大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

梶原一騎(46) 辻なおき 2 「タイガーマスク」 2

しろいマットの ジャングルに
きょうも あらしが吹きあれる
ルール無用の 悪党に
正義のパンチを ぶちかませ
ゆけ ゆけ タイガー(タイガー) タイガー マスク



…はい、こんばんは。今夜は梶原一騎原作、辻なおき画、による「タイガーマスク」(講談社刊)紹介の続きです。
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男の中の男、伊達直人=タイガーマスクの生き様を描いた名作です。
前回でタイガーマスクが第二の必殺技、フジヤマ・タイガー・ブリーカーを習得した所まで書きましたが、さらにあのUSチャンピオンにして千の顔を持つ男、ミル・マスカラスと引分けた上で凱旋帰国するタイガー。
孤児院"ちびっこハウス"の子供達…特に健太(ちなみに彼のフルネームは最後まで不明のままでした)は大喜びですが、いつも心配しているのはここの先生でヒロインのルリ子

タイガーマスクが帰国すると、ちびっこハウスにも伊達直人が現れる。それでも正体に気づいているのはルリ子だけなのが寂しいものですが、伊達直人自身も金持ちのバカ息子を演じて自らバカにされるように嘘を付く。
ルリ子は思います、
『うそ!……でも うつくしいうそ……
 あいてにおんきせがましくない愛こそ この世でいちばんうつくしい愛なんだわ
 なみだがでるほど うつくしい愛……』

…と。

さて、日本に戻って早速アントニオ猪木とタッグを組んで戦ったザ・アウトローを相手にフジヤマ・タイガー・ブリーカーをお披露目(技の名前が決まったのは、実はこの時)。
続いて日本プロレス界に挑戦してきた黒い魔人、ボボ・ブラジルを倒したタイガーマスクですが、負けたボボ・ブラジルは自ら有望な者を選んで少年時代から鍛えた、秘密兵器のブラックVを呼んでタイガーマスクに復讐する事を決めました。
このブラックV…ボボ・ブラジルによる白人レスラー皆殺し復讐計画の切り札で、さしものタイガーマスクも死を覚悟したほどの強敵です。ジャイアント馬場による特訓で敵の『V式ミサイル・ヘッド・バット』をかわし、背骨を折り曲げてとどめをさすウルトラタイガーブリーカーが効かないタコのような軟体にも勝つ方法を見出し、執念の勝利。

タイガーマスクは以前に『ふくめんワールド=リーグ戦』を制して覆面世界チャンピオンになっていましたが、そのタイトルをNWA(国際プロレス連盟)が正式な物と認めたため、タイガーは追われる立場となって世界中の一流プロレスラーの挑戦を受け続ける事になります。
その第一弾がシンシン刑務所から脱獄してきたという触れ込みで囚人服のザ・コンビクト。今までこの作品で登場する実在レスラーは、タイガーと戦っても脇役的で地味な勝負が多かったのですが、こいつだけは本物の強敵として長々と登場し、日本史上初のチェーン・デス・マッチで決着を付けるのでした。
そして、その会場には久々に"虎の穴"の使者、ミスターXの姿が…

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ところでここへ来て伊達直人は新たな夢を構想し、もっともっと大金を稼ぐ必要に迫られるのですが、それは富士のすそ野あたりに日本中のみなしご(孤児)達のために"みなしごランド"を作り上げる事。
遊園地として最高の設備を備えるのはもちろん、両親役の人々も用意して家庭的ムードを楽しめて、体育館や文化施設も充実させるそうです。でもそれって、みなしご以外の子供達は入れてもらえないのでしょうか。

タイガーマスクの持つチャンピオンベルトを狙って覆面レスラー達が次々と現れるので、チャンピオンである限りタイトルマッチを続けてお金を稼ぐには絶好の機会。また個性豊かなゲテモノ系の奴らばかりが次々と現れるのですが、やはり荒唐無稽な戦いの方が面白い。しかもここからはリングにも趣向を凝らした『覆面デスマッチシリーズ』の始まりで…
ザ・ピラニアンとのプール・デス・マッチ、デビル・スパイダー(悪魔の毒ぐも)とのスパイダー・ネスト・デス・マッチ、ゴルゴダ・クロスとのゴルゴダ・クロス・デス・マッチ。リングがゴルゴダの丘になる、ゴルゴダ・クロスとの対戦前に、ルリ子はちびっこハウスの皆に14ページもかけてキリストの物語を聞かせた上で、キリストと伊達直人を重ね合わせるのです。

ここまで命がけの死闘をした所で残酷すぎると非難され、警察にも呼び出されて危険なデス・マッチはやれなくなりました。テレビでの試合中継は打ち切られて、次のユニバーサル・マスクとは当たり前のワイヤー・デス・マッチでは客の入りも悪いため会場代にもならず赤字…と、敵と戦う以外の苦労も見せるタイガーマスク。
会場もちっぽけな区立体育館になってジキル・アンド・ハイドと戦い、次は小さな会場すら許されず会場に作ったリングでバイキング・キッドと対決。

そして次がいよいよ虎の穴の刺客、ミラクル3!今まで虎の穴の卒業生でも一番の優等生はタイガーマスクだったのですが、それを超えた最高のレスラー。
ミラクル3の『3』は力、技、反則というプロレスの三大要素の事で、その全てで超一流というかつてない三拍子揃った選手に、何とタイガーマスクが敗北してチャンピオンベルトが奪われます!

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ついに敗れたタイガーマスクにとどめを刺さずに去った虎の穴…つまりミスターXとミラクル3。
伊達直人は戦いの連続から負けて初めて人並みの生活が戻るという皮肉な事になりましたが、伊豆の奥地の温泉で湯治していると、孤児院の後輩でタイガーマスクの付き人をしている大岩鉄平がテレビで『ハウスの子達が孤児の悲しい運命に負けた時に負けっ放しにならぬよう、今こそ七転び八起きの根性を教えてやってくれ』と呼びかけました。
思い直した伊達直人は再び特訓を始めるのですが、その場所は富士のすそ野、つまり"みなしごランド"建設予定地。既に覆面デスマッチシリーズのファイトマネーをつぎ込んで土地も一部ながら買い、巨大なシンボルの『猛虎の像』は着工されています。その像の姿はタイガーマスク…自分じゃないですか!ここは伊達直人の姿じゃないにしろタイガーマスクが作った施設という事を明かして運営するつもりなのでしょうか。

タイガーマスクはサイクロン・ガストンを倒して再びミラクル3の覆面世界チャンピオンへ挑戦する資格を得ると、猛スピードで突っ込んでくる車をブリッジでかわし後輪をつかんで逆落としにする特訓を繰り返し…
ついに第三の必殺技タイガーVの完成!ミラクル3の秘密も暴いて再び王座につきました。
となると失敗を重ねてもはや処刑されるしかないミスターXでしたが、何と健太をさらってアルプス山中にある虎の穴本部まで連れ帰り、ここで助けに来たタイガーマスクを迎え撃つ。この敵地にて、ジャイアント馬場、アントニオ猪木、大木金太郎グレート小鹿上田馬之助らも参戦して今まで最高のスケールでついに虎の穴との決着です!

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虎の穴壊滅以降も、物語はまだまだあります。
次の敵はタイガーマスクと体格も声もそっくりな、にせタイガーマスク!しかもこいつは『黄色い悪魔』時代の反則戦法で相手をこっぴどく痛めつけるためにタイガーマスクの築き上げてきた人気や信用は地に落ちる。
本物のタイガーマスクがあいつは偽者だと申し開きしようにも、ジャイアント馬場達ですら素顔を知らないわけで、証明する術がない!
『感謝をあてにせぬ愛こそ まことの愛と信じ ひたすら孤独に仮面のかげで戦いつづけているうちに・・・・
 おれは・・・・「顔」のない男になっていた!
 ああ自分が自分であることをしめす手段がない・・・・これほどの恐怖が 孤独地獄がまたとあろうか!』

人間とは、実在するとは、そしてアイデンティティーとはどういう事か問題提起する、にせタイガーマスク編です。

アメリカに乗り込みんで偽者と戦う所までは行きますが、勝った方が本物、つまり負けたら自分が偽者になるというとんでもない条件でラスベガスにて行うギャンブル・デスマッチ。また凄い仕掛けを考えるものですが、この血まみれの一戦はタイガーマスクは禁じていた反則で応えて反撃し、ついに勝利。
ちなみに正体は虎の穴時代の先輩であり、虎の穴は滅んだわけではないと言います。ファンが血と残酷さを要求するかぎり生き続ける、と。

結局は残虐な反則を使う悪役に逆戻りしてしまったタイガーマスクは、ラスベガスにとどまって『悪役ワールド・リーグ戦』に参加させられまする。
もちろん反則自由のデスマッチですが、この大会は参加者が実在レスラーばかり。虎の穴のバケモノ達を軒並み倒したタイガーにとって実在選手ごとき楽勝のように思えます。しかも、ここで最大の敵がディック・ザ・ブルーザーキラー・コワルスキー。彼らは過去にも登場していてやられ役だったのに、作者も忘れていたのでしょうか…ラスト近くなって今更強敵として出てきてしまいました。

ミル・マスカラスの弟であるエル・サイケデリコに5カウント内の反則はルールで認められているし、何より反則技も才能であり超一流となれば正統テクニック並みに難しい芸術だと助言されて『気づき』を得たタイガーマスクは、ルー・テーズのような偉大な王者、オール・ラウンドのプロレス完成を目指してまた強くなりました。そしてコワルスキーにも勝って優勝。
ちなみにこのラスベガスでは健太に代わりに、靴屋で働く黒人少年・ソニーを助けます。今度はみなしごではなく、黒人という被差別者でプロレス会場で隣の白人紳士に『黒んぼうのくせに なれなれしくもけがらわしいやつだ!』なんて酷い差別発言をされたりしていますが、彼らのためにタイガーマスクはまた強くなる。

あと今さら特筆すべき事でもないかもしれませんが一応触れておくと、「タイガーマスク」の世界におけるプロレスは全てガチンコ対決として描かれています。特にタイガーの戦いは命がけの殺し合いみたいなのも多い。プロレス界における『台本』の存在なんて、少なくとも当時の少年読者は知らなかったのでしょうね。

さて、この「タイガーマスク」における最後の試合の相手はドリー・ファンク・ジュニア。NWA世界ヘビー級のタイトルマッチです!
あと一歩の所でベルトは奪えなかったものの、大阪で行われるリターンマッチで決めてくれるはずでありましょう。しかし…その勝負の直前に、伊達直人をとてつもない悲劇が襲います!
ダンプカーにひかれそうになった子供を助けて身代わりではねられて、あっけなく死ぬのです。あれだけ鍛えて超人となっていた体が、何で今さら車ごときに?
唐突に主人公を殺して連載終了、これは人気なくなって打ち切りとなる漫画が使うような安易な手だし、みなしごランドも建設途中。最後の力でポケットに入っていたタイガーマスクの覆面を川へ投げ捨てて、タイガーマスクは正体を誰にも告白出来ないままこの世から姿を消すこの悲しいラストでした。

最後に一冊、関連する解説本というか読み物をお薦めしましょう。河崎実「タイガーマスクに土下座しろ!」(風塵社刊)です。
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これがタイガーマスク愛と情熱にあふれる良書で、TVアニメの方も含めて面白い登場人物や場面の紹介その他が有り、さらに漫画を描いた辻なおき先生と原作の梶原一騎夫人である高森篤子さんへのインタビューも決行しています!
それ以上に衝撃的だったのは、次号から新連載という時に描かれた予告ページが載っているのですが、その段階でまだタイガーマスクのデザインが全然違い、しかも可愛くて可笑しすぎる事!このデザインで本当に進んでいたら、これほどの名作にはなってなかったかもしれませんね。


その覆面をはいだところで タイガーの心まで征服はできん!
タイガー・マスクの偉大さは もちろんその肉体の強さにあるっ
しかし ほんとうの偉大さは その神にも近い かぎりなき愛だ!



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  1. 2013/04/30(火) 23:59:59|
  2. 梶原一騎
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梶原一騎(45) 辻なおき 1 「タイガーマスク」 1

梶原一騎原作、辻なおき画、による「タイガーマスク」(講談社刊)です。
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梶原一騎原作でプロレスを主題に扱った作品は数ありますが、中でも「タイガーマスク」は最も有名な作品ですね。
ここで作画を担当した辻なおき先生は1935年生まれの京都府出身で、旧制中学に上がる前にあの「チャンピオン太」「ハリス無段」などの漫画家であり、竜の子プロダクション(タツノコプロ)を設立した吉田竜夫が家の前に引っ越してきた事から共にまんが道を歩んだ方です。
1954年に「魔王の目」でデビューし、他にも「ジャイアント台風」「0戦仮面」などで梶原先生と組んでいる方ですが、代表作はやはり今作。アニメ化もされて大ヒットし、漫画の主人公が実在のプロレス界にも登場するメディアミックス手法で社会現象にまでなりました。
1968年から1971年にかけて、ぼくら週刊ぼくらマガジン週刊少年マガジンと講談社の漫画雑誌を移りながら連載され、単行本は全14巻。

全米のプロレス界に突然現れたのは虎のマスクをかぶったレスラー、タイガーマスク。彼は『黄色い悪魔』と呼ばれ、残虐な反則技で恐れられていました。
正体は日本人だと判明したタイガーマスクが日本へ降り立つと、"日本プロレス協会"へ乗り込んでゆく…
ちなみにこの時の日本プロレスは力道山が設立した団体で、作中に出てくる日本のプロレス団体はこれ一つ。まだ全日本プロレスとか新日本プロレスに分裂する前なのでジャイアント馬場がエースであり、アントニオ猪木らとも共に行動していた時代です。そういった実在のレスラー達も重要な登場人物として活躍しています。

読者はタイガーマスクの正体もすぐに分かるのですが、ある孤児院が借金をかかえて解散し、別の孤児院へ引き取られる日に上野動物園の虎を見て強くなる事を誓い雲隠れした少年・伊達直人でした。
その時の孤児院経営者の子供達が若月先生と、その妹でヒロインのルリ子。彼らは大人になって再建した孤児院"ちびっこハウス"を経営しているのですが、やはり経営が厳しく手放さなくてはならない時に…10年ぶりに帰ってきた伊達直人が大金を出して救うのです。
伊達直人は雲隠れした日に悪役レスラー養成機関"虎の穴"からスカウトされており、10年間の地獄の特訓を受けさせられた上で卒業し、悪役レスラーのタイガーマスクとして命がけのプロレスで稼いでいたお金の全てではありますが、それもルリ子らが負担にならないように『親戚の遺産ががっぽり入ったので自分にはほんの小遣い程度』だと見栄を張り、ひ弱でキザな人間という皮をかぶって寄付するのです。

虎の穴は出身レスラーにファイトマネーの半額を一生に渡り上納金として支払わせる事で儲けているらしいのですが、膨大な人手と資金をかけ10年計画でレスラーを養成して、それで元が取れるのでしょうか…
『5年半が過ぎた頃には三分の二が死に、残りの半分がかたわになった』という訓練も漫画的なので、まぁそんな事は気にしなくて良いのでしょうが。さらに生き残った者への訓練が、さらにすさまじい。ほとんど訓練で全滅する勢いじゃないですか!
それでも生き残った伊達直人は、鬼教官に『虎だ、お前は虎になるのだ』と言われますが、これは同じ梶原一騎原作の「あしたのジョー」における『たて…立て…! 立つんだジョー!』くらい有名な台詞で色々な所に使われていますね。

