大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

月刊漫画ガロ(136) ねこぢる 5 「ねこぢるだんご」

ねこぢる作品より、「ねこぢるだんご」(朝日ソノラマ刊)です。
NEKODIRU-nekodiru-dango.jpg

表題作の「ねこぢるだんご」はにゃーことにゃっ太モノで、「ねこぢるうどん」等と同じく一話完結型の短編が6話。初出は、まんがジャパンダスコラです。
それに描き下ろしの「半魚人」「かちく」「つなみ」の3編を収録した全1巻。これが唯一作者自身が帯コメントした単行本だったのですが、この後すぐに亡くなってしまったからか再発された時にその帯コメントが消されてしまいました(画像左が再発版)。
巻末には青山正明氏による解説がありますが、後に同じく首つり自殺を遂げる方ではないですか…ドラッグや精神世界への造詣が深い方なのでねこぢる作品の解説にはうってつけではありますが。

描き下ろし短編も、最初の2つは同じくにゃーことにゃっ太モノ。
どの作品でも絶対にしゃべらない(吹き出しはあるが『・・・』のみ)、無口でアル中の工員であるとーちゃんを最強の存在として描き、でも主婦の母はその頭を瓶でゴンゴン叩いて働かせる…
そもそもこの家族は猫の姿をしているし、実際に猫として扱われていけど人間社会に溶け込んでいて、逆に豚など他の動物はエサとか蔑む対象で、等々の御伽噺的世界設定は共通しています。
だからタイトルは複数あれど、にゃーことにゃっ太モノに明確な区別は無いと思いますが、「半魚人」はめずらしく50ページ以上もある長い作品。かっこいー半魚人と友達になったにゃーこらが、"半魚人養殖所"で半魚人の佃煮にされる運命の仲間達を助けに行く話で、やっぱり最高。この路線で、長編もどんどん描いて欲しかった。

この頃は初期作品より線が太くなって、画風も確立されてきてます。
内容が残酷なのはいつも通りなのでこの本だけ特筆する事ではないのですが、それにしてもその度合いが強いかも。やたらと目玉や脳髄や内臓が飛び散るグチャグチャなシーンが多くて笑えます。
豚を使っているのでさらっと読めますが、同族、それも兄弟の肉を食わせたり、これもお約束ですがボケ老人の笑えない話とか…今回はしっこ漏らすから『にょーたろー』なんて名前付けてペットにしてますからね、自然に酷すぎる事をしちゃう子供の姿が必見ですね。

そして最後の「つなみ」…やっぱり天才すぎます!
なんと猫が登場しないねこぢる作品で、ひたすらブッ飛んだ描写が続くトリップ漫画に仕上がっていてクラクラします。夫の、そして共同創作者でもある山野一先生の作品でいえば「のうしんぼう」のような、夢の中のような世界感がただようシュールで狂気な傑作。
ストーリー物ではありますが、意味なんて余計な事を考え出すと頭がおかしくなりそうです。

今作も例によって2002年に文庫化(ソノラマコミック文庫)されていますが、出版は青山正明氏の死後であり、解説ページが削除されています。
NEKODIRU-nekodiru-dango2.jpg


狂ってる…
UFOはお父さんだ
お父さんの狂った 頭の中から飛んで来たんだ……



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  1. 2013/12/15(日) 23:00:41|
  2. 月刊漫画ガロ
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

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