大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

月刊漫画ガロ(111) 丸尾末広 16 「月的愛人 ルナティックラヴァーズ」

丸尾末広作品紹介、続いては「月的愛人 ルナティックラヴァーズ」(青林堂刊)。
MARUO-lunatic-lovers1.jpgMARUO-lunatic-lovers2.jpg
(画像右は改訂版)

丸尾末広先生の単行本が、久々に青林堂に帰ってきてくれました!
…と、これが上梓された1997年当時喜んで買ったものでしたが、蓋を開けてみたら収録内容は「丸尾地獄Ⅱ」を当時持っていた者にとっては悲しいものでした。というのもあそこに入っていた「耳ナシ芳一」「無抵抗都市」、SMスピリッツ版の「犬神博士」が丸々収録されており、しかもそれで全体の七割ほどを占めているという。
とはいえ「丸尾地獄Ⅱ」はコアなファン向けの限定本でしたから、この形で単行本化する事は必然だったのでしょう。実際に1990年代(ちょっと以前のもありますが)の丸尾作品を読むならこれがお薦め、という本になっていると思います。

ここが単行本初収録の作品は短編が3編で…
1990年の「極楽小屋」
見世物小屋の面々の前にハッキリと現れる死んだ勇吉の話。
勇吉は老人の顔した小人(こびと)で、かつて小屋はその勇吉の人気でもっていたようです。この幽霊の現れ方が面白く、セックスしている最中の女のまたぐらに顔突っ込む形で出てきたり。恨まれる覚えも無い見世物小屋の人々は改めて弔いますが、逆に勇吉の小便を飲まされて全員でラリってしまう、まぁそれだけの話。恐怖モノでもなくギャグでもなく、焦点がもやけた感じなのが丸尾末広節でしょうか。
初期作品に多く見られた、『笑い声』が書き文字で口から出る手法が使われています。

1992年の「屋根裏の哲学者」
タイトルの通り江戸川乱歩の「屋根裏の散歩者」を丸尾末広流にアレンジしたもので、散歩者気取りの若者がアパートで隣の部屋に住む女を屋根裏から覗いていた所、女は自分一人で赤ん坊を産んだ直後にその首を捻って殺し…その肉は『天界と下界』を行ったりきたりする事になる。

1988年の「赤い眉」
タイトルの意味は作品を読めば分かります。舞台は赤い国…中国!
主人の情事を床に掘って隣の部屋につなげた穴からのぞいていた下男の馬駿でしたが、それがバレて脳天から斬って殺されます。それから、またこの話でも怨念の幽霊が復讐する事になるのですが、グロテスクな展開です。


世界はのぞく為にある
参加しようとは思うまい
屋根裏の哲学者、私。



スポンサーサイト
  1. 2013/03/13(水) 23:00:04|
  2. 月刊漫画ガロ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<月刊漫画ガロ(112) 丸尾末広 17 「笑う吸血鬼」「ハライソ 笑う吸血鬼2」 | ホーム | 月刊漫画ガロ(110) 丸尾末広 15 「ギチギチくん」>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://mangabruce.blog107.fc2.com/tb.php/1168-e744a1f1
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

BRUCE

Author:BRUCE
BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する