虎の穴へ上納金を支払っていた伊達直人=タイガーマスクですが、ちびっこハウスを救うためには半額の手取り分では足りなくなり、また常に残虐非道な悪役レスリングだけをやらなくてはならない掟も子供達にフェア・プレーの精神を教えるため破り、正統派スタイルへ転向。
タイガー、つまり虎の穴が組織の名前を与えたほどの優等生だったタイガーマスクですが、ついに裏切り者とみなされ、虎の穴の幹部・ミスターXが次々と刺客を送り…それを命がけで迎え撃ち、生きている限り孤児(みなしご)達に尽くす、というのが本編の大筋。
ちなみに偉大な元プロ野球選手の野茂英雄投手が「タイガーマスク」の大ファンらしいですね。みうらじゅん先生が雑誌(ナンバー)の不定期連載『巡礼の旅』シリーズでタイガーマスク巡礼した時に載せた"虎の穴のシンボル像"を欲しがって連絡し、譲り受けたというエピソードがあります。

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ポポ・アフリカらの強敵を残酷な反則技で倒していたタイガーマスクでしたが、虎の穴から送られた最初の刺客はブラック・パイソン。『黒いニシキヘビ』の名を持つ彼は手刀一発で虎を殺し、二人を殺している必殺技のパイソン締めを持つ実力者ですが、ちびっこハウスのわんぱく少年・健太が見ている事が分かると正攻法レスリングで勝利しました。
続いては獣人ゴリラマン。ジャングルでマウンテンゴリラに育てられた人間を虎の穴がレスラーに仕立て上げた奴で、巨体も凄いし獣すぎる強敵でしたが、ジャイアント馬場による助けで勝利。

また九州の小倉へ巡業に行った時に訪れた"希望の家"という孤児院の、あまりに貧しい実体を目撃。その中でさらにめくらの少女を発見し、今までちびっこハウスだけを幸せにして喜んでいた自分の思い上がりを反省するのです。
そのために高い賞金がかかった『ふくめんワールド=リーグ戦』への参加を決意します。リーグ戦という形式を取りながらも、参加レスラーは全員が虎の穴からの刺客ばかりで、つまり実際はタイガーマスクを殺すために仕組まれた大会と知りつつ、しかもジャイアント馬場らを裏切った形になりファン達に恨まれながら。
『ほめてもらえぬ正義もある だれにもしられぬまごころもある しかしやはりさみしい つらい!
 だが おれはしんずる道をいくのだ!あのめくらの少女のために……めぐまれぬ全国の孤児たちのために……』


出てくる覆面レスラー達もギミック満載でゲテモノ的な奴らばかりなので、そのキャラクターを見ていくのが楽しい部分でもあります。
ミスター・ノーザ・ドラキュラスカル・スターミスター・シャドウキングサタンゴールデン・マスクエジプトミイラザ・ライオンマン
ルール無用、反則自由の殺し合いが続くのですが、どいつもこいつも見た目と反則ネタが奇抜すぎて凄い!ちなみに覆面を剥ぐと正体は虎の穴で共に訓練した仲間やコーチ、ついには総監督も現れました。

ふくめんワールド=リーグ戦を制し、無事にいくつかの孤児院へ寄付した伊達直人。もちろん、めくらの少女の手術も成功しています。
彼は救われた孤児達には神様のように思われますが、自分の素性は一切明かさない本当に善意のみの行動ですよね。まぁ、自己満足のためという見方は出来ますが…命がけで稼いだお金をほぼ全て使い、しかもその事を誰にも知らせないので名誉にもならず褒められる事もない、この伊達直人こそが男の中の男であると私は少年時代から思っていました。姿を現して寄付しているちびっこハウスですら、金持ちのバカ息子という触れ込みで感謝されるよりバカにされるように自ら仕向けていましたからね。
記憶に新しい所では東日本大震災が起きて、この日本で善意の嵐ともいうべき現象が起こりましたね。寄付寄付、ボランティアボランティアって騒いでましたが、多くの企業や有名人が寄付していましたが、その事を『宣伝』するのが伊達直人と大きく違う。普通の社会人でも、今はブログやらツイッターなんかで公表していい人だと思われようとしているわけでしょう。私は寄付するならその事は誰にも言わない。その伊達直人の行為に感動し、そうすべきだと教えてもらったのですから。

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虎の穴で悪役ファイトしか練習してこなかった伊達直人(タイガーマスク)はまだそこから抜けきれず、正攻法で技のプロレスをやるには力が足りない。壁に突き当たった彼は独自の必殺技を開眼すべく、北海道の大雪山へこもって命がけの特訓。
冬眠せずに凶暴化している野生のヒグマに襲われつつも(!)、ついに手にした必殺技は、ウルトラ・タイガー・ドロップ!!
これを得て、次の強敵である南米のタッグチャンピオン、アポロン兄弟と反則抜きで戦うのです。

続いては『全アジアプロレス王座決定戦』が開催されます。馬場と猪木は既に持っている世界的なインターナショナル・タッグの王座防衛戦があって参加出来ず、一本足原爆頭突きの大木金太郎は母国の韓国代表で金一(キムイル)として参加する…となるとそうです、我らが日本代表はタイガーマスク!
アメリカやヨーロッパと違って謎に包まれたアジアのプロレス界へ戦いを挑み、インドに旅立つのでした。

タイ、台湾、フィリピン、パキスタン、ベトナム、シンガポール、韓国、そして日本と開催国のインド。これらの国々から集まったレスラー達がこれまたゲテモノ揃いですが、さらに最強の敵として名前が『?』で国籍不明の怪人。
インド代表なんて何と幻の雪男だと思われる奴だったり、ウルトラ・タイガー・ドロップが『?』に破られたりしましたが、謎につつまれたこの大会も無事にタイガーマスク優勝で幕を閉じるのでした。

帰国したタイガーマスクの前に立ちはだかるのは久々に虎の穴からの刺客。二千種類の反則技を持つ、初めてタイガーも反則でかなわないと思った…ザ・レッド・デスマスク(赤き死の仮面)です!
アメリカでも彼がリングに現れるとその州のその町のプロレス・ブームはたちまち死に絶えると言われ恐れられている悪魔。風貌も性格も人間というより怪獣に近いです。
ウルトラ・タイガー・ドロップを失ったタイガーマスクが第二の必殺技も得る前に戦って勝ち目は無いと思われましたが、勝ちました。しかし敵を超える大反則の残虐ファイトでかつての大悪役・黄色い悪魔に逆戻りし、プロレス史上最も陰惨な結末を迎えたために、去ってしまったタイガー。

次なる舞台は何とフランスはパリ!その地下プロレスです。
地下プロレスも梶原一騎作品では再三登場するし、著者曰く実際にアメリカとフランスの一部で行われているらしいのですが、表舞台のプロレスと大きく違うのはレスラーがどちらか死ぬか、かたわになるまで地獄のルールの下で戦い抜く事。
そこに飛び込んだタイガーマスクはザ・マップマン(地図男)ザ・ジャングル・キングといった敵を倒した上で、ここの帝王ミスター・カミカゼと戦うのです。
覆面をしているカミカゼの正体は日本の空手界で並ぶ者のいない達人だったがある事情から地下プロレスに流れてきた男。そんな空手家を梶原一騎先生が描く以上はマス大山こと大山倍達総裁をモデルにしていたのでしょうが、そのマス大山を主人公にした「空手バカ一代」でも同じパリの地下プロレスへ流れるエピソードがあります。つまりタイガーマスクVSマス大山の対決!?空手家は本名が出ない設定なのもにくい!

ここではもちろん主人公側、つまりタイガーマスクが勝利します。
そして、この地下プロレス編の大きな収穫は、タイガーマスクが第二の必殺技、フジヤマ・タイガー・ブリーカーが生まれた事!
この後もタイガーマスクの前には強いライバルが現れ、特訓の末に必殺技を編み出しては立ち向かっていく少年漫画手法が続きますが、それに加えて孤児達との絡みでドラマを作り、タイガー自身の苦悩、教訓も織り込まれた傑作となっています。
続きは、また次回。


健太くん……かっこよさばかりに目をうばわれず……
それまでタイガー・マスクが じっとじっと・・・
マントの中でたえしのんだ時間をかんがえることだわ
どんなにくるしかったか……それをこえてかっこよさがあるのよ



  1. 2013/04/28(日) 23:00:00|
  2. 梶原一騎
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梶原一騎(44) かざま鋭二 1 「朝焼けの祈り」

梶原一騎原作、かざま鋭二画、による「朝焼けの祈り」(学習研究社刊)です。
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かざま鋭二先生は今までこのブログで紹介した事が無かったですね。1947年生まれの東京都出身で、他にも梶原一騎原作では「朝日の恋人」(→「太陽の恋人」「夕日の恋人」)や「青春山脈」「さらばサザンクロス」等を手がけている方であり、雁屋哲原作の「海商王」も有名でしょうか。
師匠も川崎のぼる先生、佐藤まさあき先生と、どちらも梶原一騎原作で描いた事のある大御所です。

今回の「朝焼けの祈り」は1975から翌年までの中3コース高1コースと学研の雑誌にて連載されていて、単行本はコース・コミックスで全2巻。
横浜の"紅洋台高校"ラグビー部を舞台にした青春漫画ですが、それに難病をからめてドラマを作っています。

大曽根次郎主将が率いるラグビー部に入部した、中学からの親友にして共にラグビーの天才である北小路弘千石旭。この二人を主人公としてヒロインの司馬麻衣子マネージャー、メガネっ娘の大曽根悦子(主将の妹)らをからめたラグビー部のレギュラー争いなんかを描いていたのですが、北小路が死に至る難病・心臓腫瘍に犯されていてあと一年と生きられない事が判明してから事態は一編するのです…

レギュラーに決まりながらも、それを知って試合前日に姿をくらませた北小路。彼はスケバングループ・カミソリ団の番長で港のマリーと呼ばれる真理の危ない所をエンコ詰めまでして助けた事をきっかけに一緒に暮らしていました。
ちなみに、元町のカミソリ団が根城にしているスナックの名前が"モンテクリスト"。これは梶原一騎ファンならばニヤリとするネーミングですね。梶原先生自身が若き日に蒲田で開いたトリスバーと同じ名前ですから。

北小路を探す千石は、居場所を知るため真理と素手のタイマンで決着を付ける事になるのですが(ラグビーの天才で屈強な男子が女と…)、真理のかまえを見た千石曰く、
『小腰を落とし 体の重心を後ろ足にかけた そのかまえ
 いつか見たブルース・リー主演のドラゴン・シリーズで彼が見せたかまえにそっくり!
 ズバリ空手だな?』

というのがナイス。

後半部分となる2巻は、6ページもある『これまでのあらすじ』に続いて…唐突な話の展開は面倒なので説明を省きますが、北海道編です。
北小路を愛したヒロイン・麻衣子は北海道までついて行き、またそれを追う千石と悦子。そして北小路が泊まる幸福駅近くの"北湖畔国民宿舎"にナイフを持った泥棒が入り、それから襟裳岬でのラストシーンへといくのですが、これが同時期に終了した「愛と誠」そっくり。
…久々に読み直しましたが、あまり面白くない作品なので途中で紹介するのが面倒になってきました。連載時期を見たら分かりますが、これは梶原一騎先生が映画に手を出したりし始めて原作が荒れていた時代の失敗作なのでした。

2巻の巻末に「サッカー無頼」という、かざま鋭二先生のオリジナル短編が併録されていますが、これは手の付けられない不良達のサッカー部を赴任してきた先生が更正させる…いわば森田まさのり先生の「ROOKIES」みたいな作品でした。


これが襟裳岬なのねッ
弘さん あなたがあれほど見たがっていた……
いまなら弘さん わたしにもできるわ!



  1. 2013/04/26(金) 23:00:00|
  2. 梶原一騎
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旅行・紀行・街(141) 福井県吉田郡永平寺町 1 坂井市 1 小浜市 1 大飯郡おおい町 1

先日に続いて福井県への旅。

まずは吉田郡永平寺町で、うちの実家の宗派でもある『曹洞宗』の宗祖・道元が開いた"曹洞宗大本山永平寺"へ行かなくてはなりません。
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車で山道をぐんぐん登っていくと、霜が降りています。寒い!
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ついに到着しました、ここが修行僧の聖地。
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一葉観音。
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では、入っていきましょう。
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永平寺通用門を通り、
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傘松閣の絵天井、など。
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他にも瑠璃聖宝閣とか、貴重な宝物を展示している所もありましたが…永平寺の本質は文化財を見る観光地ではなく、坊さん達の修行の場を見学させてもらう事でしょう。
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この高い山の上、厳しい土地で朝の4時から修行している僧侶達…道元の時代と変わらぬ形でやっているそうなんですよ。
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承陽殿の前では、お線香の良い香りを漂わせておりました。
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広い敷地内をほぼ歩いて、
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永平寺を出ました。
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外の寂光苑。
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苑内の鐘楼『寂照の鐘』は誰でも自由に撞いて良し、との事で叩きました。気持ちいい!…という感情は表には出さず、我がご先祖さまも愛した道元禅師の遺徳を偲んでいる、ふりをしました。
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永平寺周辺には蕎麦屋が乱立しているのですが、唯一の手打ちそば店という事でこちら、"りうぜん"へお邪魔してみました。
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素敵な店内で食べたのは、
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なめこそば、
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山菜そば。
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店内には漫画家の森田拳次先生が描いた、寅さんが当地を眺める風景画が飾ってありました。この"りうぜん"がしっかり屋号入りで描かれているのは凄い。
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奥の方にはお宝を公開している『道元禅師 古跡館』もありました。
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そこで骨董品にまぎれて、森田拳次先生のサイン色紙も!やはり「丸出だめ夫」がおなじみですね。
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お隣の坂井市
有名な…あまりにも有名な名勝・東尋坊の崖、断崖絶壁を見に行きました。
まずは"海鮮処 夕なぎ"へ駐車し、
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これまた超有名な名物、『越前かに』を物色。
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甲羅に黒いぶつぶつ…カニヒルの卵ですが、これがくっついているのは良い越前かにの特徴なのだとか。
ちなみに多くの漁港で名称付けてカニをブランド化されていますが(松葉ガニ、間人ガニ、津居山ガニ…等)、これらは全てズワイガニ。そのように色々ある中でもここのカニ、つまり越前カニが一番馴染みがあるのは、私が手塚治虫好きだからでしょうか。「日本発狂」で出てきた髪型がカニ形の先生がエチゼンガニ、このキャラでもっと有名なのは「ブラック・ジャック」に何度も出てきた越前病院の院長ですね。

