大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

トキワ荘(79) 石森章太郎 54 島本和彦 3 「仮面ライダーZO」

今夜の仮面ライダーは石森プロ出身者ではないものの、誰よりも石森章太郎(石ノ森章太郎)リスペクトの念を表明している漫画家・島本和彦先生の手による、「仮面ライダーZO」(徳間書店刊)。
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石森プロ出身者だとどうしても、石森章太郎作品をちょっと下手にした感じの作風になってしまうのですが、この島本版は自身の個性をしっかり出しています。後に描かれる、同じく石森原作の「スカルマン」は既に紹介していますね。
「仮面ライダーZO」の初出は1993年の月刊少年キャプテンで、単行本には『ZO』の全3話に加えて1989年に描かれていた島本版「仮面ライダーBlack」も収録しています。これは『Black』の外伝で「PART X イミテーション・7」という位置付けの短編ですが、かなりの傑作でした。
ああ、そういえば石森先生自身で描いた異常に暗い『Black』をまだ紹介していなかった…

今回の仮面ライダーZO…読み方は『ゾー』ではなく『ゼットオー』です。
順番的には前回紹介した8人目の「仮面ライダー」(スカイライダー)から仮面ライダースーパー1、仮面ライダーZX(ゼクロス)、仮面ライダーBLACKときて、続編の仮面ライダーBLACK RX(同じ南光太郎が主人公ですがカウントは追加して)、Vシネマの仮面ライダーシンの次にあたるから、14人目の仮面ライダーか。もちろん『BLACK RX』をカウントしなければ13人目。

1993年公開の劇場映画版ライダーで、雨宮慶太監督作品でした。私は同監督の特撮映画「ゼイラム」「ゼイラム2」などを大好きな人なのでもちろん『ZO』も観てますが、シリアスながら子供向けに分かりやすいストーリー、子供向けには贅沢すぎるクリーチャーデザインの凄さで魅せる傑作でした。今までのような連続ドラマ版と違って一本で完結かつ尺も短いので次々といつもまでも襲ってくる敵組織は用意されず敵はネオ生命体の一体と、そこから生み出された分身が二体のみですけどね、意外とスケールの小ささは感じない作りになっています。
一人の少年を狙う最新モデルと、少年を守るために戦う旧式モデル…話はこのちょっと前に大流行したアメリカ映画「ターミネーター2」の影響も感じますが。

そして島本漫画版。ストーリーの大筋は映画版に合わせてありますが、主人公の性格がまるで違う印象です。
麻生勝望月博士の助手を務める研究者でしたが、博士が狂気にかられて麻生を実験台にして改造人間にしてしまう…それが4年間の昏睡状態から目覚めて仮面ライダーZOとなるのですが、後に博士は人間を母体としないより完成されたネオ生命体・ドラスを産み出しており、このドラスがさらなに完全体にさせるために望月博士と一人息子の宏を誘拐して手術を迫る。

仮面ライダーZOとドラスはJR新宿駅東口前の広場で会った初対面時から派手な立ち回りをしますが、アルタの巨大スクリーンにドラスを叩き込みました。
戦闘にバイクを利用して一度はドラスを撃退できたZOですが、実験もまだ未完成だった時に造った試作品の改造人間だけにドラスとは能力に圧倒的な差があり、道場の師範代であるナオミの特訓を受ける事に…
この女性は映画版の玲子と同じ人物と言ってもいいと思いますが、何故か漫画版ではナオミと名を変えているのですね。
しかもZO、特訓も仮面ライダーに変身した姿で受けるのです。だから仮面ライダーが道着を着て滝に打たれたりする、珍しい姿を見る事が出来ます。
映画版で目立っていた音楽の要素が残念ながら漫画版では表現出来ないわけですが、その分は島本節というか修行して強くなる熱血モノ、格闘技漫画的な要素を入れて面白くしているのです。

ナオミによって精神面も鍛えられ、『ライダーパンチ』を得た仮面ライダーZO対ドラスの最終決戦に突入します。
ドラスがZOを取り込ために身体で喰う様は、「ジョジョの奇妙な冒険」の第2部で出てきた柱の男・サンタナを彷彿とさせますね。
ある事から映画版では見られなかったドラスの完全体とも対決しますが、それすらもZOは撃退!その時の攻撃が『ライダッパー!アアッ』『ライダァキィャアーッ』で、大ゴマにて出す〆の必殺技…ZOが大口を開けて叫んでいるシーンを見る事が出来ました!
確かに『ココ』で紹介した最初の「仮面ライダー」でも、能力解説のページで口は『クラッシャー(くさりもかみきれる。)』とか書いてましたが、ライダーが口を開けるシーンすら無かったじゃないですか。それが島本版はもう、派手すぎる熱血ヒーローでした。

この島本和彦著の「仮面ライダーZO」は数年前、2011年に一迅社より『完全版』も発売されました。
描き下ろし表紙イラストの他、追加されているのは連載時のカラー原稿、新作のおまけマンガでした。
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どうせ生きていて やることももうねえんだ!!
最後の仕事だけはきっちりケリをつけるぜ!!



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  1. 2015/03/31(火) 23:58:13|
  2. トキワ荘
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トキワ荘(78) 石森章太郎 53 石川森彦 1 「仮面ライダー」

石森章太郎原作・石川森彦絵による作品、「仮面ライダー」(秋田書店刊)。
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本作は石森章太郎(石ノ森章太郎)原作作品を多く手がけている弟子で、特に「仮面ライダー」は初代からずっと幼年向けに描き直している石川森彦版ですが、これは『仮面ライダーシリーズ』第6作目で、8人目のライダーが主人公。
え?では何でタイトルが1作目みたいに仮面ライダーなんだって!?そこは私も子供の時に悩ましかったポイントですが、まぎらわしい事に6作目は本当に正式タイトルが1作目と同じ『仮面ライダー』になったんですよ。
子供達の間でも識別する目的で『新仮面ライダー』とか言われていたように記憶しますが、でもはほとんど『スカイライダー』という名称で落ち着いていたと思います。

『ココ』で紹介した前回の初代仮面ライダーと今回のスカイライダーまでの間に戦っていたライダーを、素晴らしい主題歌のジャケと共に追ってみると…
2作目が1973年スタートの「仮面ライダーV3」。初代作品で仮面ライダー1号・2号が登場していたので、仮面ライダーV3が3人目のライダーであり、 4人目のライダーとなるライダーマンも本作で登場します。
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3作目が1974年スタートの「仮面ライダーX」 。5人目が武器を持つライダー、仮面ライダーXですね。
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4作目も1974年スタートで、「仮面ライダーアマゾン」 。6人目が野獣のライダー、仮面ライダーアマゾン(アマゾンライダー)ですね。
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5作目は1975年スタートの「仮面ライダーストロンガー」。仮面ライダー達は昆虫(一部、小動物か)がモチーフとなっているのはご存知の通りですが、7人目にしてついに昆虫の王様・カブトムシのライダー、改造電気人間の仮面ライダーストロンガーです。これで仮面ライダーシリーズは終了の予定だったんですよね。
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それぞれ、どのライダーも主題化が良いんです。イントロが流れれば、ライダーが活躍する姿が浮かんで胸キュン。それがいつからか、特撮テレビドラマもアニメもほとんどが内容と関係無い上にクソみたいなJ-POPの曲とタイアップという時代になってしまいました。
これらも漫画版は存在するのですが、今回のは4年後の1979年、シリーズ復活作で前述の通り第6作目となった8人目のライダー、スカイライダーの物語になるのです。
ちなみに、幼年だった当時は全然分かってなかったけど、私は全て再放送でしか見れてない世代。この次の1980年、第7作目になった「仮面ライダースーパー1」だと私も満3歳にはなっているからリアルタイムだったのかな!?

