大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

手塚治虫(45) 「I.L」

手塚治虫作品より、「I.L」(大都社刊)。
TEZUKA-il1977.jpgTEZUKA-il.jpg
(画像の本は同内容ですが、左が1977年版・右が1987年版)

ビッグコミック(小学館刊)にて1969年から翌年まで連載された作品で、単行本はハードコミックスで全1巻。
この変なタイトルは『アイエル』と読むのですが、これは当初「I'LL」(もちろんI WILLの短縮形)としたつもりだったのに、雑誌の予告編で間違って「I.L」と載ってしまったので、それに合わせてタイトルもヒロインの名前もI.L」に変えてしまったのだとか。手塚治虫先生の懐が深い部分を見た気がします。

かつては映画界で名監督として名を上げた伊万里大作、『ロマンチックでほのぼのとした郷愁がある』作風で夢中になるファンがたくさんいたそうですが、人類が幻想と夢の世界だった月に足を踏み入れた日から、人の心から空想も瞬く間に消え去り、同時に映画ファンは現実的でやたらと理屈をこねるようになりました。
よっておとぎ話や伝説や怪奇や夢物語を撮っていた伊万里監督は出る幕が無くなり、家まで追い立てられている状態の時に易者が導かれて行った屋敷でモンスターチックな人々から、そういった世の傾向に抵抗するレジスタンスをやってもらいたい、理屈で割り切れない事件をうんとでっち上げてくれと頼まれます。つまり
『現実の世界の監督です。つまりこの世を演出するんですな』
という事です。その依頼主の中心人物はアルカード伯爵。アルカード、ALUCARD…つまりDRACULA(ドラキュラ)を反対に読んでいるだけですね。そのアルカード伯爵が女優として棺桶ごと渡してきた女性がI.L(アイエル)

アイエルは後半でアルカード伯爵の姪だと明かしますが、能力は変身。棺に入ると伊万里大作監督の思うままに誰にでも、どのような姿にでもなれます。
ただ従順なだけで性格とかもよくわからないアイエルいわく、
『女というものは どんな運命や境遇にあっても それに応じて身をかえるすべを持っているものでしょう
 あたしはそれを からだで表現できますの』

というわけです。

往年の名監督と誰にでもなれる女優、そんな二人が組んでする事は!?
何か事件解決屋さんというか、『I・Lからまいりました』とか言って顧客の所に行って変身能力を利用したビジネスでトラブルを解決するにすぎない感じでしょうか。
1話完結の連作形式なので読みやすいし、それぞれの話がファンタジックだったりサスペンス風だったりでレベルも低くはないのですが、最初に言ってた『この世を演出する』という主題はどこに行ったのかよくわからない。ただ変わった人達の中に入って事件を解決していれば良かったのか?

だんだん目立ってくるのは誰にでもなれるしどんな事だってやり通せるアイエルの、しかし自分自身のものがなく姿や性格も借り物である悩みでしょうか。これは前回紹介した「人間昆虫記」の十村十枝子と共通する部分でもありますね。
何でも出来るアイエルが、恋を意識した時に初めて自我に目覚めたように悩み、大作からは
『アイエル おまえはどんな女にも変われるし どんな相手の心にもなれる
 だが自分自身のものがないんだ おまえの今の姿や性格だって どこか借りものなんだ
 もしおまえが だれかを愛したとしても それはかりそめの恋でしかない……いや恋の演技をしているにすぎないんだ
 おまえに同情するよ』

と残酷な事を言われるシーンが初見時から印象深いです。

まぁそう言った伊万里大作自身が…別れた女房・加世子の面影をずっと追う女々しさがありましたが、アイエルを愛しているのだと気付いて結ばれ、いや結ばれたかと思われたその時にある事件が起こって永久に別れる事となる。
ラブストーリーとしてはあまりにも悲しい結末でした。


この女はね まだ生娘なんです
いや まだ生まれていないといっていい
そんな女がお望みか あなたの意思次第で彼女は誕生します
しかもあなたには絶対服従する



スポンサーサイト
  1. 2015/01/24(土) 23:00:08|
  2. 手塚治虫
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

手塚治虫(44) 「人間昆虫記」

手塚治虫作品より、「人間昆虫記」(大都社刊)。
TEZUKA-ningen-konchuuki-1974.jpgTEZUKA-ningen-konchuuki.jpg
(画像の本は同内容ですが、左が1974年版・右が1987年版)

1970年から翌年にかけてプレイコミック(秋田書店刊)で連載された作品で、単行本は全1巻。
手塚治虫作品としては知名度は上位に入らないかもしれませんが、2011年に美波主演で実写の連続ドラマも放映されたし、手塚先生の大人向けシリアス物が好きな人には絶対に読んでもらいたい。

十村十枝子、本名は臼場かげりという女主人公の生き様を描いた作品。
冒頭で芥川賞を取った女流作家として登場した彼女は、それ以前に女優としてある劇団で活躍していたのですが、突如デザインの分野で国際的な評価を持つニューヨーク・デザイン・アカデミー賞を取っていた…それで今度の芥川賞と、そこまで多ジャンルの全てでトップになるなんて現実的にはありえないですよね。
その秘密は、十枝子が模倣の天才である事。模倣に関してだけは本当に天才ですが、女優・デザイナー・作家、これらの作品は全て実力ある他人から要領よく盗んだ、頂き物だったのです。

目を付けた相手とは美貌を利用して寝るし(同性相手だとレズ行為も)、とにかくその才能を得るためなら手段を選ばない。偽装結婚や堕胎までするし、邪魔者は殺しもします。
模倣の天才といえば後の「七色いんこ」を思わせる主人公ですが、この女と比べたら七色いんこに失礼でしょうか。何しろ十枝子は己の利のためだけに行動するし、才能やネタをかっさらわれた者は用無しになって必ず不幸な運命を辿りますからね…
こんなの多くの人々にとって決して好きになれないヒロインに違いありませんが、一般人的なモラルを持っていないだけで本人は何の悪意も無く、ある理由から童心をそのまま持っているだけだと推測もされるのです。まぁ『悪気がない悪』というやつで、最もたちが悪いのかもしれません。

週刊誌記者・青草亀太郎、劇団の演出家・蜂須賀兵六、右翼の大物・甲雪村、アナーキストの殺し屋・蟻川平八、大企業の重役・釜石桐郎、等々の重要な男達が十枝子の周りを動きます。
私は文化人と名乗る者を軽蔑する殺し屋の、
『文化人か!フン マスコミにヒルのようにすいついて体制の中で首ったまにクサリをつけられ……
 空虚な自尊心と低劣なナルシシズムに人生を浪費する……
 それが文化人てやつさ おれが一番けいべつするやつさ』