あれ、東尋坊といえばやっぱり「火曜サスペンス劇場」とか自殺の名所のイメージが強くて、つまりここは死に向かう道なわけですが…普通に明るい観光地の商店街が出てきました。
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このようなカニ料理屋が乱立していて、どこに入ればいいのか迷いながら歩き、
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選んだのは"やまに水産"
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メニューを見て、活がに料理の欄を見ると…『越前がに 大』で31500円、『越前がに 特大』になると皇室献上クラスという事で時価、となっていました。
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そんな恐ろしい物とは無縁の庶民として、選んだのはカニ丼、
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海鮮丼。
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お店の水槽では、捕まってハサミを縛られたカニ達が無念そうな顔でこちらを見ていました…
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東尋坊タワー、
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そしてすぐに海岸に出ます。吉田達也さまのバンド・ルインズ(Ruins)が、かつてフリージャズのデレク・ベイリー(DEREK BAILEY)と共演して『Derek And The Ruins』の名義で「Tohjinbo」というアルバムをリリースしていますが、脳内であれを聞きながら歩き…
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そうそう、私のようにお腹いっぱいにしてから海岸に出た方がいいですよ。そうしないと飛び降りたくなるかもしれないじゃないですか。
逆に言うと人間、天気が良くてお腹いっぱいならそんなに極端にネガティブな事ばかりは考えないもんですよね。食生活が貧しいと悪い方に引っ張られるので、毎日美味しい物を食べましょう。皇室献上クラスの越前がに、とか。

崖を歩き回りました。
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その結果としてですね、飛び込むのにちょうど良いポイントはここ。
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しかし聞けばこの東尋坊も、実は飛び降りてもよほど運が良く(悪く?)ないと死ねないらしいんですよ。
その証拠を見せるためにかつて『ドリャーおじさん』なる名物おじさんがいて、飛び降りても死ねない事を伝えるために何と通算2万回以上も飛び込みの実演をして、平気で断崖絶壁をはい上がるという行為を繰り返したのだとか!
それは是非見たかったけど、その人はどこに行ったのでしょうか。まさか打ち所が悪くてついに逝っちゃったか、飛び降りの後遺症でやられたのでは…
わざわざ液体である海に飛び込むより、高い所によじ登って岩場に頭をぶつける方が確実かもしれません。
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はい、今回は何とか悪い霊に持っていかれる事も無く東尋坊を後にしました。自殺の名所とはいえ観光客が多くてそんな雰囲気ではなく、私も思いとどまる事が出来たのです。
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ところで今回福井県に来る直前に再読してきた本はこちら…三田村善衛・著、「福井県路上博物誌 壱」(フェニックス出版刊)。
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大昔に買った本ですが、ついに現地を訪れる事となったものの三田村善衛先生は越前市(旧・武生市)の出身。福井県は『嶺北』と『嶺南』で大きく分けられるのですが、その越前市だとか福井市も嶺北側であり、私が訪れたのはほとんど嶺南側なので、役立てる事が出来ませんでした。
1993年の出版(掲載されているオモシロ『路上』写真は1992年撮影)なので、みうらじゅん先生の活動にかなり先駆けて安全坊やだの絵馬、看板、のれん、鬼瓦…等々ウォッチングを福井県の狭い範囲だけでやっています。まぁ20年前の情報だから、文化財的な物以外はどうせもう残っていないか。

…と、何で三田村善衛先生の著作の話をしたり、そもそもこんな本を持っていたのかというと、著者の音楽評論家やレコードコレクターとしての活動の大ファンだったからですね。
それも学生時代の話なので甘酸っぱい記憶が…一部のジャンルですがけっこう洋楽マニアだったので好きなバンドはオリジナルアルバム以外にも東京までブートレグ(海賊盤)のレコードやCDを探して行ったりしてましたが、となると当然ブート盤の情報誌GOLD WAX(バロック出版刊)も買っていたし、その中で三田村先生が連載していた「ブリティッシュ・ロック列伝」が大好きだったのですね。
で、そのブリティッシュ・ロックについてやオカルトについて等、書かれているのがジェネシス(GENESIS)の超名盤である3rdアルバム「NURSERY CRYME」の邦題からタイトルを頂いている「怪奇骨董音楽箱 異形の美学」(東京経済刊)でして、
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これまた20年ぶりくらいに中身を確認したらロックの事以外にもアレイスター・クロウリーやエリファス・レヴィ、ゴシック小説にと、当時大好きだった物がたくさん紹介されていて、思春期だった私がいかにここから影響受けたかが伺えました。
しかし三田村善衛先生を知っている人が周りにいないので著作について話をした事もなく、いつしか忘れていった…そんな記憶まで呼び起こされた福井県旅行。

続いては先日「ココ」で紹介した敦賀市の隣、通りかかった福井県南条郡南越前町の南条サービスエリア下り線で見つけた…
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松尾芭蕉『あすの月 雨占なはん ひなが嶽』の句碑。
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ちなみに、上り線の方には『月に名を 包みかねてや いもの神』の句碑があったそうです。

ここも敦賀市に隣接しています、三方郡美浜町の"美浜原発"。そう、福井県は原子力発電所が多い県であり、特に若狭湾沿岸は集中していますね。
若狭湾といえばジャッキー・チェン主演映画「新宿インシデント」で、中国人達が集団密入国してくる舞台としてオープニングから使われていましたが、実際にここで撮影しているのかな。
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次は小浜市。小浜駅前では、茶々、お初、お江の浅井三姉妹が迎えてくれます。何でも次女の初が暮らしていたそうで。
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町名の小浜(オバマ)というのがアメリカ合衆国の大統領と同じ読みなので、彼のネタで盛り上がっている街。『オバマ大統領を勝手に応援する会』なんてのもあるんですよ!
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鯖街道の起点だそうです。
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ここ、"益田商店"の焼き鯖は絶品だそうですが、この後の予定のためじっと我慢して…
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海!
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鳥!
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今回小浜市に来た理由の一つに人魚伝説の答えを求めて、というのもありました。
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ここら辺は、NHK連続テレビ小説「ちりとてちん」のロケ地でもあります。

"サンホテル やまね"。
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あそこに見えるのは"若狭フィッシャーマンズ・ワーフ"
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で、その向いにあるのが"若狭小浜お魚センター"です。
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地元でとれた新鮮な魚貝類が買える市場がいい感じで、漁港の町である事を再認識します。
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この中で食べる事も出来るのが"五右衛門"
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こちら側の入口から見ると凄いイラストですが、オバマ大統領が鯖へしこを持っています。実は私、鯖へしこが大好物でして東京で良く食べてはいたのですが、これも若狭の特産品ですよね…聖地だ。
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ここで頂いたのは刺身定食、
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そして焼きサバ。
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そうだ、以前に友人が東京の我が家に小鯛の笹漬け、干物や濱焼き鯖などを送ってくれた事があって、その美味さに感激した事があるのですが、
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その時の送り先はここ、"かぎ孫 津田孫兵衛"でした。
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また別の時、別の場所で買ったのだと思いますが、その友人は若狭のサザエを大量に、
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そしてアワビ送ってくれた事もあります!黄金体験でした…
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続いては、当地の名物B級グルメ代表格である"ファーストフード・和洋菓子 あかお"(AKAO)の『カレー焼き』を買って、
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山の上から港を見ながら食す。
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…するとこの間、野生の猿が食べ物を狙ってかこちらを覗きに来ましたよ。

夕食には、北陸では有名なラーメンチェーン店だという"8番らーめん"へ行ってみました。
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野菜らーめん、
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味噌らーめん、
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8番餃子。
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小浜市の最後に"妙祐寺"のしだれ桜。夜間のライトアップ時に観に行きました。
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今回の福井県旅行を締めくくるのがここ、大飯郡おおい町。現在、日本国内で唯一稼動している原子力発電所…"大飯発電所"がある町ですね。今回2泊させてくれて旅の基点となった友人宅も、ここにあります。これは近くの若狭本郷駅。
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お、ブックオフのヘビーユザー・清水国明が迎えてくれました。
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海沿いにあり新鮮な魚介類を食べさせてくれる"BeerCafe麒麟"
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友人のお薦め、"四万十"。郷土料理を食べられるようでしたが、この屋号なので当然ながら店主は四国出身の方。値段も高いそうだし、わざわざ福井に旅行に来た身としてはちょっとパスさせてもらい…
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"鳥政"へ。
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最後は友人宅でも飲み直すわけですが、やはり小鯛の笹漬けが最高。他にも色々とご馳走になりまして、本当にありがとうございました!
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ところで小説家の水上勉が、このおおい町出身です。あの凄まじい作品群を書いた方が生まれたのはどんな所なのか興味深く見させてもらいましたが、今回は数少ない水上勉の足跡を辿る一環として"丸栄菓舗"を訪れました。
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ここのあめ玉を水上勉が好きで、その事を公言していたのですよ。
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他のお菓子も美味い、多分!私は甘いものが苦手なのでお土産にしましたが、どの人も喜んでましたから。
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若狭・中丹スイーツマップにも載っていました。
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何か貴重らしい給水塔。
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そして、若狭富士(青葉山)を見ながら車を走らせ、私はまた別の土地へ旅立ったのでした…
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  1. 2013/04/24(水) 23:59:59|
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旅行・紀行・街(140) 福井県敦賀市 1

続いての旅は北陸地方…福井県敦賀市です。

新宿から深夜の高速バスに乗る前は、時間まで居酒屋で飲んでいたのですが…車酔いを恐れて酒と併用ですがセンパア飲む。
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夜行バスはえちぜんライナーってので、夜通し走る事確か7時間ほど・・・
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で、早朝に到着しました。
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敦賀市です!安部公房の小説「箱男」他、有名な文学作品の舞台にもなっているし、松尾芭蕉が「おくのほそ道」の旅で立ち寄って俳句も書いている所。
私にとっては、手塚治虫先生の名作「アドルフに告ぐ」の舞台にもなっている事の方が大きいか。敦賀駅が峠草平とお桂の感動的なラブシーンで使われていたり。
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さらにこの看板、良く見て下さい。銀河鉄道999の文字もあります!
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そうです、実はここ敦賀市は松本零士先生ゆかりの地…ではないけど、町興しに松本零士キャラを使いまくっている所!
きっと役所の担当者が熱烈な松本ファンなのでしょう。その地位と予算を利用して適当な理由(かつて敦賀は日本有数の鉄道と港の町だった事で松本作品のイメージに合うから云々と書いてありました)で職員や市民を説得し、実現させた事だと思うのですが…いやー素晴らしい担当者さまですね。私もそういう地位にいるか富豪だったりしたら、まぁ松本零士先生じゃないにしても間違いなく同じように好きな漫画家に仕事を依頼してイラスト描いてもらったりモニュメント造ったりします。
どれだけ凄いか見てもらうべく、まずは敦賀駅前へ移動しましょう。はい、バス停の標識で早速出ましたよ松本零士キャラ!
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さらにいるいる…ラッピングバス!
ぐるっと敦賀周遊バスは乗車券も松本零士プリントなので乗りたかったけど、今回は叶わず。
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その他のバスも!
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この辺のバス停も全部、この通りです。
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駅前商店街のお店で。
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そして、これからが本番!
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駅を出ると"シンボルロード"とか呼ばれている…正直な所、半ばシャッター通り化している活気の無い商店街なのですが、この大通りに沿って松本零士キャラの銅像がたくさん建っているのです。それもクオリティが高い!
順に見ていくと、駅の真ん前には星野鉄郎とメーテル
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銀河鉄道999
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少年 星野鉄郎
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メーテルとの出会い
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母との記憶
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ポケットパーク
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永遠の星の海へ
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迷いの星
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ガラスのクレア
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エメラルダス
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時間城
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友の眠る星
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プロメシューム
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限りある命の為の戦い
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別離
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青春の幻影
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アナライザー
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英雄の丘
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スターシャ
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別れー出会い
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サーシャ
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サーシャの最期
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スカルダートの罠
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惑星デザリアム
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雪とアルフォン
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帰還
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信じ合う愛
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佐渡酒造
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以上、「銀河鉄道999」像十六点を赤字「宇宙戦艦ヤマト」像十二点を青字で書いてみました。このブログで色付き文字など初めて使いましたが…計二十八点。
大人の男ならもはや、世の中に理想の女性など松本零士作品の中にしか存在しない事は分かっているでしょう。だからこそ、この福井県敦賀市まで零士ガール達に会いに行ってみてはどうでしょうか。

ちなみに駅前にいたこいつは大魔神…じゃなくて、都怒我阿羅斯等(つぬがあらしと)の銅像だそうで松本零士作品とは関係ありません。
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あと今回私の同行した友人が福井県民かつ松本零士ファンであったため、私が来たらまずここに案内したいとも決めていたそうだし、二人で騒ぎながら写真を撮っている感じでしたが…敦賀の地元民はそれが何か珍しいのかと好奇の目で見るか、もしくは無反応。
町興しにとこれら銅像を建てた担当者さまの熱意も虚しく、地元の人達の反応は冷ややかだとも聞きました。確かに、こんな素晴らしい銅像がたくさんあるのに誰も写メ撮ったりしてない!さすがに松本零士先生を知らない、なんて事はないんですよね!?
敦賀市の観光ガイドの冊子も貰いましたが、ここの事には一切触れられていませんでした。うーん…でも私はこれがあるから敦賀市に来たのだ!