おじさん…男達って、子供の頃に好きだった物をいい歳の大人になってからもう一度買い集める傾向が強いじゃないですか。子供の頃の商品その物でも、そういう世代を狙った復刻物とか大人向けの高額新商品でも。世に言うオタク要素が強い人は皆そうなんだと思いますが、私はそこまで自分史を遡ってなくて、ほとんど中学生以降の趣向で蒐集しています。
だから小学生までの私が夢中になって集めた物だと流行り通りに、例えばキン消し、ネクロスの要塞、ビックリマンシール(その他シール…ドキドキ学園 、レスラー軍団抗争シール=ガムラツイスト&ラーメンばあ、あっぱれ大将軍、ハリマ王の伝説etc)などになりますが、それはもう捨てた過去。
『仮面ライダー』や『ウルトラマン』のシリーズなども大好きだったけど観直しておらず、幼少期の印象のまま頭に残っています。ライダーの漫画やその他の書籍は石森コレクターとして外せないので蒐集しましたけどね。
ブルース・リーも存在はそりゃ幼少の頃から知ってましたが再発見したのは中学生で、本や音楽や映画その他の趣向も全て10代半ばから20代半ばで好きになった物、それを現在も追い求め集め続けているだけです。年頃になると女の子に興味を持ったり可愛さも分かるようになってきて、石ノ森章太郎原作の特撮テレビドラマも仮面ライダーより「有言実行三姉妹シュシュトリアン」までの『東映不思議コメディーシリーズ』が好きになったりして…

そうだ、スカイライダーも前回と同じくケイブンシャの大百科(勁文社刊)を載せておきましょう。
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そしてケイブンシャの大百科では、私が一番胸を熱くして繰り返し熟読していたのは圧倒的に「全怪獣怪人大百科」です!
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毎年度ごとに出ていて、黎明期の「月光仮面」から最新作までヒーロー物が網羅されているのみならず、出てくる怪獣などの敵キャラ一体一体の写真と解説も載ってて、見た事ない古い番組のも想像して楽しんでいました。本のタイトルもこれだし、当時から敵キャラに愛を感じていた視聴者もいたのでしょうね。だいたい怪獣怪人の方がヒーローより絶対強そうなデザインしているのに、毎度負けてばかりなのは考えてみたら納得いきませんね。
あと古い特撮番組の主題歌がてんこ盛りに収録されたカセットテープも持っていたので、大百科で見れる登場キャラとその歌とを併せて…そうだスーパー戦隊シリーズだと再放送でほとんど見た事がありましたが、「忍者キャプター」とか「超神ビビューン」とか、一度も見た事が無いのに歌もキャラも話も幼少期からよく知ってる気になっています。動く所を見たら、ずっと頭で出来上がっている想像と全然違うんだろうな。
「超人バロム1」「電人ザボーガー」「人造人間キカイダー」…あたり、いくつか例外的に大人になってから全話見直した作品もありますが。

で、何でしたっけ。脱線してばかりいますが、石森章太郎原作・石川森彦絵の漫画版「仮面ライダー」ですか。この漫画連載は1979年から翌年の冒険王で、単行本は全2巻。
主人公は筑波洋で、空飛ぶスカイライダーになるのを暗示して"城北大学"のハンググライダー部員。三年前に両親と妹を亡くして独り身の男が、偶然にも志度博士が悪の秘密結社・ネオショッカーに襲われている所に遭遇して救います。そしてその事から、仲間の部員達を皆殺しにされた上にガメレオジンに殺されかけ、志度博士の改造手術を受けて仮面ライダーとして復活。
今回は空を飛べるライダーとしてネオ・ショッカーの刺客相手に大暴れするのです。漫画版だと仮面ライダー1号も最後は飛べるようになっていたので、そんなに驚かれるほど凄い能力なのかと疑問に思ってしまいますけどね…

ちなみに悪の軍団がよく目論んでいる『世界征服』って何のために、そしてそれを成し遂げてどうしようとしているのか気になりますよね。ネオショッカーの場合は、幹部であるゼネラルモンスターの口から、
『このさき世界は人間がふえ 食物も不足し うえ死にする…そこですぐれた われわれネオ・ショッカーが生き残り世界を征服するのだ!』
と語られている場面がありましたが…これはあくまで理由であって、だからどうするのか。人口爆発による食糧問題で危機感を持っているのはいいのですが、世界を征服して後にリーダーとして諸問題を解決してくれるんですかね。それじゃぁただの良い人達ですが、正義とか悪とかって結果が決める物でもありますからね。立場を変えて見ればネオショッカーがそういう理念を持って日々精進しているのに、それを仮面ライダーが邪魔するために計画が進まないのかもしれません。

物語は志度博士と助手のみどり、仮面ライダーやネオショッカーを探るルポライターの飛田今太といった協力者、敵対するネオショッカーの刺客と戦いながら進みます。
ネオショッカーは風船で細菌を運ぶ、つまり風船爆弾なんて細菌兵器も開発していますが、その開発者が筑波洋の親友だった小原であり、ハエジゴクジンとなっていた彼を悲しみの『スカイキック』で葬る…
強敵だったヤモリジンには志度博士も殺されましたが、こいつを倒すとその正体はゼネラルモンスターだった!で、代わりの幹部として魔神提督が着任して仮面ライダーを狙う!

敵も強くなってきて、もはやスカイライダーの力ではネオショッカーにかなわなくなった頃、先輩のライダー7人が日本上陸してスカイライダーを特訓し、筑波洋は『強化スカイライダー』として生まれ変わるのです。
ちなみにスカイライダーのために世界各地で活躍していた彼らを集めたのは東南アジアから来たストロンガーで、1号ライダーはアメリカ、2号ライダーはインド、V3ライダーはエジプト、ライダーマンはギリシャ、Xライダーはスペイン、アマゾンライダーはブラジルにいたそうです。
8人揃った姿は圧巻であり、テレビ版でもありましたが、こうした仮面ライダー達勢揃いの回は特にワクワクして見ていたものでした。

この漫画版は全10話、オオバクロンを倒すまでで終わってしまうのでネオショッカー壊滅までいかないし、当然ラスボスである大首領の正体なども分からず仕舞いなのが残念でした。
でもこの仮面ライダーシリーズに関してはあくまで特撮テレビドラマ版がメイン、あとはそちらでお楽しみくださいってスタンスなんでしょうね。
漫画の最後を飾ったオオバクロンを倒すシーン、見開きページでかっこよく描かれるスカイライダーの『必殺空中イナズマ落とし』で〆となりましたが、どんな技かと言えば敵を抱えてジャンプして逆さ落とし、手と足の位置は…ああこれを言えば一発だ。キン肉ドライバーと全く同じ技。
ゆでたまご先生、もしやここからキン肉マンの必殺技としてパクっているのか?いやいや、ゆでたまご先生は梶原一騎ファンなので、私は前にも書いた通りこの石川森彦版「仮面ライダー」以前の作品(1977年)である「青春山脈」(かざま鋭二・画)で出てきた『ブラックローザ・スペシャル』から、という線が濃厚だと思っています。
同じ梶原一騎原作作品で後の1981年にスタートした「タイガーマスク二世」(宮田淳一・画)でも『タイガー・フィニッシュ・雪崩地獄』というそっくりな技は出てきましたけどね。


最後にこれ、また別作品ですが今回紹介した石川森彦版「仮面ライダー」と同年の1979年に発表された「仮面ライダー・スペシャル」(講談社刊)も紹介しましょう。単行本のタイトルはこうですが、正式名称は「絵コンテ漫画 仮面ライダー」
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講談社のKCレーベルからは単行本化されなかった「仮面ライダー」が、1997年になってまさかのコミックプラス(P-KC)から登場したわけですが、初出は月刊少年マガジン
この内容が凄くて、映画マニアであった石森先生が映画の『絵コンテを萬画化した』という実験的な作品であり、風谷光二という男が仮面ライダーになる完全オリジナルストーリーも素晴らしい。絵もしっかり力が入ってるし、これがここまで単行本化されていなかったのは勿体無い!
眉村博士が発掘した古代科学の力『重力制御装置』をモノにしようと望むのがキーなのですが、眉村博士は愛国者であり、祖国日本が武力を持たない弱みで大国の無法に泣き寝入りしている事が許せずに行動する、現実の社会と並行したメッセージ色の強い物語なのです。


いいえ逆に今は感謝する気持ちです
前のぼくにはなかった すばらしい力を与えてくださった



  1. 2015/03/26(木) 23:00:03|
  2. トキワ荘
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トキワ荘(77) 石森章太郎 52 「仮面ライダー」

石森章太郎作品、「仮面ライダー」(朝日ソノラマ刊)。
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石森章太郎(石ノ森章太郎)作品はここまで随分と紹介してきたものですが、この作品がまだでした…老若男女、日本中でその存在を知らないなんて人はどこを探してもまず居ない!仮面ライダーですよ!
もちろん1971年からテレビ放映された東映制作の特撮番組、藤岡弘が初代ライダーを演じて大ヒットし、その後もシリーズ化して放映が続いているあのテレビ番組の方が有名なんですけどね。
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↑の本は懐かしい、ケイブンシャの大百科(勁文社刊)のシリーズ。

もちろん主題歌も、メチャクチャ良かったですね。
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で、その特撮番組「仮面ライダー」の放映開始ちょっと前に石森章太郎先生が漫画版を描いているのです。ちなみにテレビ版はその漫画を原作にしたわけではなく、同じ企画からながら枝分かれして別個に作られた物です。その企画からして石森先生が関わっているし、キャラクターのデザインなんかそのままですよね。
漫画版の初出は1971年の週刊ぼくらマガジン(講談社刊)で、同誌はすぐに廃刊となったので週刊少年マガジンに移して続き、単行本はサンコミックスだと全4巻。

前に「ココ」で書いた通り超傑作「スカルマン」を原型として生まれた「仮面ライダー」
元々はもっとスカルマンに近い『仮面ライダースカルマン』というのを考案したそうですが、その骸骨顔のヒーローはグロテスクゆえテレビ局からダメ出しを受け、スカルマンの顔にも似ている昆虫のバッタから現在よく知られる仮面ライダーが誕生したのですね。

