大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

月刊漫画ガロ(140) ねこぢる 9 「ねこぢるまんじゅう」

ねこぢる作品より、「ねこぢるまんじゅう」(文藝春秋刊)です。
NEKODIRU-nekodiru-manju1.jpg

帯文は唐沢俊一氏、あとがきは夫の山野一先生による名文、特製シール付のビンゴ・コミックスで全1巻。
これも、ねこぢる先生を語る上で重要な作品です。

まずは『ぢるぢる昔話』シリーズが「バカずきんの巻」「がぐや゛姫」の2話、『にゃーことにゃっ太』シリーズの「ねこぢるごはん」が1話、ついでに本のカバー袖には『ねこ神さま』シリーズの「エーギョーさん」という4コマが収録されていますが、あとは全て表題作の「ねこぢるまんじゅう」
これはヤングサンデー増刊 大漫王(小学館刊)で連載していた続き物で、新たなキャラクターである二匹の猫、しろ太くろ太が登場します。名前の通り白猫と黒猫で個性もハッキリと違い、しろ太は頭も良くて悪ぶって強がる性格、くろ太は純粋な正直者。背負った風呂敷がトレードマークです。

人間のじーちゃんに本物の孫として育てられた二匹の猫ですが、1話目で小学校に入学出来ず自分達は人間と違う事に気付き(しろ太は初めから知ってましたが)、そのじーちゃんも亡くなったのをきっかけに、二匹はきっとどこかにいるはずの本当のお母さんを探す旅に出る…というのが大筋。
これが他の創作物のような残酷要素を排し(単に編集部からの要請だったそうですが)、温かい人情話の要素を織り交ぜた作りになっていて、様々な人間や物の怪などと関わっていくのです。ねこぢる作品の新境地を切り開く感じだったのですが、絶筆となってしまったのは残念極まりないですね。

元よりキャラクターは可愛いわけだから、彼らが無邪気に酷く残虐な事を…しない、この物語はますますの『万人受け』を狙う意味では重要な変わり目となる作品として位置付けられるはずでした。
もちろん彼女の作品ですから持ち味としてそれなりの毒があるし、とにかく面白いし愛らしい物語なのです。

こういう天才を世に輩出した漫画誌、月刊漫画ガロが現在は存在しないって事は、漫画家志望者や熱心な読者にとって想像以上に不幸な事なんでしょうね。
歴史あるガロも様々な騒動があって休刊また休刊し、三度目の復刊となった2000年1月号、
GARO2000-01.jpg
これには表紙として既に亡くなって久しいねこぢる絵が使われました。正確にはねこぢるy(山野一)作品ですが、とにかく最近で言う『あまロス症候群』ならぬ、ねこぢるロスが日本中のマンガ好きの中で起こっていたのです!
ちなみに巻頭に収められているオールカラー28ページのねこぢるy作品「ねこぢるうどん 老人の巻」は凄い傑作。

「ねこぢるまんじゅう」文春文庫PLUSより文庫化しましたが、この際、既にビンゴ・コミックスで再発された版「ねこぢるうどん」に収録された物ではありますが「とうめい」「へんないえ」「にゃんごたん」「探偵」といった作品から夢のメモまで収録されています。
NEKODIRU-nekodiru-manju2.jpg
これだと「ねこぢるまんじゅう」で初めてねこぢる作品を知ったような読者にも、再録分で相当頭のトリップした作者である事がバレバレになると思いますが…


フンッ
んな こたまーオレとっちゃ
どーでもいー事だね



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  1. 2014/01/09(木) 23:03:09|
  2. 月刊漫画ガロ
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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