大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

月刊漫画ガロ(79) 永島慎二 15 「赤い酋長の身代金」

今回は永島慎二先生が"構成"という役割で関わった作品「赤い酋長の身代金」(主婦の友社刊)です。
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漫画家の永島慎二先生が絵を描かないで、それでは誰が作画を担当したのかといえば、関口しゅん先生です!
…って、正直全く知りませんが。

さらにタイトルでお分かりの通り、原作はオー・ヘンリー(O. Henry)ですね。
表題作の他に4編が収録された短編集になっていて、「警官と讃美歌」「贈りもの」「招かれた話」「緑の扉」と、全てオー・ヘンリーの短編小説が原作となっています。

かつてこの主婦の友社から刊行されていたTOMOコミックスで、世界のミステリーの傑作を厳選・翻訳して一流漫画家がコミカライズに関わるという企画がありまして、その中の一冊がこの「赤い酋長の身代金」なのです。

一応他にどんな漫画家がこの企画に参加していたかというと、桑田次郎先生、貝塚ひろし先生、望月三起也先生、いけうち誠一先生、手塚プロ石森プロや他にもたくさんいますが、何といっても凄いのは・・・あの日野日出志先生も「牡丹燈記」を描いているのですよ!!

今回はオー・ヘンリー原作、永島慎二構成、関口しゅん画の「赤い酋長の身代金」なのですが、有名な小説が原作なのでストーリー紹介はいらないでしょう。
それは服役前から小説を書き始める数奇な人生を歩んだゆえに、悲しい話の中に人間愛を表現するオー・ヘンリーという名手の手による短編小説を読んだ方がいいのですから。

それでもこの本がいいのは、全て大胆にも舞台や登場人物も日本に直した物である事。
それと関口しゅん先生ってのは多分永島慎二先生のアシスタント経験のある方だと思うのですが、あのユーモラスで時に幻想的な絵柄を楽しめる事、あたりでしょうか。
師匠の模倣は上手いながら関口しゅん先生自身の個性は見えないのが残念とも言えますが、まぁ永島ファンの私にはこの方がいいわけですし。

永島慎二先生は若く貧しい時代に愛読したというオー・ヘンリーには格別の思い入れもあるのでしょう。
「愛と死の詩」(朝日ソノラマ刊)に収録の「友情」が、明らかに同じくオー・ヘンリーの、それも最も有名な小説である「最後の一葉」をリメイクした物で、これはもちろん永島先生自らが作画もしているし、傑作なのは言うまでもありません。

「赤い酋長の身代金」も…永島慎二コレクションの番外編としていかがでしょうか!


おそくはないんだ……自分をこの泥沼から引きだそう……
もう一度まともに生きよう……むかしの真剣な夢をよみがえらせるんだ
まだ おれは若いじゃないか……!
こんなに胸がドキドキしているじゃないか
明日はさわがしい下町へいって仕事をみつけよう



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  1. 2009/06/28(日) 23:59:14|
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月刊漫画ガロ(78) 永島慎二 14 「少年期たち」

今夜の永島慎二作品は「少年期たち」(朝日ソノラマ刊)です。
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かつてこのサンコミックスの朝日ソノラマが刊行していた、マンガ少年で1970年代後半に連載された作品で、連載ながらそれぞれが独立した話の短編であり、共通するのは主人公が"少年"である事だけ。
"シリーズ青いカモメSIDE③風がとおる道"と題された単行本は全2巻で、合わせて23話が収録されています。
実は"シリーズ赤い風船SIDE①愉しかりし日々"として連載されていた作品も混ざっているのですが、区別は付かないのでまぁ関係ないでしょう。

今回の絵柄はわざと走り書きのようにラフな感じにした少年向けの物で、内容はどれもノスタルジックでかつての"少年たち"…つまり今のおっさん達も、かつて持っていた感情を呼び起こされます。
是非とも読んで、涙して欲しいですね。

少年とノラ犬の交流と別れ、野球が上手で自慢のあんちゃんを持つチビ、鍵ッ子少年の冒険、少しだけ女体を意識したり、怪傑冒険太郎くんの探偵話だとか、バタ屋の息子で"くされ"と呼べれ嫌われてクラスで嫌われている少年の待っていた出会い、宇宙人にさらわれて童貞を奪われた二人の話なんかも…
と他にもいろいろ多種多用で、長さも主人公の年齢にも幅があるのですが、永島慎二先生はよくもこんなに傑作ばかり量産できたものです。

そんな中から特に好きな作品を挙げると・・・・

まずはこれだけ少し暗い雰囲気の、ドラムカンをかぶった乞食とさとる君の交流を描いた「ドラムカン乞食」
安部公房の長編小説「箱男」がヒントになっているのでしょうか。
さとる君が乞食に顔を見せて欲しいと頼むと。
『見せてほしければ ドラムカンをたおせばいい でも いっておくけど
……わたしはおそらく世界で一番みにくい存在だから
……後悔すると思うよ……』

などと言っています。

「とまった時の間」は、小学5年生の時から自殺に興味を持った中学生・目米彦一が、ほんとうに死にたい、死のう!!と思ったその時に小さなエンバンが現れるとその中からユートピア星人が顔を出し、『むかえにきたよカモン!!』なんて言ってきます。
そのエンバンの中で彦一は不思議な話を聞かされるのです。その話の内容がまた面白いものなので、是非とも読んでみてください。

極めつけの名作は「夏休み」で、これは優秀な兄を持って自分は出来が悪いと思われている千平少年が、雑木林で何度かすれ違った事があるだけの老人が倒れて死ぬ所に立ち合い、自分の死体を海に捨てて欲しいと頼まれる話。
約束してしまった千平は、少年ながらどうしたら周りにばれずに出来るかフル回転で考え、実行するのですが…
これが本当にリアルで、作戦を練って何日もかけて少しずつ運んで行くのです。
老人の死体は少しずつ腐って悪臭を放つし、あと一歩の所で警察に捕まってしまいますが、口は割らない。ここからラストまで、完璧です。
少年が腐った老人の死体を運ぶなんて…猟奇的な話に思えますが、悲しさの方が前面に漂う感じになっています。

そんんわけで「少年期たち」・・・これも永島慎二先生の代表作の一つとして、決して忘れてはならないでしょう。


人間…の どくとくの孤独という問題になるよ…
ほかの地球上の生物は すべて孤独なんだけど
その孤独の深さを感じることができない…………
人間はじつはこの孤独によって動いている…
いつでも人間の中心にあって…その人間を支配していることを…我々は知っているのだ……………

ふつうしあわせにきた人が…この線をこえると…死にたくなる
その深さに到達した人間をえらび…
わがユートピア星を見せることで 我々の支配下におき
時代時代の各分野におけるリーダーに仕事をさせてきたのだよ

この孤独にきちんと立ちむかって生きるか…
逃げて…逃げて生きるかは…
これは個人の自由としてみとめてんのよ我々はね…



  1. 2009/06/26(金) 23:09:56|
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楳図かずお邸 5

先日はまた楳図かずお邸観光に行きました。
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何度も見に行ってる大好きな楳図かずお先生の御宅。
最近少し間が空いてしまい、また偶然付けていたTV番組で数秒だけこのお馴染みの家が映った所、上の方のベランダで新たにまことちゃん人形が設置されているのを見たため、確かめてきたのです。
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うん、いいですね~。今後どんどんカスタマイズされていくのでしょうか。
マッチョメマンが『マッチョメ マッチョメ』するからくり人形とか、いよいよホラー漫画からのキャラクターとか…

続いて『ぐわし』の形になっている門。
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昔っぽいポストは、POSTの"O"が、楳図の"図"!!
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もちろん記念撮影もしました。

赤白ボーダーTシャツのウメカニストが一人…
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二人…
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三人…
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Tシャツを変更して…これはスミマセン、色だけで選んだ丸尾末広Tシャツがゲスト出演。
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「漂流教室」を読む。
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それでは、今回はサバラ。
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この家の前から去っても近くには赤白ボーダーのモノが多いのは、近所の人々が楳図かずお先生を尊敬しているからでしょう。
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いつも以上に赤と白ばかり目に付いてしまいますが、それにしても街中この2色がどれだけ多いか気付きます。まぁ、国旗もそうだし。
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通る車まで!
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ここは吉祥寺で何度も見かけていた楳図かずお先生に、ついに声をかけて初めて記念撮影した"ユザワヤ"前。
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その時の事は「ココ」で紹介しました。