私が子供の頃は特撮番組の再放送を頻繁にやっていたので「仮面ライダー」も初代から観ているのですが、現在の若者はもしかしたら仮面ライダーの物語を知らない人もいますかね?
世界征服を目論むショッカーという秘密結社、極度な選民思想を持つ彼らは世界中のあらゆる所に組織を持っていて『その国の選ばれた者のみを組織に加える』のだそうですが、それがターゲットを拉致して勝手に改造手術を加えて改造人間(サイボーグ)にして仲間にする、というやり方なんですね。そんな栄光あるショッカーに選ばれた日本人・本郷猛が主人公。
城北大学生物学研究室一番の秀才学生であり、強靭な肉体を持っている上に本郷財団の御曹司というスペックが、ショッカーに目を付けられたのですね。バッタの能力を組み込んだ体の改造手術は済んで、あとは脳改造だけという所でショッカーに連れて来られていた恩師の緑川博士に救われ、オートバイ・サイクロン号で逃亡してからはショッカーの刺客と狙われながら戦いの日々を送る…というものです。

設定はまぁ、これよりずっと前に描いている「サイボーグ009」に酷似しているので当時としても目新しくはなかったのだと思います。
ショッカー=ブラックゴースト、島村ジョー=本郷猛、ギルモア博士=緑川博士でそのまま同じですが、緑川博士はギルモア博士と違って早々に殺されてしまいます。仲間のサイボーグ戦士などもほぼいないし、仮面ライダーはより孤独な戦いを続けていますね。
あと本郷猛(仮面ライダー)は怒りに燃えると全身に改造手術の傷跡が浮かび上がるので、特に顔のそれを隠すためにサイクロンのシートから取り出した仮面ライダーのマスクをかぶるのです。明らかにこのアイデアは、石森先生が大好きな海外SF小説、アルフレッド・ベスターの「虎よ、虎よ!」(Tiger! Tiger!)から影響を受けた設定。ちなみに同作では奥歯の加速装置、つまり「サイボーグ009」の元ネタも出てきます。

この漫画版は全6話からなり、それぞれの巻に
『怪奇くも男』『空とぶ吸血魔人』『よみがえるコブラ男』『13人の仮面ライダー』『海魔の里』『仮面の世界(マスカーワールド)』
と、サブタイトルが付いています。
仮面ライダーが敵対するショッカー怪人達も同類、つまり無理矢理改造人間にされた哀れな犠牲者達…悲しい事もありますが倒すしかない。
石森章太郎先生のダイナミックな絵が、見せ場では見開きページを多用してヒーロー物のカッコ良さを表現しています。

中盤では新聞記者を名乗って本郷猛に会いに来た…一文字隼人の登場。
本郷の命を狙って近づいてきたショッカーの戦闘員(コンバットマン)であり、本郷と違い既に頭脳改造手術を受けてしまっているので、ショッカーが醜い争いに明け暮れる世界中の人々に心の平和を与える新世界を建設しようとする組織だと信じきっています。
この一文字、そして同じ能力を持つライダー達にも同時に襲われて本郷はついに撃ち殺されてしまいました!あれ、主人公が死んだ…でも大丈夫。一文字が頭を撃たれた時に頭脳を支配する呪いから解けたようで、本郷猛の意思を継いで大自然の使者 仮面ライダーになる事を決意しました!

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よってストーリーもテレビ版と離れていった後半部分は、仮面ライダー2号となった一文字隼人に主人公が交代されます。
また肉体は死んだ本郷猛も、本郷家が先祖代々蓄えてきた莫大な全財産を注ぎ込んで作った地下研究所に脳だけの姿となって生きており、一文字とテレパシーでつながっているのです。もう一人ぼっちじゃなくなった仮面ライダーは、二人でショッカーと戦う事になる。
いや、ライダーは二人でも協力者としては本郷家に仕える執事の立花藤兵衛とか緑川博士の娘・ルリ子、漫画では最終話になってようやく登場ですがFBI日本支部の滝二郎(テレビ版では滝和也)らがいますけどね。

そして子供向けのテレビ番組では描けなかったと思われる所が多いのは、漫画版の魅力でもあります。
石森先生は単純な勧善懲悪だけの話を描く人じゃないですからね…怪人にされた者の苦悩、公害問題や、広島の原爆で被爆した両親から生まれたため白血病の身となった少年等、重い内容もあります。しかも白血病の浩二くんを治すために乗り込んだショッカー基地の技術陣から医者を一人さらってこようとしていたのに、最後忘れてきて(!)浩二くんは死んでしまう仰天ラストが待っていますからね。

仰天ラストといえば、あなたの周りには『ショッカーの正体は日本政府だった』とか言ってたり書いてる人がいませんか?…それ、ウソですから。
確かにショッカーの10月計画(オクトーバープロジェクト)を阻止するため基地に乗り込んだ仮面ライダーに対して、ビッグマシンが恨むなら自分が選んだ日本政府を恨めとか言ってるシーンもありましたが、それは悪人が言う事。ちゃんと読解力があれば、それは違うと分かります!

物語の方は、ビッグマシン相手に仮面ライダー2号が絶対絶命のピンチに陥りますが、機械の身体になった仮面ライダー1号、つまり本郷猛も飛行能力を得た上でかけつけてきて救出。基地を破壊し、計画を潰した所で終了しました。
ショッカーとも決着をつけてないのですが…続きはまだ大人気放映中だったテレビ版に丸投げした、という事でよいのでしょうか。このまま漫画も続けていたら、石森作品の持つ暗さがどんどん出てきて子供がますます離れていったかもしれませんしね。
石森先生の手による本郷猛らの物語はこれで終わりましたが、その後も他のライダーを描いたり、また他の漫画家が引き継いで描いたりはしています。

このサンコミ版の最終巻である4巻の後ろ半分には、石森プロ製作によるテレビマガジン版が収録されています。こちらは児童向け雑誌で連載されていただけに、オリジナル版にあった風刺的な部分は排除したストレートなヒーロー物。ここでは『石森プロ』としかクレジットがありませんが、すがやみつる先生の手による作品、しかもデビュー作ですね。
『オーロラ怪人カメストーンの巻』は、東京湾の空の上に突然現れたオーロラを見た人々が『目をやられて つぎつぎとめくらになって』いくという、現在では絶対に描かれないヤバい話。実際にライダーもねっせんオーロラで『めくら』にされますが、敵の甲羅の回転音から位置をつかんで勝利しました。

「仮面ライダー」は石森章太郎先生のオリジナル版だけでもけっこうな回数の単行本化がされていますが、他に私が買ったのはサンワイドコミックスの全2巻、
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それから2005年のコンビニ本、角川マンガ(角川書店版)でした。こちらも同じく全2巻ですが、上巻の巻末に石ノ森章太郎先生自身による文章(愛蔵版出版時に書かれた物の再録)や、次男で石森プロ社長の小野寺章氏と出渕裕氏のインタビューが収録されています。
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一応これも書いておくと1990年代以降に出た単行本は全てそうだと思いますが、
『さっさと精神病院へかえって・・・・クスリでものんでねな』→『さっさとうちへかえって・・・・クスリでものんで寝な』
『モトキチの若造めらが!!』→『モトぐるいの若造めらが!!』
等のセリフ改変がありました。


イエース!仮面ライダーだ!!
大自然の使者 正義の味方・・・・仮面ライダーだ!!
そして・・・・きさまたち ゆがんだ文明の悪魔「ショッカー」の・・・・
破壊者(デストロイヤー)だ!!



  1. 2015/03/22(日) 23:02:20|
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旅行・紀行・街(192) 沖縄県(本島) 2

寒い2月に東京を離れて、ちょうど良い気候の沖縄県へ行ってきました。
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東京の人(というよりナイチャー全部?)からよく楽園視されている沖縄県。でも海が綺麗だとか島唄が好きだとか、旅行で行った時に地元民が優しかったとかで勝手に夢を見て沖縄へ移住し、理想と現実の違いに気付いて帰っていく人も後を絶ちませんね。
私は既にウチナンチューの友人から現実話を聞いたりしてて、そもそもwikipediaを見れば
『復帰前の調査では、沖縄は精神障害の有病率が本土の2倍との結果が得られ、近年でも精神的疾病、性暴力、家族内暴力、学校内暴力、自殺などが全国トップレベルである』
とハッキリ明記されています。
あと日本一給料が安いとか失業率、DVや離婚率もトップだとか、実はネガティブな情報も多々あります。
そもそも1972年に沖縄返還されるまで、あの人種差別の国・アメリカ合衆国に統治されていたのだから戦後も長く辛い目に遭っていた土地です。有名なコザ暴動に至るまでも米兵によるひき逃げからレイプ(しかも幼女強姦も)だの殺人まで、相当な事件があったようです。しかも常に米兵が優遇されて地元民である沖縄県民が不当な扱いを受けていたのだとか。
返還後も凄い数の米兵がいるのは変わらないし、私には衝撃的な事件であり記憶にも新しいのが1995年の沖縄米兵による少女暴行事件。複数人の変態米兵で女子小学生を拉致して集団強姦し、しかも日米地位協定によって実行犯の身柄が日本に引き渡されなかった、あれです。「ドーベルマン刑事」でも似たような話があって、加納錠治が逮捕出来ない米兵を上手く挑発して射殺してくれましたが…そんなスカッとする話は現実には無い。

