大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

劇画(178) 真崎守 5 「白い伝説」

真崎守(真崎・守)作品より、「白い伝説」(青林堂刊)。
MASAKI-white-legend.jpg

ガロの青林堂から、70年代から80年代にかけて刊行された『青林傑作シリーズ』
ハードカバーに帯とビニールカバー付き仕様で全28巻が出たのを、私も集めたものでしたが…同シリーズの真崎守作品はこの「白い伝説」一冊のみ。

初出は1975年に学習研究社から「ゆきをんな」のタイトルで描き下ろした物なのですが、それを修正改題した「白い伝説」の単行本は1977年に出ているので、その時期だともう名義も『真崎守』と、真ん中の『・』が無くなった状態でした。
元々のタイトルでも分かる通り小泉八雲(パトリック・ラフカディオ・ハーン)の「怪談(Kwaidan)」にあった雪女の話が原作で、水木しげる漫画の原作などもしている宮田雪氏が脚色しています。

樵の親子が吹雪の雪山でたどり着いた小屋で泊まると、現れた雪女によって父が凍らされて死んでしまう。しかし息子の巳之吉は、まだ若くて美しかったため誰にも言わない事を条件に助けてもらうのでした(昔からイケメンは得しているのです)。誰かに言ったら命はないと脅されながらも、助かった巳之吉。
数年後にお雪という美しい女性と出会って結婚し、子供も生まれて幸せに過ごしますが、ある雪の夜にお雪に向かって父が死んだ夜の事を話すと、お雪は雪女の正体を見せて…という、おなじみのお話です。

八雲の怪談好きとしてそれだけで外せないのですが、目立ったオリジナル要素といえばある狼の親子を物語に絡めている事。それも、効果の程はどうか微妙な所ですが。
そして、クライマックスでまた驚愕させてくれます。これは一体!?「2001年宇宙の旅」な何かですか!?
いやー、最高です。真崎守先生が描く雪山などの自然描写も良い!

昔の怪談は単純な構成の物が多いのですが、考えようで深い話もありますよね。この雪女伝説にしても、お雪は幸せな生活をしていたのに何故、巳之吉からその話を聞いたのか…この「白い伝説」では、誘導尋問的に聞き出しているとしか思えず、人のいい巳之吉が素直に話したら勝手に悲しんで去ったようにしか見えません。
何らかの事情でもう、山に帰りたかったのか。そういう事を考えると夜も眠れません。


おゆき………
おまえはゆきをんなではない!
うわさに迷い 自分にも迷いに迷いを重ねたが もういい!
たとえ いっときでも疑って悪かった
ここから………始めることがある!



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  1. 2013/11/27(水) 23:00:53|
  2. 劇画
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
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コメント

(有)小柳商事というリサイクルショップを運営している桜田と申します。
今回の内容、とても楽しませていただきました。
仕事の励みになりました!
  1. 2013/11/28(木) 23:39:19 |
  2. URL |
  3. (有)小柳商事の桜田 #XqLYHneg
  4. [ 編集]

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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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