ちなみに私のスクーターも、楳図かずお先生へ対するリスペクトの年から選んだ赤白のですよ。
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さすがにボーダーでは見つけられませんでしたが…


楳図邸を観光する時の前呑み、もしくは打ち上げには近所にあって昼間からやってる名店"いせや"で焼き鳥や餃子でもつまみながら昼ビール…というのがいいのではないでしょうか。
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それでは、また訪れる日まで楳図かずお邸にサバラです。


  1. 2009/06/24(水) 23:51:44|
  2. 古本 番外編
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劇画(99) 狩撫麻礼 3 たなか亜希夫 1 「迷走王ボーダー」

(今回はゲストライター、奈落ハジメ氏の投稿です)


時は1986年
ソ連で原発が暴走したり、高層ビルからアイドルが飛び降りたり、スペースシャトルが宇宙で爆発したりとそれなりに大変な年ではありましたが、日本は今より平和でした。
当時の日本はかつてのアカ=左翼思想ならぬ“ネアカ思想”にどっぷり漬かり、全てが「明るいか暗いか」の二元論で語られる世の中。熱血は笑われ、物事に真剣になることは「ネクラ」として見向きもされませんでした。
映画・TV・音楽、そして漫画も、全てが明るく・軽くの方向へ……今からでは信じられませんが、“軽薄短小”というフレーズが誉め言葉だった時代があったのです。

そんなネアカ・ファシズムの時代に連載が始まったのが、本作「迷走王ボーダー」でした。
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原作は狩撫麻礼。作画はたなか亜希夫。共に小池一夫主宰の劇画村塾出身で、この年に松田優作監督主演で映画化された「ア・ホーマンス」でも組んでいる二人です。

狩撫作品というと、ソウルやロックといった音楽やボクシングに対する深い“信仰”、ハードボイルドと義理人情とのミスマッチ……といったテイストが特徴的だと思いますが、「ボーダー」ではそれに加えて“四畳半もの”の要素を色濃く導入しています。
“四畳半もの”の代表作としては松本零士「男おいどん」「聖凡人伝」や福谷たかし「独身アパート・どくだみ荘」などが挙げられるのでしょうが、端的に言うと「ボロアパートに棲む貧乏な独身男の悲喜劇」を描く漫画ジャンルですね。
家賃三千円の便所部屋に棲む主人公・蜂須賀やレギュラーのクボタ木村たちは、まさしくそうした“四畳半もの”に相応しいキャラクターたちではあるのですが……名前を挙げた他作品の登場人物たちに比べて異色なのは、彼らのアイデンティティが「貧乏」ではなく、作品テーマである「ボーダー」(境界線上の人々)であるという点です。

ではその「ボーダー」とは何か?
作品の中では、「あちら側」「こちら側」として分類される、「こちら側」寄りの精神を持った人間を指す言葉として使われています。
一方主人公たちの対極にある「あちら側」とは、正に当時の日本を覆っていた“ネアカ・ファシズム”に代表される多数派の小市民的な健全社会を指すのですが……毎回、事あるごとに主人公・蜂須賀によって糾弾される“仮想敵”として描かれるのが特徴です。
しかもその象徴として、結構具体的な名前が出されているのが過激ですね。アルフィー・谷村新司・「人間交差点」(「課長島耕作」の弘兼憲史が当時連載していたヒューマンドラマ漫画)・NHKの朝ドラetc……また大政翼賛と書いてニューミュージックと読ませたりと、もはや「怨みでもあるのか」と思ってしまうほどの熱さです。

一見人畜無害な四畳半ギャグマンガが、そうした「あちら側」の事象と対峙した途端にガラリと豹変し、銃口のように硬質なメッセージを突きつける啓蒙マンガに一変する……そんな紙一重の“緊張感”こそが、「ボーダー」の醍醐味と言ってもいいでしょう。たなか亜希夫が描く、ギャグマンガ風のゆるいタッチと(現在のヒット作「軍鶏」などでもお馴染みの)硬質で写実的なタッチを使い分ける硬軟自在の絵柄も非常に効果的でした。
また面白いのは、劇中で蜂須賀を理解する存在がほぼ皆無な点でしょうか。ムキになって「あちら側」をコキ下ろす蜂須賀の姿を、クボタのツッコミを始めとするドライな視線で終始突き放して描いています。それゆえ独りよがりにはならないバランス感覚も魅力ですね。
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ストーリーは基本的に一話完結方式。当然のように内容はバラエティに富んでいるため、順を追って紹介しづらいのですが……おおまかには、ひょんなことから主人公たちが3年前の新聞に載らない現金強奪事件に関わり10億円を手に入れてしまう展開から、結婚話がきっかけとなり蜂須賀の過去が明かされるまでが第1部。
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その後、蜂須賀がザ・ブルーハーツの『リンダリンダ』を聴いて“歌”に目覚めてしまい、大消費狂社会のイメージを操作する「あちら側」最強の刺客・後関を相手に東京ドームライブを敢行する破天荒な展開が第2部です。
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徒手空拳で80年代後半の“空気”と格闘し続ける男・蜂須賀の迷走を描いたこの「ボーダー」ですが、最後は実に淡々と連載が終わってしまいます。
工事現場で働く若い女子を見つけた蜂須賀が感動する、最終回『女の鉄筋工』。ブルーハーツの『人にやさしく』が流れる中、何か新しい時代がやってくる……という予感を感じさせるムードではありますが、蜂須賀やクボタたちの日常には全く変化なし。蜂須賀が最終的にどうなるのか、これからどうなっていくのか、キャラクタードラマの上では不満の残るラストとも言えるでしょう。しかし、逆にそれだから良かったのかもしれません。「ボーダー」が描こうとしたのは、蜂須賀を語り部とした“時代”“状況”そのものなのでしょうから。

さて、やはり上っ面をなぞったような紹介では、この作品の魅力を説明するのには不十分ですね。
せめて少しでも雰囲気を感じてもらう為に、劇中で登場する印象的な台詞や独白を幾つか引用しておきたいと思います。

「あいつらみたいにすぐ人を尊敬したりくっついて来るような連中は
 必ず“あんな人とは思わなかった”“裏切られた”とか
 同じように素早く結論出すに決まってやがるんだ」(『便所部屋女地獄』)

「だからもう少しマシな夢とロマンを探す思いに駆られて
 男は一生フラフラ迷走しなきゃならねえんだ」(『億ションの女』)

「その〈普通〉ってのがクセ者なんだ
 俺たちの敵…常識と好感度がすべての“あちら側”の人間の入口が〈善意〉なんだ
 地獄への道なんだよッ」(『あわや結婚』)

「普通の女は人生のある季節に花開いて…男を掴まえて…世間と手を打つんだ
 だが その時 実はすでに花は散ってるのさ
 種としての雌の役目を達したわけだからな…
 あの女は満開咲きっぱなしだ! いいじゃねぇか 立派なもんだぜ
 ウン あれが女ボーダーかもしれねえ…」(『満開の女』)

「俺が勝てば一億の金が…いや違う
 俺は 俺は 修羅を賭けるのだ!!」(『地下に舞う』)

「歌だって創造行為の端くれだろう?
 創造行為にひそむ悪魔は世間の常識やモラルに抵触して行くのが必然だ
 いやそれどころか反社会的にさえなりかねないんだぞ」(『ラスタの旅装束』)

「過去の“出来事”や“事実”を寄せ集めりゃ《断定》が得られる
 ……なんて発想は人間不信を前提とした“あちら側”の思い上がりだ!!」(『半殺し作戦』)

「人間が一念発起すれば
 宿命的に親の理解から外れる 敵対さえするものさ」(『ゼロ地点桜吹雪』)

「俺は…いや男たちは女のそんなところ…
 やわらかくてとらえどころのない そこでは善と悪の区別さえも定かでない
 ”豊穣な何か”……に魅かれ続けるのさ」(『不確定の春』)


「市場調査を至上の価値として疑わぬ洗脳体制が着々と進行しつつある
 《本当の声》を根絶やしにせんとする“あちら側”の企図
 今や青春の武器であるはずのマンガやロックさえも……
 “商品”で人格形成したガキどもが成人したどころか
 ついに作者となり、メディアの中枢にまで浸透しつくしたのだ!!」(『行く先は未知』)