はい気を取り直して、ではその観光ガイド冊子に載っている有名観光地も覗いてみましょう。
まず"気比神宮"を参拝。
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境内には、ここを訪れた松尾芭蕉の像と句碑もありました。月清し遊行のもてる砂の上。
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商店街も芭蕉アピール、
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そして句がそこら中に書かれている。
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こちらは、お砂持ち神事の像。
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当地のマンホールは、"気比松原"
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ここが本物の気比松原ですね。
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そんなわけで、松本零士先生と松尾芭蕉を好きな人には大事な土地、それが敦賀市でした。次回は、福井県の他の土地も紹介しようと思います。


  1. 2013/04/22(月) 23:00:05|
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手塚治虫(40) 「マンガの描き方 似顔絵から長編まで」

手塚治虫作品より、「マンガの描き方 似顔絵から長編まで」(光文社刊)。
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タイトルの通りマンガの描き方を教えるハウツー本で、それを教えるならやっぱりこの方、マンガの神様と崇められる手塚治虫先生…これ以上にふさわしい人物はいないのではないでしょうか。
それまでにもマンガ指南本はいくつか書いていたのですが、この本は1977年という後期の絶頂期に出版されています。後に文庫化もされていて手に入りやすいのもあり、漫画家入門として広く読まれてきました。
これから始めたい全くの初心者から入れる内容で、『漫画は落書きからはじまる』という事で意思さえあれば誰でも描ける事を教えてくれます。さらに進んで今まで実践してきた漫画の技術や知識を惜しげもなく教えてくれるのです。

そもそも私はプロの漫画家志望ではないのですが(月刊漫画ガロの『4コマガロ』には何回も載りましたけどね…ふふっ)、これは手塚先生のエッセイというか漫画以外の著作の一つとして読んでました。実際に技術指南より読み物としての面白さを意識して書いてると感じる部分も多いのです。
ここでしか見れない絵もかなりあるし、漫画に対する思想やメッセージなども織り込まれているので、『マンガの描き方』を知りたい人でなくてもファンなら必見でしょう。読者の立場からでも漫画に触れる際に知っていれば役立つ知識もあるし。
また、今どきは漫画家じゃなくてもパソコンで簡単な作図をしたりとかする機会が多いと思うのですが、そんな時にもこの本を開くと、驚くほど参考になるのです。

何度も分かってない人々に誤解されて出版出来なかったり抗議されたりし、今現在でもセリフを変えて出版した上で巻末に長々と注意書きを載せなくては本にならない手塚治虫作品…
その著者が一方的な取り締まりや規制をする圧力団体を批判しながらも、自戒し、そして読者達にも注意を訴えるのが、どんなどきつい漫画でもいいが基本的人権だけ茶化すな、ということ。
『戦争や災害の犠牲者をからかうようなこと』『特定の職業を見下すようなこと』『民俗や、国民、そして大衆をばかにするようなこと』
この三つは絶対にいけないと考えているし、作中でそのような事はしていないのです。抗議する前にその作品の真意を読み解いて欲しいものですが、まぁそういう人は理解が出来ないから、例えば黒人が出ているだけで差別だとかクレーム付けて弾圧しようとするのか。悲しい事です。


『火の鳥』は古代に階級闘争があったように描いてあるからデタラメだ、という児童もの作者がいた。この人は前にも「アトムの時代に道路が左側通行なのはおかしい。」などといって失笑を買った人だが、しょせん、漫画の本質を知らない人に、漫画の自由奔放なおもしろさは理解できないのだ。


  1. 2013/04/20(土) 23:00:00|
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手塚治虫(39) 「一輝まんだら」

手塚治虫作品より、「一輝まんだら」(大都社刊)。
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漫画サンデー(実業之日本社刊)にて1974年から翌年まで連載された作品で、単行本は全2巻。
タイトルにある『一輝』というのは佐渡島出身の思想家・北輝次郎…後の北一輝のこと。彼の数奇な運命、生涯を描くには清朝末期から中華民国に至るまでの中国の情勢から描かなければと1900年の中国から物語はスタートし、北輝次郎の登場は何と舞台を明治時代の日本に移した下巻の途中からになります。
つまり半分以上は主人公が出てこないのですが、では前半の中国編では誰が出るのか?姫三娘というブスで無学な田舎娘が主役級で描かれています。彼女は手塚治虫先生による創作キャラですが、作品全体の狂言回し的な役割を担うのですね。
役人に殺されかけて紅灯照隊へ入り、命令により牧師をレイプした上で殺したため男の裸を見ると殺したくなるトラウマを背負い…と、史実を元にしながらもフィクションを交えたストーリー展開で読者を引き込みます。

政治・思想モノのような側面を持ちながらも面白いのですが、これは名作とか何とか簡単に言えず、その前に評価をしにくい作品。というのも、想定していたはずの大正→昭和に至る続きを描けずに、未完のまま終わっているのです!
北一輝が主人公であるのだから、これではほとんど序章部分しか描かれていないとも言えますね。何でも漫画サンデーの内容の性格が変わってきたために題材が合わなくなって『一事中断』したとの事ですが、あとがきでも続きを描きたいと言っていたのに、この後で亡くなるまでまだ十数年ありながら…ついに描かれる事がなかった、とにかく惜しい作品でした。


しょくんは進化論を知らぬ!
どちらが正義だとか悪だとかではないのだ
とうぜん強いほうが弱いほうを滅ぼすだけだ



  1. 2013/04/18(木) 23:00:00|
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手塚治虫(38) 「カノン」

手塚治虫作品より、「カノン」(大都社刊)。
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これも例によって大都社の本なので、大人向け手塚治虫劇画を楽しめる一冊。1972年から1974年までに描かれた作品6編を収録した短編集で、この単行本は1989年に上梓されました。

「カノン」は、1974年に漫画アクション(双葉社刊)で掲載された作品。
タイトルのカノンは主人公・加納の少年時代のあだ名で、彼は30年ぶりのクラス会のためもう廃校になっている"西ノ沢小学校"へ向かいます。そこではまず年老いたかつての校長先生が出迎えてくれますが、他は来るはずのない!カノン以外の全員があの戦争で死んだのだから…しかし同級生達、初恋の相手である憧れの西田先生が30年前の姿のままで出てくるのでした。
国際法も関係無しに、女子供をわざわざ狙い撃ちしているアメリカ軍の鬼の所業が描かれますが、彼らはここでカノン以外を肉片にして殺した上に町を焼き払い、さらに都市は違えど原爆をやはり比戦闘民に向けて投下するわけですが、戦争漫画じゃないのでそこまで細かく描いてはいません。
手塚先生自身の戦争経験を元にして描いている反戦漫画でもあるとは思いますが、主眼はそこではなくカノンの思い出です。愛する人々が次々と目の前で殺されていく悪夢の思い出を淡々と、こんな残酷な世界もノスタルジックに…泣けます。

ちなみにこの単行本は表紙にカノンのとぼけた顔が使われているので内容が想像出来ないかもしれませんが、ほとんどが暗い結末を迎える重苦しい劇画ばかり。もちろんハッピーエンドでない事に作者が意図した狙いやメッセージがあり、私は10代半ばから後半にこれらの作品を熱心に読んでいたので個人的な思い入れは尽きません。

「ペーター・キュルテンの記録」は、1973年に漫画サンデー(実業之日本社刊)で掲載された作品。
チャールズ・マンソン、エド・ゲイン、ジェフェリー・ダーマー、ジョン・ウェイン・ゲイシー…等々、アメリカ合衆国にはそこらのアカデミー賞俳優なんかよりはるかに有名な殺人者達がゴロゴロいますが、ドイツ人で有名なの連続殺人犯といえば『デュッセルドルフの吸血鬼』こと、ペーター・キュルテンでしょう。彼の他にも同じくフリッツ・ラング監督の映画「M」の着想元となったフリッツ・ハールマン、ゲオルグ・カール・グロスマン等も有名ですが、知名度ではやはりキュルテン。
そのペーター・キュルテンのデュッセルドルフにおける凶行を描いたノンフィクションが本作で、妻を愛し熱心な労働組合員としても働いていたはずの彼の裏の顔は裁判の場で暴かれますが、近親相姦の家庭で育ち獣姦を覚えて12歳で初の殺人、それからさらに…彼の壮絶な生き方は劇画の題材にふさわしいとも言えますが、あえてこれを手塚治虫先生が描いた事には、どんな意味があるのでしょうか。
少女を殺し屍姦までしといて、社会への復讐だのブルジョア階級とか支配階級、法律への抵抗だとか、不幸な者の代表として社会に制裁を加えている、という彼の真意は!?

「イエロー・ダスト」は、1972年にヤングコミック(少年画報社刊)で掲載された作品。
沖縄の瑞慶覧キャンプでアメリカ人児童を人質にして倉庫に立てこもったのは、ベトナムへ軍労務者として行った経験を持つ日本人3人。ベトナムの地獄を見て本能がおかしくなっている彼らは児童をも平気で殺していますが、食いつないでいる倉庫の食料の中には、厭戦気分になった兵隊を戦場に狩り出すために使用されていた十二号食が含まれていた…
これには人間の脳を一時的に狂わせて闘争心をむき出しにする麻薬が含まれていたのですが、その結果は!?サスペンス的な要素を押し出しながら、これも遠まわしに反戦を訴えている作品なのだと思います。

「悪魔の開幕」は、1973年に増刊ヤングコミック(少年画報社刊)で掲載された作品。
戒厳令が敷かれた日本の中で、レジスタンス活動をする電気技師の岡重明は活動をするきっかけとなった思想家に丹波首相の暗殺を依頼され、練りに練った計画で実行に移すのですが、その裏にはさらに黒い陰謀が渦巻いていた…
政治スリラー物の名作。

「ラインの館にて」は、1972年に女性自身(光文社刊)で掲載された作品。
商社の海外出張員である夫にヨーロッパまで連れて来てもらった妻は、デュッセルドルフで夫の浮気現場を目撃し、さらに車にはねられてしまいます。どん底に生きる妻をライン川沿いの古城に一人で住むラトウッズ夫人が助けてくれるのですが、その裏にはある陰謀が…しっかり掲載誌の読者層に合わせたサスペンスになっています。

「鉄の旋律」は、1974年に増刊ヤングコミックで掲載された作品。これがこの単行本の半分ほどの分量を使っている中篇で、大傑作ですね。
壇タクヤは、妹の亜理沙と親友でありイタリアンマフィア・アルバーニ家の御曹司・エディの結婚を認めたために、ファミリーの一員となってしまいました。
その際に三つの掟を誓わされるのですが、それは
『一族の中であらそいを起こさぬこと』『一族を裏切らぬこと』『一族の行動にさからわず指令に従うこと』
という内容。しかしタクヤはニューヨークで殺人事件を目撃し、善意からFBIに通報したら…それが兄弟ファミリーの仕業だったという事で、掟破りとみなされてリンチされ、さらに両腕を付け根から切られてしまいました。
タクヤは両腕を失くしながらも、助けないどころかリンチに加わったエディへの復讐に燃え、超心理学のマッキントッシュ先生の元で長く苦しい訓練を受けると、ついに念力を物にして思うままに動かせる義手を得るのでした。
これからが復讐の始まりですが、この義手は睡眠時などにも深層心理で勝手に動いてタクヤの考える以上の復讐、殺人をしてしまう。そんな設定を加えて物語に深みを加えています。そして、クライマックスへ…

ファミリーの描き方はフランシス・フォード・コッポラ監督の映画「ゴッドファーザー」の影響を受けていると思いますが、それをタイトルにも使った反戦漫画の短編「ゴッドファーザーの息子」とはあまりにも違うシリアスなサスペンス作品に仕上がりました。
当時の超能力、ユリ・ゲラーブームやオーラ(霊の光)についても言及されています。


ああしたのは おれの意思じゃない おれの一族の鉄のおきてなんだ
おれは ほんとは弱い人間だ おれたちひとりひとりは みんな弱い人間なんだ
だからこそ一族の結束が固いんだ おきてを犯したら許されないんだ



  1. 2013/04/16(火) 23:00:00|
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手塚治虫(37) 「鳥人大系」

手塚治虫作品より、「鳥人大系」(大都社刊)。
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SF専門誌である、あのSFマガジン(早川書房刊)にて1971年から1975年まで連載された作品で、単行本は全1巻。画像の左は1976年、右は1995年に新装されたものです。

大都社の単行本は大人向け劇画タッチの傑作が多い事は何度か書きましたが、SF作品ながらこれもそう。手塚治虫先生といえばSFは多く手がけているものの、代表作のようなSFとは意味が違い、連載誌の性質もあって上質で本格的な長編作品。

鳥類が知能を高め、人類に代わって地球の支配者となっていく…そして、その後の物語。
これを独立した短編で進めながら全体で一つの連作となる壮大な作品ですが、この雑誌の読者なら確実に読んでいたであろうレイ・ブラッドベリによるSF小説の金字塔「火星年代記」(The Martian Chronicles)を彷彿とさせますね。皮肉たっぷりに人間の文化を風刺する所も同じです。

世界中である理由により鳥類の知能が高くなり、放火する鳥のエピソードから始まって人類との生存競争が描かれます。
鳥と人の均衡を保つために人間の政府に交渉して言う事は、女性の70パーセントに不妊手術を受けさせて徹底した人口調整を求め…そのうちに鳥類が世界の支配者になってしまうと、人間は知能が退化して奴隷、もしくは犬のように飼育される立場になっていきます。
あ、鳥といってもタイトルにあるようにもはや『鳥人』となっている彼らですが、例えば人間の器用さは必要としていたり、設定が細かくてリアル。

時が流れ、もう人類が地球を支配していた歴史など誰も覚えてない時代へ突入。
支配階級にある鳥人達は国家や法律を作り、物欲に囚われ、差別、戦争、環境破壊、つまりかつての人類と同じように行動するようになるのです。
処女の人間女性が自分の膣で卵を温めて孵化させて生まれたのは鳥人は救世主ポロロ。ちなみに聖母となった人間女性の名はマーリヤ…つまりポロロはキリストの鳥類版。十二使徒も現れて鳥らしい生活を説いて回るのですが、群衆に『きちがい』呼ばわりされている部分の描き文字は1995年版の単行本だと消されています。
そのポロロもキリストと同じように姿を消し、最後の審判の日に現れると信じられている…と。

重苦しい話が多い中でコメディタッチのエピソードもあります。もはや人類は原始人みたいになった時代にも突然変異で登場した天才の話とか、肉食種とほぼ草食の種族対立も良かったし…
中でもキャラクターとして特に好きなのは、「ファルコ・チンヌンクルス・モルツス」で出てきた鳥人の一等抹殺士(殺し屋)・ベグラーですね。何とサングラスかけててカッコいいし、その強さと信念にしびれます。目を潰した人間を連れて行く時の『このメクラはあずかるぜ』というセリフは1995年版だと『この人ザルはあずかるぜ』に修正されていますが、後者の方が屈辱的で差別用語だと思います。

同様に別のエピソードで『夜空でメクラ飛行になるが』という部分が『夜空で無視界飛行になるが』と修正されています。『きちがい』にしろ『メクラ』にしろ、私の世代だと子供時代に特に差別意識なんか無く普通に使っていただけに、こうして言葉が消えていくのだと勉強になったものです。私のように同内容でも装丁違いの本を買う人だと比べもしますが、新装版だけしか買ってない人はオリジナルのセリフが違う事にすら気付かないのだし。
また、セリフの修正だけで収録されていればまだいいのかもしれません。この連作の「ローデシアにて」というエピソードは悪名高き"黒人差別をなくす会"の抗議を受けて自主規制され、どちらの版にも収録されていないのですから。

最後は未来の地球どころか宇宙規模のスケールで重要な話し合いが行われているエピソードで幕を閉じる傑作…「鳥人大系」でした。


ああ 人間の堕落ぶりをみせてあげる
人間がどんな生きものかってことをね



  1. 2013/04/14(日) 23:00:00|
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手塚治虫(36) 「ビッグX」

手塚治虫作品より、「ビッグX」(秋田書店刊)。
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少年ブック(集英社刊)にて1963年から1966年まで連載された作品で、サンデーコミックスで全4巻です。
手塚治虫先生曰く『最近の怪獣映画で、人間が大きくなって、ウルトラ何とかになるものがたくさんありますが、「ビッグX」は、そのハシリです。』との事で、確かに初代ウルトラマンでも1966年からの放送開始。我々の世代では『ウルトラ何とか』が無い現実なんて考えられませんが、このテレビアニメ化もされて大ヒットした「ビッグX」がなければ巨大変身ヒーロー物の歴史も変わっていたのかもしれません。

さて、物語の舞台は1942年、第二次世界大戦時に始まります。悪行の限りを尽くすナチス・ドイツの下で日独共同開発による『ビッグX計画』の研究をさせられている朝雲博士(日本人)とエンゲル博士(ドイツ人)。ビッグXとは薬品で、生物を巨大化させ強靭にする秘密兵器でした。
無敵の軍隊が作れる危険なビッグXの開発をナチスに軍事利用される事を恐れ、完成を遅らせた朝雲博士とエンゲル博士はナチスの最後の時に銃殺されますが、ビッグXの製法を記した秘密文書は朝雲博士の息子・しげるの体内に埋込んであるのでした…

