン(山形絃哉)とその鑑別所仲間三人も一味に加えて犯罪を繰り返し、世界中の美に対して徹底的な復讐をする…そんな話です。

『おれはある理由があって こんなご面相をしている……
だがふつうの人間だ 怪物ではない しかし心は怪物かもしれん
おれは世の中のあらゆる美しいものを ぶちこわしてるんだ……
ほんとうに美しいというものがこの世にあるものだろうか?
もちろん絵や花は美しいという
だがそのために みにくいあらそいを起こすなら それすら美しいとはいえん!
美しい姿か そんなものが何になる? 心がねじくれてるかもしれない
美しい心か わらわせらァ…おざなりのヒューマニズムのどこが美しい?』


サム・ライミ監督のダーク・ヒーロー映画「ダークマン」の元ネタとも思える「アラバスター」、主人公のアラバスターが極悪人であるのですが、それでも読者の共感は心の傷を持つ彼の方にあると思います。
アラバスター一味の行動を邪魔するライバル的存在として登場したのが警視庁がアメリカから呼び寄せたFBIの腕利き捜査官のロック・ホームですが、こいつがまた人種差別主義者でナルシストですから…。
しかも亜美を捕まえて『透明人間のキスってのもおもしろいな』などと言い放ち、さらに犯して楽しむ変態。
こいつが亜美の全裸の身体にラッカーを塗りたくって追い回し、この屈辱が元でアラバスターの悪事に本気で手を貸す決意をする事になるのですが。

正しい心を持っていた亜美も、アラバスターに
『われわれは世界じゅうに支部をつくる
そしてあらゆる美を破壊してやろうじゃないか?
地上をグロテスクな地獄の世界につくりかえ……
おまえは彼らの女王として君臨するのだ
亜美とアラバスターのために乾杯!!』

なんて言われてその気になり、奇顔城を突き止めて一人で来た義兄のカニ平に対しては、
『これはあくまの武器!
そしてあたしは人間じゃないの 妖怪よ 魔女なのよ
これで世界じゅうと戦うんだわホホホホホホホホ』

と言い放ってカニ平の気持ちには答えられなくなりました。

それからアラバスター一味とロック・ホームとの最後の対決が、改心したゲンや最後まで亜美を思うカニ平も交えて始まるのですが…
今回は結果まで細かく書くのは止めておきましょう。ただ、熱い人間の心が見られます。

ところで物語が終結するちょっと前に、アラバスターが亜美に対して『新しい世紀の都アラバストピア』の模型を見せるシーンがありました。
『歴史上 いちばん異常で いちばん奇怪で いちばんはなもちならない都だ
ここが宮殿だ きみが住むんだ クソバエの頭をかたどったんだ
こんなにうすぎたなくて 恐ろしい城は世の中にないだろう
だが百年ー 千年ー 一万年たつうちに人々は……
ここがいちばんすてきな 美しい場所だと信じるようになる
なぜなら そのころ「美しい」というモノの感じ方がまるで変わっているからな
われわれが変えるのだ………』

という演説するその模型を見ると、アラバストピアの完成を応援したくなる私でした。

犯罪サスペンスや人間ドラマの形態で描いた娯楽作ながら、美しさや清らかさ等の絶対的に正しいとされるモノを人間がでたらめに決めた値打ちにすぎないのではないか…と疑問符を投げかける「アラバスター」。決して手塚治虫先生本人が仰るような、単なる失敗作ではないと信じてます。

最終巻である3巻の巻末には、黒人差別とマフィアを描いた「双頭の蛇」、古代遺跡と野人の街を幻想的に描いた「さらばアーリイ」も併録されていますよ。


おれはね ほんとの美しさというものを
死ぬまでにさがしてみたいと思ってね
きみの意見はどうだい
そんなもの ありゃしないと思うかい?



  1. 2009/01/24(土) 23:29:00|
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旅行・紀行・街(49) 東京都千代田区 1 皇居、靖国神社…等

今回の旅は東京都千代田区です。

千代田区は東京23区のほぼ中央に位置し、そのまたさらに中央には皇居があります。今回はその皇居をメインと考えて前もって予約が必要な"一般参観"をし、他のいくつかも見て回りました。
他に永田町や霞が関も千代田区ですので日本の国家権力の中枢が、さらに丸の内や大手町に銀行や新聞社、大企業の本社などがこの区に集中している、まさに位置だけでなく日本の機動力の中心でもあります。
まぁあまり権力の中心といっても私には縁遠いのですが、何と言っても古本の聖地…出版社や古書店街の神田エリアもここ、千代田区。神田神保町には高校時代から上京しては通ってました!

では行きましょう。
これまた東京の中心、中央駅と言える東京駅へ。梶原一騎原作による私のバイブル「柔道一直線」では、主人公の一条直也がここのホームでミキッペに叩かれるのですが…
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この駅から徒歩わずか10分足らずで皇居へ到着です。
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"桔梗門"前で受付を済ませて、早速入りました。
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有難い皇居グッズとしてパンフレットの類をゲットし、記念スタンプも押して…
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菊の御紋グッズがいろいろ売ってる売店もある"窓明館"で簡単な説明とビデオを見た後で、ガイドさんの後を百数十人の観光客と共に付いて行き、始まった一般参観コース。
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このコースは平日のみ、許可制で午前と午後の2回実施しているそうで、皇居西地区を案内してもらえます。

まずは…スミマセン、いきなりですがこのパルテノンの名前をメモし忘れました。
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加藤清正が作ったという、関東大震災でもびくともしなかった立派な石垣を見ながら歩いていると、すぐに"富士見櫓"です!
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当たり前ながら現在の皇居は江戸城跡ですので、ガイドさんは徳川家の話も少ししてくれました。ここは白土三平先生の名作忍者漫画「サスケ」で、冒頭1コマ目から舞台になっているのも思い出されます。

その下の石垣。
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ニュースでよく見る、"宮内庁庁舎"
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もう少し進むと…
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ん?よそ見してみると、この車!車にも菊の御紋です!!
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欲しいな~。こんな車に乗ってたら、女の子にモテモテでしょうね。

これは私のパスポート。
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この菊の御紋のパスポートは世界一かもしれない凄い効力があるのです。日本のパスポートというだけで、ビザなしでほとんどの国に入れますからね。

そして出てきました、これは何でしょうか。
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ちなみにここは、"宮殿"前。
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新年と天皇誕生日の一般参賀は、この広場で行われます。それを思うだけで、凄く有難い気持ちになりますね。
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実は宮殿の見れる部分は一部でしかないのですが、こちら側のカーペット部分。
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新内閣が発足した時に必ず記念撮影をする場所なので、ほとんどの方が見覚えあるでしょう。

すぐ先にあるのは、"二重橋"
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そう、二重橋というのは本当はココなんだそうです。

今までずっと、ここから見える有名なコレ("正門石橋")だと思ってました。
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同じくここから見えるのは"伏見櫓"
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次に向かった先は…
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天皇陛下が蚕を飼育されている所でもある、"山下通り"です!
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皇居で最も皇居らしい通りと言われて、春は桜で秋は紅葉がとても綺麗なそうですが…今、冬は?

進むのはここまでで、さらに行くと皇室の方々が住まれていている…ある意味神の領域になってしまいますので、引き返しました。帰路も楽しみながら窓明館まで戻り、一般参観は終了しました。


ガイドさんや他の方々とはお別れして、次に向かった先は一般公開されていて予約無しでも入れる"皇居東御苑"
苑内に入ると庭園や歴史的な史跡もあり、海外からの観光客も多くなりました。

ここではまず、"三の丸尚蔵館"へ。
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今は皇室の方々が製作した焼き物等が公開されていました。

さらに進みましょう。
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すると"同心番所"があり、
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こちらが"百人番所"
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"本丸大芝生"ではお弁当広げて食べてる小学生達がいました。
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課外授業の一環でしょうが、この東京一のパワースポット・皇居で弁当だなんて、素晴らしい企画を考える方もいるものです。

続いて"天守台"、つまり江戸城天守跡へ。
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ここから良く見えるのは"桃華楽堂"
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これは香淳皇后(昭和天皇の皇后、近年公開された映画「太陽」桃井かおりが演じた方)の還暦を祝い、1966年に建てられた音楽堂なのだそうです。

…はい。千代田区全体の約15%を占めると言われる皇居全体を見たら、まだほんの一部しか見てないのですが、今回はこんなもので出て、しかし皇居の回りも少し歩きました。
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そして外側から見る正門石橋。
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ちなみに本日の観光は全て無料です。本当にお世話になりました。
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ちなみに、たまに皇居を散歩してたら天皇陛下や皇太子、皇后、親王、内親王…そういった方々とすれ違う事もあるかも、などとおそれ多い事を考えている人がいるらしいのですが、それは万に一つもないでしょう。
皇室の方々は日本国民のために活動されていて、それが正に激務で暇な時間はほとんど無いらしいですよ。

日本が誇る、現在の日本国が始まって以来ずっと続いているこの皇室…
当然ながら地球上に現存する最古の家、血筋です。
何故そこまで続いているか、貴方は考えた事がありますか。
国がたった一度戦争に負けてから、どれだけ軽々しく扱われているか…それだけ当時のアメリカGHQによる洗脳プログラム、つまりウォー・ギルト・インフォメーション・プログラムが見事だったと言うしかないのですが、っとまぁその話はここまで。


今度は千代田区の皇居以外も少し見て回りましょう。
おっと、千代田区といえばローランド・エメリッヒ監督の「デイ・アフター・トゥモロー」(The Day After Tomorrow)で突如舞台として登場して、巨大な雹が降り注いできましたが…あんな香港みたいな所は実際には無いし、アメリカで適当に撮ったのでしょう。

ではまずは、"国立公文書館"
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天皇陛下が署名した日本国憲法の原本や、法律原本等の国の重要な公文書、さらに江戸幕府から受け継いだ貴重な古文書等も ここで保管されています。