というセリフが好きでした。

ある人のせいで十枝子が韓国にて身柄を拘束されるのですが、その時に日本人が韓国人を虐殺していたかのような描写が出てきます。うーん…本作が槍玉にあげられているのは見た事ないものの、こういう部分が所謂『ウリナラファンタジー』として大げさに広まって、現在の日韓関係にまで悪影響を及ぼしているのは周知の通り。

…と、それはともかくそういった周囲の男達の中でも最重要なのはデザイナー・水野瞭太郎。十枝子に作品を盗まれ利用された一人ですが、彼だけ特別に十枝子が本当に愛していたようです。絶対に人前で本音を出さず全てが演技の彼女が、大金を稼いだ後に母の蝋人形の前で
『空しいわ………女ひとりでせい一ぱい生きていくって こんなに空しいもんかしら
 かあちゃん あたい……水野さんがほしい!!』

と独白するシーンは印象的でした。
この水野が十枝子そっくりの妻・しじみをもらった事でまた悲しいドラマが生まれます。本作最大の悪人は意外すぎる所でしじみを水野に紹介した"金文商事"の金山社長だし、そのためにあんな事が!

最後に十枝子のターゲットにされるのは写真家・大和多磨夫。となればまた殺人騒動の後に、十枝子が今度は写真家としてギリシャで名声を得るラストへとつながるのですが、その成功し続けた彼女も結局は何も満たされず異国で一人さみしがっている…

読み終えてみて、色々と謎な部分が残る作品です。内容が難解なわけではないのですが、まずこの十枝子というヒロインで手塚先生は読者に何を感じて欲しかったのか分かりにくい。成功を求める行動力は凄いのだけど、そこまで名声を欲しがる理由も目的もよく分からないし…
正しい人間として描いてはいない、というより悪人。ここまでメチャクチャなキャラでは読者に共感も求めていないでしょう。そういう悪の天才が持つ魅力みたいな部分を描いてみた、という所ですかね。
講談社の手塚治虫漫画全集版ではあとがきに、『マキャベリアンとしてたくましく生きていく一人の女をえがいてみたいと思った』と書いていますね。
ちなみに登場人物の名前は昆虫名のパロディーになっているし、タイトルの「人間昆虫記」というのは卵から幼虫へ、そして蛹(さなぎ)から脱皮して成虫に変態する様を十村十枝子の生き方にかけているのだと思われます。


自分のものは ひとつもない
ぜんぶ 他人からすいとった借り物だ
しかし……それなりに完全無欠なものなのだ



  1. 2015/01/20(火) 23:00:59|
  2. 手塚治虫
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1

手塚治虫(43) 「SFファイブ」

手塚治虫作品より、「SFファイブ」(大都社刊)。
TEZUKA-sf-five-1978.jpgTEZUKA-sf-five.jpg
(画像の本は同内容ですが、左が1978年版・右が1989年版)

単行本タイトルの「SFファイブ」はSFを5作品収録したというほどの意味で、しかし実際は巻末にオマケ漫画があるので6作品収録の本。
手塚治虫得意のSFである以外に特に共通点は無く、作品の発表年も1968年から1974年までと幅広い。

まずは「虎人境」で、トラ人間を求めて人種のるつぼ・東南アジアはボルネオまで行く話。
『日本のアイヌのような少数民族は すこし奥地へ行けばうじゃうじゃ発見される』
と言いますが、それらは文明から取り残されているがゆえに守られている文化がある…

その1話目「虎人境」と3話目に当たる「ジャムボ」は、集英社の「手塚治虫 THE BEST 17 新・聊斎志異」でも収録されていたので、既に『ココ』で紹介しています。
2話目に当たる「三つのスリル」も、同「手塚治虫 THE BEST 18 ビルの中の目」に収録されていたので『ココ』で紹介しています。

4話目の「月世界の人間」は、1972年の希望の友が初出。
これは何とSFの父と呼ばれたH・G・ウェルズの長編小説「月世界最初の人間」を原作としたコミカライズ物で、物語は大幅に短くしながらもスリルある見事な少年向け冒険SFに仕上げています。
ベッドフォードという男のモノローグで進む話ですが、ラストで彼のペンネームはH・G・ウェルズ…つまり原作者だったと明かすのは手塚先生のオリジナルアイデアですね。
ウェルズの小説は私もよく読みましたが、まだまだ月世界人がいるかもと信じられた時代であり、地球を狙っているとかのネタも通じたのですよね。この手塚版はアポロ11号の月着陸以降、つまり月に生物はいないと分かってから描かれていますが、手塚先生はまだまだ未知の部分や夢はあるのだと言いたかったのですかね。

5話目の「黄色魔境」は、1969年の少年キングが初出。
先の対戦中…アフリカの『ワダン・ワダンの遺跡』という架空の町並みを舞台としながらも、ヒトラーやロンメル、ゲーリング等の実在するナチス高官も出てくる話。
国同士が敵対するドイツ兵とアメリカ兵が一人の日本人の少年に捕まって奇妙な友情が生まれ、また遺跡で古代生物というか宇宙人に襲われて共闘もしますが、戦いが終わってまた人間の醜さが…という話。
SFの多くは、宇宙モノに限らずこの古代文明の先住民族とかも含めて夢がある話ですが、楽しむには読者の方も純粋に信じる力が必要ですね。

ラストのオマケ漫画が6話目の「紐」で、 1970年の小説サンデー毎日が初出。
この手の大人向け雑誌に載せる用、つまり「人間ども集まれ」系の絵柄で描いたユーモア物です。
御釈迦様が下界をほったらかしにしてたら汚れきってしまったので、下界の不浄を洗い流す装置を作り、人々の前には一人一本の救済の紐をたらすと…どうなるか!?


わたしは直感的にさとった
人間とそっくりの姿をしているが ほんとうの人類とはかけはなれた何かなのだ!!
ちょうど われわれがサルかイヌと出くわしたような違和感!!