戦時中は米軍に上陸されているので、沖縄戦跡も多々ありますね。
あと多くのウチナンチューはナイチャーに対して遺恨を持っているし、実際にあの時に沖縄は本土から見捨てられたんだとか薩摩に侵略されたのだとか、前時代の事で若者に恨み言を言ってくる朝鮮人みたいな感覚の人が普通にいるのも確認しています(当然すぎる事ですがそうじゃない人も多いです)。
現在にも続く基地問題では内地から左翼団体が乗り込んで沖縄をダシに気持ち悪い活動していたり、地元の新聞社は朝日新聞以上のとんでもない左翼会社だし、今や沖縄の奇祭と化している成人式で民度や精神年齢の低さを曝け出しているし…
と、それらの情報は頭の片隅に置きつつも、わずか3泊4日で遊びに行くだけの私にはあまり関係ない。

さて今回は随分前に飛行機のチケットを取っていた格安のバニラ・エアを使ったので、面倒な事が多かったです。
もちろん前身のエアアジア・ジャパンの時からあまり評判良くないの知ってたし、分かってはいても嫌気が差すのだから、やはり『安い』には注意が必要です。一応、親会社はANAですが…
今後バニラを利用する人のためにも説明しておくと、まず国内線なのに羽田じゃなくて遠い遠い成田空港まで行かなくてはなりません!
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バニラ・エア利用者を贅沢な気分にさせる必要など無いという事か、バニラ用のゲートを通るといきなり通路もショボい。
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待ち合いスペースには小さい売店があるのみで、まぁアイス食いながら時間を待ちました。
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さらに良い着陸ポイントは使わせてもらえないのか、乗るまでに空港内をバス移動が必要でようやく機体へ到着!
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他にそのポイントから飛ぶのは、やはりピーチやジェットスターといった格安航空会社 (LCC)ばかりでした。
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さらに飛行時間もやけに長くて3時間20分なのは、安い飛行機だと速度も遅いって事?(そんなわけないでしょうが)
これはまぁ、私は飛行機の窓から見る眺めが大好きなのでいいですけどね。
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フライト時間も良くなくて…そう、初日の到着は夜だし帰りは昼に出発のパターン。まぁとにかく、沖縄県の那覇空港へ到着。ここでも成田と同様に、倉庫みたいな所に降ろされてバス移動が必要でした。
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格安飛行機だと言ってもホテルも別で取る必要があるのでパッケージツアーなどと値段違わなくなるから、ここまで不便なら、そしてもうそんな若者でもド貧乏でもないんだから、こんなの使わなくても良かったのにと反省しながら着いた沖縄…
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こんな私も、『めんそ~れ』と歓迎してくれますか。
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私が初めてめんそ~れという言葉が沖縄の方言で『いらっしゃい』の意味だと知ったのは、前述の武論尊原作・平松伸二漫画による名作「ドーベルマン刑事」ですね。あの全29巻の中で最も長いエピソードとなった(第11巻丸々一冊)、『沖縄コネクション!!』編で沖縄県に着いた加納錠治に対してマシンガンをぶっ放しながら、めんそーれーと叫んでたやつ!

空港内の水槽でニンゲンを見て、さぁ那覇市街へ向かいましょう。
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電車が無い県として有名だった沖縄にも、今やモノレールですが『ゆいレール』ってのがあるんですよね。
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初日はもう夜なので牧志駅へ行き、この日に宿泊する"サンプラザホテル"へ直行。安いビジネスホテル、朝食付き。
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場所はにぎやかな『国際通り』もすぐ近くにあって、便利な場所です。
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24時間営業のスーパー・イーオンも近くて便利でした。やはりシーサーがお出迎え。
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よって初日の夜には国際通りの居酒屋で沖縄料理を片っ端から頼みまくり、イーオンでも沖縄の酒やつまみを買って…と楽しんでいたのですが、実はですね…今回の旅3日目の朝に操作ミスでデジカメのデータを全部消去してしまいました!
よって2日分の写真が消失する事態に!落ち込みまくりで一気にやる気失くしましたが、調子悪いため今やサブ機になっているミラーレスカメラでも少しは撮ってたから、ちょっとだけ助かりました…でも嗚呼、色々と歩き回って写真も撮りまくったのになぁ。もう2度と戻らない。
まぁいつもの長すぎブログに辟易していて、ここに来ちゃうとどれだけ縦スクロールやらされるんだと呆れている人には朗報だとも言えるでしょうか。

これは、サンプラザホテルのすぐ近くにあった"DOJO bar"
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そういえばここらにある"ホテル山市"の近くには特殊漫画大統領・根本敬先生が著作で書いてた"観覧車"という店があり、そこのママはにとって『沖縄の姉御』らしいし、店には根本先生の痕跡が多々残っているらしいのですが…そこは行けませんでした。

"琉球楽器またよし"
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又吉(またよし)さんというのは沖縄ではよくある苗字なんですかね。ええ、沖縄が生んだ偉大な政治活動家、唯一神又吉光雄・イエス・キリストさまを思い出します。
今は東京に活動の拠点を移しているので私も演説を聴きに行ったりしてますが(↓写真の撮影は東京の秋葉原)、キリストの生まれ変わりをこの目で見れるというのはありがたい事です。
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インパクトの強い選挙戦を、今後も続けて欲しいですね。
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牧志駅、
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この巨大な壺屋焼のシーサーは今回の1枚目にも使ったヤツですが、カッコいい!
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昼間のゆいレールも利用しています。
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東京の電車よりは若干広いかな?
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ゆいレールの切符はこうQRコードが付いていて、改札機に挿入するのではなくカメラで読ませて通行するという東京以上のハイテクぶり。観光産業に依存する県なのに、PASMOやsuicaは使えませんが…
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駅からユダヤ教のダビデの星が見えたので、この"SHAKTI STONE"を後で調べてみたら水晶を使ったアクセサリーの店でした。
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お、あれは24時間営業の牛丼チェーン店"どん亭"ですよね?こちらでは、沖縄そばも出しているみたいです!
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これは沖縄限定のコーラ、その名も『琉球コーラ』。アメリカのコカ・コーラ社が開発する以前に、実は琉球王国でコーラが飲まれていた…などという話は無いと思いますが。
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あとは感心するのが、沖縄のお茶シーン。さんぴん花茶、うっちん茶、グァバ茶、ルイボス茶…私は関東では珍しいこれらのお茶が大好きなので、渇きを覚える度にそこら辺で買って飲めるのが嬉しい。
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試しに飲んでみたこれも、もちろん沖縄限定商品…マブヤードリンク シークワーサー。この琉神マブヤーというのは沖縄ローカルのヒーローで、県内では何度も等身大人形など見かけましたよ。
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当然ながらオリオンビールも呑んでましたが、これらは今や東京でも簡単に手に入りますね。
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3日目の宿も、また那覇市の中心部に戻って今度は"ホテル ロコア ナハ"に泊っています。初日のホテルと国際通りを挟んだ反対側に位置しています。
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チェックインして、廊下を進み…
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部屋へ。
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国際通り入り口にあるスクランブル交差点に面しているので、それを見ながら…
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那覇の晩酌。
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沖縄県庁も目の前なので朝は通勤風景など見ながら、朝ビール飲んだり。
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宿泊時の楽しみでもあります、朝食バイキングはホテル内の"アレッタ"で、
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食後のコーヒーは、サーターアンダーギーと共に。
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沖縄全土でかなりの回数見つけたブルーシールアイスを、ここで食べる事も出来ました。
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さてさて初日夜の写真データは全て失われたものの、国際通りはまた行けたので写真も撮り直しました。
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那覇最大の繁華街である国際通り、ここは1マイル(約1.6km)あるそうですがその間ビッシリと商店が連なっていて、東京から行っている私もその賑やかさに驚くほど。
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あれ、この入口に立つシーサー像にある平仮名の表記を見ると、ここは『こくさいどおり』ではなく『こくさいとおり』が正しい読みなのかな。