すぐ隣りの"東京国立近代美術館"
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そしてこちらは、イベントや映画試写会等で何度も訪れている"科学技術館"。星型の壁がカッコ良すぎです。
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ここへ来たら当然、"吉田茂像"にも挨拶すべきでしょう。
同行した友人は、何とこの吉田茂と同じ高校出身!!
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私はある事を思い出して鞄から取り出した漫画本が…水木しげる(本名武良茂)先生の「縄文少年ヨギ」
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一応、シゲルつながりです…

ここも有名すぎ、そして各種興行で日本の中心…"日本武道館"。ジョーVSホセ・メンドーサの世界バンタム級タイトルマッチが行われ、伝説となったのもここ。
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お、1999年年3月29日、篠原ともえ20歳記念の誕生日ライヴ"篠原ともえお誕生日会 IN しのドーム"に、プレゼント持って行った時の写真が出てきた…
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ここのレストランの名は、何と"喫茶 武道"
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別の所に"カフェテリア 武道"というのもありました…

武道館横にあるのは、"弥生慰霊堂"
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名前で疑問が生じるかもしれませんが、行ってみるとさらに何か違和感を感じるでしょう。
神社?いえ、これは無宗教の追悼施設ってやつなんですね~。

"田安門"
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平将門を祀り、日本武道館の氏神でもある"築土神社"
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戦中・戦後の国民生活を今に伝える、"昭和館"
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二・二六事件の重要な舞台、"九段会館"。旧称"軍人会館"です。
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"和気清麻呂像"と、その前にあるのが関東大震災で生き残った貴重な木、"震災いちょう"
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皇居のすぐ近くにあるというのに、トンデモナイのが"不二ラテックス本社ビル"
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不二ラテックス…子供は一切知らないでしょうが、大人には有名。
そう、コンドームの大手会社でして、この社屋はそそり立つ男のシンボルにかぶさった男性用コンドームを模した形をしているわけです。
やはり興味深く覗いてしまうわけですが、当たり前ながら普通に女子社員も働いていまして、やっぱりあの亀頭部分、
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ここでは新製品のテストを女子社員としているのだろうか…グフフ…
いや、この円筒部分はエレベータータワーなんですけどね。

おっ、騎馬姿の武者が…これは楠木正成銅像です。楠木正成は高村光雲、馬は後藤貞行の作だという事ですが、とにかく銅像の出来が良くて、見入ってしまうほどカッコいい。
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この名将は梶原一騎作・荘司としお画による名作「夕やけ番長」で、千早城における活躍が紹介されていた方ですね。

そして楠木正成の銅像といえば、私の愛読書である芦原英幸さまの著作「流浪空手」(スポーツライフ社刊)、序文は梶原一騎先生が書いてますが、とにかくこの本によると…
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芦原ケンカ十段がこの前を通りかかった時に大人数相手のストリートファイトをやった場所として出てきます。あ、いや『上野の山』という記述もあるから、皇居外苑のこれじゃなくて上野にも楠木像があるのでしょうか!?

近くの"楠公レストハウス"でも、この銅像のシルエットが使われています。
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すぐ近くが銀座だからか上品な、有楽町も千代田区ですね。
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いつまで続くんだって感じの今夜のブログですが、やっと来ました…

皇居と並んで千代田区のメイン、それはもちろん靖國神社です!
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ここで祀られている神様(祭神)は神話の神や天皇ではなく、『天皇・朝廷・政府側の立場で命を捧げた戦没者』ですね。

どうしても先の大戦で殉死した軍人ばかりのイメージが強いのですが、幕末の維新殉難者も祀られていますので、かつて楽しんだ小説のヒーロー達、つまり吉田松陰坂本龍馬高杉晋作中岡慎太郎武市半平太…こういった方々もいるのです。

しかし銅像まであって一番目立つのが、ややマイナーな大村益次郎
写真が上手く撮れませんでしたが、これが"大村益次郎像"
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頭の上あるのはでかいチョンマゲではなく、鳥が止まっているだけです。

進んで行きまして…
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いよいよ参拝です。
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私は靖國神社(靖国神社)には毎年来ていますが、今年は少し遅い初詣として参拝する事ができました。
もちろんこの場所ですので、初詣とはいえ自分の欲望に関してのお願いなどせず、ただただ英霊たちの安らかな眠りを祈るのみでした。

他も見て行きましょう。
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よしりんの作品でもおなじみ、連合国が日本の軍人を一方的に戦争犯罪人として裁き処刑していった東京裁判で、日本の戦犯全員の無罪を主張したインドのラダ・ビノード・パールを顕彰する"パール判事顕彰碑"
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この広場で記念撮影をして…
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そしてここ、"遊就館"です。
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一階のホールは入場無料で、売店と茶房がある他、戦争で使用された戦闘機や榴弾砲等が展示されています。
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膨大な収蔵品は2階展示室にあり、有料(800円)。私は特攻隊員の遺書を読んだら号泣必死ですので、今回は避けて帰りました。

そして神社境内にある土産物屋。
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こういう『君が代Tシャツ』とかって、作る人はネタでやってるのかマジなのか…
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最後にもう一度、英霊達のご冥福を祈って出ました。
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九段下の"さくら水産"で激安ランチ。
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神保町での食事はお気に入りの店もいくつかあって好きなのですが、写真撮ってなかった…
ただ、つい最近何度か行ったのは洋食の"清水亭"
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東京駅八重洲口方面の"IRISH PUB CELTS"
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今回の千代田区観光はひとまず終わりですが、重要な場所がいくつもあるここには、また行く事になるでしょう。


  1. 2009/01/22(木) 23:59:59|
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トキワ荘(39) 石森章太郎 30 「大侵略」

今夜の石森章太郎作品は、「大侵略」(大都社刊)です。
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4編の大人向け作品を収録した短編集になっています。

まずは表題作の「大侵略」
これは少年時代に読んでショックも受けた好きな作品なのですが、いきなりタスマニアからの大使がアメリカ合衆国に対して宣戦布告と無条件降伏を勧告する場面から始まります。

タスマニア…オーストラリアの一州である小さな島ですから、あの圧倒的な力だけで"自国の"正義を押し付け続けるアメリカに対して、こんなオカシイ事も無いでしょう。
しかもタスマニア原住民は、かつて移住してきたイギリス人たちに侵略、殺戮されて最後の一人までが100年以上前に滅んでいます。
今いるのはオーストラリア本土かニューギニア諸島から流れ着いた種族なんだそうです。

しかし、この宣戦布告には理由がありました。
タスマニアが"逆爆発装置"なるモノを持っていて、アメリカが持っている核爆弾を遠隔捜査で爆発させる事が出来ると言い、そしてそれを証明するのです!

タスマニアからの大使の手はソ連や中国他の核保有国にも伸びて首脳部は混乱しますが、何故タスマニアなんて小さな島がそんな物を開発できたのか…
アメリカの秘密情報局員になっている日本とアメリカの混血児ケンがついに真相を突き止めました。
かつて現地で"白イ神サマ"となっていたケンの祖父に、その謎があったのですが…

判断ミスでその祖父を自ら殺めてしまったケンは、後日ニューヨークのブロンクス動物園にいます。
ここの一角には鏡が置かれてあり、こんな説明が付いているそうです。
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『もっとも おそるべき猛獣』

そしてケンは、鏡と自分を撃って自殺。世界は何事も無かったように平和な日々が…
多少はユーモアも交えた絵柄で短い中に、戦争や民族や主義の問題を交えたダークな話でした。


他に、「永遠の女王ヒミコ」「迷子」「恐怖体験」が収録されていて、どれも字が多めで実験的でもある面白い作品ですので、是非読んでみてくださいね。


なにをしているんだろう?
だまってみんなで空を見あげててる!
なにかのまじないか・・・・儀式か?
それとも
祈り・・・・?



  1. 2009/01/21(水) 23:18:04|
  2. トキワ荘
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ホラー漫画(38) 犬木加奈子 5 「口裂け女伝説」

もう一つ犬木加奈子先生の作品を続けまして、「口裂け女伝説」(講談社刊)です。
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素晴らしいクオリティーの少女向けホラー漫画を世に送り続けた漫画誌サスペンス&ホラー、その中でもスター漫画家だった犬木加奈子先生ですが、もしかしたら1番いい時代に描かれた作品ではないでしょうか。
個人的にも、少年時代に読んで震えた犬木漫画最恐の作品だと認識しています。

単行本は全2巻で、タイトルでお分かりの通り1979年に流布されて社会問題に発展した超有名都市伝説、『わたしきれい?』口裂け女…あの話を題材に取った作品です。
噂を忠実に描き、さらにあれから15年経ってその分歳も取っているらしい口裂け女が出てくるのですが、練り上げたストーリー性でより怖い話にしていますよ。

犬木加奈子先生が2人の偉大なホラー漫画家から影響を受けている話は有名ですが、そのうちまず日野日出志先生…これはもう絵を見たら一目瞭然で、ギョロ目とか上手く自分の個性を出しながら少女向けに改良もしていますよね。
この「口裂け女伝説」はもう1人の方、楳図かずお先生の影響を多分に感じるグロテスクなシーンが目立ち、しかも他の犬木漫画より複雑な話を見事な構成で完成させています。

小学生のサク子フク子の仲良し3人組は、マフラーで顔をかくして小学校の前に立つ不気味な女に話しかけられる…
帰ってきた口裂け女は、どうやら自分の子供を捜していて、まず間違えられてサク子が捕まり、泣き喚いていると口を縫われるんだからヤバすぎます!

ついに堂々と入ってきた口裂け女と、夜の学校での対決がありますが、頼りになるお兄さんのような関口先生は殺され、次はどうやら本当の子だったらしい桜の家に入り込んで母親となるべく桜を操ろうとするのでした…。

ここまでが前半で、単行本では2つの短編を挟んだ後に後半の2巻へと続くのですが、ここからがまたさらに怖い!
たった1人で悪夢を見続けているような桜の前に母親になった口裂け女は、口が裂けて(チャック付き)気が狂った(と思われる)サク子を連れてきて…
ここから桜とサク子の過去や本当の親に絡んで、少し複雑な話になっていくのですが、ラストのオチまで完璧な締めくくりをみせてくれます。
小学生読者にはトラウマを植え付け、大人には恐怖と小学生時代のノスタルジーも味あわせてくれる傑作でした。


表題作「口裂け女伝説」の他に、1,2巻合わせて3編の短編も収録されていますが、やはりいい時期に描かれているだけにどれも傑作!