そして20年後の1965年。しげるは立派にハゲて大菩薩峠に研究所を持つ博士になっており、その息子・朝雲昭が本編の主人公。
ビッグXはこの時代にもナチスの息のかかった"秘密結社ナチス同盟"によって狙われており、昭の母も実は日本人ではなくゲシュタポの訓練を受けて送り込まれたスパイでした…主人公の実母がそれって重い設定ですね。
書類はついにナチス同盟に奪われるも、出来上がった薬品・ビッグXを昭に試し射ちしたものだから昭は巨大化し、ナチス同盟の基地もメチャクチャにした上でビッグXの秘密文書も取り返すのでした。

ちなみに昭は最初のと、次の大菩薩峠での巨大化シーン共に衣類はほぼ全部ビリビリに破れるのですが…ズボンの一部と靴だけは何故か同じサイズまで巨大化して股間の部分を隠しています。いくら少年漫画とはいえ、あの部分まで巨大化した所を見せるわけにはいかなかったのでしょう。
両親を亡くし、世間の目から隠れて北海道の知床半島で後見人の花丸先生とビッグXを研究してからは、巨大化してもやぶけない特殊ゴムのユニフォームを得て、巨大ヒーローとしても完成されますが。

その後もビッグXを狙う秘密結社ナチス同盟との戦いは続きますが、おじいちゃんの代からの因縁…エンゲル博士の孫、ハンス・エンゲルがナチス同盟にいて昭に恨みを持っており、作中通して宿敵となります。
また、ナチス同盟に10年も牢屋に閉じ込められているうちテレパシーを使えるようになった超能力少女のニーナが行動を共にしますが、可愛らしいヒロインです。

ナチス同盟が迫害するレジスタンスや一般市民と関わり、また奴たに開発された巨大ロボ・V-3号と戦い、ついにはナチス同盟を壊滅させました。
巨大化したら無敵すぎるビッグXですが、問題は時間制限がある事。あと薬が無くなったらただの人だし。
その辺りの弱点もあり次の敵…"クロス党"に苦戦させられました。クロス党も元ナチスで、つまりナチス同盟とは兄弟みたいな組織。第三次世界大戦を起こさせて地球を脱出し、壊滅した地球に戻ってきて理想の王国を再建するのが目的という、かなり頭のおかしい組織でしたが…

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クロス党までも壊滅させて地球の危機を救ったビッグXこと朝雲昭は、国連機構のレインジャー(武装監視員)に任命されます。そして…
スパイを探すのが目的で月征服に行く一団と共に"月船アルテミス号"で宇宙へ飛び出し、ビッグXの機能を活かして月面で活躍する話になりますが、ハボス人やそのロボットなど…スペース・オペラになっちゃいました。

最終巻は地球が舞台ながらビッグXの力でガレア共和国の地下要塞を支配したジャガイモとの戦い。ジャガイモ、つまり植物ごときが、巨大化して知能を持つとここまで危険だとは…確かに根っこは地上のどこにでも行けますからね。
中盤からハンスは脳だけ生かして巨大ロボの体を持つサイボーグになるのですが、ここで昭との最終決戦も終了。

破天荒な内容なのでヒーロー物として描いた方が合う題材だったかもしれませんが、私は序盤の、ナチスや戦争の恐怖を描いた戦争風刺色が強い方が好きでした。
ちゃんとヒットラー総統の他、リッペントロップ元帥、ロンメル元帥、ヒムラー、ゲーリング、ゲッペルスといったナチスの面々が登場するし、ヒットラーのセリフに『日本は野口英世 北里柴三郎 杉田玄白などという大人物がいる 予はそんけいしとる』なんてのもありましたよ。

あと日本では石森章太郎先生の「サイボーグ009」によって『サイボーグ』という言葉が一般に知られるようになった事が有名ですが、それより早くから描かれている「ビッグX」でも朝雲昭が薬品を使った姿はサイボーグと呼ばれているし、宿敵のハンスも完全にサイボーグになるのです。その時は009ほど影響力が無かったのですかね。

最終巻の巻末にはSF短編「月と狼たち」が収録されていますが、「手塚治虫 THE BEST 13 低俗天使」にも収録されていたので、このブログではその時に触れた作品です。


これからは宇宙時代がくる
人間が宇宙へすすむためには からだの改造が必要になる
人間を改造して宇宙生活にあうようなからだにしたのを
サイボーグというのだ



  1. 2013/04/13(土) 23:00:00|
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旅行・紀行・街(139) 佐賀県鹿島市 1 嬉野市 1

九州地方へ行った今回の旅行、先日「ココ」で書いた通り長崎県佐世保市を拠点に2泊したのですが、佐世保は佐賀県と隣接しているので一日だけ行ってみました。
三浦町カトリック教会の下にある…
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"ひまわりレンタカー"。メチャクチャ安いここで自動車を借りて、行き当たりバッタリに佐賀県へ。
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佐賀県といえば今最も熱い歌手・はなわが歌う「佐賀県」が現在大ヒット中ですね。
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うちの秘密結社の佐賀県出身者は、佐賀県が何も無いど田舎である事をネタにした事を不本意である旨を発言していましたが、これはとんでもない事ですよね。
はっきり言って私は「おしん」の影響とか『佐賀んもんの通った後には草も生えん』の有名な言葉で、貧しいとか暗いとかのイメージしかなかった。
では他の人は!?と東京で友人達に聞いてみたら…そもそも明確なイメージがない、知らない。どこだっけ?琵琶湖がある所?とかね、そう言われるほどのマイナー県であると答えが出ました。
そんな佐賀県を連日ヒットチャートを賑わすこの歌が一気に注目させたわけですよね。しかも暗いイメージを脱却した『お笑い』の形であり、はなわ偉いのです!
私も暗い思い出しかない故郷・魚沼の自虐的に叩く事が多々ありますが、それが郷土愛の裏がえし­なんです。最近魚沼の人々と会う事が多いので、そう言っときます。

とにかくそんな佐賀県を、実際に見に行ってみましょう。まずは有明海を目指して走り…鹿島市へ到着。
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鹿島駅で、鹿島市のガイド冊子を入手。歴史、文化財、自然、美食、祭りに温泉…佐賀県いいじゃないですか!
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こちらは佐賀県全体の『さが観光手帖』。
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佐賀県に行く事にした時点で食べれたいと願った郷土料理はムツゴロウの蒲焼きですが、駅員さんに食べられる店の場所を聞いた所、今はムツゴロウが冬眠中だからやってないって…
干物にしたのは駅でも売ってましたが、これは残念。
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七浦海岸に寄り、
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"道の駅鹿島"へ。
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ここは有明海の干潟に隣接する道の駅で、この干潟にはムツゴロウが生息しているのです。残念ながらまだ冬眠中でしたが…。
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干潟の海自体を初めて見たので、楽しめました。
クリーミーな泥は粘度が高く、こうして持ってもしっかり手に付着して落ちません。
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ムツゴロウといえば『ムツゴロウ王国』を造った動物研究家の作家・畑正憲先生の方が有名ですね。実は私、学生時代に講演会を聞きに行った事もあります。
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漫画好きには川崎のぼる先生を作画に迎えて原作を書いた漫画「ムツゴロウが征く」(小学館刊)の方がおなじみでしょうか。
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…おっと、とにかく有明海にいるムツゴロウはこちら、ハゼ科の魚。(今はいないのでネットで画像拾いました)
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ここは5月~6月に『鹿島ガタリンピック』が行われる所でもあり、泥まみれになって様々な競技をしている映像を見た事がある方も多いのではないでしょうか。
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ガタリンピック顔ハメ、そして自販機もガタリンピック仕様。
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周辺には"鹿島市干潟展望館"など、ムツゴロウ関連の色々な展示もあって…
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道の駅なので当地の名物など売っており、ムツゴロウも発見!
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そしてこの、かき焼き・バーベキュー広場。
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受付に告げて炭、そして"むつごろう丸"から取り出した牡蠣を購入。
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地元・有明海産の牡蠣は7個前後、九十九島産の牡蠣だと20個前後入っていて、共に1カゴ千円。どちらも重さは同じなので、つまり大きさが違うのですね。もちろん私は有明海の牡蠣を喰いまくりました。
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お隣の"千菜市"でタコやキノコなどを買ってきて追加焼きも出来ます。
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美味い…美味いよー!
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タコの脳髄!?ニュルニュルっと出てきました。
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同じ場所でうどんも買えまして、これも美味い!
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後で地元のスーパーマーケットに行った時にそれを思い出して、うどん買って東京に持ち帰りました。よく見たら熊本産でしたが。
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他に佐賀みかんソフトクリーム、
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車中で食べる物も購入して、鹿島市を後にしました。
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続いては嬉野市。着いてまず、川沿いを散歩しました。
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鳥好きの私、川遊びしている鴨を呼び寄せて…
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彼らと一緒に散歩です。
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さらにずーっと下って行くと、
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轟の滝。
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この川沿い、ずっとこのように名物を記したタイルが続いてました。
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嬉野市のマンホール。
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『お茶と温泉とやきものの町』と、ここまで文字で説明しちゃってるのは珍しい。
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"シーボルトのあし湯"で一休み。シーボルトが嬉野へ立ち寄ったことが名前の由来なんだそうで、
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さらに道を下るとあるのが、"嬉野温泉公衆浴場 シーボルトの湯"
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2階に展示コーナーも有り、
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ガイド冊子によると嬉野温泉は『日本三大美肌の湯』なんだとか。↓の画像右も置いてた冊子で、長崎市の"シーボルト記念館"のもの。
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あと、寺内タケシ春香クリスティーンらのサイン色紙が飾ってありましたね。
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素肌美人通りの垂れ幕で鯰(ナマズ)が使われています。
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それは美肌の神様がいる"豊玉姫神社"…戸川純ファンとしても反応してしまうこのネーミングの神社で、白い巨大ナマズが祀られているからですね。
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拝殿や本殿もお参りしましたが、メインはこちら…豊玉姫神社のお遣いであるナマズ!
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水をかけてやって、私も美肌になりました。
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初めてナマズを可愛いと思えました。日野日出志先生の「おーいナマズくん」に出てくる寄生ナマズも、こんな感じなんですかね。

ミニチュア版も居ました。
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ところで嬉野市での食事は、"リンガーハット 佐賀嬉野店"
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わざわざ旅に出てチェーン店もないだろうとお思いでしょうが、東京でたまに行く店の本場の味を食べてみたかったのです。しかも、それなら長崎県で食べるのが筋ってもんかもしれませんが、ここ嬉野市は長崎県と隣接していて目と鼻の先だし、時間と食事回数の都合上…まぁ細かい事はいいじゃないですか。

長崎ちゃんぽん、
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長崎皿うどん。
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リンガーハットに入った理由を加えて言うなら、嬉野市には有名な名物料理も無いから…いや、実は「美味しんぼ」(雁屋哲原作、花咲アキラ作画)で山岡士郎が栗田ゆう子と快楽亭八笑、ブラックらをはるばる連れてきて食べさせたほどの『温泉湯豆腐』があるのですが、ランチで食べる物でもないですよね。いや、その時に出てきたお店"宗庵 よこ長"はランチ営業もしているようですが、車で行ってるのでお酒も飲めずに湯豆腐はきつく…
なので私はここ、"Luxu"(ラグジュ)にて購入し、
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東京まで発送しました。
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店員さんはきっと日頃から嬉野温泉に入り豊玉姫神社を参拝しているからでしょう、肌の綺麗な嬉野美人!
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もっと嬉野市街を散策。屋外の足湯施設がいくつもあるのは嬉しいですね。
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しかもここ"湯宿広場"は、足湯というか足蒸しの場がある変り種。
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もちろん普通にお湯の所もあります。
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他にこれといって目立つ物が無いのどかな田舎町ですが、こういった地方のスナックは面白そう、かな?"スナック マンダム"とか…
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巨大な急須を発見。
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中は休憩処になっています。
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そのすぐ近くに、"吉田まんぞく館"という特産品直売所がありまして、
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ここに"鯨家すえひろ"という鯨料理の店もあるのですが、水曜日で定休でした…残念!
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お、鯨食を薦める「美味しんぼ」のイラストが使われていますね!ここ嬉野市は温泉湯豆腐の時ですが作品の舞台になった町ですしね。
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「美味しんぼ」で鯨は何度も出てますが、第13巻の「激闘鯨合戦」は美味しんぼ屈指の鬼畜エピソードとして印象深いですね。
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アメリカ人のジェフ・ラーソンに何の肉かを言わないで鯨肉を喰わせるという…もちろんいつも通り全て山岡の思惑で都合よく事は運び、最終的にジェフは鯨料理の愛好者になるのですが。
そのうちヒンドゥー教徒に牛肉だとか、イスラム教徒に豚肉、いや日本人に猫肉でもいいから喰わせるエピソードも描いて欲しいものです。

嬉野市観光の最後は巨大な観音像が目立つ、ここでしょう。
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ササタニーチェ監督の秘宝館を追ったドキュメンタリー作品「昭和聖地巡礼-秘宝館の胎内-」でおなじみの…
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"嬉野観光秘宝館"(旧・嬉野武雄観光秘宝館)です!!
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しかし私が行った時は、営業中とは書いてありながら明らかにやってない様子でした…残念。
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寂れに寂れたほとんどが廃業した秘宝館という文化ではありますが、ここは確かにまだやっているので、今回はタイミングが悪かっただけみたいです。
事情通に聞いた所ではブルース・リーのパロディ人形もあったらしいので、ますます悔しい…『燃えよマラゴン』などというふざけた名の物で私が見たら怒るだろうと警告もされましたが、そんなの平気ですって。どんなネタであろうとブルース・リーが使われているだけで嬉しいです。

そんなわけで、外の観音像と記念撮影だけして帰りました。
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  1. 2013/04/12(金) 23:59:59|
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旅行・紀行・街(138) 長崎県大村市 1 佐世保市 1

今回は遠い九州の長崎県旅行。ざっと20数年ぶりになる日本の最西端の県…美輪さまを生んだ県です。

早起きして羽田空港へ行き、
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朝カレーを喰って…
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富士山を見ながら出発時間を待つ。
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空港から見える富士山も良いですが、飛行機で上空から見る富士山がまた格別!
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今回は空いてる飛行機でラッキーでした。
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あっという間に長崎空港へ到着。空路は苦労も所要時間も少ない分、旅に出たテンションに持っていくまで時間がかかります。
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この空港がある長崎県の玄関口が、大村市です。
大村市は空港だけですが…まず最初はここで長崎を楽しみました。
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空港内を歩くと、
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巨大な長崎ちゃんぽんが!!
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顔ハメ。
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"五島うどん つばき"にて、
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まずは巾着くじら…等の、串に刺さった長崎おでんを頂きました。
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黒めん(ひじき麺)、
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同じく長崎名物の五島うどんは、地獄炊き。
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バスで車窓から海を見ながら街へ向かいます。海岸線が日本一長いこの長崎の海が、古くから中国や欧州の文化を取り入れる窓口だった…
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で、佐世保市へ到着です。
というのも今回は"ハウステンボス"(Huis Ten Bosch)が最初の目的地でして、まずはハウステンボス駅へ。
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何とも大失敗な事に、雨天です!
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すぐさま佐世保市出身の前川清が歌う「長崎は今日も雨だった」のメロディが頭をよぎりましたが、屋外のテーマパークを楽しむ上でこれは、あまりにも大打撃。
入口近くのコンビニで傘を購入しました…そう、コンビにもこんな外観です。
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入口へ。
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これがチケット。二人分を見るとこのように種類が違いましたが、どれだけのパターンがあるのでしょうか。
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入るとまず、「ONE PIECE」(ワンピース)がお出迎え。
私が行ったこの時期は同作品がハウステンボスとコラボしてまして、これ目当てのお客も多いみたいでした。
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中にも"シャボンディハウス ワンピースショップ"とかあってグッズがたくさん売ってました。
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あとワンピースをテーマにしたレストランもあり、外ではワンピースの船(サウザンド・サニー号)も動いてたし。ただ、ワンピースを読んだ事がない私には無用でした。