派手な宣伝している店が多いこの通りでもいきなり目立つのは、"OKINAWA文化屋雑貨店"
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正面にタイガーマスクを配しているのがポイント高いですが、
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店内もこんな感じで楽しい作り。
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そして何より、入口でゴーヤの椅子に座っているのが等身大の坊屋春道…髙橋ヒロシ先生を敬愛し、「クローズ」はおそらく100回くらい読み返している私には、何とも嬉しいサプライズ。ここではゴーヤハルミチか。
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さらに隣には、ハルクに襲われかけているのが燃え尽きた矢吹丈。
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他店ですが、永井豪キャラもマジンガーが立っていたりね。
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そのまま国際通りを歩き…
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え、どらえもん!?
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普通にドンキまであります。
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ここ"A&Wレストラン"は、アメリカのファストフードチェーン店。現在、日本ではここ沖縄県でしか営業していないのですが、県内にいるとけっこうどこでも見かけました。
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あとで別の店にて名物のルートビアだけ買いましたが、数年ぶりに飲んだこれ…やっぱり激マズ。
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喉が渇いていたのに半分も飲めずに捨てましたが、味覚がバカなアメリカ人を象徴するドリンクか。あちらの人は、うがい薬もうまいと思って飲んじゃうのかな。
いや、子供の頃から飲んでて慣れてる味なのだし、他国の食文化について日本人の感覚だけで言ってはいけませんね。

土産もいくつか買いましたが、漬けてる姿が見えるハブ酒はヤバいですね~。アップの写真は載せられません。そういえば私の小さい頃は田舎で祖父がマムシ酒を漬けていて、その瓶を見るのが怖かったものです。
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おお、ライヴハウス。"チャクラ チャンプルーズ"なるこの箱は、ウチナー・ポップの代表格である喜納昌吉&チャンプルーズのホームグラウンドらしいです。
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でもそういえば、他にライヴハウスらしい所は見かけなかったし(ゆるく沖縄民謡やってるライヴ居酒屋は多々ありましたが)、ましてメタル系の箱だとかそういう所に通ってる若者みたいなのもまるで見てない。これだけの繁華街ですが…もっと外れた場所にあるのかな?
1970年代前半から活躍していて沖縄版ディープ・パープルと言われた紫だとか、高嶺剛監督・戸川純&小林薫主演の沖縄映画「パラダイスビュー」「ウンタマギルー」の2本にも出ていたコンディション・グリーンといったハードロックバンドは有名だし、活動の場も当然あるはずなんですよ。アメリカの統治下にあったからアメリカン・ハードロックの影響で上記のバンドが出てきたのは知っていますが、ライヴハウスはまさか米軍基地周辺だけでもあるまい…
近年のメタル・バンドでも鉄カブトとか大鴉なんかが有名だし、そこで思い出したのがもはや懐かしいブルータル・デス・メタル・バンドのDEAD BLOOD。もう解散したのかな。多分最新CDでMARDUKのカヴァー曲も入ってた「NOTHINGNESS」を見たら、リリースされたのがもう9年前である事に驚きましたが。
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ともかく、そういった全国リリースもしているバンドがどこで活動していたのか、まるで調べていないので分からなかった。
今回会ってないけど、私の朋友で沖縄在住の桃神様こと平山桃蚊ちゃんに聞いておけば良かった。
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ちなみに安室奈美恵と同い年である私の世代だと、1990年代が青春時代だから沖縄アクターズスクール出身歌手が売れまくった全盛期。MAX、SPEED、DA PUMPその他がどんどんヒットを飛ばしていましたが、それらの人達に興味を持てなかったというかクソだとしか思ってなかったのは、私が沖縄文化に興味を持つのを遅らせた原因かもしれない。
まぁあいつらは沖縄出身というだけで音楽性に関係ないし、それどころか好きな音楽をやっているわけでもなく(そもそもそんな物はなく)、ただ目立ちたいスターになりたいで『一般大衆』という不特定多数をターゲットにし、ほぼ誰にでも耳さわりの良い歌詞と曲やってるだけですからね。当時の私は今より頭の固い感じのロック好きだったので、彼らの曲が流れていると『耳が腐る』くらいに思ってました…でもやっぱりアムロちゃんは可愛いから良い。

そういえばいい感じのレコード店だとか中古CD屋の類も全然無かった。大型チェーン店はデパートのリウボウ内にタワレコがあったけど、品揃えが悪かった…
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ちょっとマニアックな音楽聴く人は、どこで音源仕入れるんですかね。やはり現代人らしく、ネットでダウンロードってやつですか。

あと国際通りでは、坊屋春道や矢吹丈も良かったですが、何と言っても驚いたのはキング・クリムゾン(King Crimson)の歴史的名盤である「クリムゾン・キングの宮殿」ジャケが使われたCD店、"高良レコード店"のシャッター!
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これはやばいぞと開店している日中にも行ってみましたが、プログレッシブ・ロック専門店というわけではないし、それどころか特にプログレの品揃えがいいわけでもない店でしたが。
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国際通りを曲がるとまたいくつかの商店街に入れるのですが、
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この店でけっこう大量に買物しちゃいました。
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もえちんダーク、とか…
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そうだ、スパム(SPAM)は沖縄産じゃないにも関わらず沖縄土産の定番ですが、今回は同じランチョンミートの缶詰ながらチューリップ(TULIP)の方ににしてみました。ちなみに前者はアメリカ産、後者はデンマーク産です。
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沖縄豚肉みそも、美味しいので購入。沖縄調味料屋 赤マルソウのと、
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こちらは「ココ」で行った米島町の物。
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その他、色々と食べたい物を買ってきましたが…
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強烈だったのは、チラガー。頭蓋骨を抜いた豚の頭そのままです!
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東京に帰ってからも沖縄物産展などに惹かれて、もずく天ぷらとか食べたり…
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しばらくは、商品名に『沖縄』が付くだけで買っちゃってました。
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ここ、市場通りはどうやら昼間に行けば面白かったみたいですが、夜に行っても何もやってませんでした。
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さて初日の夜に訪れた"居酒屋じんじん"、ここではあらゆる沖縄料理(ゴーヤーちゃんぷるー、てびち、ラフテー、グルクン唐揚げ、にんじんしりしりー、もずく天プラetc.)を喰いまくって沖縄の酒を呑み…と沖縄食文化を楽しんだのですが、残念ながらそのデータは消失しています。メニューに松本零士先生のイラストが貼ってありましたよ。
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仕切り直しで三日目の夜、居酒屋は"島唄ライブおばぁの家 海音"(みおん)へ。
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飲み物に…
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つまみの沖縄料理は島もずく酢、
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もずく天婦羅、
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パパイヤーイリチー、
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グルクン唐揚げ、
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テビチ柔らか煮、
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そしてそして!人生初の山羊(ヤギ)刺身。
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これも沖縄の名物料理ですが…ヤギの料理は世界各地にあれど刺身で食べるのはこの日本、それも沖縄だけだそうです!
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酢が多めに醬油ちょっとで食べるように促されました。あれ、意外にも…肉自体の味もクセも強くは感じなかったです。
その分美味しいとか初めて体験した味だとかいう感動も無く、オイリーだし噛み切れないしで食べにくくて最後の方は我慢して食べた感じなので、一皿1,200円(税抜)はちょっときついかな。
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次回の沖縄ではヤギのスープを狙っています。そうだ、実家住まいの時代に部屋でずっとこれ、「山羊の頭のスープ」のインナー写真を飾っていました。
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まぁ今は一般ウケしない変な音楽ばっかり聴いている私も、かつては普通に洋楽雑誌とか買いまくって普通のロック/ポップス聴いてたし、ザ・ローリング・ストーンズだって好きだったんですよ!