「家のない蝸牛」伊藤潤二先生の「黴」に似た話。
影代アグミの姉妹、そして村中が蝸牛化していてます!

次の「化粧」は、クラスで全く目立たない少女が化粧を覚える事によって、その作り物の顔で心まで支配されていく話。最後は精神病院で…

最後に「理科室の赤ちゃん」
女が子供を産まなくなった現代人、お金がかかるとか自由がなくなるとかの自分勝手な感情で、自分は産んでもらったくせに自由ばかりを楽しんでいる日本人に警笛を鳴らす話です。
ホルマリン漬けの赤ちゃんによって、種の保存という本能に復讐される…これも凄い。モンスター物のSFとしても楽しめるかも。

どれもアンハッピーエンドの絶望感が漂います。ノーフューチャーすぎて逆に気持ちいいのです。


子どものウワサには 人を化けものにかえる力があるとしたら
そんな秘密めいた力をもつ 子どものウワサのひとつひとつが集まっていって
日本じゅうの子どものウワサになったとき
それはもう ただのウワサなんかじゃない
口裂け女という化けものが
ほんとうにできあがってしまったんですよ!



  1. 2009/01/20(火) 23:22:31|
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ホラー漫画(37) 犬木加奈子 4 「不思議のたたりちゃん」

今夜はホラーマンガの女王こと、犬木加奈子先生の中でも一番の代表作と言える「不思議のたたりちゃん」(講談社刊)。
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1991年から少女フレンドにて連載された作品で、単行本は全7巻。
「フシギのたたりちゃん」として実写映画化もされた作品で、続編「新・不思議のたたりちゃん」は現在も執筆中です。

掲載誌が少女フレンドという事もあってか、他の犬木加奈子作品より少しだけ少女漫画色も強く、そのキャッチーさも人気を博した秘密でしょうか。
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ストーリーは単純明快です。
主人公の中学生・たたりちゃんこと神野多々理(かみのたたり)は、イジメられっ子。
それでも持っている優しい心を理解できないクラスメートや先生らに酷いイジメにあい、話の終わり近くで因果応報の復讐をする・・・というパターン。
一話完結の連作形式で、心の貧しい者に対して虐げられし者のたたり(復讐)を与える様を、カタルシスとして毎回味わえます。

簡単に言うと、藤子不二雄先生の名作「魔太郎がくる!!」の少女版です。

あの『コ・ノ・ウ・ラ・ミ・ハ・ラ・サ・デ・オ・ ク・ベ・キ・カ』に相当するような決め台詞は無いのですが、最初の方では
『たたりがあるぞ……ふっふっふっ きっとたたりがあるからなあ』
等と気味悪く言ってました。

一応何度も出るキャラもいて、一度たたりで顔を歪められた絵麻が後の話で元に戻っているのを確認も出来ます。
つまりたたりちゃんのたたりは期間限定の効き目しかないのでしょうか…
まぁそうじゃないと、確実に殺してる話もありますからね。

他のグループからハブにされて、いつも一人でいるたたりちゃんに近寄ってきた木崎姫子
この子は初めてできた友達になりながらも、当然すぐに元に戻って逆にたたりちゃんをイジメ、たたりを喰らうのですが…
この話でたたりちゃんが姫子に貸そうとした漫画。これが何と「魔太郎がくる!!」の1巻なんですよ!
この本は10コマも登場するのにハッキリとは出ない事もあり、少女読者は気付いてないでしょうが…このマント広げた人物は確実に浦見魔太郎
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何となく服の薔薇柄が分かるコマも…良く見ると『がくる!!①』とだけ確認できるコマもありました。

そういえば後留古(ごるご)先生なんていう、もちろん「ゴルゴ13」そっくりな体育教師も何度か出てウケました。

描かれるイジメは肉体的に来るストレートな暴行(石を投げる、髪を切る、埋める、雪だるまに閉じ込める…)よりも、やはり女のどろどろ醜い感情を表すような陰湿な数々のモノがきついですね。
『いつも……いつも こんなふうにさらし者にされて 平気なわけないじゃないか
だけど学校からは逃げられない そしたらどんなにつらくても 一人で戦ってくしかないじゃないか!
そんな子の気持ち みんなちっともわかってないんだ
たたり~~』


あと重要な存在として、いつもたたりちゃんが書いている"日記"があります。
これも魔太郎のようですが、恨み帳的な用法はせずにどんな事も前向きに書いています。
これは太助じいちゃんお黄楊ばあちゃんが、小学校の入学祝で日記帳をくれた時、
『悲しいことやつらいことがあっても この日記は楽しい夢でいっぱいにするんじゃ
心に希望をもてれば なににでもむかってゆけるじゃろ』

と言ってくれたから。そのまま書いたらイジメられ日記になるし…

さて、5巻まで中学生だったたたりちゃんですが、6,7巻は過去編です。
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これでたたりちゃんは、生まれてすぐに病院の看護婦からもいじめられていた事が判明します!
さらに神野家の故郷の村は神の裁きにあった人が集まる場所で、神野家はその人たちをとりしまる一族だった事も。

たたりちゃん並みの魔力を持つ乃呂井翔(のろいかける)という男子も何度か出てくるのですが、ライバル的なこいつは陰湿な性格。
たたりちゃんの上履きにイタズラする時、
『やるなら てってい的に 残酷に……なおかつ ほんのすこしのユーモアもまじえる!
ふふんよく見とけ これがイジメのワザってもんさ
イジメをやるやつは一かけらのプライドも良心ももっちゃいけないぜ
やるならてってー的に ひきょうに汚らしくやることさ』

なんて言ってました。
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最終巻である7巻のラストにこの乃呂井翔の外伝が収録されているのですが、こいつも基本的にはたたりちゃんと同じイジメられキャラなのに…イカレすぎてて面白いですよ。

たたりちゃんみたいなキャラがイジメを受ける理由も少しは分かりつつ、「不思議のたたりちゃん」を読んでると惨めな学生時代を思い出して個人的にもきついモノがあったりして…でも当然たたりちゃん側を正しいと描く作者の暖かい気持ちを感じ、感動もします。
よっちゃん(田村よし子)のように、ついにはたたりちゃんに理解を示すクラスメートも出てくるのだから、たたりちゃん負けないで!


あたしにだって みんなと同じ心はあるんだ
喜べば有頂天にもなるけど
ひとりぼっちは さびしいし 傷つけられれば悲しいんだ!
それをこんなふうに笑い者にして 人の心をふみにじるようなやりかた
ぜったいゆるせないんだから このたたりうけてみよ
たたり~~



  1. 2009/01/17(土) 23:02:08|
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劇画(68) 池上遼一 7 狩撫麻礼 2 「BOX 暗い箱」

今夜は池上遼一作画、狩撫麻礼原作の「BOX 暗い箱」(小学館刊)です。
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ビッグコミックにて1991年に連載された作品で、単行本は全1巻。

現在の劇画第一人者である池上遼一先生が、あの狩撫麻礼先生(「ココ」ダークマスター名義の作品だけ紹介しています)と組んだ珍しい作品なのですが、2人ともハードボイルドを得意とする作風ながら変な違和感があって味になっています。

しかし、最後まで全然意味が分からいのです。
狩撫麻礼作品において意味が分からないのは珍しくありませんが、これは凄い。
いや登場人物も少ないし複雑な話ではないのですが、言わんとするメッセージ的な所が私には理解出来ず、置いていかれるのです。
もう、この煙にまかれたような茫然とする感覚をせっかくだから楽しんでくださいね。あまり怒らないで…

日本の恐らく昭和30年代~40年代を舞台として、話は2人のボクサーを巡り…吉岡猛という将来有望な男と、同門ジムで同じライト級の首藤サトルという8回戦止まりでチンタラやってる男の宿命を描いています。

実は吉岡より強い首藤が、何故弱い相手に負けて戦績を落としているのか…
少年時代に、空襲から逃げ惑う人々のどさくさに紛れて犯されて感じていた母親を刺した経験ゆえなのか。
ヤクザの親分の女に手を出した上に、その親分に気に入られて世話焼かれても、それすら裏切る"暴れ馬"首藤…
ナイトクラブの余興の仮面ボクシングで吉岡と戦うという夜、これにも従わずにベアナックルで勝手に吉岡を倒し、その夜を境に首藤の消息は絶えた。


俺もおまえもマトモじゃねえ。
本当は、誰からも愛されたことがねえんだ……
おい、相棒………これは、賭けだ。
おたがいの"馬"を、いつか………



  1. 2009/01/15(木) 23:35:57|
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劇画(67) 松田洋子 1 「赤い文化住宅の初子」

今夜は初登場の松田洋子先生。1964年生まれの広島県出身(生まれは大阪府)です。

経歴は作品を読んで想像する方が面白いのかもしれませんが、やはり舞台やセリフで広島色が強く、当然貧乏生活だった…はず。
離婚も経験して生活のために漫画家を目指したそうなのですが、モーニング(講談社刊)に持ち込んだ「薫の秘話」"ちばてつや賞"で大賞に選ばれたのだから凄い。
そのまま1995年にデビューして「秘密の花園結社リスペクター」「人生カチカチ山 女の幸せ探して三千里」「まほおつかいミミッチ」等の作品を上梓しているのですが、今回紹介するのは…

映画化もされた名作「赤い文化住宅の初子」(太田出版刊)です。
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あの山本直樹先生がスーパーバイザーを務める事で知られる漫画雑誌マンガ・エロティクスFにて、2002年から連載された作品です。帯には『吉田戦車、南Q太、感涙!!』とあり、二人が推薦文を寄せてもいますね。