「リスクを負わねえ奴は決して成長しやしねえんだ
 バカ評論家がズレた能書きたれてやがるのは無料の映画やレコードのせいだろうが」(『通販ぐるいの木村君』)


……などなど、名台詞・名場面が目白押しの「ボーダー」。硬派なメッセージ性だけはでなく、酒や女や小金を巡る情けなくも爆笑必至のギャグも盛りだくさんな、一粒で何度でも美味しい“お得”な傑作です。
“四畳半もの”特有の身につまされる“痛苦しさ”が不思議となく、極限に悲惨な状況でも陽気な雰囲気が漂っているのは、狩撫氏のペンネームの由来となったレゲエ・ミュージックの影響なのでしょうか。
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「ボーダー」が描かれた時代よりも、ロックやサブカルなどが身近になった現在。
それは一見、かつての「こちら側」の文化が台頭したかに見えますが、実はただ「あちら側」の商業主義に取り込まれているだけなのかもしれません。また、ネットの普及で“個”は自立したかのようで、その一方での「空気を読む」などという不気味な言葉の流行やブログ炎上・ネット上の“祭”などの現象は、新しいファシズムの足音に聞こえます。

どうやら21世紀の今も、蜂須賀は赤ちょーちんでクダを巻きながら世の中に吠えまくらねばならないようですね。
では最後に、狩撫作品ではおなじみなこのフレーズでお別れしましょう。

「酒は原価が一番!!」


奈落ハジメ(ならく・-) ゲームシナリオライター。東京在住。酒と美女と漫画を愛する中年男子高校生。


  1. 2009/06/20(土) 23:21:44|
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月刊漫画ガロ(77) 永島慎二 13 「青春裁判」

●フーテンをすすめる唄


まず親を裏切れ
次に兄弟もあったら裏切れ
今 君が中学生だったら勉強を投げ出せ
高校生なら学校をやめてしまえ
話はそれからなんだ

もし君が本を持っていたら
それをたたき売って旅に出よう
決して働くな 勉強するな
努力なんかなおさらするな

そこで君は
自然がすでに我々を
決して楽しませてくれるものでないことを知るだろう
そこで君は
おのれが自然の一部であることをはじるだろう

そこで君は
祈ることを知るだろう

遊べ 遊べ 力のかぎり遊ぶのだ
金を盗め 友情を盗め 女を盗め
元気のない奴はふんづけていけ
そして傷つけ血を流せ
その血を大地に吸わせる事こそ
愛なのだ

という事を知った時
君はひとりのフーテンに進化する
フーテンばんざい
何にもするな 気にするな
遊べ 遊べ ただ遊べ
なまけずに……


今夜の永島慎二作品は、↑こんな唄から始まる短編集で、"ダンさんコレクション"の8冊目になる「青春裁判」(朝日ソノラマ刊)です。
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私が数十冊持っている永島慎二作品の中で、上位5冊を挙げろと言われたら確実にこの「青春裁判」は入る…大好きな作品集です。

サンコミ版は再発でして、こちらが最初…1968年に出た虫コミックス(虫プロ商事刊)版の「青春裁判」
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60's後半くらいに描かれた質の高い作品ばかりで10編以上収録されているので、これを細かく語っていくと大変長くなってしまいます。
タイトルだけ列挙していくと、
「旅人たち」「悲しみの午後」「帰郷」「孤独な日々のあそび」「赤春」「かたみの言葉」「人形劇」「星の降った夜」「仮面」「青春裁判」
おまけ的に「Danサンのおしゃれコーナー」というのもあり、それもいい。

例によって素晴らしい絵で、心に訴えかけてくる美しくもセンチメンタルすぎる作品群は熱い…何でこんなにセンスがいいのだ。
これは確実に芸術です。というと、つまらない高尚な物を想像されてしまうかもしれませんが、永島慎二作品ですので当然面白いのです。
コマの細かい所までかなり神経が行き届いてるのが分かりますし。

表題作の「青春裁判」は、あい・うえお柿久圭子という16歳の悩める一組のカップルについて、裁判形式で証人が次々と証言していく…
事実のとらえ方は証言によって違うという、芥川龍之介の短編小説「藪の中」的な作品でもありますね。

うえおが恋の苦しみから逃げ出したために、圭子は彼を待ち続けた末に自殺してしまった事が分かり、最後は生き残ったうえおに
『判決! 被告あい・うえおは その青春を血にそめた罪により……
今後一生 生あるかぎりにおいて 人間を愛してはならない!
たとえ結婚するようなことがあってもである!』

という重い判決が下されて青春裁判を閉廷するのです。
証人の一人だった、阿佐ヶ谷の喫茶店アモーレで11年サンドイッチマンをしているというピエロによる作品締め括りの質問が印象に残ります。

『裁判長 ひとつだけ……お聞きしたいことがあります
血を流さない青春なんてあるんでしょうか』

と。
ちなみにピエロは、永島慎二先生が最も好きなキャラクターだった事は有名ですね。

そういえば統一教会の元信者が"青春を返せ裁判"てのを起こして、ひと時話題になりましたが…この永島作品を思い起こさせる名前の有名裁判が、そんな物なのは腹立たしさすら覚えたものでした。

とにかく短編集、1冊の本としての「青春裁判」
こんなにも短いそれぞれの作品が、その中で訴えてくるメッセージは大事にしたいものです。


さあ行こうか!
どこって……どこか遠くへさ!
俺たちのような者が生きてけるようなところを……
これからさがすのさ!



  1. 2009/06/18(木) 23:59:59|
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旅行・紀行・街(66) 東京都渋谷区 2 バングラデシュフェスティバル2009…等

こんばんは。
今夜の旅は東京都渋谷区です。

まずは私、BRUCEといえば皆さんご存知の通りバングラデシュ(Bangladesh)好き。
先日は渋谷区の代々木公園にて行われた、
バングラデシュフェスティバル2009
へお邪魔してきました。

バングラデシュフェスティバルは昨年に第1回目が開催されたばかりで、今年で2回目。
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日本人はもちろん、帰化バングラデシュ人や在日バングラデシュ人で構成されていて、同会場で開催されているタイフェスティバル等に比べると規模は小さいため、人も少ないのが嬉しい。

こういったフェスは昼間の外で飲むビールが美味いわけで、まずはインドのキングフィッシャービール(KING FISHER BEER)。
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バングラデシュのビールは残念ながらありませんでした。

タブラ&シタールの演奏をまったりと聴きながら飲み。
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出店もゆっくり見て回りました。
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次々と買物もしましたが、これは青唐辛子いっぱいで実は激辛のモグライ!
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ここではマサラトーサ…
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写真と全然違う!!

ケバブカレー。
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他。
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ちなみにこの日の私、世界の国旗を集めたTシャツで行きましたが…
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もちろん世界の国旗で美しい方から1番目と2番目、つまり日本とバングラデシュのもあります。
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おおっ!少林サッカーTシャツの男を見つけて嬉しくなりました。しかしピッチピチだなぁ…
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あと私もそうですが、ロック好きのおっさんに『バングラデシュ』と言えば、あのジョージ・ハリスンが発起人となって行われ、伝説となった世界初の大規模チャリティーコンサート・・・・
コンサート・フォー・バングラデシュ(THE CONCERT FOR BANGLA DESH)
まずこのイベントの名前を出してくると思います。
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ここで取り出しましたる雑誌は、同イベントを特集したレコード・コレクターズ(ミュージック・マガジン社刊)。
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1971年にバングラデシュがパキスタンから独立した戦争(第三次インド・パキスタン戦争)で難民となった人々を救済するためのコンサート企画で、ジョージはもちろんの事、リンゴ・スターレオン・ラッセルボブ・ディランエリック・クラプトン
出演者の名前をここまで出しただけで、凄いのは伝わるでしょう。まずは音を聴いてもらうとして、また多くの映像でも残っていますので、気に入った方はこの感動のステージの模様を是非ご覧下さい。
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続いては、お笑い芸人の高円寺パルサーと、
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冷蔵庫マン
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彼らによるバングラデシュ人民共和国とは何の関係もないネタを見てから会場を後にしました。
ちなみに、同会場の少しだけ離れた所でやってた集会の方が、はるかに多くの人を集めていましたね。
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代々木公園の隣りにあるこの競技場、カッコいいです。多分サッカーとかやってる所なので、一生入る事は無いのでしょうが…
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明治神宮。
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さて今まで渋谷区といえば、このブログでは「ココ」で代々木駅周辺を紹介しただけでしたが…
実は私は初めて自分で東京に遊びに来るようになった16歳くらいの時から必ず寄る土地でした。目的の店がいくつもあったので、本当に良く通いました。
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若者のメッカとして大人気の渋谷駅辺りは今やよほどの用事が無ければ近寄りたくない土地になってしまいましたが、それでも近くに行けばたまに下車します。
昔からの定番であるまんだらけ(もちろんここに移店する前から通ってます)に、
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そして去年ブックオフもオープンしましたしね。
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飲食店はいろんな想い出や飲み食いした店も相当な数があるのですが、最近では…
いやこれも去年になってしまいますが、センター街のブリティッシュパブ"THE ALDGATE"(ジ・オールゲイト)。
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珍しい海外ビールやらを次々と呑みますが、つまみも美味くて…
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チェコ人のおねいさん店員と記念撮影。
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チェコから来てるからってヤン・シュヴァンクマイエルイジー・バルタ等のチェコアニメの話なんかしてしまった私はうかつでした…そんなのは渋谷のオシャレ系の人々からよく言われる名前だったでしょう。
せめてカレル・チャペクとかフランツ・カフカミラン・クンデラ等の日本でも有名な作家の名前を挙げ、作品について語ってかっこつければモテたかもしれません。
SILENT STREAM OF GODLESS ELEGYという、すさまじく良すぎるゴシック・メタル・バンドがいるのですが、それはチェコ人でも知ってるとは限らないかな…

