大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

手塚治虫(39) 「一輝まんだら」

手塚治虫作品より、「一輝まんだら」(大都社刊)。
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漫画サンデー(実業之日本社刊)にて1974年から翌年まで連載された作品で、単行本は全2巻。
タイトルにある『一輝』というのは佐渡島出身の思想家・北輝次郎…後の北一輝のこと。彼の数奇な運命、生涯を描くには清朝末期から中華民国に至るまでの中国の情勢から描かなければと1900年の中国から物語はスタートし、北輝次郎の登場は何と舞台を明治時代の日本に移した下巻の途中からになります。
つまり半分以上は主人公が出てこないのですが、では前半の中国編では誰が出るのか?姫三娘というブスで無学な田舎娘が主役級で描かれています。彼女は手塚治虫先生による創作キャラですが、作品全体の狂言回し的な役割を担うのですね。
役人に殺されかけて紅灯照隊へ入り、命令により牧師をレイプした上で殺したため男の裸を見ると殺したくなるトラウマを背負い…と、史実を元にしながらもフィクションを交えたストーリー展開で読者を引き込みます。

政治・思想モノのような側面を持ちながらも面白いのですが、これは名作とか何とか簡単に言えず、その前に評価をしにくい作品。というのも、想定していたはずの大正→昭和に至る続きを描けずに、未完のまま終わっているのです!
北一輝が主人公であるのだから、これではほとんど序章部分しか描かれていないとも言えますね。何でも漫画サンデーの内容の性格が変わってきたために題材が合わなくなって『一事中断』したとの事ですが、あとがきでも続きを描きたいと言っていたのに、この後で亡くなるまでまだ十数年ありながら…ついに描かれる事がなかった、とにかく惜しい作品でした。


しょくんは進化論を知らぬ!
どちらが正義だとか悪だとかではないのだ
とうぜん強いほうが弱いほうを滅ぼすだけだ



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  1. 2013/04/18(木) 23:00:00|
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

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