主人公は宇野初子、広島県の中学三年で15歳の少女。
両親はいなくて兄の克人と赤い文化住宅で二人暮らしで、ラーメン屋でバイトしながらも学校に内緒だから給料ピンハネされても文句言えない…リアルな貧乏生活が描かれます。
目が細い初子の顔も、リアリズムを追求するためでしょう。

ここで兄の克人というのが妹を思いやるキャラなら人情ストーリーにありがちなのですが、同級生の三島と高校進学の約束して勉強する初子に
『わしゃ兄貴じゃけ 妹になんでもやったらないけんのか
みんなわしに勝手な期待しよるんじゃ
わしにはなんでもやってくれるやつは どこにもおらんのによォ
お前の方から中学出たら 働く言うてくれるかと思うたんに
わしから言うたら わしはダメ兄貴の悪もんやんか
ずりぃわお前』

などと言い放ち、2人の住宅にホテトル嬢を呼んじゃうような奴。

労務者風の汚いオヤジにからまれたり、親切なオバちゃんについて行ったら宗教団体だったり。
これは、あの山野一先生の世界を思い出す方も多いのではないでしょうか。
あそこまでえげつなくはありませんが…
しかしこの単行本にもう一篇、「PAINT IT BLUE」という少し古い作品も収録されていて、こちらも山野一先生の「四丁目の夕日」を思い出すような、また辛い工員描写が多いのです…

とにかく「赤い文化住宅の初子」は、中卒で工場に勤務し始めた初子の前に、借金を残して蒸発した父が乞食のようになって登場し、しかも初子達の部屋で焼身自殺してしまい…
初子と三島もお別れする事になりますが、しかしほのかに希望を残して終わります。
あまりにも切ない青春と感じたりしますが、初子はまだ15歳。人生始まったばかりじゃないですか。大丈夫、大丈夫。 むしろ修行だと思えば笑えます。
ちゃんと本当の絶望も、実の父親描写あたりで見せてますけどね。

おおっ?
単行本をよく見るとタイトル表記が…「赤い文化住宅の初子」の下の方に、地味にフランス語で「le roman de hatsuko」とも付いています!
romanとはフランス語で"小説"なのですが、とにかく邦題とは意味が違って、事実ではない、とか本当ではない、作り事…つまりは物語、という意味があります。あくまでこの不幸な話は創作だからあまり重くとらえないでね、というメッセージでしょうか。
そういえばこのビンボー少女描写は、フランスのロベール・ブレッソン監督、特に「少女ムシェット」(Mouchette)みたいだ。

あまり本気で落ち込むような人には薦められませんが、今古東西、人類の歴史を見ても皆他人の不幸話が大好き。
自分は違うと安心したり、同情して泣くも良し。そしてどこか栄養にもなるのではないでしょうか…


むげえのう いざとなったら
家族がおる いうんがわしの希望じゃったんに



  1. 2009/01/13(火) 23:02:38|
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旅行・紀行・街(48) 東京都墨田区 1 錦糸町、両国、 鳩の街、玉の井

今夜は東京都墨田区です。

墨田区といえば、当地の出身者である滝田ゆう先生の漫画「寺島町奇譚」、さらに永井荷風の小説「濹東綺譚」でも舞台になっている、かつての私娼街・"玉の井"があるので行きたかったのですが…
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実は行くと決めていた前日に、いや当日の朝まで飲みすぎたために酷い二日酔いで動けなくなってしまい、嘔吐を繰り返しながらもやっと着いたのは夕刻となってしまいました。
なので短時間だけ暗い中での散歩のみとなって、玉の井やその他、例えば墨田区ゆかりの人物で松尾芭蕉鼠小僧次郎吉勝海舟、小説家だと森鴎外幸田露伴堀辰雄等々に関する場所も全部行けなくなりました。なので今回のコレ、読んでも全く面白くないと思います。

まずは錦糸町へ。
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駅ビルのテルミナ、夜のライトアップ。
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私がこの街の存在を知ったのは確か、田舎で学生生活をしていた時分に愛読していたつげ義春先生の「つげ義春とぼく」等、いくつかの作品で登場したからでした。「池袋百点会」「隣の女」あたりは必読!それらを思うと街に立つだけで感動もありますね。
そう、この錦糸町はつげ義春先生が8年間も住んでいた街であり、下宿代を2年分も溜めたために便所を改造した一畳の部屋に幽閉されて年月を過ごした地獄の街…

歓楽街として栄えている南口方面には、マグロのぶつ切りで有名な鮮魚店で有名な"魚寅"があり、常に行列が出来ています。
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そしてここはジャズピアニスト・上原ひろみさまが、時給が高かったからとアメリカ留学前にアルバイトしていた店!蟹を売りまくっていたそうです。

ブックオフもあります。
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ラーメン屋の数もかなり多いのですが、私が入店したのは"ハッスルラーメンホンマ"
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ハッスルラーメンとハッスルうま辛味噌ラーメン。
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夜の部は猥雑な繁華街、ピアきんしちょうへ行き…
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"くろ○"へ。
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ここで友人が待っていたため、お店選びは自分でしてなくて、しかもここは苦手な㈱モンテローザの系列…
まぁ料理が意外と美味く、焼酎の種類が豊富で思ったより良かったですが。
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アンコウ鍋は大失敗!

次の錦糸町来訪時はここ"ろばた焼 海賊"へ行く予定ですが、とにかくこの日はどこも満員で参りました。
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続いて"下町ダイニング 器 ~utsuwa~"でワイン等。
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ここは映画館と天然温泉がある"楽天地"
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北口の方には、巨大オブジェのECHO(エコー)が吊るされています。
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さて、場所を移動しましょう。
日本が生んだ偉大な芸術家、江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎も墨田区出身!
北斎といえば有名な90回以上もの引越し生活がありますが、場所はほぼ墨田区に限られていたようですから、北斎の歩いた道がそこここにあるのでしょうね。

ここはその北斎の名を冠した北斎通り。葛飾北斎作品のプリントシートが長い距離に渡って街路灯と公衆トイレに貼り付けられています。
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ライトアップされた公園。
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奥のが卑猥な形です…

この嬉しい道をずっと進むと両国に着くのです。
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両国といえば大相撲、相撲部屋やちゃんこ店が軒を並べる相撲の町。
もちろん駅の高架下にはちゃんこ鍋屋さんが密集しています。私は満腹のため食べられず、勿体無かった…。
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駅には巨大なお相撲さん写真。
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こんなオブジェもいくつかありました。
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はぁー、どすこい、どすこい、と。

こんな名前の商店街もあるし、
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土産物もやはり相撲グッズ。
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キモッ!

相撲ファンの聖地"両国国技館"、そして輝く満月。
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私も子供時代から相撲漫画…
つまりはさだやす圭先生の「ああ播磨灘」ちばてつや先生の「のたり松太郎」平松伸二先生の「どす恋ジゴロ」「嗚呼 どす恋ジゴロ」滝沢解原作、小森一也画の「怪物力士伝」「怪物横丁」水木しげる先生の「金太とピン子」ガチョン太朗先生の「大相撲刑事」等々を読んできた男ですので、『おおっ』と一人で声を漏らしてしまいました。
相撲モノに限らず、例えば森川ジョージ先生のボクシング漫画「はじめの一歩」では鷹村守VSブライアン・ホークのWBC世界ジュニアミドル級タイトルマッチといった重要試合でも、度々舞台になっています。

両国国技館の隣に位置する"東京都江戸東京博物館"は、高床式でカッコいい建物です。
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通りの名前もこんなのがありますよ、横綱通り
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この通りを抜けた所にあったのが、"芥川龍之介生誕の地"を示す物。
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しかしあの偉大な作家の、すぐ隣りというか足元にゴミ捨て場とは…
芥川文学を愛する私は、恐れ多すぎてとてもこんな所にゴミ出せませんよ!

さらに文学碑もあり、あの「杜子春」の一説が刻まれていました。
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最後にこれは、墨田区だけの事ではありませんが…
(株)高尾のパチンコ台『CRブルース・リーGAME OF DEATH』のおかげで、普通に道を歩いていてブルース・リー写真に出会えるのは嬉しい!
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CGの顔はどうかと思いますが…実際の写真や怪鳥音が使われている素晴らしい台ですからね。
他の土地ではでかい垂れ幕で『ブルース・リー』の字が書いてある店もありましたし、普通にそんなのに出会えるとドキドキしちゃいます。

はい、次は墨田区のもっとディープな空間を見て行きましょう。自分の二日酔いのせいで満足出来る観光が出来なかった悔しさから、すぐにまた訪れた所は…"鳩の街""玉の井"辺り。
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おっと、一般的に浅草(台東区)のイメージが強い輝く巨大な黄金…"アサヒスーパードライホール"ですが、ここも正確には墨田区ですね。
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そのすぐ近く、"墨田区役所うるおい広場"には尊敬する勝海舟の銅像もあります。
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そして、かつての赤線地帯…鳩の街へ。
吉行淳之介の小説「原色の街」永井荷風の戯曲「渡り鳥いつかへる」「春情鳩の街」の舞台としても知られるこの地は、今では寂れた商店街、閑静な住宅街です。
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現在でもかつての娼家が残るのを見る事ができますが…色タイル壁や円柱、複数ある入口、テラス、他にもいくつかの特徴で見分けられます。
もちろん娼家じゃなくても、古い家、可愛い家が多くて貴重な町並みです。
老朽化により古い家はどんどん減っているようですが。
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一応喫茶店があります。
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他にも経営している店はいくつかありましたが…

