大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

月刊漫画ガロ(135) ねこぢる 4 「ねこぢる食堂」

ねこぢる作品より、「ねこぢる食堂」(白泉社刊)です。
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前にも書いたように、ねこぢる先生は物凄い売れっ子漫画家になって各誌で引っ張りだこ状態だったので、当時は新作を追うのも大変だったのですが…それらの細かい作品を集めてくれた有難い単行本で、1997年に出たJETS COMICSより全1巻の物。複数の作品を集めているわけですが、表題の「ねこぢる食堂」というタイトルの作品は存在しません。

初出誌一覧を見ればその描いてる雑誌の幅広さも分かろうというものですが、PCfan、SPA!、週刊女性、危ない1号、スピリッツ21、TV Bros.、その他…それらで発表した15作品が収録されています。
しかも、これはファンのひいき目が入っているのかもしれませんが、どれもこれもクソ面白くてですね、こんな凄い漫画家が他にどれだけいるのか…まして女性漫画家では、私は全く知りませんね。

子供の無邪気な残忍さが上手く表現されているのはどの作品も共通していますが、猫の姿をした少年少女(にゃーことにゃっ太)モノである「ねこぢるごはん」。ここでおばちゃんが手作りしたおだんごを、目の前で『ぶえー まじーや』と吐き出す様は正にねこぢる的。その後、おばちゃんはにゃーこらの手で火だるまになるのですが、それに彼らは気付きもしない。
もう定番ですが、ボケ老人や身体的弱者などが酷い目に遭いまくるのも可愛い絵で明るく描かれていて…残酷なのに笑ってしまう。

「ぢるぢる御近所日記」はエッセイ漫画の方で、実録なのでリアルすぎる貧乏描写で精神的に落ちる人もいそうです。
それとこの作品では『隔離病棟の巻』で、あの「ぢるぢる旅行記 インド編」の後日談が描かれているのが重要。そう、あのインド旅行で赤痢にかかってしばらく隔離されたのですね。何もする事がないベッドの上で過去を振り返ったりし、『あー自分はこのまま 一生隔離されてる方がいーや……』と言って作品を〆る暗さ。「ぢるぢる日記」でも同内容のがありましたが、後の自殺につながるねこぢる精神の暗部なのかもしれないし、私も暗い暗い20歳の頃に読んでいたので、共感して涙を浮かべたものです。

「ぢるぢる昔話」のシリーズは、いくつかの御伽噺をねこぢる解釈でコミカライズした作品…当然、あの名作がブラックに生まれ変わって凄い事になっています。
「ねこ神さま」の2巻にも収録されていたエッセイ漫画「ぢるぢる見聞録」もありますね。単行本では何故か分かれてしまった同作ですが、下記の文庫化の際に全てこちらへまとめられています。

そんなわけでサイズは小さくなって辛いながらも、完全版として価値ある白泉社文庫版は2001年に刊行されました。
NEKODIRU-nekodiru-syokudo2.jpg
同じく「ねこ神さま」2巻に入っていた1ページ漫画「ぢるぢるページ」と、自殺した後にねこぢる先生のドキュメンタリー番組(正確には「メディアDO!」なるドキュメンタリー番組での『ねこぢる特集』)を作った関西テレビ放送報道部の、早川尚子さんによる解説も追加収録されています。
ねこぢるy(山野一)先生のインタビューなどもあったこの番組の放映は、関西テレビだけの放送で…インターネットもそこまで普及していなかった時代、私は見る事が出来ませんでした。

こちらも2001年の刊行、「ねこぢる食堂 ポストカードブック」「ねこぢる食堂」の名シーンなどを集めたオールカラー20枚、文庫サイズです。
NEKODIRU-nekodiru-syokudo3.jpg


おめーは父っつぁんに つらく当たりすぎちゃいねーか?
見ろよもー一銭五厘のねうちもない
クズ同然のやくたたずなんだから
もーちょっと優しくしてやれや



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  1. 2013/12/12(木) 23:00:13|
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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