次回の企画は『チューリップ祭』と『レイトン教授とドムトールンの秘宝』となっており、その方が良かった…
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配布していたハウステンボスのガイドマップを手に、
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歩を進めましょう。
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「ココ」で行った熊本県上益城郡山都町の名物、八朔祭の『大造り物』がハウステンボスにもあった!やっぱりカッコいい。
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"テディベアキングダム"
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ちなみにハウステンボスという名称はオランダ語が使われていて、『森の家』という意味らしいです。このテーマーパークのルーツも"長崎オランダ村"で、私も20年以上前に行った事がありました。
つまりオランダの街並みを再現してまして、オランダといえば、の風車とチューリップが迎えてくれます。
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私もTシャツは長らく愛し続けているオランダのバンド、ウィズイン・テンプテーション(Within Temptation)の物を着用して行きました。
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オランダの街並みを見て歩き…
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"カステラの城"は、長崎土産の定番であるカステラを一堂に集めており、試食も出来る!
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食事はワールドレストラン街に行きまして、その名のとおり世界中の料理を集めた趣向にはなっていたのですが、特に東京で食べられなそうな物もなかったので、普通に長崎名物を食べられる店を探して…
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"悟空"へ入店。
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海鮮皿うどん、
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赤辛 牡蠣ちゃんぽん。
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佐世保バーガーもいっときましょう!"バーガーハウス ダム"にて、
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テイクアウトして外で食べたのは…
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ビッケンバーガー!!
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かっちょいー車に試乗し、
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さてさてアトラクションはどこに入りましょうか。"フューチャーキャスト(R)シアターグランオデッセイ"か…
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はたまた"光と闇の王国"か…
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まだまだ楽しそうな所がたくさんある中、選んだのはまず"ホライゾンアドベンチャー・プラス"
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入場は600円。撮影禁止だったので中の様子は伝えられませんが、本物の水とデジタル技術を掛け合わせて凄い迫力の物を楽しめました。
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ハウステンボス公式アーティストだという道添祐一氏が歌っています。
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メリーゴーランドってただゆっくり回るだけで、ずっと何が楽しいのか理解出来なかったのですが、今なら少し分かる気がします。ロマンチックとか、そういう事ですよね?ただし雨天なので誰も乗ってません。
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街並みを散歩出来ればアトラクションは入らなくても良いくらいに思っていたのですが、雨で辛いのでもう一箇所くらい入るかと…
だまし絵好きの私が、実はガイドブックを見て真っ先に気になっていたここ、"スーパートリックアート"
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目の錯覚を利用した、各種の飛び出して見える絵や仕掛けなど、面白い。
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これは、本当に変な衣装着てます。
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雨の中で早足の散歩になりましたが、
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さよならハウステンボス、涙の出国です。
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ちなみに今回は長崎県に行っておきながら、県内で食べた長崎ちゃんぽんがハウステンボス内の一軒のみで終わってしまったため不完全燃焼感があり、東京に帰ってから『サッポロ一番 旅麺 長崎ちゃんぽん』というのを見つけて購入し、すぐに食べたものでした。
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続いてはハウステンボス駅から、シーサイドライナー(SEA SIDE LINER)で…
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佐世保駅へ。JR駅で日本最西端らしいですよ。
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駅内の"ログキット"(LOGKIT)にて、
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U.S.バーガー。
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佐世保の観光ガイドブックと、バーガーマップを入手。有名な佐世保バーガーの佐世保市なので当然かもしれませんが、本当にバーガー屋の数が多くて地元文化に根付いている事が分かります。
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"ビッグマン"(bigman)ではテイクアウトで購入してホテルで食べましたが、
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ここはやなせたかし先生も来店しているようです。
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食べたのはチキンバーガー、
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トリプルバーガー。
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ところで佐世保市の離島、九十九島のどこかを現代のマッド・サイエンティストとも呼べる整形外科医が私有していて、整形した美女達を集めてこの世の楽園のごとき光景を造り上げているとか、三条友美先生が絵を担当した実話系の漫画で描いていたのですが、本当でしょうか。まさに「パノラマ島綺譚」
ま、そりゃどうせ行けないので…佐世保市街を歩きましょう。
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国道35号(させぼ大通り)を歩くとゴシック様式の教会堂、"三浦町カトリック教会"
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その斜め向かいにあるカッコいい建物は、"アルカスSASEBO"なる多目的ホール。
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戸尾市場に、とんねる横丁。
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アーケードの商店街もでかい。
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"デパート金玉屋"って、いいネーミングですね。
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サブちゃんがいるCD屋、"カワシモレコード"
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渋すぎる一帯もありました。
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"ぽると総本舗"で土産を購入、
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さらに"九州銘菓島瀬"で、
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ようやく福砂屋のカステラが見つかりました。銘柄までリクエストしてきた者がいたので、探していたのです。
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マンホールは南蛮船。
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佐世保市とアメリカはニューメキシコ州アルバカーキ市との友好のため架けられた、その名もアルバカーキ橋。
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"佐世保ガーネット"なる、カフェみたいなライヴハウスは…
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何と私の行った数日前に遠藤ミチロウさまが遠征してきてました!
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泊まったホテルは"ホテル ロータスハウス"
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外観がお洒落ですが、古い!!
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1階は"ロータスカフェ"(LOTUS CAFE)となっています。ここでビールを飲みながら…
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エビとホタテとドライトマトのペペロンチーノ、
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ベーコンとなすのトマトソースパスタ、
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…他。
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ハウステンボスで買っておいたオランダのビール、グロールシュ プレミアムラガー(GROLSCH Premium Lager)とか…ウィスキーを部屋で飲んで。
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今回はここで2泊したのですが、1泊目はタバコ臭くてきつすぎる部屋をあてがわれたため、2泊目は部屋を変えてもらいました。

あとはご当地グルメを食べて帰ればいいだけですが、お店選びは…
わからんちんどもとっちめちん、というわけで"一休"にて、
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長崎名物のトルコライス、
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大村角寿司。
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"蜂の家"
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ハードロック系のレコード、そしてアニメのフィギュアが飾ってある店内にて…
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海軍さんのビーフシチュー、
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シュークリーム。
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メニューを見ると他に、『軍艦シュークリーム』なる巨大な化物もあるようでした。
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"たこ吉"のたこ焼き、
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水木しげる好きとして"きたろうラーメン"なるお店は気になりましたが、
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平仮名表記だから、俳優の方のきたろうをリスペクトする店かな。
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ところで長崎県といえば丸尾末広先生、蛭子能収先生、内田春菊先生という偉大なガロ系漫画家三人を生んだ土地である事が知られていますが、他にも多くの漫画家を輩出しています。ながやす巧先生、巻来功士先生、荘司としお先生、Moo.念平先生、そしてカルトな怪奇漫画の白川まり奈先生等…凄い!
文壇や画壇などを見てもまだまだ大物が出ていますが、芸術家が目立つ土地柄なんだそうです。村上龍もそうで、ここを舞台にして実体験を基にした作品「69 sixty nine」は、小説も実写映画も観ています。

で、結局入ったのは『元祖あごらーめん』を名乗る"あごらーめん本舗"
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あごだしラーメンですが、あごとは飛魚の事。つまり飛魚出汁!
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そして『辛いシリーズ』から、ストーンフリーという豚骨味のやつ。
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ストーンフリー(Stone Free)といえば当然ジミヘン(Jimi Hendrix Experience)の曲から…と思いきや最近では「ジョジョの奇妙な冒険」ファンが多いから空条徐倫のスタンドが元ネタか!?あの糸状のスタンドはラーメンに似ているとも言えるし!
いや、内装ちょっとだけロック好きっぽかったしジミヘンだと思います。さらにレベルの高い激辛はスピードキングと名付けられていたからディープ・パープル(Deep Purple)も好きなんだろうし。

替玉も頂きました。
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居酒屋というか割烹ですか、"季節の味処 しぐれ茶屋"
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店内に入るとまず、魚さん達が迎えてくれます。
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もちろん生ビールに、その他…
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これも食べなきゃ帰れません、佐世保市の名物料理であるレモンステーキ、
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ヒラス刺身、
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小ふぐ唐揚げ、
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虎ふぐ、てっさ。
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最後に帰りの空港では佐世保バーガーと水木プロのコラボ商品を購入して、佐世保市を後にしました。
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…と、そんなわけで長崎県まで来ておきながら時間の関係で長崎市には寄らない旅となりました。かつて大好きだった原田知世さまの、映画「愛情物語」
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映画自体はつまらないながら知世プロモーション映画的な意味でファンにはたまらない作品で、あれはロードムービー的に部分もあるのでロケ地も移るのですが、クライマックスのロケは知世さま自身の故郷でもある長崎市で行われました。あれで出てきたオランダ坂とか、行ってみたかったなぁ...今はDVD等で簡単に観れるので、確認してみてください。
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主題歌が有名ですね。
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こちらは赤川次郎の原作小説、新書版。
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角川文庫からはフィルムストーリー、シナリオ愛情物語まで出ていました。
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ちなみに本作のちょい前に知世さまは舞台にも挑戦していて、それが話も「愛情物語」の元ネタと言えるジーン・ウェブスターの「あしながおじさん」。もちろん主演で、ジルーシャ・アボット役でした。原作は古典作品ですが、角川文庫からは当時ちゃんと知世ジャケにして出版もされていました。
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最後に、当然ながら故郷である長崎での生活にも触れている原田知世さま初エッセイ集「時の魔法使い」(角川文庫刊)。
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これによると、東京の『だるまさんが転んだ』にあたるものを、長崎では
『い・ん・ど・じ・ん・の・く・ろ・ん・ぼ(インド人の黒ン坊)』
とやっているそうです。子供になんて事を言わせているんだこの土地は…笑

はい、今回は九州でもう一県、お隣の佐賀県にも行ってますので、次回また紹介します。


  1. 2013/04/10(水) 23:59:59|
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手塚治虫(35) 「魔人ガロン」

手塚治虫作品より、「魔人ガロン」(秋田書店刊)。
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秋田書店の冒険王にて1959年から1962年まで連載された作品で、このサンデーコミックスでは全1巻です。

ある日突然、後楽園球場のど真ん中に隕石。東京大学の俵教授がバラバラにして組み立て直すと、それは巨大なロボットというか『合成人間』になりました。しかし動力が分からず、あらゆる手段を使って十年が経ち…ついに動きはしたものの理性を持たずに暴れるだけで、俵教授は命を落としました。
研究の全てを引き継いだ助手の敷島山人は新事実を知りますが、あの合成人間はガロンといい、はるか文明の進んだ宇宙人が地球人を調べるために落とした怪物なのだとか。地球人がガロンを上手く組み立てていいことに使えば仲良くするが、わるいことに使えば地球人をわるい生物と思って攻撃するのだそうです。後の「W3」(ワンダースリー)に似た設定ですね。
そもそも宇宙レベルで見て善悪の判断なんて何をもってすればいいのか分かりませんが、これは少年向けSF漫画なので、普通に地球の…それも日本人の常識で考えて大丈夫でしょう。

さらに敷島は『ピックさえあればガロンは正しく動く』という事を知りますが、そのピックの正体はガロンと同時刻ながら別の土地・東北地方の無一文村に落ちてきた赤ん坊である事まで突き止めました!
当時ピックを見つけたヒゲオヤジは実の息子のケン一と共にお双子の弟・ケン二として育てていました。
そのピックはガロンと呼び合い、ガロンの開いた胸の心臓部分に入って一体化すると、それが完成体。ただの暴れる凶暴なモンスターだったガロンがおとなしくなり、むしろ人々のために役立つ事もしてくれる。

しかしガロンの強大な力を悪用しようと近づいてくるのが、タランテラの一味。しつこくつきまとってはピックをさらってガロンに悪事を働かせたり…
で、ようやく撃退したかと思えば次は海龍王という賊が現れます。しかも高い科学力と戦闘力を持っていて、こんな組織なら今更ガロンはいらないのではと思いますが。
とにかくガロンが悪事を働かされると、地球上の悪の組織より怖い宇宙人に攻撃されるのだから大変です。悪魔の囁きに耳を貸すなピックとガロン、奴らの行動を未然に防げ敷島とケン一!

海龍王達を撃退したピックとガロンでしたが、自分達も海のモズクと消える…
そんなラストがサンデーコミックス版でした。しかし、例えばずっと後で出た手塚治虫漫画全集は全5巻もあるし、近年復刻されている文庫本でももっと長いのです。それは何故か?