で、屋号の通りこの店は島唄ライブが楽しめます。ライブチャージもかかりますが、ウチナーグチで歌われる沖縄民謡・島唄を生で聴けます。
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この夜の出演は、平良優紀と泉絵美香の二人(『かながな』というユニット?)、そして前武當剛。
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さすが沖縄の人、あちらの顔っぽい美男美女です。
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女性をリードボーカルにしたり…で、最後はリクエストを求められたので定番の「オジー自慢のオリオンビール」を歌ってもらいました。あ、オジーってのはオズボーンじゃなくて、沖縄の方言で『おじいさん』の意味らしいです。
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翌日の昼間にもちょっと国際通りへ行き、
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坊屋春道に会ってからお別れです。
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あ、最後にこの店…『やらないか』のセリフで有名な山川純一(ヤマジュン)先生の「くそみそテクニック」が、『かわないか』と変えて使われています。特にゲイ向けのショップではないようでしたが。
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ちょっと離れた所も散歩してみると、ドラゴンの頭が出ている『くにんだなかみち』。
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松山公園へ。
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立派なガジュマルがたくさん生えている公園で、
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これは樹齢百年を越えるガジュマルには棲んでいると言われる、キジムナー用の椅子でしょうか。
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ここでも梅を見ながら呑んで。
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『白梅の乙女たち』像。
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公園の目の前にある塀の向こうにも立派なガジュマルが見えるようだったので…
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行ってみると、そこは福州園という中国式庭園。
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うわー、ほとんど中国の様式だ~。それでも中国からの観光団体が目立ちましたが、日本に来てこ懐かしさを感じる場所なんですかね?那覇の街を一望できる展望台もあります。
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池の亀を見て、帰りました。
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ゆいレールのおもろまち駅近くに沖縄そば専門店の"さんさんそば"があり、入店。330号線沿いにあり、沖縄そば小サイズは330円なのでこの屋号なのでしょう。
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ノーマル沖縄そばではちょっと淋しいかと、頼んだのは…ゆし豆腐そば、
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軟骨ソーキそば。アグー豚を使用したスープですが魚介風味も強く、これは絶品!
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店内に漫画が一冊だけ置いてあったのですが、それがきうちかずひろ先生の「BE-BOP-HIGHSCHOOL」(ビー・バップ・ハイスクール)、第5巻のみ!何故これがピンポイントで…
城東工業のテルらがボンタン狩りを繰り広げる名作『高校与太郎挽歌(バラード)』が収録されている巻ですが、店主も私と同じくあの話が好きなのでしょうか。
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ここのすぐ近くにあるレンタカーの無人ステーションで、車を借りました。いやレンタカーというかカーシェアリングというやつで、しかもボロい軽自動車のため1泊2日で借りてたったの1,980円。
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今回は本島を北から南まで、時間の許す限り回ってみたわけです。
那覇市と豊見城市にもまたがる、ここは沖縄名物の漫湖(まんこ)。名称に『湖』が付きますが、実は湖ではなく河川かつ干潟で、ラムサール条約の登録湿地に登録を果たしたのだとか。
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同じ『まん』、そしてPANTA & HALのオイル・ロードを旅する名曲「マラッカ」で登場し、亜熱帯のイメージが強いマングローブが広く生えていました。
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漫湖(まんこ)公園では、
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本州より一足早く梅の花見。
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漫湖(まんこ)には珍しい鳥獣も棲んでいるようでしたが、まだちょっと肌寒い時期だったからか水鳥とか何も見えず。
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やはりどの時期でも、どこにでもいるのが猫ちゃん。こちら、漫湖(まんこ)周辺に生息する猫ちゃん達です。
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漫湖(まんこ)公園の『ちょうちょガーデン』も行きました。
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美しいな、ちょうちょは。これはオオゴマダラですね。彼らは何を思い、ヒラヒラ飛んでいるのでしょうか。
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ドライブしているとよく分かるのが、沖縄本島はもう普通に栄え過ぎちゃっていて、都心とさほど変わらない交通地獄で辟易とします。
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こちらは沖縄本島に数店舗ある"マンガ倉庫"。店の広さが東京では考えられないほどだし、マンガのみならず書籍全般、それにCDやDVD、フィギュアや衣類その他たくさん扱っていました。こちらでは中古品販売店が少ないようだったので、この店で一手に集めてリサイクルする役割を担っているのでしょう。
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あ、ブックオフも何軒かありました。
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ようやく街中を抜け、綺麗な海景色を横目に見ながら走って北上すると、
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前述の又吉イエスさまを生んだ宜野湾市には、普天間基地移設問題で有名なアメリカ軍の拠点である普天間飛行場があります。
基地周辺をドライブしたり、他に目当てが一つあって…それは"普天間神宮"内にある『普天満宮洞穴』の鍾乳洞でした。
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うるま市にある海中道路へ…
海中道路なんて言うとそのネーミングから「パノラマ島奇談」的な、透明な海の中を走れる道があるのかと想像しちゃいますが、海の中をもぐって走れるわけではなくて海の上の道路を走れるだけです。通行無料。
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近くで海を眺めていると…あの奇石は?
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ほう、シーサーの顔ですな。
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途中の道の駅・あやはし館。ここのレストランでソーキそばや、入口の店ではもずく天ぷらとか食べまくって楽しんだのです。ここら辺の写真も全部消失しましたが。
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海中道路は全長5kmほどあり、本島からいくつかの島へ行く事も出来るのですが、私が渡ったのは浜比嘉島。これも写真が消えてますが、島を走ったりサザンホープという店で名物のたこめしを食ったりしたのでした。
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同じうるま市にあるグスク(城)で琉球王国時代を偲ばせるのは、勝連城跡。
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沖縄といえば世界遺産がありますが、それは『琉球王国のグスク及び関連遺産群』という名目でここも含めた9箇所を合わせての登録になっています。他には特に首里城跡なんかが有名ですね。

このグスクからの眺め。
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エヴァンゲリオンでおなじみ、空を飛んでるV-22 オスプレイも何度か目撃しました。やはりカッコいいですねぇ。
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さらに"ビオスの丘"へ。
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チケットは、入場と水牛車乗り体験で1,500円くらいだったか…内容を思い出してみると、ちょっと高い。
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大好きなヤギさんと遊べた事が良い思い出ですが、
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ここは犬の散歩のように紐でヤギさんを連れ回せるのです。
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さらにカッコいいのが水牛ですが、
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この水牛車乗り体験は、普通水牛ならと想像するように水の中に入るわけではなく、施設内を一周するだけでした。案内人の話が面白かったですが。水牛の足がカッコよかったのでパシャパシャ写真撮ってたら、『こんな人初めて見た』とか驚いて言われましたね。
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その他、珍しい木、編みこんである木…
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そしてドラゴンがいくつも作られていました!それも三ツ首竜…早い時間帯には口から炎、ではありませんが水を吐いてましたよ。「電人ザボーガー」の魔神三ツ首がモデルでしょうか。
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沼にもドラゴン、
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そして出口付近でも凄いのがいました!
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トリさん、。いくら沖縄だからって、さすがにヤンバルクイナではないですね。
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ニワトリは暗くなってくると木に登って眠るそうですが、それはマングースから身を守るためだそうです。
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ちなみに沖縄の生態系を壊してまでハブ退治のために放たれたマングースはわざわざ強敵であるハブは食べず、ニワトリやアヒル他の大事な家畜…ヤンバルクイナまでを襲いまくって数を増やし過ぎて逆に問題になっているのだとか。そもそもハブとマングースでは活動時間帯が違うというね、本当バカにまかせるととんでもない事態になる好例ですよ。

さらに車で北上して名護市、もっと進んで『山原(やんばる)地域』まで行きましたよ。
途中、イオン内のカレー専門店 Victoryで県産豚を使用したというプレミアムカツカレーを喰ったら美味かったり…その他いくつか寄り道したかな。私のゆるい頭脳では1ヶ月くらい前の事が既に記憶あいまいになっているので、写真のデータがいかに大事だったかが分かります。

国頭村に入り、夜になりましたが大泉洋ちゃんらTEAM NACSが泊ってロケもしたホテル、"JAL プライベートリゾート オクマ"へ到着したのです。前述の通り写真データは消失したのですが、ここのホテルで朝食時に消しちゃったんですよ…ホテルには何の落ち度も無いけど、ここを思い出すとちょっと辛い感じになってしまいました。
まだ帰る前だったので、翌日にホテルの写真なんかもちょっと撮り直しました。
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ここはアメリカの閑静な住宅街の様相を持ち(ってそんな所に行った事ないけど)、リゾート気分でゆったりとした時間を過ごすホテルなので、夜に到着している時点で利用方法を間違えたと言えます。
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私が泊ったのはここメインコテージ。ホテルのフロントからけっこう離れていて、敷地内を車で送ってもらうんですよ。展望浴場もありますが、風呂まで遠いのは辛いですね。
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このホテルの中では安い部屋だと思いますが、今回沖縄で3泊した中で値段は一番高い所。
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この平屋は素敵でしたが、高いみたいです。
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周囲には商店街も何も無いので、前夜は駆け込みで間に合ったホテルの土産物屋にてラフテーやてびちなど買ってつまみにしたのでした。
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〆の麺類は沖縄そばカップ麺でしたが、明星のとマルちゃんのと。
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サーフサイド・カフェで朝食を頂きましたが、
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オムレツ専門の調理師がいたり、
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本物のおばーがいて、地元の味を出してくれるコーナーもありました。
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デザート。
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ホテルの設備でプールもありますが、
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そのすぐ先には本物の浜辺があるんですよね。
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あ、ここはTEAM NACSがビーチバレーやってた所じゃないですか。
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ちなみに東京に帰った後で発売になった、『TEAM NACS 4月はじまり人文字カレンダー 2015- 2016』は買いましたよ。
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砂浜を散歩・・・
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わ、海ヘビだ。
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転がってるペットボトルは日本製じゃない。台湾辺りから流れ着いているのでしょう。
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それではさよなら国頭村、そしてヤンバルクイナ。
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帰路は高速道路を利用して、伊芸のサービスエリアでは…
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伊芸バーガーとタコパンを買ってみたのですが、特に意外な事に後者がバカ美味かった!
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続いてこちらは、中城サービスエリア。
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今度は沖縄本島南部まで行き、南城市…ここは旧・玉城村ですが、
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(沖縄のマンホールも、このエイサーとサルスベリのやつ以外は全てのデータが消失したのが残念!)