  1. 2015/01/16(金) 23:07:49|
  2. 手塚治虫
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

手塚治虫(42) 「紙の砦」

手塚治虫作品より、「紙の砦」(大都社刊)。
TEZUKA-kaminotoride1977.jpgTEZUKA-kaminotoride.jpg
(画像の本は同内容ですが、左が1977年版・右が1987年版)

今回は短編集で、1970年から1976年にかけて描かれた作品が集められています。
共通点は手塚治虫先生本人もしくはモデルにした人物が登場する所でしょうか。よって創作でも自伝的要素が強い所が目立ちますね。
収録作品は、順に「紙の砦」「すきっ腹のブルース」「ゴッドファーザーのむすこ」「四谷快談」「トキワ荘物語」「ガチャボイ一代記」となっています。

まず表題作の「紙の砦」は1974年の週刊少年キングが初出で、手塚作品の中でも『反戦マンガ』として語られる時によく挙げられる有名短編。
第2次世界大戦末期、まだ中学生2年生で美術部に所属してこっそりマンガを描いているのは大寒鉄郎、顔もそのまま手塚治虫先生自身の姿です。
教官から睨まれて特殊訓練校送りにまでされるほど教練や作業の方は全然ダメですが、勤務動員で軍需工場にて働いている時に最近知り合った宝塚音楽学校の生徒の岡本京子と再会。
可愛い京子へ想いを寄せる大寒は彼女をマンガの主役に出したりしてましたが、大寒は非国民扱いされてヤキを入れられたりマンガ原稿をやぶかれたり…
それよりもはや米軍機が自由に本土を飛び回って爆弾や焼夷弾を落としまくり、日本の一般市民を大量虐殺している状況。家族や同級生、街の人々が焼かれて逃げ惑う様を見ながら大寒は『地獄ってこんなもんかねェ……』とつぶやく。
ボロボロになった日本は、8月15日でついに敗戦。生き残った大寒は灯火管制もされていない街の灯を見て、日本が負けてこの後どうされるか分からないにもかかわらず、とりあえずこれからは思いっきりマンガを描ける事に大喜び!京子にも『きみもオペラ歌手に…』と言った所で大寒は思い出す。京子の顔は爆撃で半分潰れたようになっていて、もう歌手などなれない事を。

続く「すきっ腹のブルース」は、その続編で同じく週刊少年キングに発表された作品。
まだ学生の大寒鉄郎が芋泥棒するシーンで幕を開けますが、戦後の食糧難時代を描いています。黒人兵と仲良くなった大寒は絵を描いて食糧貰ったり、その黒人兵が白人兵に人種差別からイジメを受けている所に遭遇し、ついでに大寒もボコボコに殴られたり…そう、日本を占領したアメリカ軍の暴挙も描かれています。
『占領軍の乱暴は ひどいものでありました
 あっちこっちで なぐられたり殺されたり
 女の子がイタズラされたりしました』

というのも、手塚先生が実際に見てきた生々しい戦争体験でしょう。当時まだ若かったので水木しげる先生のように戦地までは行ってませんが、多くの手塚作品にもあの時代を生きた事が確実に作家性として活きています。
その後、大寒は新聞記者の河原和子なんてまた美人と知り合って編集部を紹介してもらった上に、何とファーストキスまでさせてもらいました。その後はついに童貞も捨て…られる機会を、食い意地のせいでみすみす棒に振ってしまいましたが。

大寒鉄郎のシリーズは上記2作で終わり、次の「ゴッドファーザーのむすこ」は中学3年の手塚として少年時代の作者自身が登場します。
初出は1973年の別冊少年ジャンプで、学校の番長で極道の息子・バンカラこと明石とマンガがきっかけで仲良くなった手塚。二人の少年の戦時下における友情を描いた作品です。
ところで他の本では「ゴッドファーザーの息子」と『息子』表記なのが、何故この大都社版だと『むすこ』になっているのでしょうか。

ここまでの3作品は、「ココ」で5,6年前に紹介した集英社の「手塚治虫 THE BEST 1 1985への出発」にも収録されている作品でした。
次にでてくる1976年の「四谷快談」も同様に、「ココ」「手塚治虫 THE BEST 10 マンションOBA」で既に紹介しています。

「トキワ荘物語」は1970年のCOMが初出で、このブログではカテゴリーも作って何度も書いていますが、タイトル通り伝説の漫画家アパート・トキワ荘を描いた作品。
手塚治虫先生に始まり、若き日の寺田ヒロオ、藤子不二雄石森章太郎赤塚不二夫水野英子…その他の漫画家達が集まって入居し、また去って行った歴史を擬人化したトキワ荘のモノローグで進む短編でした。
まだ漫画家は手塚先生だけの時代、布団に入っていると女性のおっぱいを頭に浮かべて飛び出して行く手塚先生が描かれます。その時に『たいへん遊び好きで ルーズな人でした』とトキワ荘に語られてるし、女体を求めてトルコ風呂(今で言うソープランド)か恋人の元にでも走ろうとしていたのですね。後続の漫画家達から尊敬を集めてほとんど聖人君子のように語られるマンガの神様も、当たり前ながら存在する性欲が描かれた貴重なシーンかも。

最後の「ガチャボイ一代記」は1970年の別冊少年マガジンが初出で、これも本来は「がちゃぼい一代記」とひらがな表記の作品だったと思いますが、何故かカタカナに変えられています。
終戦直後の大阪、20歳で漫画家を目指している手塚先生がコジキの風貌したおじさんと出会う。 彼は若き手塚先生について、
『手塚治 あだ名はガチャボイ オッチョコチョイ ヒス オメダテヤ 虫きちがい 天文マニアでメシよりマンガが好き』
と、何故かよく知っています。あ、これでタイトルの意味が分かったと思いますが『ガチャボイ』というのは手塚先生のあだ名であり、本作は『手塚治虫一代記』と言えば分かり易いでしょうか。そうするとノンフィクションみたいになって勘違いされるかもしれませんが。
で、そのおじさんというのは『マンガの神さま』らしく、手塚先生に助言や力添えしてくれるのです。最初は宝塚少女歌劇に連れて行ってポスターを描く仕事を振ろうとしますが、『ぼく女の人の前へ出たらテンカンおこすよーっ』と言って焦り、実際に美女達に囲まれて泡吹いて寝ちゃう…うん、ここではいつも通り純情な可愛い手塚先生です。
ベレー帽かぶれなら歩き方まで指南し、売れてからも稼ぐ事よりいいマンガを描く事という肝心な事まで教えてくれて漫画家として成長を見守った、このマンガの神さまってのは何だったのか。この存在は自分への戒めなのか、マンガブームだからってクソみたいな作品が流行しているシーンへの警告なのか。
それと一つきになったのは、大阪大学で医者になるため勉強している時の手塚先生。勉強するふりをしながら、やはりマンガばかり描いていて、大学の先生から
『きみは……このまま 医者になってもかならず人殺しをする
 世のため人のため 医者をやめてマンガ家になりたまえ』

