大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

月刊漫画ガロ(94) 平口広美 1 「マッスル 平口広美第一作品集」

ガロを語る上では、やはりこの方も避けて通れませんか…平口広美先生。1950年生まれの北海道出身、AV男優兼監督として膨大な数の作品を手がけ、アダルトビデオ界の重鎮でもあるという…あのガロにあっても異端すぎる漫画家。

美学校で講師を務めていた前衛美術家・赤瀬川原平先生の下で学んだ後、1978年にガロでデビューします。すぐにエロ漫画雑誌で活躍し始め多くの作品を描いてるので、漫画家としてはエロ漫画専門のイメージがあります。近年になってまさかのヒット作が生まれますが、それはアポなしでフーゾク店に潜入し、ルポタージュ漫画を描くという画期的な企画『フーゾク魂』のシリーズ。

こんな絶倫漫画家の平口広美先生ですが、デビュー当時はそのペンネームから女性説が流れていたといいます。しかしてその正体は、こういう方↓。
HIRAGUCHI-face.jpg
この顔で何が広美だよ、という話ですね。スキンヘッドとヒゲが特徴的なこの顔はアダルトビデオで見た事ある、という好き者も多いのではないでしょうか。

AVでない俳優活動としても、1982年にあの石井聡互監督の代表作「爆裂都市 BURST CITY」でもその怪演で陣内孝則、大江慎也、町田町蔵、麿赤児…ら、凄いメンバーと共演しています。
同映画には私の10代の頃のアイドルであったザ・スターリン(THE STALIN)が出てましたが、その遠藤ミチロウ率いる偉大なるパンクバンドのデビューシングルはソノシート「電動コケシ/肉」であり、このジャケット画を描いたのも平口広美先生。
the-stalin-vibrator.jpg
男根に注射している、このヤバいジャケは有名で、私は平口広美先生もこれで知ったのでしたが、当時はレアすぎて聴けない音源でした(後にCD化された時はすかさず購入しました)。

そんな平口作品から今回紹介するのは「マッスル 平口広美第一作品集」(ブロンズ社刊)。
HIRAGUCHI-muscle.jpg
1978年から翌年までのガロなどで掲載した作品をまとめた短編集で、いわゆるエロ漫画としてカテゴライズされるのでしょうが、平口広美の世界は良く言えばつげ義春先生になどにも通じる不条理モノの要素も取り入れています。基本的に露骨なエロ描写ばかりなのですが、どこか不安定な、夢のような…

そんな高尚な要素は感じさせないくらい、変態的な性欲のパワー満載なのですが。宗教意識は弱いくせいに色欲を大罪だとか忌避すべきものと思い込まされている今時の男性は、すっかり性欲が減退して去勢されてるだのいろんな事を言われ放題ですが、これらの作品集を読んでガハハ親父のたくましいアレを取り戻して欲しいものです。男性の勝手な妄想を表現した性犯罪が多いので、女性読者には受け入れられないと思いますが。
そこまで露骨なエロ表現は使っていない「愛のタバコ屋」は初期の名作で、近所の者達に抱かれる事で生活が成り立つ貧乏なタバコ屋の娘に恋する少年の話。あとは強姦と暴力を繰り返しながら走る男を描いた「走る!」なんかも衝撃的でした。
この「マッスル 平口広美第一作品集」に収録されている作品は全10編。どれもエロ漫画の姿をしながら、キレイ事ばかりの奴らと世の中に何か叩きつけてやろうという意志を感じる傑作揃いでした。


親切ごかしになによ!こんなの最低よ
変態!痴漢!異常性格!!
露出症!卑怯者!自閉症!優柔不断!
クズ!!死になさい



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  1. 2011/12/28(水) 23:46:25|
  2. 月刊漫画ガロ
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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