続いてラーメン好きにたまらないのは、宮益坂にある1階から4階まで全フロアにラーメン店を集積させたラーメンビル。
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"ラーメン大戦争"と、水木しげる先生による「ゲゲゲの鬼太郎」シリーズの一作であり、アニメ映画にもなった「妖怪大戦争」からヒントを得たのであろうキャッチフレーズもいいですね。
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私は先日初めて行ったばかりなので、まずはこのビルで最初にオープンした店でもある、1階の"麺屋 梵天"にしました。
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こちらはチェーン店ですが、わりと好きな"天下一品"
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以前良く来てた時にポイントがたまって、タレント(確かベッキーさんって人)がプリントされた天下一品のミニチュアラーメン丼を貰いました。
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ここはフランス直輸入の粉を使用しているパン屋の"VIRON"(ヴィロン)。美味い!
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ちょうど先日は道玄坂を通ったので、ふと思い出してあの道を歩くと…おおっ、まだありました!!
これこそが私が始めて上京した時も真っ先に目指したお店、"印度料理ムルギー"
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中学生時代に何度も読んだ大槻ケンジ(オーケン)氏のエッセイで紹介されていた、あの
『ムルギーカレー玉子入りですね』
の店ですので、ついに見つけた時は嬉しくてならなかった!
筋肉少女帯の名曲「日本印度化計画」でもバックのコーラスが『ムルギー!』と叫んでますよね。

もちろん記念撮影もしたし…
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前に実家に帰った時に昔の写真を持ってきたので、探してみたらありました。

こちらは同行した友人の風間くん。
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田舎の学校ではおそらく唯一だったでしょう、ガロとかも好きな仲間である彼を見つけて仲良くなり、何度か一緒に東京に来てはレコード屋を回って買いまくり、彼はテクノを私はプログレ中心にロックをと、お互いの収穫を貸しあったりしたものでした。
でも就職して連絡取らなくなって、もう10年以上…
印度料理ムルギーもその後何度か行きましたが、もう5年くらいは行ってません。

先日は"club asia P"へライヴにも行きました~。
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渋谷区といえば、一般的な人気スポットとしては原宿も外せませんよね。
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原宿は逆にブックオフ潰れちゃったし、やはり昔は服を買うために来てたものですが、今やここで買う事も無くなり…竹下通りとか何年も行ってません。
聞けばあれだけあった生写真ショップはほとんど姿を消したのだとか。
昔の私は、アイドルそっちのけでオーケンの生写真を探し、全種類買ったりしましたよ。
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これも探したら見つかりました(あと10数枚あります)。

これも数年前ですが、裏原宿の行きたい店に行こうとしたら…"BRUCE-PEE"!ここは一体!?
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この店名は何でしょう。BRUCE LEEをリスペクトしているのかどうかも、外観からは全く分かりません。


そうそう、千駄ヶ谷も渋谷区です。
ここは地味な印象かもしれませんが、「あしたのジョー」後半のハリマオ戦で舞台となった"東京体育館"が近くにあるし、
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"東京将棋会館"(日本将棋連盟本部)もある土地です!!
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かつての将棋少年である私としては、ココが総本山にして憧れの聖地でした。
また改めて将棋の勉強をやり直して、いつかここの猛者達と対局して来たいです。

千駄ヶ谷駅には何と、あの大山泰晴15世名人書のでかい王将駒があります!!
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それでは近くの稲荷神社でお祈りして、今夜はお別れです。
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  1. 2009/06/16(火) 23:49:44|
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月刊漫画ガロ(76) 永島慎二 12 「殺し屋人別帳」

今夜の永島慎二作品は、短編集"ダンさんコレクション"の7冊目「殺し屋人別帳」(朝日ソノラマ刊)です。
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あの「漫画家残酷物語」で悩み多き青年達に絶大な人気を得る直前に描いた貸本向け劇画を6編集めていて、貸本時代の定番である殺し屋、犯罪、復讐、アウトロー…そういったモノを描きながらも永島慎二先生らしい自己表現がされていて、これまた愛すべき作品集です。

本のタイトルが「殺し屋人別帳」ですが、今回はそのままの表題作は存在せず、これは殺し屋を描いた作品を集めたために付けたものでしょう。
また東映のヤクザ映画好きの方には石井輝男監督、渡瀬恒彦主演の同名作品「殺し屋人別帳」に始まる"人別帳シリーズ"が思い出されるでしょうが、あれとは何の関係もない事を付け加えておきましょう。

「7本のドスと竜」に始まりますが、これは任侠の心を持つヤクザのドス竜と、弟分の藤次の陰謀と人生を50年越しの物語で描いた作品で、暗い閉塞感が漂います。

「両手のないチャンピオン」はボクサーの鉄街五郎が殺し屋のスリーガンズに両手を撃ちまくられて三年後、自分も殺し屋のブラックコートの鉄となって復讐を果たす話。
ブラックコートの鉄の両手は、まさに「コブラ」のサイコガン…しかも両手版でカッコいいです。

続いて「ろくでなし」「右翼少年」「丑松の恋」「道」と続きますが、どれも冷たいはずの"殺し"という犯罪を描きながらも、人情に重きを置いた話になっています。

特に「右翼少年」は若者たちの政治思想を描きながら、警官の父親の口から"青年漫画の教祖"と呼ばれた永島慎二先生のモノであろう青春についての考えを読み取れる貴重な作品になっています。

わざとリアルに描かず漫画風にデフォルメしている初期の絵柄も素敵な短編集「殺し屋人別帳」…そこに含まれる思想も含めてオススメです。


孤独
恋愛
人間不信
夢…こうしたことから逃げちゃいかん
勇気と若さをもってぶつかっていくんだ
誰もたすけてはくれない
自分自身の力と眼を信じてとっぱするんだ
失敗することもあるだろうが そんなことはもんだいじゃない
大切なことは自分の眼でよく見よく考えて
又立ち上がることなんだ




  1. 2009/06/14(日) 23:30:07|
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月刊漫画ガロ(75) 永島慎二 11 「まんが公園」

今夜の永島慎二作品は、短編集"ダンさんコレクション"の6冊目「まんが公園」(朝日ソノラマ刊)です。
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今度は一コマ漫画や一ページ漫画の連続で形成されている作品なんかを中心に集めた13編収録の短編集で、自然と永島慎二作品のユーモア部分を強調した作りになっています。

普通は一コマ漫画は政治を描いたりする風刺的な大人漫画が多いのですが、永島慎二先生は普通のストーリー漫画にメッセージ色が強いためか、ここでの作品は単純なギャグ作品が多いです。
才能の幅広さを知るのにいいかもしれませんが、私はそれほど好きではなくて…

「死神館」「禁じられた遊び」「さんきゅう」「もうひとつの世界」といったストーリー漫画の短編が出てくると安心してしまいます。
しかもこれらは傑作でもあるため、先日の「東京最後の日」のように一冊の本として思い入れはないけど、やはり外せないコレクションの一つです。


俺の旅行はここで終わるのさ……
俺 決心したんだ ここでヒッピーになることにした!