と助言されているんですよね。よく手塚先生といえば世界一の漫画家でありながら医師免許も持ってて云々と称えられる事がありますが、現在では医学の方では才能無かったというのが通説になっています。

今回の「紙の砦」には以上の6作品が収録されていましたが、やはり大寒鉄郎の反戦モノが印象に残りますか。
手塚先生が少年期に体験した戦争以来、日本はもう約70年間も戦争していない平和国家であり続けた事はご先祖様達にも誇れると思います。もちろん、やらざるを得なかったあの時代に我々子孫のために命がけで戦ってくれたご先祖様達には感謝してもしきれないし、その上で今の長き平和があるわけですが。
その戦争に行って犠牲になった世代を、おかげで行かずに済んだ世代が叩き、どこぞの国で一般市民を大虐殺しただの政府が慰安婦を奴隷狩りのように強制連行しただのと、冤罪で貶め続けていたわけです。あー、クソすぎますね。近年になってようやくインターネットで情報を集められるようになり、国際情勢・世論の変化などもあってそういう事を信じているのはよほどの情報弱者・白痴だけになりました。
現在の安倍晋三総理大臣の行政には不満が多い私ですが、先人の名誉回復という点だけ見れば功績が大きいと思います。昨年の大きな話題となった『集団的自衛権の行使を認める閣議決定』の時は、ノォ~これで日本も徴兵制がぁ~、とか戦争になるぅ~とか本質を見えてない、それこそ陰謀論を楽しむ人々以下の低脳さを多くの人々がばらしてしまいましたね。そういうのを見ているのも傍観者としては面白かったけど。

戦後の愚民化政策が功を奏しすぎですよ、まったく。日本人は優しくて信じやすいのは良い事の一つでもありますが、平和ボケ国民を作りたい側からしたらこんなちょろい国はないわけで…
自国に原爆まで落とした旧敵のアメリカ軍に守ってもらって防衛権というか軍部を握られ、金を巻き上げられた上でしか成立しない現在の歪んだ平和国家・日本ですが、そのアメリカよりもはるかに治安が良くて貧富の差が少ない国を造り上げたのは確かです。立場がどうでも上手く利用してのし上がる強かさがあったのかね、日本人としては自画自賛になりますがやっぱり凄いですよ。
今後も外交能力を高めて戦争を避け、情報戦も含めて他国からの侵略を退いていかなくてはなりません。その上でさらに絶対戦争をしないためには、きちんと軍備を整えて占領国が作って押し付けた『日本国憲法第9条』のような足かせはとっぱらってですね…と、ここで9条の話を出すと9条信者が騒ぐんですよね。日本国憲法は憲法改正を認めているのに、『改憲は絶対に許さない』と主張して圧力をかける護憲派の人こそが憲法違反じゃないのかと思うし、カルト宗教以上におかしい事言ってますよ。日本だけが時代の変化にも絶対に合わせられない、その方が不自然だと思わないのかな。
島国に住む我々は、あの大戦以降はほぼ防衛を意識しなくても能天気に生きてこれた幸せな民族です。でも水面下では様々な危機もあったし、戦後に竹島など占領されても何も出来ないでいるんですけどね。私なんかヨーロッパの友人にその理由の一つとして、日本にはこんな憲法があるんだと9条について語ってみると、まず笑われます。それだけ隣国と戦争を重ねてきた人々には現実的じゃないし、日本だけ感覚が違うというか無知なんですね。

まして我々は現実にヨーロピアン以上に危ない現状、すぐ目の前で覇権主義の一党独裁国家が猛威を振るっているというのに、絶対に自分達の国だけは攻められないと信じ、もっと酷いのになると話し合いで解決するだとか占領されても謝り続ければいいだとか…もうヤバすぎるのが言論界に何人もいるじゃないですか。
遠くでとはいえ現在も猛威を振るっている『イスラム国』など少年漫画の…それこそショッカーだとかブラックゴーストみたいな盲信者による悪の組織レベルだし、それを中国がまだ同様の事を続けている事を知らないわけじゃないでしょ?
無抵抗主義とかの理念が存在するのは知っていますが、戦争となれば女は犯され、男や子供は殺される。街も財産は根こそぎ奪われて焼き払われていくわけですよね。「紙の砦」みたいな作品から、そのくらいの事を読み取れなくは何も読んだうちに入りませんよ。
手塚先生は戦争の悲惨さを伝えてくれていますが、読者は想像力が豊富な者ばかりではない…再びそうならないためには防衛力が必要だともうちょっと伝えて欲しかった(そりゃ手塚先生は私がここで書くより1万倍以上の影響力があるでしょうから)。
手塚先生に限らずですが、少しでもヒーロー物を描いた漫画家なら全員よく分かっていると思います。我が身や仲間、子供達を守るには、敵以上の力を持っていなくてはいけないのです。


ぼくにマンガ書くなっていわれたらクビつるよ
戦争が終ったら自由にマンガ書けるようになるだろうね
ぼくはマンガ家になるよ!



  1. 2015/01/13(火) 23:04:40|
  2. 手塚治虫
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

手塚治虫(41) 「奇子」

手塚治虫作品より、「奇子」(大都社刊)。
TEZUKA-ayako.jpg

偉大なる手塚治虫先生の世間一般で知られる代表作といえば、どうしてもアニメ化した作品などが中心になるため明るいヒーロー物になると思います。
しかし手塚先生は大人向けのダークな内容を持つ作品も精力的に描いており、それも含めてのマンガの神様。この「奇子」も、そんなシリアス部分を前面に出したもので、まずタイトルは『あやこ』と読みます。人名ですね。『いす』と読んだ友人がいましたが、それはそもそも『椅子』で漢字違いますから!
ビッグコミック(小学館刊)にて1972年から翌年まで連載されました。単行本は大人向け手塚作品の定番、大都社のハードコミックスで全2巻。
第二次世界大戦後のGHQ占領下で起きた『日本の黒い霧』を中心とした日本史に、架空の人物…というか一族を織り交ぜて練られた大作です。