ガロンもピックも実は生きていて次の悪人と戦う続きが描かれていたのに、急激に絵がヘタクソになっているから単行本に入れたくなかったのだと思います。多忙ゆえの事でしょうが手抜きしたどころか、これは明らかに別の人物による代筆によるものでしょう。誰が見ても手塚治虫先生の偉大なる功績に失礼なほどの下手さですから!(笑)
何百ページ、何千ページもある作品を出版できる状況になかった「メトロポリス」「来るべき世界」等の初期作品時代は切り裂かれたツギハギ状態で単行本化していた事が知られていますし、他の多くの作品もそういった部分があっても単行本化の際に加筆修正をしまくるのでマニア泣かせだった手塚作品の事…この代筆部分は死後にやっと日の目を見たわけです。手塚先生の目の黒いうちは発売されなかったものが、亡くなったらOKになるというのは疑問ではありますが。

「魔人ガロン」自体はそういった事情もあってマイナー作品扱いかもしれませんが、「鉄腕アトム」「マグマ大使」等の代表作にも登場しています。
そこを見ても手塚先生にとってお気に入りのキャラクターだったのでしょうし、あの永井豪先生も好きだったのでしょう、何と2004年になって「魔神王ガロン」という続編を手塚治虫マガジンで連載開始!しかし休刊して中断…と、とにかくガロンは不幸な作品でした。


昔から、世界中には巨人伝説(大男のいいつたえ)が、かぞえきれないほどたくさんあります。
あるときは、巨人は人間の敵です。
あるときは、巨人は人間の救い主です。
そして、人間のようにやさしく親切だったり、悪魔のようにおそろしい怪物だったりします………………。



  1. 2013/04/08(月) 23:35:00|
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手塚治虫(34) 「キャプテンKEN」

手塚治虫作品より、続いては基本の少年漫画に戻って…「キャプテンKEN」(虫プロ商事刊)。
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1960年から翌年まで週刊少年サンデー(小学館刊)で連載された作品で、この虫コミックス版で全2巻。
舞台は火星でありながら西部劇で、SF色はさほど強くないアクション漫画ですね。冒頭で地球人、それもアメリカ人が火星を侵略している歴史が描かれるのですが、火星が自分達の故郷のアメリカ西部に似ているからと西部そっくりの暮らしを始めたのだとか。

ある日、地球から親戚の星野農場を頼って火星へ移住してきた水上ケン(この名前ですが少女)と同時期に現れるようになったのがロボット馬・アローを操るキャプテン・ケンという少年。
彼は水上ケンに顔がそっくりであり、その正体の謎解きも作品の醍醐味の一つになっています。

侵略が大得意のアメリカ人と違う日本人のナショナリズムを表現しているのか、キャプテン・ケンは『日の丸』鉢巻&コスチュームをまとっていて、先住民である火星人を奴隷にし虐殺している開拓民(地球人)の横暴さに意義を唱えます。
この時代の火星に住む地球人の常識といえば、普通の少年…例えば星野農場の一人息子である星野マモル(こんな名前ですがロック・ホームが演じている)が、侵略された火星人の持つ憎しみの原因を問われて『火星人はキチガイでばけものなのさ それだけだよ』なんて思っているくらい。
ちなみにここで描かれる火星人は、アリ人間みたいな奴らでした。

そのような設定の中、キャプテン・ケンは火星を支配する地球人のスラリー総統(あれ、最初の登場時はロンカーンという名前でしたが…で、裏の顔が悪の黒幕ナポレオン)や、その部下デブン知事と用心棒のランプらと戦う。
ランプの『火星撃ち』に一度敗北しますが、死神ラリーや火星の化物モンスタービルとの実戦で二丁拳銃の火星撃ちを身に付けたキャプテン・ケン!
最後の最後に来る火星最大の危機を救い、地球人と火星人両方の救世主となるのですが…

ただの西部劇では飽き足らない手塚治虫先生の、半スペース・オペラといった作品でしょうか。キャプテン・ケンの出自にはタイムパラドックスも絡んでおり、当時の少年漫画としてはちょっと複雑なのも見所です。


おかあさんが あんな放射能症なんかにかからないようにするためなら
ぼくは生命をかけて どんなことでもするよ……



  1. 2013/04/07(日) 23:00:00|
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手塚治虫(33) 「ばるぼら」

手塚治虫作品より、「ばるぼら」(大都社刊)。
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1973年から翌年までビッグコミック(小学館刊)で連載された作品で、この大都社版の単行本は全1巻。
大都社からは手塚治虫先生の生んだ大人向け漫画の傑作が多く上梓されていますが、個人的にはこれが特に好きで、ジャック・オッフェンバックのオペラ「ホフマン物語」の現代版として描き始めながら、どんどんオカルト色が増していく一作です。

海外にも多くのファンを持つ耽美主義の流行作家・美倉洋介が新宿駅でアル中のフーテン娘・バルボラ(タイトルでは平仮名ですが、作中出てくる名前は片仮名)を拾ってマンションに居候させる事に端を発して巻き起こる騒動を描いた作品。
美倉には『異常性欲』という持病がある事を本人も自覚し苦悩しているのですが、マネキン人形だとかメス犬(!)と変態な情事にはまる所をばるぼらが救う…というのが最初の方。
すぐにバルボラの正体に迫る話が出てくるのですが、ウルカ共和国の作家・ルッサルカが言うには彼女は芸術の女神ミューズの姉妹で一番末っ子で、芸術家にツキを呼ぶ存在なのだとか。不思議な母親のムネーモシュネーも出てきて、バルボラがブードゥーの黒魔術を使う魔女っ子である事も分かってきました。

ただの汚いフーテンだったバルボラが美しい女に変身すると美倉と男女の関係に、そして結婚する事になり、「偉大なる母神」協会と深く関わった事が美倉の身の破滅を呼ぶのでした…
作家仲間として筒井康隆が出演してきて、美倉と一緒に全裸でマリワナも利用した結婚式に出席するもそれが美倉のミスで台無しになり、それが儀式を冒涜したとして「偉大なる母神」協会の日本支部会長・立場陰堂らの怒りを買うのです。
そういえば式の時に『エフ、エフ、 アザラク エフ、エフ、ザメラク』という呪文が使われていますが、これは「エコエコアザラク」以前の作品である事を特筆しておきましょう。

バルボラが消息を絶ち、里見志賀子と結婚して子供も作るもどんどん落ちていく一方の美倉は、あれから6年後についに大阪でバルボラを発見するが!?
クライマックスの逃走劇と阿蘇の火口で受ける受難も見もの、そして美倉が最後に残した手記とは…
呪術黒魔術の説明が長々とされ、ゴシック的な世界も描いた内容をさる事ながら、この作品の良さは作中に流れる幻想的な雰囲気ですかね。

こちら手塚治虫漫画全集版の「ばるぼら」(講談社刊)は、全2巻。
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大都社版(1974年)だと12話しか収録されていなかったのが、1982年に発行されたこちらだと15話が収録されています!
例によって梅田の地下鉄にいたフーテン達の『なんやキチガイか』とか、志賀子の『また私をきちがい騒ぎにまきこむ気?』といったセリフが修正されていますが。
あと、「偉大なる母神」協会日本支部長が協会の説明をする時に言う
『ごくありふれたサラリーマンが創価学会や立正佼成会の信者であるように私どももそういった宗教の信者だと思ってくださればいいのです』
のセリフは、『創価学会や立正佼成会の』という部分が単に『新興宗教の』と修正されています。


バルボラはなァ、のんだくれでグータラで
うすぎたなくて あつかましくて…
無責任で気まぐれで おせっかいで気違いじみている…だろう?
それがミューズの性格なんだ。
芸術ってのはもともとそういうものさ……



  1. 2013/04/06(土) 23:00:35|
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手塚治虫(32) 「空気の底」

手塚治虫作品より、「空気の底」(朝日ソノラマ刊)。
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ほとんどが1968年~1970年のプレイコミック(秋田書店刊)で連載された連作短編集で、単行本はサンミリオンコミックスで1971・1972年に上梓された全2巻。
手塚治虫作品は一般的に名を知られている代表作を見ると長編ばかりですが、実は短編の名手でもある事を世に知らしめていきたい!
特にこの「空気の底」は大人向け作品の傑作揃いであり、私も手に入れて約20年になりますが定期的に読み直している愛読書です。基本的に暗い話ばかりですが…私はそれが好きなのです。

これが1978年にも同じサンミリオンコミックスから改訂版が発売されましたのですが、ここで密かに修正されている部分が多々ありますので、それにも触れながら内容を追っていきましょう。
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まず「ジョーを訪ねた男」
アトランタの名門家で育った白人のウイリー・オハラ大尉は昔は黒人奴隷を何十人も使っていた地主であり、人種差別主義者。彼はベトナムの戦場でも部下の黒人をいじめ、弾よけにしていましたが、結局自分も共に敵の砲弾を受け重傷を負い、意識を失っている間に死んだばかりで部下の黒人兵ジョーの臓器を移植されて一命を取り留めるのでした。白人全部の誇りのためにその事実は隠さなくてはならぬと、ジョーの母親に届けられた手紙を焼き捨てるためジョーの家を訪ねる…
現在の常識では人種差別は悪い事と思うでしょうが、この当時の白人、それも南部人にとっては当たり前の感情であり、黒人になる事は死ぬより辛くて許婚にも二度と会えないとか、白人側の悩みも描かれているのですね。
その後は意外な心変わりが待っている、鋭い社会派作品です。
作中3度出てくる『クロンボ』というセリフは1971年にしか入っておらず、後に『黒いの』『黒人』に修正されています。

「夜の声」
我堀商事をまたたく間に超一流会社にのし上げたやり手の青年社長・我堀英一は、仕事の鬼で道楽も無いように見えたが…実は日曜日だけ乞食に変装して道端で誰にも干渉されずに過ごす趣味がありました。
その乞食をしている仮の姿の時にユリという少女を助けたため、慕われてしまうのでした。
英一もユリを好きになり、我堀商事を受けさせて秘書に雇い、社長姿の時に結婚するのですが、乞食のおじさんの正体が自分である事を明かしていないために悲劇が起こる。
ユリはユリである事情があり、それが冒頭追われていたり故郷に帰りたくない事の答えでもあるのですが…それは、『部落民』である事。黒人問題と同じように、いやそれ以上にデリケートなネタであるこの部分も当然1971年版にしか入っておらず、再発版では『前科六版』である事になっています。

「野郎と断崖」
警察に追われる脱獄囚(例のスターシステムで丸首ブーンがこの役を演じています)が若い夫婦と赤ん坊を人質に取り、断崖を降りた所にある洞窟に篭城すると、警察に包囲されて、脱獄囚は夫婦を殺す。しかし赤ん坊に情を移して心の奥にあった優しさが目覚め、助けるため崖を登っていき…で、そこで意外なオチが待っているのです。
ちょっと関係ないけど私は断崖絶壁に目が無く、先日は福井県の東尋坊を訪れましたけどね、この作品の舞台となったフランスの西海岸にある"デ・グラナン海岸"を見てみたい!『妄想の崖』と呼ばれるここのマジックに、私もやられてしまうかもしれませんが。
ここで出る『この情けしらずのカナツンボめっ』というセリフはサンミリオンコミックス版では両方使われているのですが、さらに後の再発版ではただの『この情けしらずめっ』に修正されています。

「うろこが崎」
このシリーズでは二編だけ手塚治虫先生ご本人が出演していますが、これもその一つ。アイデア取材のため立ち寄った南紀州の小島が舞台で、実は売春島だったそこには深刻な公害問題が…
村ぐるみ隠蔽する事の恐怖を描いていますが、最後のコマである伝説と絡めた変身モノのホラーだった事が分かる。

「暗い窓の女」
これは物凄く純な恋愛物語。しかし…愛し合う二人は外山義治由紀子、実の兄妹なんですね。つまり近親相姦。愛が強すぎるが故に殺人を犯した兄の、美しくも悲しい話。
これは妹に求婚する男をクローゼットの中で見る兄のセリフが、何と1971年版で既に伏字になっています!その後の再発版では『………』になっているのですが、プレイコミック掲載時は何と言っていたのか気になります。

「わが谷は未知なりき」
ある実験のため、アメリカのアリゾナ州にある谷で暮らしている父とロザとジュリ姉弟の3人家族。谷の外に出た事もなく閉鎖空間で生活している彼らの元にある夜、外部の男・チャドが迷い込む…
谷の外はどうなっているのか!?海外のSF小説的なオチですが面白い話です。

「電話」
学園闘争真っ只中の学校へ深夜、見知らぬ女子から電話がかかってきて…よく出来た霊界通信ネタ。
冒頭に赤学派の主人公・大沢優が読んでるのはつげ義春先生の本だ!!

「嚢」
『ふくろ』と読みます。この単行本にはいくつかプレイコミック掲載でない短編も収録されていますが、これもその一つで漫画サンデー(実業之日本社刊)の1968年5月10日増刊号が初出となっています。
ある雨の日、主人公の男が出会った少女は綾野リカと名乗り、二人はたちまち恋に落ちるのですが、リカの正体には秘密があるのでした。リカがしきりに助けを求めていた六月二十日の謎とは!?
「ブラック・ジャック」よりずっと以前に奇形嚢腫を扱ったミステリーで、この設定を後のピノコに活かしたといえる作品。

「バイパスの夜」
これも初出がプレイコミックではなく、1969年の週刊ポスト(小学館刊)。
深夜のタクシー内を舞台にした密室劇で、一億円強奪犯を名乗る客と女房を殺してタクシーのトランクに入れてあると告白する運転手の会話をメインにした心理ミステリー。
フジテレビのオムニバステレビドラマ「世にも奇妙な物語」にて、実写版も作られました。そういえば同テレビシリーズは「空気の底」と通じる部分が多いですね。

単行本で上巻の最後を飾るのが、「猫の血」
猫神信仰の厚い村の娘・と結婚した須藤は、妻の猫そのものの習慣を止めさせるように努め、慣れない東京生活をさせるのですが…
猫の本能で東京が火の海になるから一緒に逃げようと訴る妻を自宅に残し、自分は四国へ旅行に行くと、その時に核ミサイルが東京を襲うのでした!妙は一体どうなったのか!?
最終ページにある猫が妙の実家に現れるのですが、その時の『放射能症にかかってケロイドと出血症状で』という説明が、再発版では『爆発の熱のためからだは焼けただれ』に修正されています。

続いて「空気の底」下巻。上巻ではセリフの修正が多々見られたものの収録内容もページ数も同じでしたが、下巻は作品自体を差し替えられています。

「処刑は3時におわった」
残忍な元ナチス親衛隊のレーバー中尉が処刑される話ですが、彼はユダヤ人のフロッシュ博士から奪った時間延長剤を手にしており、それを利用して銃殺刑から免れようとするのですが…ある計算違いがあったのです。
時間の流れがゆっくりに感じられる薬なので、レーバーはいわば加速装置みたいな効果があると思っていたのですが、実はあくまで延長されるのは意識だけ。つまり自分の体の動きもゆっくりになるので、ゆっくり飛んでくる弾丸にゆっくり殺されるだけなのでした。

「一族参上」
これも初出がプレイコミックではなく、1970年のサンデー毎日読物専科(毎日新聞社刊)。また、サンミリオンコミックスでは1972年版にしか収録されていません。
仙石為五郎という浪人が、有名になって高い給料で仕官するため、架空の仇をでっちあげて流行の仇討ちの旅に出るのですが、ある陰謀にはめられていた…

「聖女懐妊」
土星の小惑星群の一つ・チタンでアンドロイドロボットのマリヤと共に通信員をしていた南川。元よりこのマリヤはダッチワイフ的な用途もあったのだと思いますが、二人は愛し合うようになって結婚式を挙げる。しかし、特殊刑務所からの脱走者達がまぎれこんで南川は殺され、マリヤは奴隷にされるのですが…
宇宙のどこかにある、なにか偉大な力が生んだ奇跡の話。

「現地調査」
これも初出がプレイコミックではなく、1970年の小説サンデー毎日(毎日新聞社刊)で、サンミリオンコミックスでは1972年版にしか収録されていない作品。
工場の排ガスが公害を起こしているのではと調査に行く男を主人公に、あるどんでん返しを付けて公害問題を扱っています。

「カタストロフ・イン・ザ・ダーク」
人気DJ・田所が、道路でマンホールの蓋が半開きになっているのを確認したにも関わらず直さずにいたため、自分を目掛けて走ってきたファンの娘・西啓子が穴の中に落ちてしまいました。それすらも黙殺してラジオ局に出勤した田所が、自らの良心の呵責に苛まれると同時にある現象が…
さらにどんでん返しで、自分の存在そのものが!

