大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

永井豪 (40) 小池一夫 15 「花平バズーカ」

永井豪作画、小池一夫原作の「花平バズーカ」(集英社刊)。
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そうです、永井豪先生は小池一夫原作作品も描いているのですよ。
この二大巨匠が組んだ「花平バズーカ」ヤングジャンプで1979年から1982年まで連載された作品で、単行本はヤングジャンプ・コミックスで全10巻。
くだらなオモシロい名作で、話の展開もエロの質もまごうことなき小池一夫先生の世界。つまりいつもの永井豪作品のようなセクハラで女の子を恥ずかしがらせる的なエロではなく、ストレートにSEXしまくるタイプ。

まず主人公が何をやってもダメで気弱な高校生、はなっぺと呼ばれる山田花平。冒頭、1ページ目がエロ本を立ち読みしている所ですからね…女体に興味深深ながらも当然童貞。
そんな花平に目を付けた星子というグラマーな女(ノーブラでブラウスの胸元開けまくりに、ショートパンツ)が、万引きを手伝わせた代わりにオッパイを生で見せてくれて!さらにタッチとおしゃぶりまでさせてくれましたが、サービスはそこまで。最後は罵って去っていきました。
情けない花平ですが、まぁいつものようにオナニー(マスターベーション、自慰、手淫…)を楽しむわけですが、その『マスってる指の動きがアブラカタブラを描いてしまった』とかで、偶然にも悪魔を召喚してしまいました!

悪魔は二人、尻尾と触角があって毛深く、猫みたいで可愛い女のメフィスト・ダンスと、修道士の衣装みたいなのをかぶってバズーカ砲を抱える男のオフィスト・バズーカ
三つの願いを叶えてもらえる所だったのに、チャンスをモノに出来ない花平は無駄にしてしまうのですが…バズーカが花平の母(熟女)に欲情してやってしまい、ついでに父の九太は大金を出して惑わし、姉の美人(みと)はダンスがレズって恋人にしてしまう。
これでもう、山田家は悪魔に支配されてしまいました。それも思春期である花平が、目の前で家族達の秘められた姿態を見せ付けられ続ける地獄。まぁコメディタッチで描かれているので、本気で泣く花平の姿を見ても悲壮感はありませんが。

しかしこれからが重要なのです。家庭は崩壊しましたが、家族が気に入られたおかげで花平は悪魔からある力をもらいます。まず世界最強の強さ(冷酷無残の心を持っている時限定)、そして右手の人差し指がチンポコ(笑)の形そのままに変化していて、その名もチンポコ指というモノ。この指でやりたいと思う女性を指差せば、その女性は理性がきかなくなって花平に迫ってくる…つまりやれるわけですね。
全人類男性の夢と言えるこの能力だけで、もう「ドラえもん」のひみつ道具超えを成し遂げているではないですか!こんな指があったらと想像するだけ妄想は広がるし、ひみつ道具でも有名かつ最強と呼び声高いもしもボックスがあったとしても、大抵の方が『もしもチンポコ指があったら』と願うでしょうね。

花平は生徒会長の高柳悦子を童貞喪失の相手に選びますが、聖処女と思い込んでた彼女が複数の男と経験している事をしり、しかもする前にヘリを操縦している女性を指してしまったために墜落事故を呼んで悦子も操縦士も殺してしまいました!
それから、結局は悪魔のメフィスト・ダンスを相手に童貞を失う展開がまっているのです。

グズな花平も悪魔の力で女体を知り、喧嘩も勝って…次は金と色情で支配された山田家を取り戻すべく悪魔達と敵対しても男らしく動きます。
命がけの戦いもしますが、それでも家族達自身が元に戻るより素敵な相手といいように生活したいと願っている事、そして花平が死んでもいいと思っている事を知り、ついに『山田家を解散する』という結論に至ります。山本直樹先生の名作「ありがとう」は、これが元ネタかもしれませんね。
しかしこの会議で出る花平の両親、結婚20年夫婦の性生活の話とか、リアルだな~。

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その後は本当に家族は物語からドロップアウトし、花平とメフィスト・ダンス&オフィスト・バズーカだけを中心に進みます。
家出した花平は電車で捨身のマリアという殺し屋の女とやりまくったりしていますが、ここでダンスが悪魔のくせに花平に惚れてしまった事が判明!そのため一度は全ての魔力を失い人間の女の子になってしまったり、また別の場面では死んだ花平を生き返らせるために魔女の血を与えて老婆になったり…
それから自殺しようとしていた中島百合枝を助けたら惚れてしまったため、彼女が通う解正高校まで追いかけて入学したり。色々な女とセックス出来る能力を持つ主人公という設定のためか、まだヒロインすらも定まってない感じで、シリアスとギャグも織り交ぜながら作品の方向性を模索しています。だから内容が幅広くて良い、とも言えますが。