最初の舞台は昭和24年、戦後すぐの混乱の中で天外仁朗が横浜港に復員してくる所から始まります。実質的には物語の主人公であるこの仁朗は、片目(眼帯)の男。また戦時中に米軍収容所で自分が助かるためアメリカの手先として日本人を売っており、復員した時点でもGHQのスパイ。
『正義だの名誉だの羞恥心だのプライドだのもいっしょに捨てちまった でなきゃこんな毛唐のスパイのお先棒なんかかつぎやしない』
と豪語する仁朗は東北(青森県淀山市)の大地主で400年続いた旧家、土地の支配者のようにふるまう天外家の次男でした。当時の事なので、この手の家では次男以下など無価値という扱いをされていたわけですが、この天外家そのものが病巣でした。

仁朗が戻ってみたら天外家の当主で絶対支配者のマキャヴェリスト・作右衛門が、その長男で仁朗の兄・市郎へ遺産を譲る引き換えに嫁のすえを差し出させ、子供まで作っていた…
そして産まれた子がタイトルの奇子で、仁朗にとっては妹であり姪である。この時点でただれた人間関係が分かりますね。さらに仁朗はスパイ絡みの仕事である共産主義者の男の殺人(淀山事件)に関わりますが、これが下山事件の予行演習の意味を兼ねていた事が分かる。松本清張のノンフィクション作品「昭和史発掘」で言及された『陸軍機密費横領問題』、あの中で起きた石田検事の変死事件を参考にしているのでしょう。
黒い霧関連について入るとまた深くなってしまいますが、それより本作ではこの淀山事件被害者の男が仁朗の妹・志子の恋人だった事で運命の皮肉ドラマが生じます!作中でレッドパージ(赤狩り)も少し描かれますが、志子はアカの手先だと決め付けられて天外家から勘当され去っています。

あとは地味ながら物語のキーパーソンが弟(天外家三男)の伺朗。登場時は12歳の小学生ですが、しっかり者で理論家。仁朗も『知恵が回りすぎる』と危惧する子供で、学校で流行っているとして『裁判ごっこ』なんてやるのですが、弁護士は全部人形。その理由は"極東裁判"(極東国際軍事裁判、つまり悪名高き東京裁判)だから『弁護団なんかあってもないのとおんなじだ、なにをいっても通らないんだ』とまで分かっている鋭さ。あの裁判というか戦勝九国側からの処刑とも言える茶番劇で日本の指導者達は罪を背負わされて殺され、パール判事の素晴らしい意見書も無駄だった無念を小学生にして理解しているのです。

前述の殺人に関わった事で仁朗はシャツに血を付けてしまい、それを洗っていた所を奇子とその遊び相手で天外家の小作人(しかもこれまた作右衛門の私生児)で白痴の女・お涼に見られたため、後で口封じのためにお涼を殺し、次は奇子という所で市郎が救助…ではない、問題に蓋をするべく捕まえて土蔵に閉じ込めてしまいました。そして天外家の権力により肺炎で死んだと死亡届を出して戸籍を失い、4歳にしてこのまま何と20年以上も幽閉される事になるのです。
仁朗に殺されかけていた事を思えば命は助かったものの、20年以上の幽閉ってドイツのカスパー・ハウザー以上ですからね!そうされる事が決まった章のサブタイトルは『窖(あなぐら)』。「ココ」で紹介したように短編集「空気の底」のサンミリオンコミックス1972年版にしか収録されていない在日朝鮮人を扱った封印作品「ながい窖」で見た漢字。
伺朗だけはその処置に反対するものの、いかんせん子供なので木に縛り付けられてどうにもなりません。あ、この時に『ばッきゃろーッ!! にいさんのキチガイーッ。ババタンゴへおっこちて死んじまえーッ。』と叫んでいるので、私は初めてババタンゴという言葉を知りました。

殺人容疑の仁朗は逃亡し、アメリカとつながりのある愛人も殺して別の土地で祐天寺富夫の名で朝鮮戦争特需で大もうけ。天外家とは縁を切った状態で"桜辰会"のボスとして、東京は銀座周辺の裏社会から権力を握る大物に成長していきます。
それでも天外家の事を忘れたわけではなく、奇子あてに大金を送り続けていますが…その奇子は土蔵に閉じ込められたまま成長し、女の体になってきています。そのうち初潮も来て15歳になった奇子は、何と会える唯一の男である兄・伺朗に迫って近親相姦の関係に。まるで汚物溜りのような天外の家系は、血縁関係同士が犬か猫のようにまざり合ってきたそうですが、そこで唯一まともだった伺朗までもが!

天外家は当主の作右衛門が脳卒中で何年も植物状態になった末に死に、遺産相続の事でまた殺人が起こり…もはやこの家は死に掛けています。
伺朗がいよいよ奇子を土蔵から出そうとした時、もはや奇子は外が怖くて出られない体になっており、土蔵でもう誰にも会わずに生きる事となるのでした。もはや伺朗しかその成長を見れない奇子は、その特殊な環境から人間ばなれした清潔さを持ったまま美しい女になっていきます。

それが土蔵が取り壊された事から奇子は幽閉生活に終止符が打たれ、天外家からも逃げ出して持っていた住所を頼りに東京の仁朗(祐天寺富夫)の元へ。
仁朗は奇子を引き受け、狂った常識を元に戻して社会復帰させようとします。東京を車で走りながら、
『どうだい?きたない空だろう。くさい空気だろう。この中に一千万人の人間がおしあいへしあい住んでいるんだ。
 何分かにひとり人間が死んでいく…人間が人間なみにあつかわれない。それでいて結構満足しているバカ者の町だ。  こんな町へなぜ来たんだ。おまえにはつらすぎるぞ。』

と説明しているのが、東京在住の者としては耳が痛い。
また、この間にも仁朗は敵対グループと戦い警察に追われ、またある組織に狙われて重傷を負いますが…物語冒頭にだけ出て、絡んだ人物や謎の伏線を回収していきます。この部分はなかなか見事なミステリー作品のよう。

あれこれと自体は進むといよいよラストの舞台は、天外家のある青森県淀山市。
ここであつらえむきにある閉所空間へ主要な登場人物達が終結し、物語は収束へ向かいます。
これだけ書いておくと、登場人物ほぼ全滅!ただし生き残る者はいるので、はたしてそれが誰か!?壮絶な結末をお確かめください。

きちっと完結している作品ですが、巻頭の手塚先生本人による解説で、実はこの物語はもっと長編になる予定だったのであり本作は『大筋のほんのプロローグ』しか描かれていない事が告白されています。
さらに発展していくはずだった部分も『ぜひ書きたい意欲があり、またタイトルをかえてあらためてどこかに発表したいと思います。』とまで書いているのですが、結局それはかなわず他界してしまったのはご存知の通り。まぁ手塚作品はそういうの多いし、後日談を語ったりする漫画家でもありませんでしたね。