アメリカに日本人のヒッピーが一人位いてもいいだろ……

ビザのことならそのうちなんとかなるさ とにかく俺にとって住みよい場所が見つかったんだ喜んでくれよ
俺 東京生まれだから今までは故郷が無かった訳だが
ここに住むと東京が故郷になるって訳だ
ふるさとは遠くにありて思うもの……さ

まかしといてくれ ヒッピーに言葉なんぞいらねえんだ
お互いに目とハートで話すんだ!

さんきゅう……ベリーマッチ



  1. 2009/06/13(土) 23:42:26|
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ETSUSHI ROCK JAM♪ 2009 (終了報告編)

前々から宣伝していた6月9日、ロックの日の
ETSUSHI ROCK JAM 2009
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ですが、無事に終了致しましたので今回は終了報告になります。

友人でもある新潟県長岡市出身のエツシホシノ氏に頼まれて出演者の準備中(転換中)にDJをやる事になった私。
しかしかける曲は前に書いたようないきさつで自由に何でもとはならず…ここでやっと公表すると、大槻ケンヂ(オーケン)縛りの選曲で、という事になりました。

当日は仕事終わって帰宅するとすぐに用意していたオーケン関連のCDを持ち、
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向かった会場が中野区東中野の東中野プリズントーキョー
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ギリギリの到着となったため、挨拶もそこそこにいきなりDJ機材の前に立ち、オープニング用に曲をかけました。
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もちろん、DJブースから全てのバンドを観てもいますので、私がかけた曲と合わせて記録に残しておきましょう。
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曲名(アーティスト名義「アルバム名」)という風に書いていきます。
自分の記録用なので、興味無いしとは気にしないでください。


Guru最終形(筋肉少女帯「新人」)


出演のトップはAN INNER RIOTでしたが、スミマセン…このしとだけ写真を撮れませんでした。


Intro - 大槻ケンヂと絶望少女達(大槻ケンヂと絶望少女達「かくれんぼか鬼ごっこよ」)
田園に死す’93(大槻ケンヂ「寺山修司トリビュート 失われたボールをもとめて」)
機械(筋肉少女帯「キラキラと輝くもの」)
デコイとクレーター(筋肉少女帯「月光蟲」)
天プラ(大槻ケンヂ-シングル)
夜歩く(筋肉少女帯「80年代の筋肉少女帯」)



THE KEATS
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ボヨヨンロック(まんが道-シングル)
オッパイマンの唄(大槻ケンヂ「対自核自己カヴァー」)
来たるべき世界(空手バカボン「ベスト」)
踊る赤ちゃん人間(大槻ケンヂと橘高文彦-シングル)



FULL&EMPTY
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コボちゃんグルー(おーつきけんじとエマニエル5-シングル)
海のトリトン(80年代の筋肉少女帯「ATOM KIDS Tribute to the king O.T.」)
電光合体レゴーマー(宮村優子「スペースケンカ番長」)



まちやゆき with 野島健太郎
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Invitation(特撮「初めての特撮 BEST vol.1」)
高木ブー伝説(筋肉少女帯「筋少の大水銀」)
氷の世界(筋肉少女帯-シングル)
くるくる少女(筋肉少女帯「UFOと恋人」)



中原チャーリー
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・・・・おおっ!彼は何度か一緒に呑んだ事があるガイなのですが歌を聴くのは初めてで、しかもその良さに感激!!


キノコパワー(筋肉少女帯「SISTER STRAWBERRY」)
オレンヂペニス(筋肉少女帯「ナゴムコレクション」)
あの素晴らしい愛をもう一度(空手バカボン「ナゴムコレクション」)



海月光
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バカボンと戦慄 -Staress&バカボンBlack(空手バカボン「ベスト」)
FIST OF FURY /Main Theme(「ドラゴン怒りの鉄拳」サントラ)
FIST OF FURY ~再生~(筋肉少女帯「ステーシーの美術」)
METAL DRAGON(BLUE-3 シングル)



日比谷カタン
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実は今回のイベントで個人的に一番の楽しみにしていたのが、この日比谷カタン氏。
激テクのギター弾き語りにして、面白すぎるMC、楽曲の、そしてキャラの良さ…これは今後もライブに通わなくてはなりません。

友人も含めて続々と記念撮影をお願いしちゃいました。
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ETSUSHI-ROCK28.jpgETSUSHI-ROCK29.jpg


ノゾミのなくならない世界(筋肉少女帯「レティクル座妄想」)
ネットで叩いてやる!(大正九年「[KYU-BOX.]」)
シティロマンス(人生「SUBSTANCE III」)



そして主催者・エツシホシノ氏の登場です!
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いつもはたった一人のステージですが、今回はゲストも数人連れてきてます。

これはエックス・ジャンプならぬ、I hate meジャンプ。
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プログレ・エディ(特撮「オムライザー」)
ロマンチスト(大槻ケンヂ「ONLY YOU」)
クレーター(食事のお礼) (有機生命体「マリリンとウミガメスープ」)
蜘蛛の糸~第二章~(筋肉少女帯「筋少MCAビクター在籍時 BEST&CULT」)
影法師(橘高文彦「NEVER ENDING STORY」)
サンフランシスコ10イヤーズ・アフター(筋肉少女帯「SAN FRANCISCO」)
とん平のヘイ・ユー・ブルース(大槻ケンヂ「猫対犬~オーケン・ソロベストR」)



…以上でイベント出演者と私がかけた曲の紹介を終わります。
今回は全てオーケンに何らかの関わりがある曲のみで選曲したわけですが…楽しかった。
私が中学生時代に出会ってからずっと愛し、影響受けちゃったオーケン。
もう20年近くも聴いているわけですが、オーケン物に関しては音楽以外にも例えばたくさん出ている本も新書版・文庫版共に初版帯付きで揃えてるし、大量の雑誌やビデオ、レコードもまだまだあります。
近年のも買っているのは、内容がどうこうではなくてもはや意地みたいな部分もありますが。

一応こだわって同じアルバムからは一曲のみとしてかけました(リクエスト受けたため2曲かけたアルバムもあります)が、まだまだレアなオーケンの参加作品、CDしかかけられなかったのでアナログのみの「ドリフター」、それに電車とかUNDERGROUND SEARCHLIEなんかもかけられなかったし、これはもう一晩中やらなきゃダメだと思いましたね。

あ、主催者の意向を重視してオーケン縛りとしたわけですが、主催者、そしてお客さんにオーケン好きが多いという話だったので…
若者ならどうせ筋肉少女帯を3,4枚とか持ってるだけで好きとか言っているのであろうと判断し、驚かせてやろう、そしてどんなリクエストにも対応できるようにと考えて凄い枚数のCDを持参したのです。
詳しい人がいて唯一持っていない、かつて抽選でプレゼントのみされた激レア曲「君よ!ポストウォーターで変われ!」をリクエストされたらどうしようなんて心配もしていたのですが、
…はい、どれをかけてもほぼ全くの無反応でした。

会場スタッフに『オーケン縛りでやってるのに「高木ブー伝説」も無反応なのは辛いですね』、とかって同情されている始末でしたよ。
もちろんメインはバンド達であり、その転換中の歓談タイムDJなわけですからそれでいいのですが、でもやっぱり少し淋しく孤独との戦いというのが現状でした。

でもでも!何と途中から来て、でかいカメラぶらさげた素敵なお姉さまが反応してくれて、聞けばギリギリあの時代に間に合ったかつてのナゴムギャルだと言うのです!!
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私のかける曲にも喜んでくれて、空手バカボンの話をしてリクエストもしてくれて…これは嬉しい。

このブログを見てもらえれば分かる通り、私がやる事なんてあくまで不特定少数を対象にしたモノばかりですし、自分がそれほどPOPな人間で無い事は分かっています。
だからこそ、その不特定少数である一人が反応してくれたのに喜びを感じ、音源をあれだけ持って行った甲斐がありました。
嗚呼、アナログ(ソノシート含む)も全部持参してもっと懐かしがらせてあげれば良かったな~。

