大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

月刊漫画ガロ(118) 古屋兎丸 3 「ショートカッツ」

久々に古屋兎丸作品を紹介していきましょう。
あまりにも久しぶりすぎて前に書いた時の事は忘れてますが、確認したら7年ちょっと前に紹介していました。

なので、まずはおさらいです。最初の単行本は1996年に上梓されたハードカバー版「Palepoli」(青林堂刊)。
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同じ青林堂から、2000年に出た新装版。
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そして、後に太田出版から2003年に出た再発版。
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帯に明記されている新収録の未発表原稿16Pというのは、古屋兎丸先生がデビュー前の1994年2月に描いていた未発表原稿「ある愛の証」で、確かにペンネームも無く本名の古屋剛名義が使われています。

続いて私のブログでは、2000年に上梓された「Garden」(イーストプレス刊)を紹介していました。
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サイン本でもいくつか持っています。
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(↑どちらも2000年3月26日という同日、しかも同絵柄の物ですが微妙に違いますよ)

…と、今まで2冊を紹介していたのですが、今回は時間的にその間である1998年から翌年にかけて全2巻で出た「ショートカッツ」(小学館刊)。
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「Palepoli」の単行本によって各界で絶賛されまくった古屋兎丸先生は、早くも商業誌であるヤングサンデーから声がかかって1996年から1999年まで連載されたのですが、この注目の作品のテーマは…女子高生!(当時は『コギャル』と呼んでいます)
コマやページにもよりますが、繊細な描き込みは健在で、基本は1ページ漫画の連作モノで、何度も出てくる登場人物もいます。小さな話がいくつも組み合わさる群像劇、という事でタイトルはロバート・アルトマン監督の同名映画から取っているのでしょうか。
ブラックなパロディネタが本当に面白すぎるし、こんなポップな絵も得意だと証明して、この後の漫画家生活に活きた気がします。ガロあたりで「Palepoli」みたいな作品を物凄い手間かけて描いてても、やはりコアなファンしかつかないですからね…やはり漫画家は商業誌で売れてなんぼ!

おバカギャグに続いてハートウォーミングなお話だったり、絵柄の七変化といい、もう兎丸先生は何でも描けるのだと信じてました。
2ページ丸々楳図かずお先生の「まことちゃん」を使った話とか、好きすぎる…
毎度様々な遊び心を加えた展開があり、ショートカッツ大好き高校生7人に『街でみかけたカワイイ女子高生』を描いてもらうなんて企画もありまして、それで1コマ描いている大友昇平君(17)って人は何と何と、大友克洋先生のご子息!息子さんはあの父を持ちながら絵が下手だという、可哀想な事がバレてしまいました。と、当時は思っていたけど現在はSHOHEIの名でイラストレーターとして活躍しているし、やはり本気出せば、というか勉強したのかメチャクチャ上手くなっています。

とにかく「ショートカッツ」、可愛い女子達をこんなにたくさん見れる漫画も少ないでしょう!嬉しい楽しい名作ですよ。
これは2003年にソフトカバーの全1巻で新装した版。「あれから6年たちました」というおまけが収録されています。
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余談になりますが、単行本2巻の枠外には『アシストDつうしん』や、そのアシストDが漫画家を中心とした著名人のお悩みに答える『アシストDのなやみ!!相談室』が載っていました。
アシストD…後にD[di:](ディー)としてイラスト、漫画、小説その他で活躍するあの方ですよ!私もデビュー作の「ファンタスティック・サイレント」(ベストセラーズ刊)からずっと追っていますが、凄いセンスの持ち主、かつ本人が美人なのも素晴らしい!当時の古屋兎丸先生はこの方と公私共に一緒でした。
よって今思えば「ショートカッツ」の可愛さも、この時はアシスタントにD[di:]先生がいたから、というのが大きいのでしょうね。『著作一覧』とかには載らない、彼女のアシスタント時代の作品という事で探しているD[di:]ファンもいるのではないでしょうか。
ちょうど「ショートカッツ」連載時にインタビューされた別冊宝島のムック本、「ザ・マンガ家 旬のマンガ家100人の素顔に迫る!」では2人の写真入りで紹介されていました。表紙イラストは相原コージ先生ですね。
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ついでに、サイン入りで持っているD[di:]本も自慢しておきましょう。
まずは衝撃的ノベルコミック、「キぐるみ」(河出書房新社刊)。
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その文庫版で、「キぐるみ―(で、醜さを隠そうとした少年のはなし)」(文藝春秋刊)、
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「ファイアースターマン日記」(マガジンハウス刊)、
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この作品も角川文庫化したし、これでサブカルチャー好きのだけの手から、より一般読者にとって身近な存在になって嬉しいですね。
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「銭湯の人魚姫と魔女の森」(文藝春秋刊)、
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「チェルシー」(飛鳥新社刊)ですね。
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7年ぶりという間の空き方に私自身驚きましたが、これで古屋兎丸先生の本は3作目までいきました。これから続いて、少しずつ紹介していきたいと思います。
そうそうペンネームの由来ですが、苗字は本名で、下の名前に当時ウサギを飼っていたので兎、それと山海塾の蝉丸をかけあわせて作ったものだそうです。


最後まであたたかく見守ってくれた君へ・・・・
どうもありがとう



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  1. 2013/09/25(水) 23:00:09|
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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