またビッグコミック連載時に描かれた最終回はわりとハッピーエンドだったのですが、単行本収録時に手直しされているので読めるのは前述の通りほぼ全滅ラストになります。
初出時の最終回も、みなもと太郎先生の監修で2008年に出た「手塚治虫WORLD 青年マンガ編 これがホントの最終回だ!」(ゴマブックス刊)で、一応は読む事が出来るようになりました。
OSAMU-TEZUKA-WORLD-seinen.jpg

うーん…やっぱり単行本化の際に描き直したラストをずっと読んできたので違和感があるし、完成度も単行本版の方が高いと思います。
最後に余談ですが、私も大好きな日本のヘヴィメタルバンド・陰陽座の楽曲でその名も「奇子」という本作をテーマにした曲があります(2ndアルバム「百鬼繚乱」収録)。


にいさん、おれはガキの頃 よく極東裁判のまねをやってたこと覚えてるかい?
「人道に対する罪」 たしか戦犯にそういう罪状があったっけな
なにが人道だよ 裁く方にそいつがあるというのかよ…………
あれから何年もたって極東裁判が 勝った側のご都合裁判てえことがわかってきとる。
正義てのはなにを基準にしていうんだい?罪とはなんだべ?それを裁くのはいったいどこの誰ならええ?



  1. 2015/01/10(土) 23:00:35|
  2. 手塚治虫
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

旅行・紀行・街(189) 北海道函館市 1

あけましておめでとうございます!今年もよろしくお願いいたします!
bruce-lee-newyear2015.jpg
(写真はBruce Lee in Preserved Dragonより)

2015年一発目ですが、いきなり昨年最後の旅、青森県の続きです。ちゃちゃっと終わらせましょう。まずは青森県と北海道を結ぶ特急列車の白鳥で…
aomori64.jpgaomori65.jpg

青函トンネル通って津軽海峡を渡り、北海道入りして函館駅に到着です。しかし青森→函館間は1人4,970円と、けっこう高いなぁ。時間あれば石川さゆりの「津軽海峡・冬景色」のように、フェリーで渡るのも良かったですね(正確には青函連絡船ですが、現在は運航を終了しています)。
ISHIKAWA-tsugarukaikyo.jpg

前回の青森県の余韻で三上寛さまの「函館に行ったことがない・子供が生まれたら二人で訪ねていかないか」を歌いながら函館市に到着。しかしここも実は青森県に住んでた時に何回か来ているのです。でもそれ以来だから、16年ぶりくらいか。江川達也先生の「東京大学物語」で主人公達が生まれ育つ舞台となった街ですね。
hakodate1.jpg
hakodate2.jpg
(ここはブリッジして撮る撮影スポット)

函館駅内、
hakodate3.jpghakodate4.jpg

ここの2階から、いきなり函館の夜景。
hakodate5.jpg

駅内に、ちゃんと職人が握る寿司屋がありました。
hakodate6.jpg

駅前から出るバスの看板、
hakodate142.jpg

深夜に出るからか…文字が恐怖モノで使われるフォントでした。
hakodate143.jpg

函館駅前には函館朝市どんぶり横丁がありまして、
hakodate159.jpg
hakodate20.jpg
hakodate21.jpg

その中から戦後すぐ開店した老舗だという"恵比寿屋食堂"へ。
hakodate22.jpg
hakodate23.jpg

早速函館の海鮮を戴きますが、鮭いくら丼、
hakodate24.jpg

こぶり丼。
hakodate25.jpg

あと、ジャガバター。あ、これ美味い!さすが北海道のジャガイモ。
hakodate26.jpg

周囲を散策し、
hakodate27.jpg
hakodate38.jpg
hakodate39.jpg

ここは函館朝市 駅二市場
hakodate32.jpg
hakodate33.jpg

中に活いか釣り広場、なんて楽しそうな所や、
hakodate34.jpg
hakodate35.jpg

イカール星人とか。
hakodate36.jpghakodate37.jpg

マンホール蓋もイカで、やはり函館はイカの街だと思い知らされます。イカは市の魚でもあるそうで…そうだ、イカソーメンを食べるの忘れました。
hakodate40.jpg

"朝市食堂二番館"は、
hakodate28.jpghakodate29.jpg

海鮮丼が何とワンコイン…500円。イクラ丼と、
hakodate30.jpg

五目丼です。
hakodate31.jpg
函館の魚介類、当然ながら美味い。しかし期待したほどではないというか、魚介はどこで食べてもまず美味いものであり、ここに来なきゃ食えないレベルというのは分かりませんでした。
東京のそれなりの店で食べる物との違いは無い…いやそれどころか、運送や冷凍などの技術が発達した現代では例えば下北半島あたりに行っても、有名な大間まぐろの美味いのくれと言えば『築地に行った方がいい』と言われるなんて笑い話があるじゃないですか。あれは本当の事かもしれません。

函館は市電が走る便利な街なので、
hakodate8.jpg

これに乗って移動…
hakodate7.jpghakodate9.jpg

細かく停留所があるので足としてかなり使えるし、一回辺りの乗車は安くないけど気の利いた地図なども付いている『市電1日乗車券』を買うと600円でお得。
hakodate11.jpg
hakodate12.jpg
hakodate10.jpg

これで谷地頭へ。
hakodate46.jpg
hakodate47.jpg

カエルに気をつけながら進み、
hakodate48.jpg

到着しました函館山の麓、公営温泉施設の"市営谷地頭温泉"です。函館は実は温泉が多い街でもありました。
hakodate49.jpg
hakodate50.jpg
hakodate51.jpg

通りにすごい巨大昆布…昆布モニュメント『躍動』というのだそうです。
hakodate52.jpg

"北海道坂本龍馬記念館"へ。しかし特に龍馬ゆかりの地でない…というより北海道に上陸すらしたわけでもないのに、ここに記念館があってもテンション上がらず、私としたことが顔ハメもやりませんでした。
hakodate13.jpg
hakodate14.jpg

道路を挟んで目の前には、龍馬の銅像もありました。
hakodate15.jpg
hakodate16.jpg

しかも、かなりでかい。
hakodate17.jpg

それより何より北海道の英雄といえば大泉洋であり、その洋ちゃんが宣伝している"北洋銀行"
hakodate165.jpg
hakodate144.jpg

パネルもありました。
hakodate145.jpg

今回も水曜どうでしょうタオルくらいは持参してましたが、
hakodate150.jpg
hakodate151.jpg

まぁ水どうグッズを持ち出したらキリがありません。でも青のバスタオルやミニタオル、東京で使っているクッションくらいは持ってっても良かったかな?
hakodate169.jpg
hakodate170.jpg