アマチュアカメラマンとして活動もしているこのお姉さま、写真も撮ってくれました。
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こちらは主催者のエツシホシノ氏とですが…二人ともどこ見てるんだ。
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来てくれた友人達の一部。
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この右の男、平松伸二先生の名作「ブラック・エンジェルズ」ばりに胸のヤケドを作っています。
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出演者の皆様、お疲れさまでした。とても楽しませて頂きました。
また機会があれば、こんなイベントを楽しみたいと思います。
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  1. 2009/06/12(金) 23:06:09|
  2. 映画、音楽、将棋、等
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月刊漫画ガロ(74) 永島慎二 10 「東京最後の日」

今夜の永島慎二作品は、短編集"ダンさんコレクション"の5冊目「東京最後の日」(朝日ソノラマ刊)です。
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この「東京最後の日」こそ、私がまだ10代の時に初めて買った永島慎二作品にして、辛い日常を送っていた時に影響を受け、進む道の指針となった本…。
10編を収録した短編集ですが、どれもレベルが高くて個人的には「漫画家残酷物語」にも負けないほど好きで、宝物と言える一冊ですね。

1話目は表題作「東京最後の日」で、結婚したばかりの妻・女Bと二人暮らしをしている平凡なサラリーマンである男Aが、ちょうど一年後に大地震が起こって東京が壊滅する夢を見る話。
そう・・・夢なのですが、Aには正夢を見るクセがあったのです。つまりちょうど一年後には確実に東京は壊滅する。
そうと分かったAとBは、余命1年間をどう生きるか考え、徹底的に楽しむ事を決意するのです。
いろんな事を試しながら楽しんで時は過ぎて行きますが、あと二ヶ月になった所で"労働"が欲しくなって働き出したり…ラストのオチも面白いですが、一応は終末モノなのに全くSFっぽくない所はさすが永島慎二先生。

続く2作品は、私が特に愛してやまない作品です。

まず「アシスタント」は、主人公の清水谷偵紀が児童漫画家・北横路米丸のチーフアシスタントを務める男。
師匠の作品がテレビ化されて収入が良くなりましたが…仕事で忙しすぎて人間らしい生活とか、何かをゆっくり考える事も出来なくなっていて、胸のどこかに穴が開いているような音が聞こえてます。

思い出すのは、東北の水のみ百姓の長男として育ち、父親に殴られたり原稿やぶかれたりしながらもどうしても漫画家になりたくて
『とうちゃん わかってくれ おら百姓がきらいだなんて いっちゃいねえ
おら漫画家になりてえんだ なぐって気がすむものならいくらなぐられてもいい・・・・
でも頭がわるくなるとこまるから その前に東京へ行くことにした
だれがなんといっても 今のおらをとめることはできねえ
おら漫画家になるんだ 体に気をつけて心配しねえでくれ』
そう書置きして家出し、あてもなく出版社を訪ねて紹介された先生のうちへ向かうも、金が無くて中野までしか切符を買えなくて国分寺まで25時間も歩いた16歳の時の記憶。
あの時の自分を動かしていたのは何だったのか、あの時見た空の輝きは、今無くしてしまった物は…

次の「その周辺」も同傾向の作品で、今度は確実に永島慎二先生本人がモデルと思われる売れっ子漫画家が悩み、考える。
まだ幼い息子に人間に飼われるようになったノラ犬の話をして、自分の立場だったらこのまま人間に飼われるか、それとも鎖を切って自由になるかと質問します。
そして返ってきた答えは
『ぼくが犬だったら………そんなに考えないで 逃げるね!
そ そりゃきびしいけどさ…そのくらいのきびしさになれとかないと
先が思いやられるよ 生きていいてもしょうがないと思うね!』
というもので、収入は安定だけはしていた仕事をしながらも田舎でつまらない生活をしていた当時の私は、登場人物の漫画家と同じく考え、影響を受けまくったわけです。

それから「赤貧」「かやの中」「虹」「井上陽子の場合」「男と女」「マドンナの宝石」「マリン」と続く作品が、まさにどれも輝く名作。
ちょっとセンチメンタルすぎるこれらの作品を理解し、感動するには思春期に読む必要があるかもしれませんが…
私にとって好きすぎる作品ばかりなため、それぞれ語りたい事もありますがきりがなくなるので、平日の今夜はここまでにしておきましょう。


君にだけは…ぼくのこの気持 わかってもらえると思っていた……
人間 小さな頃 誰でもが1度や2度は思うことがあるだろう…あれなんだよ…
誰も知らない遠くへ行ってしまいたいと…
オレの場合…とくにそれが強かった…
夢は夢として…夢だけで終わらせたくなかった……



  1. 2009/06/10(水) 23:17:33|
  2. 月刊漫画ガロ
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月刊漫画ガロ(73) 永島慎二 9 「うらしま」

今夜の永島慎二作品は、短編集"ダンさんコレクション"の4冊目「うらしま」(朝日ソノラマ刊)です。
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これは『シリーズ民話』とも付いており、その名の通り民話を集めた短編集。
1968~1969年のガロと、1970年にはあの赤旗でもと、少しずつ描いていた民話のコミカライズなのですが、これがもう永島慎二先生のオリジナリティあふれる絵柄で、その個性から可愛さとか優しさなんかを際立たせているのだから嬉しいです。
永島先生は絵本も描いてますし、子供向けの絵を描くのも上手いですしね。

民話集なので話自体は古典であり、誰でも知っているものなのでここで説明する必要はないのですが…
表題作であり一話目の「うらしま」は、不幸な愛の話として描いた仕上がりになっていて、これが一番アレンジされているかもしれません。
セリフ少なく絵で表現する悲しみが、切なすぎる…

計12話のうち「草笛童子」の1話だけ、今や伝説の漫画誌であるぼくら(講談社刊)で載せた作品で、商業誌向けに描いている物でもありこれだけ絵柄が少年漫画風ですね。

残りのほとんどは子供の頃に読んだ民話そのままなのですが、ラストの「風っ子」だけは知らない話で(オリジナルでしょうか?)あり、意外なラストは教訓が強いのか難解なのか、ちょっと不思議な読後感を残す感じの名作です。


いつ ていしゅがもどるかも知れんゆうての
皆んながすすめたが一向に逃げんと 一人がんばっておったのによ……
ちょうど5年前の秋じゃった………
待ちきれずに死んじまっただよ………



  1. 2009/06/08(月) 23:32:33|
  2. 月刊漫画ガロ
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旅行・紀行・街(65) 東京都杉並区阿佐ヶ谷 6

今夜は東京都杉並区阿佐ヶ谷です。

前回紹介してから1ヶ月ちょっとしか経ってませんが…それに特に何があったわけでもないのですが、先週の5月26日には辛酸なめ子さまが"阿佐ヶ谷LOFT A"のイベントに出演していました。
私はその日どうしても行けなかったのですが、次の日のブログ「女一人マンション」にて『阿佐ヶ谷にて』のタイトルで"阿佐ヶ谷ゴールド街"に来たらしい事を書かれてました。
私の住居からわずか徒歩数分のゴールド街に、あの辛酸なめ子先生が!