誰とでもセックス出来る花平ですが、人間は満たされればまた次の不満が出てくる物です。
花平もチンポコ指に頼らず、自分の努力で、自分の魅力で、本物の恋をしたいと願うようになるのです。ダンスともエッチしまくりながら、この野郎…
河村ユキの名前でモデルになっている中学時代の同級生、三村恵子の所に悪魔の力でテレポーテーションして会いに行くエピソードは、かなりエグイ。モデルクラブでシャブ漬けにされた上で、命令通り男と寝る仕事をさせられているパターンですが、ついにはブッチャー似のプロレスラー達に廃人にされて。

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悪魔は麻薬が人間の何十倍もきくそうですが、それを偶然にも局部に打ってしまったダンスを、もう男らしくなった花平が救う感動エピソードがありますが、この話では麻薬組織のボスの頭から脳味噌を引っ張り出すグロシーンも有り。

それから花平はダンスと結婚する事に決めて、さらに本気で愛し合うとダンスは毛むくじゃらの悪魔の体を失い、人間の女の子になってしまいました!花平は、あの体がチャーミングだったと惜しむのですが、可愛い触角でシコシコやってもらったりしてましたからね、あれもある種のマニアにはたまらないプレイだったのでは。
愛し愛されたため悪魔ではいられなくなったダンスは魔法の力も失い、バズーカは眠りに入ったために二人は早速飯の心配を余儀なくされ、花平がありついた仕事は『世界最強の強さ』を活かしたヤクザの用心棒。
ダンスが人間に戻った件は無かった事に…とばかりに、また悪魔に戻ってこのエピソードも終わると、次は魔界の侯爵(マルキイス)ダダが魔神艦(サタンバトルシップ)で地上に現れてダンスを狙いますが、これは花平&ダンスがスイスへハネムーンに行ってる間にバズーカが撃退してあっさり終了。
この時、永井豪先生本人がチラッと登場して『ワ~イ あちきもハネムーンはスイスじゃもんネ』と言っているので、おそらくそうなのでしょう。これはファンとして貴重な情報です。

ところで私は永井豪関連本となれば大抵手を出してきたので、このような本も買ってしまいますが…
2003年に出た「永井豪ショッキング エッチ コレクション」(講談社刊)。
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エッチなファッション、ポーズ、プレイ…あらゆる永井豪エロスを集めたとの事で、いくつかの永井作品からコマを引用してエロを語られるこの本。
しかし全編やりまくりで、永井作品の中でもエロを語る上で外せないはずの「花平バズーカ」の記述がどこにもない!
セクシー・ファンタジー・ライティングスタッフ作、との事ですがもしや知らないのでは!?プロローグに永井豪先生のインタビューが収録されているのはポイント高いですけどね。他に同シリーズで「けっこう仮面」のみを突出して語った本も出てました。

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その後も、事情のあるカップルを見守りながら男と女の違いを学ぶ小池一夫節の強いエピソードがあります。ああ、永井豪先生も個性が強くてたまに忘れそうになりますが、ちゃんと1人称や2人称に傍点が付いてたり『エレクチオン』と言ってたりの小池文法になっているので、これは小池一夫原作作品だと再認識。

ダンスが3日魔界に帰る用事が出来て、花平に貴重な浮気をする機会に恵まれた時には…世界中の女をモノに出来る花平としては『一滴の精液はウイスキーグラス一杯分の血液に匹敵する』とかって言いながら無駄な射精を避けて慎重になっていますが、ついに魔法のチンポコ指が効かない相手が現れました。
それは黒百合会なる美しくもマッチョな女達。全員が強姦された経験を持ち、それから心まで男になりきっているためにチンポコ指が効かなかったとの事ですね。
マッチョトレーニング中に入り込んだ花平をリンチし、ションベンまでひっかけたもんだから、ついに花平の怒りが爆発。ゴツくても一応は女達なのに全員ぶちのめして、一人は頭をツルツルに剃った上に吊るして人間サンドバックにするという残酷な一面を見せます。乳や性器も思いっきり殴ってるし…
次は女の心を取り戻すために順番にハメていくのですが、そのせいで何と主人公の花平、ここで殺されます!

死者の世界に入り、地獄の忘れ女に迫られた花平。この女とすると『無機質』になってしまうのですが、美しい忘れ女の自由に動く髪の毛でシゴかれて勃起して性交してしまい…
ダンスとバズーカが大立ち回りの末に助け出したものの、現世の花平は意識を取り戻さず、悪魔達は彼を救うために時間航空術を使う決意をするのでした。
時間を逆行させて花平は救われましたが、ダンスとバズーカに会う前に戻っているので彼らの記憶もない。今までの凄まじい体験が無意識下の意識の中には蓄積されているから、人格も変わって学校生活に戻りました。懐かしい高柳悦子や星子とも、また違ったシチュエーションでエッチな事にはなりますよ。
それからそれから…まぁ細かい事は面倒なので飛ばしますが、老婆になったダンスを記憶無くした花平が再び抱いた事で、ついに元通りになりました。