沖縄最大のテーマパーク、『おきなわワールド 文化王国』へ到着です。
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多田かおる先生の代表作でイタキスこと「イタズラなKiss」、そのドラマ版である「イタズラなKiss 2~Love in OKINAWA」が撮影された所でもあります。
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そういえば漫画を紹介するブログをやっていながら多田かおる先生については書いた事がありませんでしたが、私は全作品読んでいます。妹が集めていたからですが…アニメの「愛してナイト」も覚えてるし、実家にいた当時別冊マーガレットも読んでいたので、イタキスは1話目からしっかり読んでました。

入園料金は文化王国入場と玉泉洞で、割引券使って1,030円。
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玉泉洞というのは、東洋一の鍾乳洞。ここが楽しみだったのです!
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地下帝国へ降りて行くと、凄い…凄い鍾乳洞だ。
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銘入りの鍾乳石も多々あって楽しませてくれるし、
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魚も棲んでいます。
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静かなはずの地下空間が、はしゃぎまくってる修学旅行団体でうるさすぎでしたが!それでも神秘の世界を楽しみました。
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クリーチャーみたいなやつとか、
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青の泉とか、
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長々と楽しんだ鍾乳洞。
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最後に顔ハメしたら、何か時代遅れのゲバ学生みたいになった…
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おきなわワールド 文化王国内にはその他まだまだ、沖縄文化を色々見たり体験したり出来る所がありました。
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ブクブクー茶では、
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沖縄でお祝い事があると出されるというブクブクー茶というのを頂いて。
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ハブ博物公園もありますが、
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ここは入らず外のヘビを見たのみ。ありがたや、ありがたや…
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コーンスネーク、
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別の建物(南都酒造所)ですが、こちらではハブ酒を造っていますね。
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あとはエイサーを見学したりした後、ドラゴンフルーツを頂いておきなわワールド 文化王国を出ました。
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目の前には、ガンガラーの谷もあります。
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ここのシーサーは個性的な顔をしていますね。
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ここの神秘の谷へはガイド付きツアーに申し込まないと行けなかったようで、断念。でも"ケイブカフェ"(Cave Cafe)には行けますよ。
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いやCaveとは言っても…ロック好きの皆さんには申し訳ない、ニック・ケイヴ(Nick Cave)のcafeではなくて『洞窟』の方です。BGMは偉大すぎるミニマル・ミュージックの神様、スティーヴ・ライヒ(Steve Reich)の「ザ・ケイヴ」が合うかもしれません。
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おお、スピリチュアルな力の作用か…目が回る。
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絞め殺しの木・ガジュマルを見ていると、あれもう沖縄から帰らなくてはいけない時間ですか。
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またゆいレールで那覇空港へ行き、
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やたら苦労するバニラ・エアーで東京へ。
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上空からの眺めを楽しんで、
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富士山が見えてくると、もうすぐ東京ですね。
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沖縄料理はけっこう好きな私ですが、特に大好物であるてびち、あと今回の旅ではまったのがもずく天プラでしたが、どちらも何回食べたかしら…うん、沖縄またいつか。


  1. 2015/03/16(月) 23:59:57|
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DVD「マザー」発売記念 楳図かずおトークショー

今年もまだまだ熱いですよ、楳図かずお先生…いや楳図かずお監督
さすがにもう漫画の新作が描かれる日を期待して待つのも止めてしまいましたが、昨年は77歳にして監督デビューのホラー映画「マザー」を公開し、ファンを狂喜させてくれました。映画監督稼業なら、今後も新作を見せてくれるのかもしれません。

で、先月末には同作のDVDが発売されました。劇場では見れなかった、撮影風景も少しだけ映像特典として収録されています。
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もちろん私も購入していますが、
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タワーレコードで買ったら、その際に先着で『サイン入りプレスシート引き換え券』を配布されたのですね。
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この券を持参するとDVD発売記念スペシャルイベントとして『楳図かずおのトークショー』が行われる2月28日に、『楳図かずお監督直筆サイン入りプレスシートお渡し会』にも参加できると。
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あとこちらは、タワレコ限定の特典で差し替えジャケット。DVDの表紙を、これで主演の片岡愛之助ではなく、楳図かずお先生本人に出来るのです。
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さてイベント当日、ちょうど開店20周年を迎えるという会場の"タワーレコード吉祥寺店"へ行きましょう。店があるヨドバシ吉祥寺の6階までエスカレーターで昇ると、いきなり楳図シャツを着て本人になりきっている片岡愛之助(顔も体型も全然似てないけど)が迎えてくれるのが嬉しい!
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店に到着すると…
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おお、店先で大々的に宣伝しています。写真でも楳図かずお先生のお顔や作品を拝見出来ると、悦びがこみ上げてきます。正に楳神さま!
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ここが特設会場。
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そしていよいよ始まったのですが、イベント中は写真撮影禁止だったのでインターネットで拾ったマスコミ関係者撮影の写真を貼っておきます。
赤白ボーダーのパーカーに『KAZZ』ヘルメット&サングラス、冒頭は観客全員とグワシ!して。
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生で見る楳図先生による作品についてや吉祥寺についての言葉を聞き入り、盛り上がっているトークショー…その楽しい時間はあっという間に終了。
その後は、DVD購入者へ例のプレゼント。映画「マザー」のマスコミプレスシート、これ自体が一般では手に入らない物ですが、そこに直筆サインを入れた物を直接手渡しで配布してくださったのです。楳神さま謁見の光栄に浴した上に、一人一人お話もさせて頂けるという光栄すぎる事になりました!
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同会場で力を入れて宣伝していた、LINEスタンプ。
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一般公募したデザインの中から楳図かずお先生自らが選んだ物らしいのですが、楳図先生の口からLINE、LINEと聞くと違和感がありましたが…スマートフォンだとかアプリだとか、もしかして使われているのですかね。

ちなみにこの「マザー」のDVDですが、Amazonの購入特典も凄い!
値段が4千円越えにはなりますが、楳図かずお先生の手による『絵コンテ集』、そして『オリジナルイラスト色紙カード(複製)』が付いてきます。ファンならそちらも手に入れたいですね。
あとは昨年ですが、映画をノベライズした「マザー」の小学館文庫版もちゃんと読んでますか。涌井学という作家による文章ではありますが、オリジナル脚本は楳図先生だし主要登場人物でもあるし、これも重要な関連作品として入手する必要があるでしょう。
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それでは今年も映画にしろタレント活動にしろ(漫画は難しいでしょうね)、楳図かずお先生の活躍に期待して…サバラ!!
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  1. 2015/03/09(月) 23:00:14|
  2. 古本 番外編
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手塚治虫(49) 「アドルフに告ぐ」

手塚治虫作品より、「アドルフに告ぐ」(文藝春秋刊)。
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初出は1983年から1985年までの週刊文春なので手塚治虫作品としては後期にあたり、漫画主体でない週刊誌にて長期連載したのですね。単行本は、恐らくは一番出回っている文春コミックスで全5巻。
どこの図書館でも置いてる漫画としても、中沢啓治先生の「はだしのゲン」に次ぐ多さじゃないでしょうか。かくいう私も町の図書館に置いてあったおかげでかなり若い時に読めて、確か小学校の高学年だったと思いますが…まだ子供ながらに、本作の綿密な構成力や伏線の回収など、設定の凄さに驚いて感激したものです。
そのように不特定多数の目に触れる図書館で置いてある漫画のわりには、殺人にレイプに人種差別、拷問に陰謀等々と、人間の持つ負の側面がしっかり描かれたダークな内容ではありますが…それでもこれは広く読まれるべき名作だと識者が判断したのでしょう。
残念ながらゲンと同様に本作でも、日本軍の蛮行として何千何万もの一般市民を串刺しや試し斬りで惨殺していったとか、証拠も無い左翼の宣伝を事実のように決め付けるている描写があるので、そこが利用されただけだったら悲しいですが。

物語は第二次世界大戦前に始まり、狂言回しの日本人…ほとんど主役と言ってもいい峠草平がとして加わり、タイトルにある『アドルフ』の名を持つ三人を描いた作品。
現実の歴史と共に架空の人物を絡めて進む形式の物語なので、となると当然そのうち一人は世界一有名なアドルフ、つまりアドルフ・ヒットラー。ただしヒトラーは中心にはほとんど出てこなくて、主となるのはアドルフ・カウフマンと、アドルフ・カミル。手塚先生が創作した人物で、当初は日本の神戸に住む少年。
カウフマンはドイツ人外交官でナチス党員の父と日本人の母・由季江の間に生まれた子で、カミルは亡命して神戸に来たユダヤ人の両親を持つパン屋の子…二人は親友ですが、このナチスとユダヤ人、そしてこの時代では当然事件が起こるわけです。

作中一番のキーとなる一つの大きな秘密が、『ヒットラー総統はユダヤ人』だというもの。
強固な反ユダヤ主義を唱え、『ユダヤ人を地上から抹殺することが優れた人類社会を築く原則だ』などと演説し、もちろん本気で信じていたヒットラーがまさか…!?
その証拠となる機密文書は冒頭で峠草平の弟・勲がベルリンで入手したためにゲシュタポに殺されたのですが、それが日本に渡ったためにそれを巡って様々な事が起こるのです。