そこでの記述で
『戦国武将の風船でできた鎧を発見。一瞬で斬り殺されてしまいます……』
とあり、写真も載っていました。

そんなのあったかと確認に行ったら、確かにありました。
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私は毎日のようにゴールド街通っているのに、この風船鎧は全くもってアウトオブ眼中だったのですね。

バルーン「戦国武笑~」…というのだそうです。
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ちゃんとかぶれるようになってましたので、頭だけ装着して『ボクちゃん直江兼続だ~い』とはしゃぎました。
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辛酸なめ子先生もコレ、かぶったのでしょうか。


ゴールド街といえば、その二階には店のオヤジもイイ名店"葉山房"
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どれも安くて美味く、量も多めで…
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次にスターロードです。
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まずは店が高円寺にあった時代からよく行ってた"最後の2$"
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店には渋いロックが流れ…つまみも美味い。
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店のオヤジさんはその風貌から沖縄出身の人かと思っていたのですが、実は東京の人。
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そして"大八"
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おなじみ"JANB JAMB"
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"木菟"(みみづく)。
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"四文屋"
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"和田屋"
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そして"忍び豚"
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バラ肉の豚しゃぶ、
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追加はロース肉で、〆には雑炊です。
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しかもここでは、店内にこんな癒し系のカワイ子ちゃんがいます。
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しかも2匹!!
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気に入られれば、隣りに座って酒のお供をしてくれますよ。
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バイバイ、チワワ。
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次はスターロードから移動して、
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次は初入店の"MAD HOG KITCHEN"へ。
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ここは以前、その名も"フリークス"というロックバーでして、店名にひかれて入店し、朝まで呑んだのは…まだ阿佐ヶ谷に住む前の、何年も前の記憶。
今は内装もすっかり様変わりして、曜日ごとに変わる店長(つまり7人の店長が存在する!)が切り盛りしているそうです。

なかなかレアな酒も取り揃えてありました。
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そしてそして!
壁画は韮澤靖先生の手による物になっているではないですか!!これは嬉しいサプライズです。
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店長は純粋真っ直ぐタイプのいい人で、また他のお客さん集団も全員友達(ファミリー)らしく、フレンドリーな空間。そのうち歌とギターの二人組みによる、ゆず風の演奏が始まって…
目がキラキラした善人ばかりの中に入っていると、何だか私だけ汚れた存在のような気がしてきました。


一番街にあるのは、韮澤靖先生のサイン入りフィギュアがズラッと並ぶラーメン屋"俺ん家"
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ビール呑んだ後はラーメンですが、メインの博多とんこつラーメン…
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その他にもいくつか食べてみました。
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すぐ近くには、おなじみの"大勝軒"
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次は駅前、Dila阿佐ヶ谷1Fにある安いパスタの店"スピガジェンマ(SPIGA GENNMA) 阿佐ヶ谷店"
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"松屋"
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ちょっと前に豚めしが320円に値下がりして、まぁわずか数十円下がっただけなのですが、まんまと行く回数がかなり増えた私…
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次は青梅街道まで移動して、南阿佐ヶ谷駅近くの有名店"萬福本舗"へ。
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まずはビールとチリビーンズ、
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ラーメンは名物のとんこつ、
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そして醤油(にぼしぶた)も食べてみました。
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こちらへ移転してから初めて行ってみたのは、"中華食堂 一番"
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"博多 鉄なべ餃子 なかよし"
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また阿佐ヶ谷駅の方へ戻り、"らーめん 一兆"
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パールセンターでは"せい家"
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"日高屋"
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私はファミリー向けなチェーン店が好きじゃなかったのに、このニラキムチが気に入って頻繁に行くようになっています。
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酒を一、二杯とニラキムチ。それからラーメン類を食べて帰宅するのです…
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"はなまるうどん"では間食程度に、105円のかけ小にトッピングを一つ付けて。
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久々に少し離れた場所にある中華料理の"海南記"にて一杯。
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タイ料理好きな私は、阿佐ヶ谷ではおなじみ3軒のタイ料理店へ今回も行きました。

まず"タイ屋台食堂 ダオタイ"
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"アジアンキッチン サワディー"
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そして"ピッキーヌ"でした。
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最後に…宅飲み。
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岡山県出身の友人がいた時にはピッタリの、この名作…横溝正史原作映画「八つ墓村」の上映ですよ!!
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おっ、多治見要蔵役の山崎努氏が32人殺しをする場面だ!
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それでは、今夜はサバラ。
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  1. 2009/06/07(日) 23:34:58|
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劇画(98) 川崎三枝子 1 滝沢解 4 「黒衣の女」

今日は6月6日・・・・666の悪魔の日ですね。こんな日にふさわしいのはこれでしょう。

滝沢解原作、川崎三枝子作画の「黒衣の女」(双葉社刊)。
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川崎三枝子先生はこのブログ初登場でしたので簡単に説明しますと、1949年生まれの鳥取県出身で、十代半ばで上京して…何と、佐藤まさあき先生のアシスタントになっています!
となると兄弟子には松森正先生がいたりして絵の勉強には良かったのでしょうが、何で十代女子が佐藤まさあき先生の元へ…
それが人生を決定付けてしまったのか、15歳にして少女漫画デビューするも、後に青年誌デビューして"劇画界の魔女"だとか呼ばれ、女性とは思えないほどエグイSex&Violence描写も満載な「姫」「妖あどろ」「首狩族」といった傑作を描くようになるのです。

そんな川崎三枝子先生の青年誌デビュー作品こそが、1971年の「黒衣の女」なのですね。
しかも原作は70年代の劇画シーンの立役者ながら、設定がいいかげんですぐ矛盾するのでも有名な(しかし圧倒的な力がある)…あの滝沢解先生。
見事に青年向け劇画家としても開花した川崎先生は、滝沢解原作に全く違和感無くなじんで、オカルト・エロ劇画の名作に仕上がりました。

話は読みきり連作方式で進んで、単行本は全2巻。
単行本の1,2巻それぞれに「愛の葬儀人」「愛の呪縛」なるサブタイトルも付いているのですが、さらに1話1話にも付けられたタイトルを見てみると、例えば
「降霊術(シッティング)」「宴(サバト)」「騒ぐ霊現象(ポルターガイストフェノメナ)」「20世紀黒魔術」「使い魔(ラルヴァ)」「血のロマンス」「吸血鬼ユリシーズ」「霊光(オーラ)」「走る魔女(ウィッチ・ストリーカー)」「魔女狩り」「ねむれ魔女よ」…等、ゴシック的でもあり666の悪魔の日にピッタリな感じじゃないですか。

話の内容はといえば"関東女子大学"の生徒であり、あまりにも美しい魔子が、魔子にふられて自殺した元恋人・佐伯の霊に苦しめられる、というもの。
魔子に近づく男は次々と呪い殺されていくのです。
『男は』と書きましたが、その通りで嫉妬深い佐伯の霊も同性愛(レズビアン)には寛大です。

いつも佐伯の霊に付きまとわれる、善良な美人の魔子…
というのは開始当初だけで、嫌な男を排除するのに霊を利用して殺させたり、エクトプラズムを吐いて人を襲ったり"使い魔"も使ったり、回を重ねるにつれてだんだん魔子自身が恐ろしい姿の魔女のようになってきましたよ。

いつもの通り滝沢解先生が飽きただけなのでしょうが、魔子が悪魔の子を妊娠したりもして…
自殺したただの情けない男の霊ではスケールが追いつかなくなり、途中から佐伯の霊の存在自体が無かった事になった感じです。
その代わり、もはや魔子は完全に魔女!

作品タイトルと対をなすような「白衣の女」と名付けられた話もあります。
これは南シナ海に不時着した飛行機の生存者達が織り成す、カニバリズムネタのヤバイ話。
当然そこに魔子も乗っていて、生き延びるために先に死んだ犠牲者の肉を食べるとなった時に
『焼きかげんはレアでおねがいするわ』
なんて言ってます。
その後も展開も凄まじい事になるのですが…とにかく、決して自分は人肉に手を付けようとしない信心深いシスターを地獄に落とすのです。

それから満月の夜に変身してしまう狼男…じゃない、普段は美人で狼女のメイと仲間になり、あれ?前に一度出たけど死んだはずの吸血女の李白麗も仲間になってます。
一応普段は美女の姿をしながらも、モンスターである三人が共に行動するって…もう最初と全然別物になっていますね。

それからメイが人間の銃弾に倒れて、その復讐のために狼を使って警官30人を食い殺させた魔子と白麗は、今までの殺人もいくつかばれたようで警官隊に包囲され、撃たれてしまいますが…
悪魔の手先に冷凍保存され、
ねむれ魔女よ 氷に閉ざされた棺の中で 百年も千年も一万年でも……
今日の死者は明日の生者 いつの日にか再び訪れる魔女の時代
その日のためにグッスリと眠りたまえ 魔女たちよ…………

と、物語の幕を閉じてしまいました。

インテリの滝沢解先生らしく、それぞれの話で文学者や哲学者の引用を使ったオープニングもカッコいいし、『黒魔術は一つの生き方であり 自己実現(テーゼ)である』とか大げさに説明した後で話の最後で魔子に『黒魔術なんてサーカス団が考え出したイカサマだよ!』と笑いものにさせたり…
そもそも話がメチャクチャな破壊の作風に川崎三枝子先生の繊細な劇画。いいですね、とっても。
同コンビの作品としては、他にトンデモなロック劇画「炎のクイーン」がお薦めです。


ウフフフ……
無理でしょうね 死霊があたしを護ってくれてるから
そうよ あたしは死人に愛されて生きているのよ
死人に食べさせてもらってるのよ!
生きてる奴なんかあてになるもんか!



