大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

SF漫画 (14) 松本零士 6 「ミステリー・イヴ」

今夜も松本零士先生のSF作品から、「ミステリー・イヴ」(朝日ソノラマ刊)です。
MATSUMOTO-mystery-eve.jpg

初出の連載は漫画ゴラクdokuhon(日本文芸社刊)にて1970年から翌年までで、単行本はサンコミックスで全2巻。隔週誌だった漫画ゴラクdokuhonは「ミステリー・イヴ」の連載が終了すると共に誌名を現在も続く週刊漫画ゴラクに変更しています。
ゴラクといえば松本零士作品は「ミステリー・イヴ」以前に「セクサロイド」、以降には「聖凡人伝」「恐竜荘物語」、そして多くの傑作短編を掲載し、さらに表紙の絵もずっと描いてましたので、かなり重要な活動の場だったわけです。

「ミステリー・イヴ」の物語は、人生に行き詰まり自殺志願を持つ男・大口守が霧深い山でイヴと名乗る女と出会う事で始まります。
イヴの正体は宇宙の果ての"星雲イタス"にあるセセラセラリウム ナトリア ヘラニヤ ラスウルパニア太陽系の第20番惑星サレスから来た辺境探偵員で、人類とは比べ物にならない高い知能と何にでも変身できる能力を持っています。そう、変身能力を持っているので本当の姿は死んだ時にしか現れず、大口守の前に出てきた時は既に彼の好みに合わせたセクシーな美女の姿であり、一生そのままでいてくれるのだとか。
故郷の星に帰れなくなったイヴは大口守の傍で一生暮らすと言うのですが、そんな美女がいつでもしたい時にエッチさせてくれて、しかもその時の大口守の気分によって好きな…ヤリたい有名人の姿にも変身してくれるのです!時代が時代なので出てくる名前が辺見マリとか藤圭子とか由紀さおりなどですが。

簡単に言えばイヴは男の都合良い欲望を叶えてくれる、夢の女・憧れの女として存在します。
そんな女に星の言葉でダイ(愛する人)と呼ばれて毎度イイ思いしている大口守が、イヴと同じ星から追ってきた敵で人間を食料にするヘドという生物から地球を守る…なんて少年漫画的なSF要素も併せ持った作品ですよ、「ミステリー・イヴ」は。
しかも一般的にはただのダメ人間だった大口守の頭には、ある理由から地球上のあらゆる知識が詰め込まれた上で、タイムスリップしながら宇宙をさまよって様々な冒険やエロ経験をするのだから、松本零士先生の妄想・欲望が爆発しまくりな内容となっているのです。ついでにモテない男性読者の願望をも空想上で叶えてくれるのです。

物語は1話完結の連作で進行し、まぁいろんな話があるのですよ。
とにかく宇宙人や人間の様々な陰謀にも負けずに生き残った大口守は、後半でようやくイヴと共にイヴの故郷の星にも行って変な生物に襲われたり、やはりセックスしたり…
で、ついに迎える大団円は、なかなか味のあるハッピーエンドでした。

「ミステリー・イヴ」…後に生む事となる名作「銀河鉄道999」「宇宙戦艦ヤマト」等の原点でもあり、よりエロく、描く女性は松本絵が洗練される以前ならではの魅力がある初期の傑作でした。


イヴの惑星の巨大な草の葉が 夜風にゆれた
東京の灯りにも似た蛍の群れが 音もなく、しかし、みわたすかぎり飛びかっていた
ここはイヴの惑星イタス
過去か未来か……だれも知らない
……しかし、イヴはそこにいた たしかにいた



スポンサーサイト
  1. 2011/07/08(金) 23:03:42|
  2. SF漫画
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:8
<<旅行・紀行・街(103) 中華人民共和国香港 2 九龍半島 | ホーム | SF漫画 (13) 松本零士 5 「ワダチ」>>

コメント

ありがとうございます。

いや~面白いです。
たくさん読んで目が疲れちゃいました。(おっさんなもので)。
もっと読みに寄ります。
ありがとうございます。
  1. 2011/07/10(日) 01:20:29 |
  2. URL |
  3. #VWFaYlLU
  4. [ 編集]

へー
こんな漫画があったんですか
全然知りませんでした
  1. 2011/07/12(火) 21:51:55 |
  2. URL |
  3. 赤蝮銀次郎 #-
  4. [ 編集]

コメントありがとうございます。

>匿名さま

目が疲れるほど読んで頂いて、ありがとうございます。
私に、もっと簡潔に紹介出来る能力があればいいのですが…
またよろしくお願いします。


>赤蝮銀次郎さま

私にとっても世の中、知らない漫画だらけですよー。
  1. 2011/07/13(水) 12:19:07 |
  2. URL |
  3. BRUCE #-
  4. [ 編集]

この方のは聖凡人伝が好きです。

なかなか手に入りません 男の夢の世界が・・・
  1. 2013/04/28(日) 18:31:20 |
  2. URL |
  3. ヤマモト #-
  4. [ 編集]

四畳半

>ヤマモトさま

すると、松本零士作品ではSFより四畳半モノがお好きですか。
特に「聖凡人伝」はセッ○クスと首吊りだらけの内容で、メチャクチャさが凄かったですね…
  1. 2013/04/29(月) 17:40:31 |
  2. URL |
  3. BRUCE #-
  4. [ 編集]

 いえ どっちがとゆうより両方といいますか

生年月日が同じの石森さんがサイエンスフィクションなsfなら
松本さんのは男の妄想からsfを作り上げてる感じがして
トチローとエメラルダスをくっつけて、それを宇宙に飛ばすなんてモテナイ男の夢とゆうか
(実祭には松本氏は結婚されてますが)

その中でも出戻と早名さん(どうみても鉄郎とメーテルにしか見えへん)が仲むつまじくセッ○クスに興じる それでいて変にベタベタしない
周りの首吊りもどこ吹く風
まさに「聖凡人伝」な世界が羨ましい

それはそうと伏字入れるならどこか隠しましょう
セもッもクもスも全部出てますやんか

ささいな点を突っ込み失礼しました。
  1. 2013/04/30(火) 01:33:26 |
  2. URL |
  3. ヤマモト #-
  4. [ 編集]

>ヤマモトさま

松本零士先生が描く女性は現実にはありえない、男の夢がありますよね。

こんなブログで自主規制する必要も無いかと思うのですが、コメント欄では書けないワードも数多く、伏字というかその言葉がそのままだと載せられないので「○」を入れただけです。
  1. 2013/04/30(火) 11:07:03 |
  2. URL |
  3. BRUCE #-
  4. [ 編集]

そうでしたか これは失礼しました ごめんなさい。

食事と言えば、確実に「ラーメンライス」「ステーキ」が出てくる分かりやすさもいいです

また四畳半物を描かれませんかねえ。
  1. 2013/04/30(火) 20:36:38 |
  2. URL |
  3. ヤマモト #-
  4. [ 編集]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://mangabruce.blog107.fc2.com/tb.php/1015-90074de8
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

BRUCE

Author:BRUCE
BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する