大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

劇画(148) ビッグ錠 2 「人生交換」

今夜はビッグ錠先生のオリジナル作品(原作無し)から、「人生交換」(集英社刊)。
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プレイボーイCOMICSの『傑作MANGA THEATREシリーズ』から3巻目として出ていた短編集で、ちなみにずっと前に紹介した永井豪先生の「ビバ!女子プロレス」は同シリーズの2巻目でした。

さて「人生交換」は6編を収録した短編集で、まず最初に出てくる表題作が良い!
表紙をめくると、最初のセリフがタクシー会社のオジサンによる『やれやれ ちかれたびーっ』なのが古くて受けますが、主人公はその同僚、しがないタクシー運転手の夢野五郎
表向きは何も趣味も無く常に質素な貧乏生活をしているのですが、実は給料日だけ、おめかしして一流の劇場で一流の音楽や芝居を観て、思い切り金を使いながら一流のレストランで食事をして一流のホテルで泊まる、要は月に一日だけタクシー運転手では出来ない上流階級の生活を味わうのが道楽だったのです。うーん、泣かせますねー。
そんなある日、自分と容姿がソックリな大富豪の一人息子・衣笠幸之介と出会ったため、その生活を交換してみる事になったのです!ボンボンの幸之介は幸之介で、大企業の跡取りという身やが不自由であり、周りに群がってくる人達が嫌でしょうがなかったのですね。
それからお互いが満足出来る夢の生活が始まり…ラストのオチまで、なかなか見事。
そもそも私、こういった『入れ替わりモノ』と言いますか、それが大好きなんですよね。こんな現実の自分を忘れて過去も捨てて、血のにじむ努力も無くいきなり最強の男に、大金持ちに、等々素敵な事になるわけですから、夢があると思います。
現に数多くの漫画家が同じようなネタを描いてますよね!例えば高田まさお原作・ヒロナカヤスシ漫画の「真田一平 命がけ!!」とか、他にもたくさんありますね。

他に、大阪の漫才師でウルトラ万太千太というコンビの苦悩、舞台裏を描いた「笑わせ屋」
立派な息子(…男根の方です)を持つ大野浩が、ブルーフィルムの世界に入っていく様を描いたギャグ漫画「ブルースター物語」。これはポール・トーマス・アンダーソン監督映画「ブギーナイツ」(Boogie Nights)の先駆けでしょうか!?
これはジャンルにこだわらないサービス精神豊富な短編集なので、次はシリアスなサスペンスの傑作「ゆがんだ対角線」
モテないのに志賀高原へのスキー旅行が当たった野呂真の不幸をコミカルに描いた「白銀はなげくよ」
そして、来ました料理モノ!『うめえっ!』とかオーバーリアクションで叫ぶ人の顔一つにも、やはりビッグ錠先生の本領は料理漫画である事が現れています、「ふぐ」

以上の作品が収録された短編集「人生交換」でした。
いくつかの有名作品に比べてトンデモ具合が少ないので地味な印象かもしれませんが、どれもしっかり話が面白くて突っ込み所も用意してあり、忘れ去られている現状が悔しい所です。ビッグ錠作品…もっと読んでみませんか!?


ひとりの人間が一生に味わえる生活は
その収入によって決まってしまうのだろうか…………………
一生安サラリーマンは 安サラリーマンの生活しか味わえないのだろうか……?
だめだ!!それじゃあだめなんだ!!
それじゃあ あまりにもみじめじゃないか!!



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  1. 2012/09/30(日) 23:59:29|
  2. 劇画
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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