そしてコレ!どうかしている素敵なデザインですが…
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現在も経営している病院でした。
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続いては玉の井。玉の井という呼び名は当時の地名である寺島町の俗称です。
こちらはかつての私娼窟(=私娼街、青線、つまり政府非公認の遊び場)であり、この場所こそが滝田ゆう先生の「寺島町奇譚」や、小説でも永井荷風「濹東綺譚」尾崎士郎「人生劇場(残侠編)」高見順「いやな感じ」の舞台だというわけです。
他にも太宰治檀一雄高村光太郎等々、多くの文士が訪れた事でも知られていますが…あとは
江戸川乱歩もその猟奇性に驚いて推理に乗り出したという日本で最初のバラバラ殺人、その名も『玉の井バラバラ殺人事件』があった場所。

玉の井の中心として栄えた、いろは通り。
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そこから少し細い道に入っていくと、やはりかつての娼家がいくつかあります。
その中でも一番のメインというか、かなりいい形で現存されている建物がコレ。
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こちら側から見ると…
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変な所に蛇口があり、隣には猫。

そして!
このバルコニーからはお姉さんが白粉塗った顔で通行人に声かけてたんだな、と想像してニタニタ笑っていると…
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この地で生まれ育ったという爺さんが散歩中に声かけてきました。それも怪しい奴だと思われての詰問ではなく、好意的に。
いろいろ話してくれましたが、聞けば爺さんは"その時代"には幼稚園児くらい。
コレは有名なので良く写真撮りに来る人がいるとの事でしたが、他にも区が買い取って文化財として残す計画があるとか、今は年寄りが二人住んでいるのだとか、長々とお話してくれました。
もう一人住んでいたそうなのですが、昨年末に転落してここで死んだ、とか。
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何にしてもこのように老朽化が激しいので、
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観光客が増えすぎるかもしれませんが、文化財にして金かけて保護する事に賛成です。

この周辺をもう少しだけ散歩。
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ここは、おでん、壷、お茶漬の店だったのか…え、壷!?
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暗くなってきてカメラはしまいましたが、夜にも駅前すら活気の無い感じがこの日は哀しくなり、帰りました。今夜はここまで。


  1. 2009/01/11(日) 23:59:39|
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劇画(66) 望月三起也 2 「俺の新選組」

(今回はゲストライター、奈落ハジメ氏の投稿です)


望月三起也が週刊少年キングで大ヒット作「ワイルド7」を堂々完結させたS54年、同誌上で連載が開始されたのがこの「俺の新選組」です。
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スタイリッシュなガンアクションで鳴らした作風が時代劇にマッチするのか?という当然の疑問は、実際にこの漫画を読んでもらえれば一発で解消されると思います。
斬新すぎる構図&センスと刀を使ったチャンバラが見事に融合し、望月アクションとして全く違和感がありません。集団戦の迫力やシチュエーションの面白さはもちろん、鉄の凶器としての刀の凄みと斬られた痛みの表現が秀逸。その部分では当代一と思われる現在の「シグルイ」の刀描写と比較しても全く見劣りすることはありません。
その上で、細部や背景の描写に凝りまくる作風も変わらず、重厚な時代劇らしさも十分に表現されています(スクリーントーンを使わない画風も相性合いまくり)。とにかく時期的に最も脂が乗り切っていた頃と言え、全く古さを感じさせません。

劇中では、完全に新選組=ワイルド7というアウトロウヒーローのイメージで描かれています。「おまえがやれぬことならば 代わりに俺がやってやる そうさこの世のドブさらい」とはTV実写版ワイルド7の主題歌の歌詞ですが、表の警察機構が手を出せぬ巨悪を超法規的に処刑する元凶悪犯のワイルドと、弱体化した幕府の治安機能に代わって京都に集ったテロリストと闘う元浪人ぞろいの新選組とは、こうして見るとなかなか重なる部分があるようです。
この「俺の新選組」は、特定の主人公を置かない群像劇のスタイルで描かれていますが、明らかに出番が多いのは副長の土方歳三と、回を追う毎にワイルドの主人公飛葉そっくりな顔になっていく原田左之助の二人。この両者は氷(クール)と炎(熱血)の両極端で非常にキャラが立っていて、劇中で起こるお話は大体この二人がメインで絡んできます。
この二人の他に局長の近藤勇を始め、沖田総司、藤堂平助、永倉新八、山南敬助ら試衛館生え抜きのメンバーが主役グループという形になりますが、藤堂がヘボピー、永倉が八百にそっくりなのはワイルド7ファンへの読者サービスでしょうか。
作品タイトルに相応しく異色なのは、近藤と土方を除く試衛館組の隊士コスチューム。定番のダンダラ羽織をベースにしつつ、袖をカットしたり反物のバンダナを巻いたりと、傾奇者やヒッピー風のオリジナル仕様になっていて、これが非常にカッコ良い。
また余談ですが、後の少年ジャンプのヒット作「るろうに剣心」に登場する「相楽左之助」は名前の通り新撰組の原田がモデルらしいのですが、そのキャラはこの漫画で描かれている原田像にかなり影響されている気がします。一般的な新選組物では脇役に過ぎない原田がここまでフィーチャーされた作品は、ジャンル問わず他に皆無でしょうから。

全編通しての悪役というかライバルは、多くの新選組物の定番として芹沢鴨とその一派。悪党たちの手強さと憎たらしさの描写の濃さは、望月漫画の特徴の一つなのですが、本作でもそれは遺憾なく発揮されています。あの手この手で土方を苦境に追い詰め、時に男として耐えがたい屈辱を与えたりもするのですが、安っぽい怒りよりも組織を優先しグッと堪える土方の姿。
「耐えるのも男の値打ちのひとつだぜ」という任侠映画ばりの「溜め」の美学は、それが爆発する時のアクションシーンのド迫力とカタルシスにそのまま繋がるのです。特にラスト2話で、二大巨悪の新見錦と芹沢が立て続けに葬られる展開は非常に熱いものがあります。

この「俺の新選組」。忘れていた伏線が突如動き出したりする緻密なストーリー展開も顕在で、非常に面白いのですが、連載は一年半で終了しています。連載当時の人気は不明ですが、ワイルド7との最大の違いは致命的な女っ気のなさでしょうか。
何せ武士の集団のお話なので、女性キャラは途中加入の山崎ジョウ(蒸=嬢ということで、実は女の子だったという設定)ただ一人。それも時代劇ですから、ワイルド7のユキみたいに半乳半ケツのようなヤンチャな格好もさせられず、露出は皆無。土方と相思相愛だった草モチ売りの娘さん(名前なし)が、新見一派に吊るされ拷問されるSMシーンはかなりグッときますが、焼け石に水の感もあります。いわゆるムチムチで艶めかしい「望月女」が醸し出すお色気成分に関しては、不足していると言わざるを得ないでしょうね。

物語は芹沢一派を粛清し、さあこれからという所で終わりを迎えています。望月先生は新選組の最後までを描く気満々だったようで、史実で土方との不仲が嵩じて切腹させられる仲間の山南が、所々でさりげなく土方との相性の悪さを描写されていたり、後に原田が合流する彰義隊に絡めたギャグを原田自身に言わせたりと、その名残を感じることはできます。
連載終了後に刊行されたコミックスのコメントでは、続編執筆宣言もされているのですが……残念ながら、現在まで続編の企画は動き出してはいないようです。
ただし幾つかの伏線が未回収なのは確かですが、尻切れトンボで終わったという印象が全くないのは流石巨匠、抜群の構成力とストーリーテリングの才能を感じさせます。数年前の大河ドラマ化による新撰組特需で集英社(ホーム社)から復刻版が出版されており、現在でも入手は容易ですので、是非お手に取って愉しんでいただきたい傑作です。

「いちいち道場剣法教えてる間に時代は変わっちまうぜ 新選組にあっては刀は道じゃねえ 人殺しの道具!!」


奈落ハジメ(ならく・-) ゲームシナリオライター。東京在住。酒と美女と漫画を愛する中年男子高校生。


  1. 2009/01/09(金) 19:37:22|
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トキワ荘(38) 石森章太郎 29 「変身忍者 嵐」

今夜の石森章太郎作品は、「変身忍者 嵐」(朝日ソノラマ刊)です。
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1972年に週刊少年マガジン(講談社刊)で連載された作品で、サンコミックスで全3巻。
石森章太郎先生が残した数多過ぎる作品の中でも、有数の救いのなさを持つヤバイ作品です。

このサンワイドコミックス版だと全2巻。
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「変身忍者 嵐」も、あの「仮面ライダー」の大ヒットに続けとばかりに、原作者はもちろん監督やメインライター、、ナレーターも同じ人を使って特撮TV放映もされたのですが…
現在では知名度がライダーとは比べ物にならないくらい低い事でも分かる通り、不発だったようです。

それでは原作漫画(萬画)版の「変身忍者 嵐」はどうかというと、これが私好みの傑作なのです。
変身ヒーロー+時代劇、そして怪奇モノの要素が合わさり、随所に石森先生らしい実験的な要素も見えるし…何でもっと評価されないのでしょう。単純に暗いからかな…


舞台は江戸時代で、オープニングからいきなり激しい忍者同士の決闘が描かれます。
そしてすぐに瀕死の重傷を負うのが、本作の主人公ハヤテ

敵は忍者集団の"血車党"
彼らはハヤテの父・嵐鬼十が編み出した化身忍法の秘が書かれた巻物を盗んだあげくに殺し、量産した化身忍者を率いて狡猾に権力者(殿様)を操り、日本征服を企んでいるのです。

物語の鍵ともなるその化身忍法とは、簡単にいうと動物や怪物に変身する忍法(能力)で、実は生前の嵐鬼十はハヤテも知らぬ間に息子の身体に細工をしていて、ハヤテもその授かった化身の術で鷹のような顔になる…その変身姿が、タイトルの示す
変身忍者 嵐

そしてハヤテ(=変身忍者 嵐)による、血車党への復讐が始まる…
という話ですが、まず変身忍者 嵐の造形はあまりカッコよくなくて、素顔のハヤテの方がハンサムでいい、という所がヒーロー物としては珍しい(完全に失敗でしょうが)。
実際に、後半はあまり変身せずにハヤテ姿のままで終わる話が多いのです。