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続いて神(ゴッド)なんてのが出てきて悪魔達を成敗して花平と離そうとしますが、ダンスと花平が本気で愛し合っている、つまりありえないはずだった悪魔と人間の愛を認めて神の許可の下、教会で結婚式まで挙げてしまいました。神の方が悪魔より立場が上の設定なんですよね。
それから神の命令通りに、ある暴行魔の正体を探る話になりますが、他の小池一夫作品でもあったように22歳から24歳くらいまでの美人で処女(バージン)など存在しない、という持論を証明して…
何でもありのこの作品ですが、この連載最後期に至っても暴走は止まりません。

処女の話から、ダンスの初めての相手に会いに魔界まで行く事になりましたが、その相手は全宇宙の生物の中で自他共に認めるナンバーワンの性器と性技を持つ魔陀羅竜(マダラドラゴン)
そんな性器と性技も、心から愛し合う花平とダンスの前に敗北を認めました。

魔界ついでに宇宙空間が舞台になり、「花平バズーカ」はスペースオペラに!
その宇宙の無重力の中でキリストとペテロとユダが登場。鎧を取ると、この作品のキリストは美しい女性であり、13人の使途達も全員女性。
既に神(ゴッド)は出ていますが、彼女達はその神とは敵対しており、さあどちらが正しいのか、花平らはどちらに付いていけばいいのか…
まだまだ最後までトンデモな展開が続きますが、セックスを知らないキリストが体験してみるために股をガバッと開き、『では入れてみたまえ えんりょすることはない』とか言ってるし、花平はキリストとやっちゃいますからね!
…ラストで神(ゴッド)の正体が分かり、本当の仲間達と仲良く終わる大団円。

今作のヒロインがメフィスト・ダンスだった事は間違いないと思いますが、タイトルに名前を冠しているオフィスト・バズーカの方は、まぁ全編出てきますが花平の親友役でしかないのですよね。まぁ物語の進行と同じように、タイトルも行き当たりばったりで付けたのだと思います。
作者である二人の巨匠のバイオグラフィーでは、重要視されて語られるのを観た事ない…どちらかというとマイナー作品ですが、それなりにファンはいるのでしょう、1992年にオリジナル・ビデオ・アニメーション(OVA)化もしています。
そして2004年から翌年までに全4巻で出た宙出版のコンビニ本、この版では何と蒼井そらちゃんがメフィスト・ダンスに扮して表紙を飾っています!
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こちらは宙出版から出た、他の永井豪本裏表紙で載っていた宣伝。実際は毛むくじゃらのダンスの体、そらちゃんはスミで塗って対応していますが、これはこれで最高!
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ダンスがこうなったのは もともと……おれのせいなわけで……
そのおれがいつもダンスを愛してる愛してると…口では言っていたおれが…
いま逃げだそうとしたら 生きてる価値なんてないように思うんだ
おれの醜い そんな姿も見せたくないしさ…



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  1. 2013/09/06(金) 23:00:16|
  2. 永井豪
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:3
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コメント

ひさしぶりであります、BRUSEさん。

これはまた何とも凄まじい内容ですね……この二人がこれ以降も本格的に組んで仕事しなかったのは
(色んな意味で)実に惜しまれてならない限りです。なぜこれ一発こっきりだったんでしょうか?
ついでに言わせて頂くとすれば、小池一夫せンせいには是非ダイナミックプロのもう一方の雄・石川賢との
共作マンガ執筆も実現して頂きたかったですね、と。尤も以前に別のところで質問したところ

いっちゃってるケンちゃん(および全盛期の永井豪)と、電波な小池とじゃ、殺人事件に発展するでしょ


との返答を頂いたのでまぁ、むべなるかな……それでも実現しなかったのは何とも惜しくて為らない限りで。
人のめぐり合わせって何でこう、うまくゆかないのでありましょうね?
  1. 2014/04/23(水) 01:10:11 |
  2. URL |
  3. 流浪牙@SASURAI★KIBA #Y02TW4VM
  4. [ 編集]

コメントありがとうございます。

>流浪牙@SASURAI★KIBAさま

2人が何故1作でしか組まなかったか、それはイチ読者である私には及び知らぬ所では御座います。大ヒットしていたら次も組んでた、とも限らないですし…
むしろまだまだ売れっ子漫画家だった永井豪先生が、よく原作者として個性の強すぎる小池一夫先生と組んで長期連載したなと思います。
そういえばこの組み合わせも、どちら側がオファーしたのですかね。
石川賢先生とか、または風忍先生だとか、ダイナミックプロのヤバイ漫画家と小池一夫原作というのは、確かに見たい気もしますが、いかにも失敗しそうです。
それでもそこに生まれる何かに期待して、その『めぐり合わせ』を実現すべく動く出版社は無かった、という事でしょうか。
  1. 2014/04/30(水) 08:14:53 |
  2. URL |
  3. BRUCE #-
  4. [ 編集]

永井豪【40】小池一夫15「花平バズ―カ」

色付きの文字v-10懐かしいです大きなヒップに見とれたそうですね黒百合会のボス股部分見られてしまいましたな黒百合会立ち小便なんですね
OVAバージョンどこですか?v-441v-398
  1. 2015/10/12(月) 09:26:27 |
  2. URL |
  3. 名無しさん #lIIhmX1g
  4. [ 編集]

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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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