スーパーで見つけたのが水どうパロディ食品、キムチどうでしょう。
hakodate152.jpg

次は五稜郭公園前へ行き、
hakodate53.jpg
hakodate59.jpg

水曜どうでしょうグッズを置いてる"丸井今井"へ。水どうグッズは東京でも販売してない物がほとんどなので、北海道に来たこの機会に大量に買って…と思ってましたが、あまり品揃えは良くなかったです。「ココ」でアップしたように、札幌では大人買いしまくりましたが、函館では物がない。
hakodate54.jpg
hakodate55.jpg

地下の店でおやきを購入しました。
hakodate56.jpg
hakodate57.jpg
hakodate58.jpg

ここから五稜郭公園へ向かう道にはやたらと銅像が多く、
hakodate61.jpghakodate62.jpg
hakodate63.jpghakodate64.jpg

まだまだありましたが…こちら小野寺紀子・作の彫刻の先には、
hakodate60.jpg

いよいよ函館 五稜郭タワー
hakodate166.jpg

五稜郭は江戸幕府が建造した星形要塞の城郭ですが、その手前に高さ60メートルのこんな物が建ってるのですね。
hakodate65.jpg
hakodate67.jpg

戊辰戦争では最後の局面・箱館戦争で戦地となった五稜郭ですが、タワー内にはここで戦死した土方歳三の像があります。
hakodate68.jpg
手塚治虫先生の「シュマリ」でも五稜郭の戦いで隠された黄金などがキーとして使われるし、死んだ土方歳三が実は替え玉だったとしてシュマリの相棒として活躍する事にもなります。
さらに私の中での土方歳三といえば司馬遼太郎の歴史小説「燃えよ剣」ですが、同作はブルース・リー主演の映画『Enter the Dragon』、あの世界一の名作に邦題「燃えよドラゴン」を与えるきっかけになった事も重要。

こちらが、五稜郭公園。上空から見ないと星形の地形が分からないですね。
hakodate69.jpg
hakodate70.jpg
hakodate71.jpg

函館の猫。
hakodate72.jpg

五稜郭の中に、旧函館区公会堂というデザインのマンホール。
hakodate41.jpg
hakodate43.jpg

旧函館区公会堂の方は行けませんでした。
hakodate164-.jpg

ついでにこちら、函館の消防マンホール。
hakodate42.jpg

いきなり雲行きが怪しくなったと思ったら雪も降ってきました。
hakodate66.jpg

そろそろ食事にと、函館のB級グルメで有名な"ラッキーピエロ"の五稜郭公園前店へ。
hakodate-luckypierrot22.jpghakodate-luckypierrot21.jpg
hakodate-luckypierrot11.jpg
hakodate-luckypierrot12.jpg

宗教画があちこちに飾られています。
hakodate-luckypierrot23.jpg
hakodate-luckypierrot13.jpg
hakodate-luckypierrot14.jpg

ビールも置いてるのでバドワイザーを呑みながら、
hakodate-luckypierrot16.jpg

ラキポテ、
hakodate-luckypierrot18.jpg

ラッキーエッグバーガー、
hakodate-luckypierrot19.jpg
hakodate-luckypierrot20.jpg

チキンカレー、
hakodate-luckypierrot17.jpg

そしてシェイク。いやー安くて美味くて素晴らしい、東京にも欲しい店ですね。
hakodate-luckypierrot15.jpg

壁ぎわに寝がえりうって 背中できいている♪…というわけで炭火焼居酒屋の"勝手にしやがれ"を通り過ぎ、
hakodate73.jpg

次の行き先は!?
hakodate45.jpg
hakodate74.jpg

市電・杉並町電停前で降りてここへ入ると、
hakodate75.jpg

ホワイトハウスこと遺愛学院(旧遺愛女学校)謝恩館を見学。
hakodate76.jpg
hakodate77.jpg

裏側。誰も居ない古い洋館は、映画「悪魔の棲む家」を髣髴とさせます。
hakodate78.jpg

また函館駅の近くですが、函館ひかりの屋台 大門横丁で…
hakodate160.jpg
hakodate79.jpg

"函館らーめん 龍鳳"へ。
hakodate80.jpg

黄金塩ラーメン、
hakodate81.jpg
函館市といえば函館ラーメン(塩ラーメン)が有名ですが、当地でラーメンといえば透明スープの塩ラーメンが一般的なので、わざわざ『塩ラーメン』とメニューに書くようになったのは最近の事なのだとか。九州に行くと『豚骨ラーメン』とわざわざ書いてなくても自動的に豚骨でしたが、あれと似たようなもので。

しょうゆラーメン。
hakodate82.jpg
hakodate83.jpg

ところで函館はカラスが多い街でした。東京に初めて住んだ時も朝のカラスの多さに驚いた思い出がありますが、印象としては東京より多いかも。
hakodate18.jpg
hakodate19.jpg
あとはどこの観光地もそうかもしれませんが…中国人の数も凄まじいですね。彼らは大抵騒がしいし中国語なので海外に行ったように錯覚して、同じく旅行者である私は、ここは日本語通じるんだっけと本気で一瞬考えました。

さて函館で宿泊するホテルは、"HAKODATE HOTEL SeaBorne"(シーボーン)
hakodate84.jpg

チェックインカウンターが、何とこのテーブル。座ってじっくり函館案内などしてくれるホテルです。
hakodate85.jpg

ロビーとエレベーターホールを通り、部屋へ…
hakodate86.jpg
hakodate87.jpghakodate88.jpg

これは可愛いお部屋です!
hakodate89.jpg
hakodate90.jpghakodate91.jpg

シャンプーその他がロクシタン(L'OCCITANE en provence)だったし!
hakodate92.jpg

部屋にあった珈琲を戴きました。
hakodate153.jpg

歩いて1、2分の位置に"金森赤レンガ倉庫"があり、要は歴史的な建築物を利用したグルメ・ショッピングの施設ですね。お散歩マップを片手に散策。
hakodate161.jpghakodate162.jpg
hakodate93.jpg
hakodate94.jpg

毎年12月には『はこだてクリスマスファンタジー』(2014 Hakodate Christmas Fantasy)というイベントの会場でもありました。
hakodate95.jpg
hakodate96.jpg