「蛸の足」
これも初出がプレイコミックではなく、1970年の小説サンデー毎日で、サンミリオンコミックスでは1972年版にしか収録されていない作品。
南方で原住民に『タコの足』と呼ばれていた伝染病にかかった男は、体から腕が何本も生えてくる病気にかかっていて、その腕を切り落とした肉で食いつないでいました。自分を訪ねてきたかつての社長にもその肉を食わせると『タコの足』が伝染し…ブラックユーモア作品。

「ながい窖」
『窖』は『あな』と読みます。これも初出がプレイコミックではなく、1970年のサンデー毎日で、サンミリオンコミックスでは1972年版にしか収録されていない作品。いやそれどころかこの作品は他のどの本にも、あの「手塚治虫漫画全集」にすら収録されなかった封印作品となっています!
↑で書いたように、この短編集「空気の底」だけでクロンボ、部落民、カナツンボ、放射能症…と、言葉を修正されている箇所が多々ありますが、これは作品自体が封印されたのです。では、この「ながい窖」で扱った物は何か…それは『在日朝鮮人』ですね。

大企業である長浜軽金属で専務取締役まで出世した社会的成功者の森山尚平は、本名の趙や在日朝鮮人(既に帰化していますが)である事も隠し通して生活していました。
戦時中は岐阜県瑞浪市の戸狩山で、恐らくは地下軍需工場を建設するための強制労働をさせられており、その穴の中での生活がトラウマとなって苦しんでいるのがタイトルに関係してきます。
そして戦後。前述の通り社会的にも成功して家庭も円満でありながら、朝鮮人であった過去を持つための苦悩が描かれるのです。自分が朝鮮人だと思われないために会社の面接に来た朝鮮人を差別して不採用にし、『朝鮮人を入社させる事は雰囲気として良くない』なんて言っていたり…
この時代に在日朝鮮人である事を隠すのは、明治時代に島崎藤村が書いた小説「破戒」で被差別部落に生まれた身分を隠す事と同義だったのでしょうか。急展開で家族が被害に遭い、最終ページでついに森山も『破戒』して朝鮮人である事を激しく告白するカタルシスが待っています。

国民的漫画家、というか神様!である手塚治虫先生であるが故に『言葉狩り』は凄い数の作品でくらっています。現在は差別用語になってしまった言葉だからとの理由で、作品に込められたメッセージを無視して流れが不自然になってまで修正する事には無責任な外野である私からすれば勝手に怒りを覚えます。
言葉狩りし、その言葉を使わなければ『無かった事』になるのかというと疑問ですが、この「ながい窖」にいたっては差別しているどころか差別に反対した内容なのに、存在が丸々自主規制ですか!手塚作品は有名な代表作でも黒人やユダヤ人を扱って感動作に仕上げている事が多いのですが、在日朝鮮人を描いた本作はこのように不遇な扱い。
現在の一般的な日本人は発表当時のような在日朝鮮人に対する差別意識も持っていないだろうし、いやむしろ差別している者がいるならばその人も含めて広く読者の目に触れる事を望みます。

「ロバンナよ」
手塚治虫先生ご本人の出演作。南伊豆へスケッチに行った時に大学時代の悪友・小栗が波勝崎に住んでいる事を思い出して訪れるのですが、小栗夫人は狂っていて家の中を自由に歩き回る可愛いロバを殺そうとする…
小栗は物質空間転移装置の実験のでいでロバと妻の意識が入れ替わっていると言うのですが、狂人は誰で、そして真実はどうなのか!?獣姦を扱った変態モノとも言える作品。

「二人は空気の底に」
核戦争により人類が滅亡した世界で、ある事から生き残っていた赤ん坊の男女はジョウみどり。彼らは宇宙旅行用のユニット・カプセルの中で成長し、愛し合うようになりますが、カプセルから出ると…
冒頭に出てきた水槽の中のグッピーに見立てた物語だったと分かる悲劇でした。

1971・72年版の収録作品は以上ですが、1978年版は下巻から「一族参上」「現地調査」「蛸の足」「ながい窖」の4編が抜け、代わりに1969年の別冊少年マガジン(講談社刊)で掲載された「大暴走」が収録されています。
ニュース・キャスターの火水木吾郎が最新の原子力タンカー"おさかべ丸"の試運転に乗ると、船の電子頭脳にある秘密があり、大暴走して船上の人々と船に近づく者たちは殺されていく…ちょっと長めのSFミステリー。

実はプレイコミック連載時は、他に「グランドメサの決闘」「そこに穴があった」「カメレオン」があるのですが、この3編は最初の単行本化の時から既に外れていて、それでいてほぼ同時期に他誌で発表された短編をいくつも同シリーズとして収録しちゃってますよね。
まぁそれぞれが独立した短編なので、収録作は好きな物を選んで問題ありませんが。

こちらは1985年に全1巻で出たハードコミックス版「空気の底」(大都社刊)で、サンミリオンコミックスとは順番を変え、15編を選んで収録しています。
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表紙が「聖女懐妊」で、本を開くと「二人は空気の底に」のシーンをイメージしたカラー口絵付き。


ながい…ながい…
くらい…くらい…
この窖 どこまでつづくのだ
だれか助けてくれ!!



  1. 2013/04/04(木) 23:59:42|
  2. 手塚治虫
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松蔭浩之第一回監督作品「砂山」完成記念上映イベント

現代美術家・写真家の松蔭浩之さまが、映画監督としては第一回になる作品「砂山 SAND HILL」を完成させました。
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↑の男、主演俳優ですが…彼は何と、六本木ヒルズの"森美術館"『会田誠展:天才でごめんなさい』を開催中だった現代美術家の会田誠さま。
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とにかく3月30日、俳優としての会田誠さまを観に行ったのですが…ここが会場の"ミヅマアートギャラリー"。目の前は満開の桜並木が広がり、神楽坂近くという素敵な立地です。
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その下で酒や『牛タンらーめん 500円』とか、ひかれる物を販売していたのですが、まだ我慢して…って、隣の席に普通に会田誠さまがいたし!!
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イベントの上映はまず山田広野活弁映画『瓶詰め男シリーズ』を一作、そして金子雅和監督の「逢瀬」。この二本は共に松蔭浩之さまが出演者として参加している作品でした。
で、メインの松蔭浩之監督/原作の短編映画「砂山 SAND HILL」。どれもスタッフは日本映画畑の人々ではなく芸術家達なのだから、例えば寺山修司の映像みたいのを想像していたのですが、この人達がやりたい事はいたって普通の劇映画みたいですね。

で、全プログラム上映後に主演俳優の会田誠&松蔭浩之監督、そして…何と愛しの辛酸なめ子先生を招いてのトークショーが行われたのです!
これで芸術に疎い私がこのイベントに行ったわけがバレましたね。早めに入場してかぶりつき席をゲットしましたからね。
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ちなみにこの日から映画監督の肩書きも得た松蔭浩之さまは、辛酸なめ子先生のエッセイとしては記念すべき一冊目となった名作「自立日記」(洋泉社刊)で、
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表紙をめくると…バスタオル一枚のセミヌード写真があるのですが、この写真の撮影者でもあります。
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辛酸なめ子先生の写真はどれも美しいけれど、これはもう特別に素晴らしすぎます!松蔭浩之監督の写真家の仕事としても、これが最高でしょう。いや、他の写真を知りませんが。

舞台挨拶、トークショー終了後の記念撮影。左から会田誠、松蔭浩之、辛酸なめ子、山田広野。
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さらに金子雅和監督も加えて。
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友人がスマホで撮影した写真も送ってくれました。
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こちらはBRUCE撮影。
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そして…念願のツーショット写真もお願いしてしまいました。
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前に一緒に写って頂いたのはと調べてみたら…何と「ココ」、2008年でした。5年近く前なのか…
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実はその後もイベントで見に行った事はありますが、話しかけられる雰囲気ではなかったりして写真撮影は見送っていたので、今回は嬉しいです。私、あと3ヶ月は思い出してニヤニヤしてそうです。
  1. 2013/04/02(火) 23:53:46|
  2. 古本 番外編
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旅行・紀行・街(137) 埼玉県秩父郡 1 熊谷市 1

いやー辛いですね、花粉症。私にとって冬の寒さより夏の暑さより、春先の花粉症こそが辛くて、色々なやる気が削がれる時期であります。お金で解決出来るならいくらでも払うから助けてー、とばかりに薬局で色々対策グッズを買うのですが、効き目はも一つ。
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そんな中ですが、先日は埼玉県へ出かけました。観光資源の少ない埼玉県においては一番有名なのが長瀞…
都心から車で2時間程度走れば着く観光地、埼玉県秩父郡長瀞町ではないでしょうか。

早速あの鳥居をくぐり、
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"宝登山神社"へ。
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中国の寺院とか、日本では日光の社寺を思わせるような派手な龍の本殿(神殿)にビックリします。
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謎のオブジェの先にはトイレがあり、連れションしました。
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ぐるっと回って出ると、その出口は何故か"玉泉寺"なるお寺に…つまり庭がつながっていたのか。これぞ日本の神仏習合!
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庭には北村西望・作の神馬、
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そして関根憲治先生の像。
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当地を代表する天然氷を使った超有名カキ氷屋さんが、"阿左美冷蔵"なんだそうで。
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大昔のカキ氷機も置かれている、この庭を通りまして…
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ダンボールに貼り付けられた可愛いメニュー
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この看板なんてノコギリ。
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店内へ…
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一人だけ甘い物が苦手な私は、甘くなさそうな紅茶のシロップを選んでみたら、よりによって最も甘くて喰えたものじゃなかった…お店のおばあちゃんにも確認したのに、頼みますよホント!
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ドラゴンと呼ばれる男としては龍勢の町・吉田町(現・秩父市)は気になったのですが、そこまでは行けず。
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もしも秩父市に行けるのならば、友部正人さまが旅エッセイ「耳をすます旅人」(水声社刊)で書いてた"鈴加園"に行き、お勧めの石で焼くバーベキューをしたかったのですが。

で、手前の皆野町まで行きました。荒川沿いを散歩し…
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紅簾石片岩へ。
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ここで目立つのは垂直に抉られたポットホール(甌穴)。
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こんな感じです。そういえば水木しげる先生の「ゲゲゲの鬼太郎」から『ダイダラボッチ』では当地も少し舞台になっていて、秩父の奥から巨大な華が一個飛び出すのですが、宇宙船みたいでカッコいいんですよね。一キロはある巨大ハナクソを落とすのもグッドでしたが、この穴はそれで空いたわけではありませんね。
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有名な長瀞渓谷ライン下りをする人々でしょうか?向こうでお祓いやってます。
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近くに猪肉だとか川魚の珍しい料理を出す食堂もありましたが、お腹の都合で見送りになり残念。
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"道の駅みなの"にて、秩父おっきりこみうどんを買って帰宅後食べたら美味しかったわけですが…
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それはさておき、ここでは「のだめカンタービレ」の二ノ宮知子先生の絵がそこら中に貼ってあって、『のだめと巡るフォト&スタンプラリー』なんてのもやっているんですよ。
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皆野町が生んだ大物漫画家にあやかっての事でしょうが、特にここが「のだめ」の舞台という事はありません。しかし「平成よっぱらい研究所」ファンの私としては、ここであの酒豪漫画家が育った地だと再認識し、感慨深いものがありました。

長瀞渓谷はちらっとだけ見て、
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長瀞はそばやうどんの街ゆえに…
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"お食事処 さくらい"へ入店、
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当地のB級グルメである…うの花コロッケ、みそポテト、
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ゴボウ揚げ、鴨南蛮、
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ずりあげうどん、
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鍋焼きうどん、
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お切込みうどん。
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あれ、店を出たらもう暗い…それでも長瀞駅の方に歩きましたが、
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商店街が完全に閉ざされてしまっています。
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"射的 銀次の店"って、開いてたら行ってみたかったなー。
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有名な岩畳もほとんど見えない。
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暗いとはいえ10時とかじゃなく、まだ6時なんですよ!?あまりに人っ子一人いないのに驚きました。会えたのは猫一匹のみ。
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これは別の日ですけどね、先日群馬県の旧友に会いに行った時に埼玉県熊谷市の籠原駅を通ったわけですよ。
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急ぐ旅でもなかったので、ふらふらっと勢いで途中下車しちゃいました。うおー、懐か死む!
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というのも私、かつてここに住んでいたのです。多感な10代後半から、成人を迎えるまで!それからわざわざ行く事もなかったのですが、ざっと15年ぶりの訪問でした。
工場が多くて空気が汚い感じ、変わってないなー。
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マンホールのデザインは、熊谷にしか生息していないムサシトミヨを中央に配置しています。
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ちなみに当時の仕事は航空自衛官。日本一暑い町として知られるここでの厳しい訓練期間が、自衛隊生活で一番思い出深いですよ。
思い出の"航空自衛隊熊谷基地"までの道のりを歩いてみました。商店街…といっても籠原辺りでは大した物はないのですが、あれ、覚えてない!道が変わっちゃったか、単純に忘れているのか。当時行った飲み屋とかも、どこにあったかも特定出来ず。
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"菓子処さわた"でお土産なんか買っちゃって、
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件の熊谷基地へ。
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ここにいた証拠があったかなと昔のアルバムを探したら…当時の身分証とか写真もありましたよ!
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↑写真はどちらも左端が私。この時は訓練期間故に常に班行動を強いられていましたが、それの何が辛かったってこいつら体育会系の人間は喰うのが早いんですよ!
私はおしとやかによく噛んでしか食事出来ないもので、班の最後から2番目の者が食べ終わるとあとは私の食べてる間だけのために人を待たせる事になりますから、私もまだ食べたいのに『ごちそうさま』にしていた…
長距離を走るのは圧倒的に一番早かったのに、食べる速度だけは急いでも最後までビリでした。

え!?それより写真の顔が違うって?いやー。この当時はどうしても体重が増量出来なくて悩んでまして、今のような理想の体重にいくまで長い道のりがあったのですよ。
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訓練中の写真は撮れないから室内でポーズ付けてるものしかないとはいえ、いつもこいつと写ってましたね。同年齢の同室で、同じ釜の飯を食った仲間ってやつですか。いや、今は連絡取ってませんが(笑)
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お、当時からちゃんとブルース・リーの本を開いてますよ!
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今思えば私のように戦争を憎み平和を愛す者こそが、ここ自衛隊で平和のための武力を付けるべく頑張っていれば良かったのですが、自分の都合でこの数年後に辞めてしまいました。
当時の私は国防どうこうよりネタでやってたし、今に至るもそうですが自分はセックス・ピストルズ(Sex Pistols)の「Anarchy In the U.K.」の冒頭、Right.Now.Hahahahaha…の気持ちそのままなんですよね。
つまりハハハハ…って笑い飛ばす精神こそ自分の肝で、その通りに行動しているのです。あれ、よくわからない?
いい歳した私が未だに安定とか収入がどうとかの話はクソだと思っているけど、あれから幾多の時が流れましたが、当時培ったもので現在も活きているのはほふく前進で出勤し、軍事教練しながら帰社する、等の行動で鍛える事は忘れていない事でしょうか。

ちなみに熊谷市は『熊谷うどん』の街でもあります。武蔵野うどんとどう違うのか、未だに分かりませんが…とりあえずこの店では、カレーうどんを頂きました。
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籠原から離れて熊谷市の中心部、熊谷駅へ。
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熊谷直実の銅像、
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そしてラグビータウンである事を誇るやつ。
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最後にこの季節の風物詩・イチゴ狩り。
これも熊谷市の"いちごファーム Kumagaya"へ行きました。
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60分1800円で、あきひめ&紅ほっぺを摘み放題・食べ放題。
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イチゴ狩り用のユニフォームまで着て行ったイチゴ好きの私ですが…
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食べ放題でそんなに食べるもんじゃないですね。これはイチゴに限らずかな、同じ物でそんなに量いりませんかんから!
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  1. 2013/04/01(月) 23:59:45|
  2. 旅行・紀行・街
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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