  1. 2009/06/06(土) 06:06:06|
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月刊漫画ガロ(72) 永島慎二 8 「はだしのブン」

今夜の永島慎二作品は、「はだしのブン」(朝日ソノラマ刊)です。
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1971年に週刊少年サンデー(小学館刊)にて連載された作品で、単行本は全2巻。

わずか一文字違いのタイトルで中沢啓治先生による、あの大傑作「はだしのゲン」があり、絵を見ないと間違える方もいるかもしれませんが…その内容は似ても似つかないので安心してください。ちなみに、永島先生の本作の方がずっと早く誕生しています。

他の永島慎二作品よりも児童向けを意識して描かれた愛情いっぱいの名作ですが、しかし永島先生は甘くないのです。
本校と分教場(分校)の、つまりは人間の差別問題を描き、その対立によって子供達から死人まで出てしまいますから…

舞台となるのは東京から北へ百キロほど離れた田舎の農村である、かげとこケ原の柿村。
走るのが好きで、嬉しい時も悲しい時も思いっきり野山を走るはだしの小学生・ブンが主人公ですが、他の分教場の児童達全員にちゃんと名前も個性もあるのだから凄い。

分教場の児童達を山ザルと馬鹿にし続ける本校と、少人数ながらそれに抵抗する分教場の対立は小学生ながら棒とか使っての殴り合いから…肥溜めに落としたり、監禁して馬糞を喰わせたりもあり、児童向けに描いた絵柄じゃ無かったらちょっとヤバイ内容でもありますね。
そして全校あげての大決戦では、分教場で一番の上級生(6年生)であるデベソの一郎が命を落とすのです。

しかし本校で一番体がでかいジャイアントウスラなる奴がいるのですが、こいつはどもりだし、その白痴っぷりもヤバイ…

とにかく一郎を亡くして失意の分教場児童達のもとに、本校と合同での運動会の誘いが来ました。
それに出場して本校を倒す事を誓う分教場の子供は厳しい練習を繰り返し、ついに迎えた決戦!
これはもう、読者は大人子供の区別なく手に汗にぎりながら分教場の児童達を応援してしまうでしょう。

圧倒的な走る力を見せ付けるブンでしたが、町の人々の噂話がきっかけとなってここで初めて自分の親について教えられます。
ブンの記憶にない父親の名前は、立原文。何と…人殺しだったのです。
その殺しも差別問題に絡んだ、どうしてもやらなくてはいけないと思い込んでしまった行為だったのかもしれませんが、児童漫画の姿を借りたこの作品で、ここへきてこんなディープなネタが出てくるのだから驚きます。
その事実を知ったブンは、泣くかわりに力のかぎり走る決意を強め、そして迎える大団円!
最後まで見せ続けるその根性は、感動で胸を打ちますよ。


全2巻の下巻の方にはさらに2編の短編が収録されてます。
それが「とおりゃんせ」と、そしてまた"シリーズ黄色い涙"の第3部である「つきにつかれた男」
このどちらも高レベルなストーリーとメッセージ性、永島慎二作品なんだから当然ながら絵も素晴らしく、多くの方に読んでもらいたい作品でした。


な、なぜなんだ!! なぜ、おれたちが山ザルなんだ!! 同じ人間じゃないのかよ!!
本校のものといったいどこがちがうっていうんだ!? え、いってみろ!!

くさかったらばかにしてもいいのか…え、おまえたちがさきに、人をからかったりバカにしたんだぞ!!
あやまるのは、そっちのほうなんだ!!



  1. 2009/06/04(木) 23:59:00|
  2. 月刊漫画ガロ
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月刊漫画ガロ(71) 永島慎二 7 「四畳半の物語」

今夜の永島慎二作品は、「四畳半の物語」(朝日ソノラマ刊)です。
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この単行本の約半分が表題作「四畳半の物語」という中編で、1971年にガロで掲載された作品になっています。

胃癌のため四畳半の部屋でただ死を待って寝ていた三四郎の所へ強盗の助六が押し入り、貧乏人の部屋からその強盗が盗んでいった物は…
コオリ一パイの童話と散文詩の原稿でした。

それを読んだ強盗が後日再び現れて、弟子入りをせがんで、
『あっしは この2日間一歩も外に出ず このぬすましてもらった原稿を読みふけっていたんだ…
…おもしろかった…!
なんというかコオリ一パイの原稿には人間が人間であることと生きるために 遠くはるかにすて去った恥の心がぎっしりだ
あっぢは正直…泣けちまった!
はかなく なんとも悲しく それなのにへんなぬくもりが……心につたわる
あっしは何かを読んでこんなに感動したことは…ない!』

などと言い、思いつく限りの献身的な無償の愛を捧げるのです。
三四郎は自分の病気を治せる金を出してもらえるというのにそれを断って残り短い生命を楽しむ事に決め、それから助六の娘・小夜と三四郎が恋仲になったあげくに迎える意外な悲劇!
何とも胸を打つ傑作ではないですか…

それから続く4編の短編も東京の貧乏生活感があふれる「あつい室」、友情と裏切りを描きながら人間性や生きる事を考えさせる「トコトホの丘」、そして"シリーズ黄色い涙"の第3部である「ラ・ジョローナ」「馬鹿狩り」という傑作が収録されているのです。

「ラ・ジョローナ」という言葉の意味は全く別の作品である「四畳半の物語」の中で
『泣き女って意味らしい………
メキシコ南部の民謡で作者不明のワルツさ
とても悲しい恋の物語でね 河に身をなげて死んだ娘がいて
夜になるとその河の中から娘の泣き声が聞こえてくるって唄なんだ……』

と三四郎が説明してくれています。
つまりその唄の日本人…それも悩み苦しむ若者版であるのですが、あまりにも美しすぎる。

とにかくこの「四畳半の物語」に収録されている永島慎二作品に共通する特徴としては、センチメントすぎる話ばかりという所でしょうか。
これをいいと思うかどうかは貴方次第でしょうが、私はこの斬新なコマ割り一つにも将棋の手のように一つ一つ意味があって、こうじゃなきゃいけないんだなんて考えながら読み込んだその昔を思い出しています。


よーく考えてみると金があって美人の女房がいて……友達がいる…するとな……
べつにとりたてて やることなんて、ねえもんなんだ……
とりあえず腹ごしらえしてから相談しようってことで…
すきやき食ってた訳だ わかるかお前に!

なるほどな そういわれてみりゃあ、今の日本で、
貴重な金を使ってほんとに楽しませてくれるところなんて……なかったな

きたねえ四畳半だけど、こうしているとな、今まで感じたことのなかった、
あたたかさがここにはあるんだ



  1. 2009/06/02(火) 23:49:32|
  2. 月刊漫画ガロ
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ETSUSHI ROCK JAM♪ 2009 (宣伝編 2)

6月に入りました。

「ココ」でもお報せした通り、いよいよ今月の9日は私もDJとして参加する、
ETSUSHI ROCK JAM♪ 2009
ですね!!
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繰り返しになりますが、会場は東京都中野区東中野の東中野プリズントーキョーで、出演は
AN INNER RIOT
THE KEATS
FULL&EMPTY
まちやゆき with 野島健太郎
中原チャーリー
海月光
日比谷カタン
エツシホシノ
です。

この素晴らしいアーティスト達の、準備している間(転換中)に曲をかけるのが私の使命なのですが、という事は裏方ながら10分×7回でしょうか、時間的には一番長い事になります。

料金は前売1500円で当日2000円ですが、このブログを読んでくる方は『大悟への道』、という名前を出して頂ければ当日でも前売と同じ1500円でOKです。
きっと楽しい夜になる事でしょうから、是非とも6月9日(火)は来てみてくださいね。

今夜の写真はエツシホシノファンの集い、よりです。
ETSUSHI-ROCK7.jpgETSUSHI-ROCK8.jpg
ETSUSHI-ROCK9.jpgETSUSHI-ROCK10.jpg

それでは、当日はよろしくお願いします。
  1. 2009/06/01(月) 23:32:00|
  2. 映画、音楽、将棋、等
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プロフィール

BRUCE

Author:BRUCE
BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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