海上には、函館の姉妹都市であるカナダのハリファックス市から贈られた巨大なクリスマスツリー!
隠れキリシタンである私は、祈りを捧げました。
hakodate97.jpg
hakodate99.jpg
hakodate100.jpg

一度ツリーのイルミネーションが消灯したのでブラブラしてたら、
hakodate98.jpg
hakodate101.jpg

そのうちに点灯式が始まり、花火も上がりました。
hakodate102.jpg
hakodate103.jpg

会場内にはスープバーブースがあって、
hakodate163.jpg
hakodate104.jpg

目移りする中で選んだのは、スモークチキンと道南野菜の贅沢トマトクリーム(Smoke Bar EN)、
hakodate105.jpg
hakodate106.jpg

牛スジとパスタ 道南冬野菜のトスカーナ風(サルティンボッカ イタリアンゴーゴー)。
hakodate107.jpg
hakodate108.jpghakodate109.jpg

またラッキーピエロですが、今度はこの近くのベイエリア本店へ!
hakodate-luckypierrot1.jpg
hakodate-luckypierrot2.jpg
hakodate-luckypierrot3.jpg

店内へ。
hakodate-luckypierrot4.jpg
hakodate-luckypierrot5.jpg
hakodate-luckypierrot6.jpg

またシェイク、
hakodate-luckypierrot7.jpg

チキンバーガーと、
hakodate-luckypierrot8.jpg
hakodate-luckypierrot9.jpg

オリジナルカレー。やっぱり美味~い!もはや函館といえば魚介類より塩ラーメンより、ラッキーピエロ!
hakodate-luckypierrot10.jpg

ラッキーピエロは土産物も販売していて、最後に空港でも大量に売ってました。
hakodate-luckypierrot24.jpg

二十間坂。
hakodate110.jpg

上から見ると、綺麗だ…
hakodate113.jpg

わ、自由の女神が反原発運動に利用されています。
hakodate111.jpghakodate112.jpg

ここも名所、"函館ハリストス正教会"。ハリストスってのはギリシャ語でキリストの事だそうで、また東京の神田駿河台にあるニコライ聖堂はこの本部です。
hakodate114.jpg
hakodate115.jpg
hakodate116.jpg

カモメと函館ハリストス正教会をデザインしたマンホールも発見。
hakodate44.jpg

山のてっぺんに見える、あれは有名な函館山ロープウエイ山麓駅。
hakodate117.jpg

夜。
hakodate118.jpg

日本三大夜景と呼ばれる『函館山 100万ドルの夜景』のため函館山をロープウェイで昇りました。夜景の街、函館…
hakodate119.jpg
hakodate120.jpg

函館山ロープウェイの冊子と、
hakodate167.jpg

チケット。昇って1,080円(ホテルで1割引チケットもらってました)。
hakodate168.jpg

ウギャー、寒すぎる…景色はさすがに圧巻ですね。
hakodate121.jpg
hakodate122.jpg
hakodate123.jpg

私が行った翌日から『函館港イルミナシオン映画祭』が始まるというので、どんなのか調べてみたら…オープニングに篠原哲雄監督の映画で函館を舞台にしている「オー・ド・ヴィ」がかかり、その音楽担当であり少年時代にこの街で住んでいたあがた森魚さまがゲストで来てるし、その後も函館市内でインストアライヴやったりしてたみたい!この情報を知らずに日程ずれてしまったのが悔しい!
hakodate124.jpg

ガラス越しに座って夜景を見れる席。
hakodate125.jpg

赤レンガ倉庫ツリーも見えました。
hakodate126.jpg

赤レンガ倉庫でメインとして輝いていたツリーは前述の通りハリファックス市から贈られた函館市の物ですが、こちらは赤レンガ倉庫自体が用意して飾っているツリー。
hakodate139.jpg
hakodate130.jpg

バーにでも入って一杯呑もうかとも思ったのですが、
hakodate127.jpg

あまりに寒いしカメラがダメになって気分もすぐれず…北海道のコンビニ、セイコーマート(Seicomart)で酒買ってホテルの部屋で呑みました。北海道のビールとか撮り忘れたけど、これはガラナサワーなど。
hakodate128.jpg
hakodate129.jpg
そのカメラがダメになった件ですけどね、函館に着いてからミラーレスカメラが故障したんですよ!光度がおかしくなって画面が真っ暗になり、暗い所ではまったく撮れなくなったのです…
そもそも北海道は屋外がメチャクチャ寒いけど、その分屋内は異常なほど暑いんですよね。 極寒の地である北海道の人は室内でストーブ焚きまくるから、他の地域に行くと逆に寒がるって話はよく聞きます。だから北海道の人は実は鍛えられてなくて寒がりだというのは別に構いませんが、どうやらその寒暖差が激しいせいでカメラの内部が結露したりしておかしくなったっぽいです。
東京に戻って修理出そうとしたら直っている始末で、大丈夫かと持って帰ったら、まだたまにおかしくなる。北海道にやられた!よって↑の写真は携帯で撮影したのが混じっています。

夜の最後はこの一帯で見つけた、
hakodate131.jpg
hakodate132.jpg
hakodate138.jpg

"函館麺厨房あじさい"へ。
hakodate133.jpg
hakodate134.jpg

味彩塩拉麺(味玉トッピング)、
hakodate135.jpg

赤味噌。
hakodate136.jpg
hakodate137.jpg

こちらは五稜郭の近くにあった、函館麺厨房あじさいの本店。
hakodate141.jpg

日本初の四角形コンクリート電柱。
hakodate140.jpg

旅行中で何度もう雪には降られましたが、当地では傘をさしている人が居ないし、北海道の雪はパウダースノーだから濡れないってのは本当ですね。私は新潟県の豪雪地帯が故郷なので、その雪質の違いに驚きました。
そんなわけで雪の中ですが屋外施設、湯川温泉の無料足湯に入って、
hakodate147.jpg
hakodate146.jpg
hakodate148.jpg
hakodate149.jpg

函館空港へ…
hakodate154.jpg
hakodate155.jpg

ここで北海道限定の缶ビールを飲み、土産も買ってまた東京に帰る飛行機が出発です。
hakodate156.jpg
hakodate157.jpg

函館、また会いましょう。
hakodate158.jpg


  1. 2015/01/04(日) 23:00:35|
  2. 旅行・紀行・街
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1

プロフィール

BRUCE

Author:BRUCE
BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する