大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

日野日出志(54) 「GO HOME(ゴー・ホーム)」

続いての日野日出志作品は、「GO HOME(ゴー・ホーム)」(双葉社刊)です。
HINO-go-home.jpg

もう日野日出志先生の紹介は54回目になりますか。随分続けたものですが、それでも2000年前後の作品は全然紹介してませんでした。
近年の作品にはあの狂気が消えうせてしまい、しかも新境地を開拓したというのならまだしも、自分の過去作品レベルに追いつこうと頑張りながら全然届かないような…初期のが怖すぎて親戚の子供に見せられないのでソフトにした、といった理由でもあるのでしょうかね。
とにかく、愛しすぎて何度も何度も震えながら読んでいた名作群とは似て非なるモノになっていますが、それでも私は日野先生の新刊が出れば飛びついています。今度こそはと期待もしてますが、低迷する日野先生でも応援しておいていつかの復活を待つ意味でも買わなくてはと。
1996年頃に蒼馬社から新刊なのに文庫で出ていた「老婆少女」「鱗少女」「腐乱少女」「骨少女」だとか、もちろん今うちの本棚に並んでいますが、背表紙を見ても内容を全然思い出せませんな。

やはり本人も(出版社が?)近年の作品が上手くいってるとは思っていないのでしょう、作品数も激減しています。
今回の「GO HOME(ゴー・ホーム)」月刊ホラーM(ぶんか社刊)誌上で1999年から2001年まで掲載された連作短編の作品集で、単行本はこれも文庫サイズで2002年に上梓されていますが、この後は漫画の新刊出してませんからね。つまりこれが2011年現在の、最新単行本になってしまいます。

タイトルの通り『HOME』、つまり『家』をテーマとした恐怖譚が次々と出てくる全11話なのですが、おっ、となるとかつての超傑作「赤い蛇」のように家にまつわる因習や血縁の因縁などを描いた作品かって!?
それが違うのです。一応そういうのもありましたが、ほとんどが核家族化や家族崩壊といった近代の問題に焦点を当てて…と、そう。何と日野日出志先生が時事ネタを取り入れて社会に問題提起しているのです。となると他に児童虐待、引きこもり、猫屋敷など…そのまま三面ニュースから持ってきたようなネタに、あとは過去に描いてきたようなスプラッターやファンタジー色を融合させた作風が特徴でしょうか。
社会問題を使うとそのうち風化して古くなるでしょうし、それならそこらの若いのに描かせても大差ないんじゃないかとか思ったり、そもそもこのネタはあれの焼き直しだ、それはあの映画が元ネタだ、とか申し訳ないけどマイナス面での突っ込み所ばかり目に付いてしまいます。
今回は個々の話を紹介はしていきませんが、話だけを見たら往年の名作のように悲哀と凶々しさを同居させた退廃的な作品もあります。でもコンピューターを導入し始めて以降の絵柄が好きになれないのもあるからでしょうか、心に響きません。これは私の体調・精神状態が悪いせいもあるのでしょうが。

風貌が骨法の堀辺正史師範似の和服とひげ姿になった日野先生は、剣も振るい…それも初期作品に出てくる本人のように『キチガイに刃物』みたいなのじゃなくて、本当に武道としてやっているもんだから精神が健全になっちゃって、何かもう良い人なのに狂ったふりした作品を描いている中途半端さが見えてくる作品集でした。


ママ見てよ!!
ぼくはついにインターネットの世界に入ることができたんだ!!
ぼくはもう二度と再びこの世界から外には出ないからね…
それじゃバイバイ……!!



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  1. 2011/10/26(水) 23:53:15|
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  1. 2011/10/29(土) 19:01:03 |
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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