とにかくハヤテの目的は個人的な復讐のみ。全然正義の味方ではありません。
それが敵の首を飛ばし、斬りまくり…だけの話ならまだ普通なのですが、必要以上に血車党側の刺客、つまり敵の哀しい心情表現もされていて、読者は単純にハヤテの応援が出来ないんですよ。

加えて血車党にはくノ一(女忍者)が多すぎです!
何度も女がらみのエピソードが描かれ、女ならではの情でハヤテを生かしておく刺客…そのスキをついて相手の首を刎ねるハヤテ。
ぐぅ…全然ヒーローじゃなくて見ていて辛いような嬉しいような悲しいような。
感情を表に出さない主人公に対して、感情を出しすぎる刺客って、こんな作品は珍しすぎます。

この血車党、必ずしも悪にあらずという設定も、恐らくは正義とは何なのかとか問いかける作者の声なのだと思いますが。
考えてみたら現実世界では当然ながらどちらかが100%正義側、悪側なんて図式は無いのだから、少年達にこれを読ませることはかなり教育的な意味もある作品である、そう無理矢理思う事にしましょう。

父・嵐鬼十を愛していたためにハヤテにとどめをさせなかった猫魔の首を刎ね、今は何も知らない人間との間に子供も作って幸せに暮らしている葛の葉も殺し(これは直接的な描写はありませんが)、続いて山彦海彦の兄弟、牛神さま

極め付けに殺す相手の母親に化身するくノ一・まいを殺すのですが、これが相手も最後まで
『お・・・・おまえは・・・・おまえはこの母を
・・・・じぶんのかあさんを・・・・殺すつもりなのですか・・・・!?
ハヤテ ハヤテ おお・・・・ぼうや!!』

なんて言ってるんだから、辛すぎる!これも相手にトラウマを植え付けるためなのか。
このくノ一は、自分とつながっている赤ちゃん(目がヤバイ)を道具にして投げるし、乳から蜜を放射してハヤテに浴びせて蜜蜂の大群に襲わせる…戦法もユニークでした。

この後もまた別のくノ一が絡んだりして魅力的なエピソードが続くのですが、幼なじみで兄弟同様の存在だった李徴子も虎に化身する刺客として現れたために殺します。
…とまぁこんな書き方だとハヤテが目的のためなら冷静に誰でも殺せる奴かというとそうでもなく、時に大泣きの涙を見せたりはします。

が、ずっと出ていた血車党の憎きヤツ!大幹部の骨餓身丸という、顔半分が白骨と言うイカレすぎた風貌の奴まで誰かの墓で泣いています。
これはすぐに、何度でも甦る死ねない体を持った骨餓身丸が、先に死んだ愛する照手姫に対する想いを持ち続けているためと分かるのですが…
こんな風に石森章太郎先生あくまで、最後まで敵側にまで感情移入させようとするから、主人公がボスキャラを倒しても全然喜べないですよ!

そして迎えた最終話。
虚しくなっているハヤテは、誰かに呼び寄せられるように来てしまった"犬神の里"で、今まで化身忍者達を数えきれないほど殺してきた事に何の意味があったかと自問します。
『・・・・世間のれんじゅうは だれに支配されようと かわることはないのじゃないか・・・・!?
・・・・殿さまや大名とよばれるれんじゅうと 化身したばけものと どこがちがうというんだ!?』

と、そうなんですね。
少年漫画でそれを言ったらおしまいといった感もありますが、正にその通りであり、つまりハヤテは身分制度を作って年貢を搾り取り、ふんぞり返っている"権力者側"に加担しただけだったのかもしれないのです…
重ねて言いますが、こんな作品だからこそ少年達に読ませるべきだと思いませんか。アメリカ合衆国を正義の国か何かと勘違いしている若者達を、これ以上作らないためにも!

おっと話を戻して、偶然来たかに思えたここで何と!
正体不明だった血車党の首領、大ボスである魔神斎をついに発見しました!
悩むハヤテの目の前に現れた、ハッキリした標的。
魔神斎を守る犬共を次々と斬りふせ、ついに魔神斎も斬ると…かぶっていた仮面が割れ、そこから出てきた顔とは!?

これが全ての元凶とも言える化身忍法を生んだ父、嵐鬼十だったわけですね。
化身の秘法を奪われた嵐鬼十は血車党の首領だった魔神斎を殺してなり代わり、そしたら本当に身も心も魔神斎になって記憶も失われていたという事ですが…
父親を殺してしまったハヤテ。
さらに追い討ちをかけるのが犬神の里に住む女達の声で、
『親殺し! 兄弟殺し・・・・!!』
ですよ。

そう。魔神斎を守っていた犬達は魔神斎の子供が化身した姿であり、つまりはハヤテの弟や妹達だったのですね。
ハヤテ…今まで必死でやってきた事に後悔の念を持った矢先に、そもそも持った目的意識の全てが否定され、しかも人間の犯す罪の中でも一番の大罪かもしれない肉親殺しをしてしまった!

クールすぎる劇画で甘さを排したストーリー、そして主人公は、今まで充分にハードボイルドな男の生き様を見せ付けてくれていましたが…
ここまでの苦しみを背負った時、男はどうすればいいんですか!!
それはついにハヤテ(=変身忍者 嵐)、そして石森章太郎先生は教えてくれませんでした。

なにしろラストは
『おれは なにも知らずに・・・・みんな殺してしまった!!』
のセリフに続いて、叫びがこだまする1ページで全てが終了するのです。

あれ、商業漫画に必要なはずのカタルシスは?救いは?
はい、ありません。肉親を殺したという事実に加えて、自分が全てをかけてやってきた事が無駄だったという現実は厳しいなんてもんじゃない!
この前代未聞のオンパレードのような読者に優しくはない作品では、自分で石森先生によるメッセージも深読みする必要がありそうです。
『現実はかくも厳しいものである。自分の人生を決めるのは自分だ。後は自分で考えるんだ。』
…等々、それぞれの読者のとらえ方が重要といった所でしょう。

ちなみにこの「変身忍者 嵐」、ほぼ毎回違う土地を舞台にしていて、ハヤテが日本全国を旅している設定にもなっていますが、それぞれの土地の特性なんかはあまり生かされていないかな…

最後にこの作品は、今回紹介した少年マガジン版の他に、同タイトルの別作品で月刊希望の友(潮出版社刊)版のバージョンもあり、こちらは単行本化の際に「新・変身忍者嵐」と改められています。
さらに石川賢版も存在し、こちらは「変身忍者嵐外伝」となっています。


・・・・この世になんの苦労もないといった あの無邪気な寝顔をごらんなさいまし
・・・・わたしはあの寝顔を見ておりますと・・・・
・・・・神さまが人を大きくするのは・・・・
・・・・なにかのまちがいじゃないかと思うことがあるんです
だって・・・・大きくなればなるほど・・・・
なやみやくるしみが ふえていくんですもの!



  1. 2009/01/08(木) 23:57:55|
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ホラー漫画(36) 御茶漬海苔 6 「暗黒辞典」

今夜は御茶漬海苔先生の、「暗黒辞典」(ぶんか社刊)。
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ホラー漫画誌「ホラーM」にて1993年から1997年まで掲載していた作品で、単行本は全4巻です。
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御茶漬海苔作品をそれぞれ別個で紹介するのは、少し辛いものがありますが…
というのは、連載作品とはいえほとんどどれもが一話完結型のオムニバス短編作品集になってますからね。

今回の「暗黒辞典」は、太古より人間の恐怖を食べ続けて索引を増やし続けているという本、暗黒辞典の話。
古本屋や図書館、コンビニ等の本棚にいつの間にか忍びこんでいるこの本のページをめくった者が、皆絶望的な事件に巻き込まれて恐怖体験をし、最後は辞典に喰われてしまう連作になっています。

それぞれの話で不条理にも襲ってくるのが、気持ち悪い蟲の大群やパンプキンヘッド等のモンスター系もいます。

虫を殺すと出てくるのが蟲男爵ですが、
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彼がいる世の中ではゴキブリさえも殺せません…

昆虫採集なんかして蝶を殺したり、また殺されているのに見殺しになんてしようものなら、台に縛り付けられて
『起きろ蝶殺しめ
おまえは美しくか弱い蝶たちの羽をもいで遊んだな
羽をもがれた蝶さんの気持ちが おまえにわかるか
痛みがわかるか もう飛べなくなった苦しみがわかるか
かわいそうに羽をもがれた蝶さんの痛みをおしえてやる』

と、人間の手足も切り落として怯えさせ、蝶の痛みを教えこまれます。

ミステリーハンターの夢丘一郎というキャラは、正にあの妖怪ハンター・稗田礼次郎(もちろん諸星大二郎作品)の御茶漬海苔版といった感じでカッコよく、登場人物全滅が当たり前のこのシリーズにあっても、見事姪っ子を救いました。

他にも個性豊かなキャラクターが、たった1話とかの出番のために活躍してくれるのですが…
もちろん登場人物、つまりは人間の嫉妬や恨み等の感情も怖い!
ラストの未来を舞台にした話が、モンスター物ではなく生まれた子供の頭に登録センサーを埋め込む管理社会の話で、嫌過ぎますし。

今夜はここまでですが、また他の御茶漬海苔作品も少しずつ紹介していきたいと思います。
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それはの人間の恐怖を集めた辞典なのじゃ
そうじゃ 恐怖じゃ
読んでみるかの…



  1. 2009/01/06(火) 23:59:57|
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月刊漫画ガロ(59) キクチヒロノリ 1 「爆裂瞑想バキトマ道」

バ→バカ
キ→キ○ガイ
ト→トンマ
マ→マヌケ



…そんなわけで、今夜はキクチヒロノリ先生の「爆裂瞑想バキトマ道」(青林工藝舎刊)です。
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この単行本は1995年から1997年の月刊漫画ガロに掲載した作品に描き下ろしを加えた内容になっていますが、私がリアルタイムで熱心に読んでいたガロに数ページ…ほぼ毎回載せていたのがキクチヒロノリ先生なのです。