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成長したカウフマンはドイツのアドルフ・ヒットラー・シューレ(AHS)…つまりヒットラー学校へ入れられてナチ党の思想を叩き込まれ、ヒットラー・ユーゲント パトロール隊に編入されてユダヤ人の家や住人にマークを付け、さらには破壊や処刑までしています。そこでユダヤ商人の娘であるエリザ・ゲルトハイマーに一目ぼれするのは、日本育ちだからでしょうか。その後、日本へ亡命させます。
一方のカミルは小学校の恩師である小城典子先生から例のナチスの機密文書を預かる事となります。
この小城先生は特高からアカの疑いをかけられて、女性ながら何度も拷問されたりして作中で一番酷い目に遭ってたんじゃないですかね。全然美人じゃない地味な顔立ちな所がまた健気さを誘いますが…小城先生の事は省略しましょう。
そしてますます、機密文書を巡った陰謀が激しさを増してきます。

ここで一つ特筆しておくと、ナチスの思想(ナチズム)は当時の同盟国の事ながら日本人には理解出来ない所が多いじゃないですか。これを読んだ当時の私も反ユダヤ主義どころか、何で人種差別する人がいるのか全く分からなかったのですが、本作で最初に教えてもらいましたね。
正しかは分からないまでも、とにかくアーリア人種とは正反対の最低であるユダヤ人はドイツ国内に堕落と退廃を持ち込み、スパイをやってドイツを敵国に売って破壊を狙うとか信じていたのです。しかもその攻撃手段は堂々たる戦いではなく、ウソと中傷という卑劣な武器で大きくなる悪魔だとか。あとは以前の第一次世界大戦を引き起こし、ドイツを混乱に陥れた黒幕だとも思われていたようだし、ユダヤ人を世界から抹殺するのが正義だと信じていたのです。
いずれも、あまり他民族の脅威にさらされる歴史を歩まなかった島国・日本とはかけはなれ過ぎている感覚ですね。

そのナチズムの洗礼を受けてカウフマンは何と、ドイツで巡り会ったユダヤ人の親友・カミルの父親をその手で撃ち殺したりして、もう引き返せない所へ行っちゃってますが…ある活躍がヒットラー総統の耳に入って何と、謁見して一緒に食事、それからヒットラーの秘書に取り立てられて近くで仕えるのです。
その際にヒットラーのいい所を少しだけ見て、そして彼を精神異常者じゃないのかと疑わざるを得ない場面にも多々遭遇します!
カウフマンが秘書の見習いになってすぐに日本のママに宛てた手紙の中では、『総統は偉大すぎます あの方は世界最大の革命家で…偉人で天才で…近寄りにくい所があります』等々と書いてますね。恋人のエヴァ・ブラウンの事も普通に手紙で書いてますが、いいんですかね。彼女の存在はドイツ国民も大戦が終わるまで知らなかったと言われています。
それからカウフマンの手引きで無事に亡命して日本の神戸に到着したエリザは、同じユダヤ人のカミル一家が世話する事になります。そしてすぐにカミルとエリザは惹かれあうようになり、それが元で後にカウフマンとカミルの間にも確執が生まれる、と。

あとは細かい事は省略しますが本多大佐や息子の芳男、仁川三重子の事などドラマチックに話は進み、現実の歴史方面でもゾルゲ事件も発覚して、アメリカは日本人資産の凍結と石油の対日輸出禁止していわば兵糧攻めにし、日本を戦争に突き進めるよう操作しています。
それでいよいよ、1941年12月の歴史的な真珠湾攻撃です。ちなみにここでは真珠湾攻撃に関してはいわゆる陰謀説が採用されていて、つまりアメリカに日本の動きが全て察知されていたので、真珠湾はあえて奇襲攻撃をさせるためおとりの艦船をルーズベルトの命令で置いていた事になっています。
それを言ったら物語の核であるヒットラーのユダヤ人説もそうだし、議論されてる余地がある…真偽が定かでない謎の部分を、確証は無くともどれか使わなくては作品として成立しないのでしょう。

そのうちに峠草平とカウフマンの母・由季江が惹かれ合い、神戸のカウフマン宅で"ドイツ料理店ズッペ"をオープン。後に二人は再婚するのですが、そこに今やナチスに忠誠を誓って反逆者を狩りまくったので中尉にまで出世している息子、アドルフ・カウフマンが日本に帰ってきます。
しかもその目的は例のヒットラーの秘密文書を持っている峠草平だったのですが、まさか自分の義父になっているとは何という運命のいたずらででしょう。

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かつて親友だった2人のアドルフ少年…もう青年になっていますが、歴史の流れの犠牲となった彼らは神戸で劇的な再会を果たすも、かつてのような立場ではない。やはりナチスとユダヤ人、しかも2人共が愛するエリザをカウフマンが犯すに至り、もはや憎み合い殺し合う関係になってしまいました。

彼らは知りませんが、カウフマンが日本に帰った1945年(昭和20年)は終戦の年。アメリカ軍の爆撃機が日本本土を飛び回るようになり、一般市民達を無差別に虐殺しまくっています。
神戸も当然空襲を受けて、カミル家のパン屋"ブレーメン"は壊された上に母親も殺されてしまいました。アドルフ・カミルは叫ぶ、
『アメ公!! おまえらン中にもユダヤ人がおるやろ おったら聞け!! ようも同じユダヤ人を殺したな 最後に地獄の火で焼かれるのは おまえらやぞッ』
と。

もはや枢軸国の運命は風前の灯。
ナチスの最後も描かれますが、世界史における重要事項でもあるアドルフ・ヒットラー総統の最後に何と手塚治虫先生は脚色を加えていて、手塚スターシステムでおなじみのあのキャラが殺した事になっています!まぁこれはご愛嬌で、ちゃんと自殺に見せかけているので変化ないのですが。
「はだしのゲン」のようにページ数はかけずに淡白に終わっているものの、日本も連日爆撃されまくって国民が的にされて焼き尽くされている描写もあります。峠草平は崩れたカウフマン邸から由季江を救い出しましたが、隣人の焼死体を見て『お…となりの奥さん! よく焼けたなあ…』とか言ってますね。

物語の登場人物達を散々翻弄し殺してきたヒットラーの秘密文書は絶妙なタイミングでただの紙切れとなり、世界史上でも人類が犯した最大の罪業でしょう…アメリカ軍は日本へ原子爆弾を投下!
中心的に描かれた日本やドイツはもちろん敗戦国としての戦後が待っているのですが、全36章からなる本作の最後の2章はパレスチナに舞台を移します。パレスチナといえばナチス崩壊後にユダヤ人難民達が自分達の祖国だとしてイスラエル共和国を建国した地…そしてその地には既にアラブ人という全く異なる民族がいたために、これから長い長い紛争が始まる。
それは歴史の通りでご存知でしょうが、ここで問題はまだ生き残っている2人のアドルフ。アドルフ・カウフマンはナチの残党狩りから逃れてパレスチナ解放戦線に加わり、アドルフ・カミルはイスラエル側の将校になっていて、お互いが肉親を殺された憎しみを持って最終決着の場に向かうのです!

…三人のアドルフは全員死んで最後に峠草平が残っている事は、実はオープニングの時点でも分かっています。彼らの劇的な最後を見届けると、エンディングで1巻冒頭の墓参りに戻る構成でした。
今回はこれでも短めにまとめまたので書き足りない所も多いのですが、改めて「アドルフに告ぐ」は凄い作品だと思います。実は一度、この人物の背景にはこの生い立ちがあって云々とか心理描写がどうとか峠草平のロマンスについてとか、細かく書いたのを全部削除しました。作品が凄すぎるので、私のつたない文章で表現出来るわけもなく余計な事は書かなくていいな、と。

作中ずっとナチスの非道な迫害を受けてきた可哀相な被害者としてのユダヤ人が、戦後はパレスチナで『今じゃナチス以上に残虐行為をくり返し』ている事を書いているのもさすがです。『ユダヤ兵は笑いながら一人一人女を撃ち殺していったそうだ』とかね。ナチス残党狩りについても有名ですが、彼らも決してよく流されるイメージのような弱者ではない。

最後にタイトルの『アドルフに告ぐ』ですが、この言葉はラスト近くなってようやく2回出てきます。
まずはカウフマンがカミルとの最終決戦を呼びかけるビラで。2回目は、峠草平が執筆している彼らの思い出についての本のタイトルとして。その本で、『正義ってものの正体』を考えてもらいたいと。


たいがいの人間はいいヤツなんだよ 南洋の土人だってつきあってみると なかなか話せるっていうじゃないか
どの人種が劣等だとか どの民族が高級だとか…
あおりたてるのは ほんのわずかなひとにぎりのオエライさんさ…



  1. 2015/03/06(金) 23:59:21|
  2. 手塚治虫
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プロフィール

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Author:BRUCE
BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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