大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

手塚治虫(34) 「キャプテンKEN」

手塚治虫作品より、続いては基本の少年漫画に戻って…「キャプテンKEN」(虫プロ商事刊)。
TEZUKA-captain-ken.jpg

1960年から翌年まで週刊少年サンデー(小学館刊)で連載された作品で、この虫コミックス版で全2巻。
舞台は火星でありながら西部劇で、SF色はさほど強くないアクション漫画ですね。冒頭で地球人、それもアメリカ人が火星を侵略している歴史が描かれるのですが、火星が自分達の故郷のアメリカ西部に似ているからと西部そっくりの暮らしを始めたのだとか。

ある日、地球から親戚の星野農場を頼って火星へ移住してきた水上ケン(この名前ですが少女)と同時期に現れるようになったのがロボット馬・アローを操るキャプテン・ケンという少年。
彼は水上ケンに顔がそっくりであり、その正体の謎解きも作品の醍醐味の一つになっています。

侵略が大得意のアメリカ人と違う日本人のナショナリズムを表現しているのか、キャプテン・ケンは『日の丸』鉢巻&コスチュームをまとっていて、先住民である火星人を奴隷にし虐殺している開拓民(地球人)の横暴さに意義を唱えます。
この時代の火星に住む地球人の常識といえば、普通の少年…例えば星野農場の一人息子である星野マモル(こんな名前ですがロック・ホームが演じている)が、侵略された火星人の持つ憎しみの原因を問われて『火星人はキチガイでばけものなのさ それだけだよ』なんて思っているくらい。
ちなみにここで描かれる火星人は、アリ人間みたいな奴らでした。

そのような設定の中、キャプテン・ケンは火星を支配する地球人のスラリー総統(あれ、最初の登場時はロンカーンという名前でしたが…で、裏の顔が悪の黒幕ナポレオン)や、その部下デブン知事と用心棒のランプらと戦う。
ランプの『火星撃ち』に一度敗北しますが、死神ラリーや火星の化物モンスタービルとの実戦で二丁拳銃の火星撃ちを身に付けたキャプテン・ケン!
最後の最後に来る火星最大の危機を救い、地球人と火星人両方の救世主となるのですが…

ただの西部劇では飽き足らない手塚治虫先生の、半スペース・オペラといった作品でしょうか。キャプテン・ケンの出自にはタイムパラドックスも絡んでおり、当時の少年漫画としてはちょっと複雑なのも見所です。


おかあさんが あんな放射能症なんかにかからないようにするためなら
ぼくは生命をかけて どんなことでもするよ……



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  1. 2013/04/07(日) 23:00:00|
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

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