絶対に一般受けしないであろうシュールなギャグ漫画が作風というか特徴なのですが、私も毎月読んでいて…ある時急に、この人はこの天才とキチガイのひしめくガロにあっても一番頭がヤバくてマニアックなんじゃないか、そんな事に気付いた事がありました。

ギャグ漫画だしストーリーがどうとかで語る作品ではないので説明しづらいのですが、画力はかなり高くて、一見可愛いキャラクターがなす行動がオカシイ。デフォルメの仕方が異常さを醸し出します。
全く意味も面白さも分からない話もあるのですが、これも『誰がお前なんかを楽しませてやるか』という意思すら勝手に感じ…。

あの宇宙百貨や、他にもイラストの仕事でもどこかで目にする事があるかもしれません。

って、「爆裂瞑想バキトマ道」については何も書いてませんでしたが、まぁいいや。他にも、やはり変すぎる「げだつマン」「へろみの夏休み」という単行本が上梓されています。


「おわらせてもらいましょう」ができるんだから うるさいよ お前
さあ「おわらせてもらいましょう」!
だまって下でも向いてじっとして、………
本が閉じられるのを待つのこころ



  1. 2009/01/04(日) 23:59:10|
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劇画(65) 望月あきら 1 日向葵 1 「カリュウド」

(今回はゲストライター、奈落ハジメ氏の投稿です)

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「必殺系」マンガ。
いわゆる殺し屋物の漫画の中で、虐げられた庶民の晴らせぬ怨みや復讐を代行する者を主人公にした作品を、便宜上そう呼ぶことにします。遠く80年代だと平松伸二「ブラック・エンジェルズ」や坂口いく「闇狩人」、最近では「怨み屋本舗」なんかがありますね。漫画よりアニメの方が有名ですが「地獄少女」(日野日出志ではない方)もそうでしょう。
今回紹介する「カリュウド」は、その「必殺系」で、恐らく少年漫画では最も早かった作品ではないかと思います。
連載開始はS51年。掲載誌は「魔太郎がくる!」「エコエコアザラク」など、当時おどろおどろしい作品が目白押しだった少年チャンピオンでした。原作の日向葵という人は本作以外では名前を見かけませんが、作画の望月あきらは、「サインはV!」「ゆうひが丘の総理大臣」といった一世を風靡したヒット作を残している漫画家です。
前述した望月氏のヒット作群は概ね明るめで健康的な内容なのですが、その一方でこの「カリュウド」を描いていたのも、ある意味衝撃的と言えるでしょう。
なにせ冷酷非情のサイコキラーが、悪人をひたすら残酷な方法で殺しまくる話なのですから。

主人公は、悪性の脳腫瘍を脳移植手術によって克服した美少年・北十字良。見ての通りのイケメンです。由美ちゃんという可愛らしい彼女もいて、退院した彼の前途は洋々だったはずなのですが……問題は、移植された脳の正体。

「ああ殺したりねえ殺したりねえ 世の中にゃ殺しても殺してもあきたらないヤツがウジャウジャいるのさ そいつらをみんな道連れにしてやりゃよかったよ」

そんなアグレッシブな遺言を残して絞首刑にされた殺人鬼の脳だったのです。殺人鬼は死刑執行の担当官に、その場で噛み切った自分の小指を母親への形見として託しますが、あえなくゴミ箱行き。
退院後その担当官と街ですれ違ったイケメン良は、突然自分でも理解できない衝動のままに、迎えにきた子供たちの前で担当官を後ろから刺殺してしまいます。他人の肉親への想いを踏み躙った報いというわけです。
しかしこの時、凶器として現場に残してきたのは由美ちゃんに借りた傘……おそらく「カリュウド」における警察機構は、悪をのさばらせる腐敗したボンクラ揃いなので足が付く事はないのでしょう。良い時代だったんだなあ……。

この、他人の脳を移植された主人公が変貌していく……という秀逸すぎるプロットは、近年東野圭吾の小説「変身」で脚光を浴びましたが、もしかしたら着想の元ネタに、この「カリュウド」があったのではないかと思っています。
ともあれこうして殺人者デビューを果たしたイケメン良。その後もこの調子で、悪事を犯しながらノウノウとのさばる悪人たちを始末していくのですが……この漫画の白眉は、何と言っても尋常でないその殺し方の数々にあります。

「美術品目当てで夫を殺した女を、その美術品と一緒に倉へ閉じ込めて餓死させ虫の餌にする」
「暗黒街の重要な割り符を薬のカプセルに詰めて飲ませ、取りに来た仲間に包丁で腹をさばかせる」
「全身に生卵とトウモロコシを塗りたくり、鶏に突つき殺させる」
「罪を他人に被せ死刑に追いやった男を狂犬病の犬に噛ませ、感染させた上で山小屋に閉じ込めジワジワ病死させる」
「電車内で他人を見殺しにした男を、満員電車の中で堂々と殺す」
「八百長破りのボクサーの利き腕をカタワにしたヤクザを、死んだボクサーの鉄の義手を切り取ってきて刺し殺す」
「放火魔を棺桶に閉じ込めて生きたまま火葬場で焼き殺す」
「野口五郎が好きだった少女を殺した男を、外側を研磨した野口五郎のレコードを飛ばして首をはねる」

……など、こだわりのシェフも顔負けの手間暇をかけて殺すイケメン良なのでした。この手の作品だと最後に溜飲が下がるのが普通なのですが、ご覧の通り手口が凄まじすぎるのでそういう次元を超越してしまっています。
テーマとして因果応報の色が強く、中でも母親から一人息子を奪った悪徳政治家に報いを与える為に、関係ないその一人娘を殺して彫刻に塗り込めてしまう回は倫理的に限りなくアウトっぽく、このへんが正義の殺し屋ではなくサイコキラーなゆえんです。

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これでも主人公のやることです。

しかも現場を目撃したり調査するなどの過程を素っ飛ばして、全然ストーリーと関係ない良が「おれは地獄の使者カリュウド……」とか言って悪人の前に現れるのですから、相手に取ってはたまりません。劇中で具体的な説明は全くありませんが、恨みが絡んだ事件に接すると小指が黒く変色したりして自動的に悪を感知するレーダーのような機能が、良には備わっているもようです。
というのも、この「カリュウド」は完全に1話完結の為、毎回悪人が悪事をする描写と、それに対する「復讐」の描写で殆どのページが占められるので、そういうストーリーにならざるを得ないという事情があったりします。
よって、主人公なのに、良や恋人の由美ちゃんの出番が殆どないという異色すぎる作風に。結局最終回を迎えても、由美ちゃんとの仲は全く進展しないし、それどころか良の内面の人物像さえほぼ謎のまま終わってしまうのでした。

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こんなに可愛い由美ちゃんなのに……。

現代的な視点ではトンデモ系の迷作のような所もありますが、画力のレベルが高く、展開の速いお話に独特なテンションがあって毎回グイグイと読まされてしまう魅力があります。現在ではコミックターミナルという電子書籍で復刻されているようで、「必殺系」マンガのカルト的パイオニアとしてチェックしていただきたい作品です。


「この世に恨みを残し恨みをはらせず死んでいった人間の恨みをはらす……それがおれの宿命」

奈落ハジメ(ならく・-) ゲームシナリオライター。東京在住。酒と美女と漫画を愛する中年男子高校生。


  1. 2009/01/03(土) 23:59:52|
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劇画(64) さいとう・たかを 3 「人犬」

さいとう・たかを先生は一般には「ゴルゴ13」のイメージばかりが強すぎだと思いますが、他の作品数も凄く多い漫画家です。
もちろん傑作もたくさんありますので、今年は少しずつでも紹介していきたいものですが…

今回はサンコミックスから「人犬」(朝日ソノラマ刊)です。
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この表紙とタイトルで、かなりヤバい作品なんじゃないかと予想されますね…
しかし実際は「バイオレンスジャック」のアレのような本当の人犬ではなく獣人、まぁ狼男モノなのでそういう意味では物足りないかもしれません。

この本は4編収録の短編劇画集になっていまして、怪奇系のスリラー作品が中心です。

まずは表題作の「人犬」
友人・の兄が自殺して葬式があるというので、彼の故郷"犬居村"という野良犬だらけの村へ訪ねた倉田は…
夜中に獣人のようになって苦しむ乾の姿を目撃します。

ばあやに問いただすと、これは乾家の呪われた遺伝で、乾一族の者はいつかは犬になるのだと言います。それを嫌がった兄は犬になるより死を選んだのだとか。
『いやだあっ おれは犬になんかなりたかないーーっ』
とわめき、苦しみながらも、結局は犬になって他の犬達と共に去っていく乾。
確実に犬にならなくてはならないという厳しすぎる宿命を背負った男の現実を描き、犬と化して救われる事なく去っていく…シビアな獣人漫画の傑作でした。

次の「ダイナマイトヒッチ」では莫大な遺産を得た、勇敢だが"おくれぎみ"の神田勇一と、大金の入った鞄を狙う男達、そしてどこかの国の王女さまと、その命を狙う一味の争いを描いた作品なのですが…少年向けでさわやかな後味。

「挑戦」は、北海道でくろという土地の守り神的な野生馬のボスを、それを狙う馬喰(ばくろう)達、そこに何とオートバイで参戦してきた大巻吾郎の話。
なかなか骨太の、漢(おとこ)達を描いたドラマと言えるでしょう。

ラストの「吸血鬼」がまた黒いスリラーの傑作。
彫刻家志望の少年山村竜樹が、村を訪ねてきた現代彫刻会の鬼才・水殿紀月に弟子入りするのですが、その水殿には秘密があり…
美しいモデルを使った美人像が完成すると、その美しさは世の中に二つあってはいけないと考え、モデルを殺してその血を像の中に流し込む事で、像に命を与えているつもりになっていたのです!
竜樹の幼なじみである安代が危ない時に助けに入り、水殿は屋敷と共に火の海に包まれるのですが…
燃える屋敷を眺めて、
『おれにはなんだか先生のきもちが わかるような気がするんだ………』
と、涙する竜樹でした。


