大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

月刊漫画ガロ(134) ねこぢる 3 「ねこ神さま」

ねこぢる作品より、「ねこ神さま」(文藝春秋刊)です。
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単行本は「ねこぢるうどん」を再発したビンゴ・コミックスから出ていて、全2巻。
帯に1巻は佐野史郎、2巻はhydeと推薦する人の名前がでかでかと記載されていますが、こんなセンスの良いねこぢる作品でhydeなんかの名前が使われている事を受け、前にこのブログで(笑)と書いたらファンからお叱りを頂いた苦い経験が思い出されました。
そう、サブカル好き(この言い方は恥ずかしいですが…)にとってはどんなにダサい人でもそのファンは存在するわけだし、ネット上でブログを書いていたら望まずともそういう人が来てしまう事がある。それから私は気をつけるようになったものです。hydeさんカッコいー!いぇーいL'Arc〜en〜Ciel!!

さて「ねこ神さま」、初出誌はコミックビンゴが大部分ですが、他にスコラ、PCfan等でも描かれていたシリーズ。
今度の主人公はねこ神1号ねこ神2号という神様の弟子で、猫を天使にした風貌。にゃーことにゃっ太と同じような感じですが、今度は服装で区別がつかないので眉毛の形か、首に付けたマントの柄で1号か2号かを判断します。やはりにゃーことにゃっ太のように、1号は言葉を話すけど2号は猫の鳴き声のみなので、すぐに分かりますが。
2匹がトイレで用を足している時、1号は洋便器に座って2号は男用の小便器に立ちションしていたので、1号=女・2号=男というのも間違いないと思います(1号は大便をしていた、と言われたらそうかもしれませんが…)。

基本は1ページ物の連作ギャグ漫画で、内容は簡単に書くと2匹(2人?2柱?)のねこ神さまが、下界の人々を幸せにするため魔法を使って何かするが、それが逆に大きな不幸を呼ぶ…というのがパターン。
神様は貧相な爺さんでねこ神たちに虐げられており、ライバルである魔王と犬神1号&犬神2号が悪い呪いをかけるとねこ神さまがそれを解除し、結果的にもっと被害を拡大させる事になる。
神様=善、魔王=悪という図式でありながら、悪い事をしようとする魔王一派より、善い事をしようとする神様一派の方がよほど迷惑であり、この世に絶対的な善とか悪とかは存在しないという本質を教えてくれます。

パッと見は可愛いキャラクター達が活躍するギャグ漫画ですが、もちろんこれはねこぢる作品。全編を通してブラックすぎる毒にまみれており、ポップな絵柄ながら、うるさいババアをバラバラにして生ごみに出したり、目玉や脳髄や腸が飛び出すグロい表現も何度も出てきます。
クラブのDJだとかアニメの声優で生計を立てる事を夢見る日本中のバカガキ共の夢を全部かなえてやったら、GDPがバングラディッシュと並ぶまで落ちて、恐慌・餓死・暴動・麻薬・飢饉の蔓延する世の中になる、なんてのは見事に現実を直視しています。どんな先進国だって安月給で過酷な重労働をする者達もいて回っているわけですから…
さらに、資源のリサイクルを心がける『善良な』人に、してもしなくてもどうせ滅びている地球の未来を見せてあげたり。

基本的にねこぢる作品は、夫であり特殊漫画家の山野一先生が描き続けてきた、貧乏人に奇形、気狂いとか変態があふれる世界そのままなんですよね。
それを、可愛いねこ達でカモフラージュした風刺具合で成功した、と。

今作は「ねこぢるうどん」よりギャグ色が強い分なのか内容に浅さは感じますが、私はそこが頼もしかった。ガロを出て各誌に連載を持つようになりましたが、これなら成功間違い無いと確信したわけですね。もう、この実力なら将来的にはほのぼの度を増して植田まさし先生的な地位も狙えるんじゃないかと思いました。
主人公のねこ神さま達がハーケンクロイツ(逆鉤十字)のヘルメットかぶって人類の大量虐殺をする描写なんかもあるけど、それでもそう思える大衆性があるんですよね。
ちなみに私がねこぢる先生を知ったのは「ねこぢるうどん」の2巻が出たばかりの頃(1995年)だったので、1997年の発行であるこの「ねこ神さま」からはずっと新刊をリアルタイムで買っています。

余談ですが「ねこぢるうどん」「ねこ神さま」と最初の2作までを見て思ったのが、ねこぢる先生はブルース・リーを好き…かも!?という事。何故なら両方の作品でトラックスーツの知恵遅れが、後者でねこ神1号がヌンチャクを振り回している絵が出るんですよね。
ついでにもう一つ、この2作を共通するのが「子連れ狼」。前者でパロディ漫画が、後者では拝一刀には見えないけど公儀介錯人(同作で創作された役職)が登場します。

2巻の後半には「ぢるぢる4コママンガ」「ぢるぢる見聞録」他、出ました、ねこぢる先生のエッセイ漫画が収録されています。もちろん、メチャクチャ面白いですよ。

ねこぢる作品は後に次々と文庫化もされていきますが、今作も文春文庫PLUSで2001年に刊行されました。
NEKODIRU-nekogamisama2.jpg

ねこぢる作品はさらに、グッズ化やコンピュータソフト化も多数されていますね。私も置時計を使っていたし、これはトコトコと歩くフィギュア。
NEKODIRU-nekogamisama4.jpg

こちらは1998年の「ねこ神さまスクリーンセーバー」(メディアカイト)です。
NEKODIRU-nekogamisama3.jpg


にゃははは
情緒が欠落した
クソガキをブチ殺すと
心がなごむにゃー



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  1. 2013/12/10(火) 23:00:49|
  2. 月刊漫画ガロ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

こんばんは!
「hydeさんカッコいー!いぇーいL'Arc〜en〜Ciel!!」に爆笑ですw 
  1. 2013/12/11(水) 01:29:51 |
  2. URL |
  3. 新参 龍 #-
  4. [ 編集]

L'Arc〜en〜Ciel

>新参 龍さま

ええ、尊敬するhydeさまの事ですからね。
  1. 2013/12/12(木) 13:47:23 |
  2. URL |
  3. BRUCE #-
  4. [ 編集]

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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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