そうだ美しい…………
そしてこの美しさは 二つとあってはいけないのだ!
ゆるせないっ わたしの作った美はわたしだけのものだ……
きみの血がほしい……
きみの血を わたしの作ったかわいい美人が はやくからだの中へながしこんでくれと いっている!
きみの血をくれっ きみの血をっ



  1. 2009/01/02(金) 23:29:34|
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旅行・紀行・街(47) 東京都杉並区高円寺 5 喫茶プログレへ将棋盤を寄贈

こんばんは、BRUCEです。そして、明けましておめでとうございます。
そして、2009年(平成21年)も大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)へようこそ。

まずは私から、皆様への年賀状です。
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「ココ」で紹介した通り、鈴木伸一先生とお会いした時に作った年賀状…
そう、2009年は千年に一度というレアな回数しかない『009の年』です。
これは石森章太郎先生、そして当然「サイボーグ009」ファンには大事な年になる予感がしますね。

さて元日である本日は、東京都杉並区高円寺紹介です。
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高円寺紹介は、つい最近もやったばかりですが…いつも行くので飲食率が高く、写真がすぐにたまっちゃうんですよ。

まずは初詣でもと、駅近くの"氷川神社"へ行ってみました。
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するとこのような人の出で、今日の所は諦めました…
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しかし日本人の心にはやはり、神道思想が根強く残っているのですね。

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ここからあとは、年末に行った店の写真等をアップしておきましょう。

こんな"「月下の棋士」パーカー"を着込んだ私が行った先は…
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もはや高円寺のアンダーグラウンド・シーンを代表するBARにして、私が好きな音楽を聴けて…しかも恐らくは高円寺で一番安く飲めるBARでもある、"喫茶プログレ"
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このブログでもおなじみのお店である喫茶プログレでは現在、プログレッシブ・ロック好きのみならず、マスターの好きが高じて将棋ファンにも来て欲しいと呼びかけているのです。
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なので先日は、前回の帰省時に持ち返ってきたコレを寄贈してきました。
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実はこの将棋盤…ただ豪華な脚付き仕様なだけではなく、裏面にはあの中原誠十六世名人(他にも数多くの称号を保持してます)と有吉道夫九段の直筆サイン入りです!
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これは私が学生だった1995年に新潟市の公開対局の場に駆けつけて入手した思い出の品ですが、実家の押入れで眠っているより私もよく行く喫茶プログレで使って貰えたらと思いまして。

特に中原誠十六世名人といえば私が将棋に熱中した少年時代に憧れの大スターだった人物でして、将棋を知らない方には女流棋士林葉直子との不倫騒動で有名なのが残念ですが…とにかく将棋界の至宝であり偉大すぎる功績を残してきた人物。

マスターも喜んでくれました。
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もちろん初心者も歓迎していますので、是非とも喫茶プログレで知的ゲーム・将棋を指してみませんか。
中原誠十六世名人のサイン入り将棋盤を使って、店で実力No.1と呼ばれる私に挑戦してきてください!
あまり真面目に考えなくても、音楽を聴きワインでも飲みながら…
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もう一つニュース。
これまたおなじみの店、古本と古着の"アニマル洋子"ですが、
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ここの店員K氏こと…Kaimanが昨年末にCDをリリースしました!!
8曲入りのCD一枚と、ポストカードが三枚付きの「New Dawn Fades」です。
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素敵なポストカードのイラストor写真を曲のイメージで創作し、提供したのは、
K.YOKOYAMA
TSUYOSHI ABE
YOSHIYA SASAKI
の三氏です。

アニマル洋子のレジ横で販売しているのですが、
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あっという間に売切れそうです。

これは、入手できて喜ぶ人々。
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これは正に今日のためにピッタリなガロ。いや、12年前のですが…アニマル洋子にありました。
当時リアルタイムで買った時の事も覚えてますが、そんなに時間が経ったというのが驚異的!
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あとは私が最近飲み食いした店の紹介でもしましょう。

まずは大好きで昨年末も何度も行った、タイ料理屋の"BAAN-ESAN"(バーンイサーン)。
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次は定番中の定番である中華料理の"成都"
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火鍋は年末だけで何度食べた事か…
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一番お得なのはお昼のバイキングでしょう。安すぎる!
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定食や麺類での夕食に…
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一番楽しいのは種類豊富なメニューからつまみを選んで、ゆっくり酒を飲みながら食べる時。
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そうなると、次も同じく中華料理の"揚州商人"
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ここでもいつもの火鍋と、スーラータン麺、皿蝦餛飩、杏仁豆腐…
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上記の店は毎回出るので、私はいつもお気に入りの同じ店しか行ってないように思われるかもしれませんが…
ここはホルモン・焼肉の"縁"(えん)。
西荻窪にあって大好きな店なのですが、この度高円寺店が出来たので、オープン初日に行ってきましたよ!
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生ビールを飲みまくりでした!
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同じく西荻窪にある好きな店で、高円寺にも出来た"ラーメン大"
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ここはいつも行列が出来ているのでパスしてしまい、まだ行けてません。

一般的には、高円寺で安く飲む一番の定番が"大将"ではないでしょうか。先日は3号店に行きました。
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ここの火鍋もまた美味い。
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南口出てすぐ見える本店も、ずっと閉まっていましたが改装が終わって再オープンしてます。
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"写真BAR 白&黒"
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"バーボンハウス"
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"Gaburi"(ガブリ)。
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この二階にあるのは…
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全品300円の"居心伝"
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いつも他にお客がいないので、静かに落ち着いてゆっくりできますよ。BGMが流行のJ-popなのに我慢できれば…
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その下の一階に見えるのは…あの有難い店"吉野家"ではありませんか!
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そういえば、青梅街道沿いに出来た"元祖焼き牛丼屋"
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そのうち行こうと思ってたら、あっという間に潰れてしまいました。

朝までやっててありがたい店の一つが、"MOFFOU"(モフー)。
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例の、飲み物一杯につき焼き餃子一皿無料の激安店"たちばな"
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"ちよだ鮨"でビールと寿司。
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"スパゲッティ食堂 ドナ"
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安いフライ料理店の"とんかつ 田むら"
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パル商店街
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その中ほどまで進むとあるのが、"麺創房 越山"
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↑この下の写真は、何とカニ味噌ラーメンですよ!

パル商店街の奥には"ヴィレッジヴァンガード"(VILLAGE VANGUARD)もオープンしましたが、高円寺店は本が少なくてビックリしました。
もはや完全に雑貨屋…まぁ今後少しずつ増やしていくのでしょうかね。
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ついでに紹介しとくと、さらに奥のルック商店街をずっと進むとあるのが伝説の喫茶店"七つ森"
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古い建物に味があって素敵な所ではあるのですが、いつも混みあっているので諦めてしまい、最近は入店していません。

ラーメン屋に戻り、青梅街道沿いの"花の木"。ラーメンも美味しいのですが、夜は居酒屋モードになります。
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津軽から来たお父さんのお店は、その名も"津軽海峡"
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何と365日24時間営業のラーメン屋は"タロー軒"
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こちらは"風風ラーメン"
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濃い豚骨醤油味でここもンマーイ、"誠屋 高円寺店"
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看板には店名より大きく刀削麺と書かれているのが、無類の刀削麺好きである私には嬉しい…"中国家常菜 祥龍房"。ここも最近ハマッてます!
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次の店は何と!
醤油ラメン、味噌拉麺、四川タンタン麺までが290円という店…あ、漢字が出てきませんが、"シンセイショウ"と読みます。
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こちらは"福龍門"
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…ところでさっきから写真に写り、そして以前から私のブログに頻繁に登場しているこの男。
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(撮影:喫茶プログレ)

実はちょっと前までこんな頭をしていたハードコアパンクな方なのでした。
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怖いですね~。

ん?ここにいる女性は!?
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分かった!あの数々の伝説を作ってきたウエストコーストなPOP/ROCKバンド、ブラウンコースト(browncoast)のボーカル&カエル担当のMEG様ではありませんか!!
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ふー、ビックリした。

気を取り直して…喫茶プログレもある庚申通り商店街では、まず"薔薇亭"(ローズ亭)。
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例の大量にある注意書きのため、自分が注意されているような気になって震えながら待っていると…
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出てくる料理は確かに絶品。フライ料理ですが、ここのは胸焼けしません。
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そのまま進むと300円ラーメンの"大陸"がありまして、
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私と同じ新潟県出身のお父さんは、田中角栄元総理の話が大好きです。
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普通のラーメン500円以外、トッピングや他の品も全て値上げしてしまいましたが、それでも定番の"せい家"
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この家を通り過ぎて、
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さらにず~っと奥まで進むと、最近オープンしたタコス専門店の"TACOS HOUSE"があります。
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日本ではイマイチなじみが薄いタコス料理ですが、私は大好きなのでこういう店に頑張ってもらいたい。

こちらはハバネロソーセージ。
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こちらはチキン。
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その隣りは、たこ焼き屋from大阪の…"ひっぱりだこ"
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もうちょい進むと、同じくたこ焼き屋の"清風"です。
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それでは、今回最後の紹介になる飲食店として…高円寺駅南口にある"Yonchome Cafe"(四丁目カフェ)で〆ましょう。
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ここは大槻ケンヂ氏が、筋肉少女帯「暴いておやりよドルバッキー」で書いた、
『ホラそんなキレイごとを言うと
四丁目の角からバッキーが来ちゃうぞ~』

の歌詞の由来となった店なのかなと、10代で東京に遊びに来た時などドキドキして入店したものでした。
…で、今回はビールとアポガドナチョス。
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それでは今夜は、狭い道の真ん中にある不思議な滑り台でお別れです。
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2009年も楽しんでいきましょうね。今年もよろしく美味しんぼ!!


  1. 2009/01/01(木) 23:59:59|
  2. 旅行・紀行・街
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Author:BRUCE
BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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