大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

トキワ荘(64) つのだじろう 5 「恐怖新聞Ⅱ」

今夜はつのだじろう作品、「恐怖新聞Ⅱ」(秋田書店刊)です。
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はい、タイトルでお分かりの通りつのだじろう先生が前回紹介した「恐怖新聞」が終了してから約15年も経って安易に作っちゃった続編作品…という印象が正直強いですね。
初出は1990年から1993年まで続いたサスペリア(秋田書店刊)の連載で、単行本は全6巻。作中の時間軸では鬼形礼が死んでから11年後という事になっていますが、この中途半端な誤差は何でしょうか。

前作に比べて まず画力の劣化が著しいのですが、加えてこのくらいの時期になると自分で描いてない部分も目立つのですね。アシスタントが代わりに描くのはもちろん構わないのですが、これはあまりにも…つのだ先生の作風に似せようとすらしてないし、下手すぎるキャラが所々に出てきます。
別人が描いた下手な絵を挿入するのは、今では漫☆画太郎先生得意の手法として知れ渡っていると思いますが、あちらはギャグでやっているのに対してつのだじろう先生は真面目に(結果は笑えてしまうとはいえ)やってますからね。

さて今作の主人公は女性!"京府高校"(きょうふ高校w)に通う一年生の本堂幽子です。
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前作で鬼形にとり憑いて殺して霊界へと去った恐怖新聞の配達者・ポルターガイストですが、また普通にこの世にいます。
今度はこの女子高生にとり憑き、恐怖新聞を配達し始めるのです。鬼形の時以上にスピーディーな展開で、霊のせいで一話目で母親が死に、二話目で父親が死んで幽子はあっさり天涯孤独の身になってしまいました!
不幸はまだまだ続き、三話目で京府町四丁目四四の一軒家も失った幽子ですが、クラスに田垣史人という男子が転校してきてからが本筋か。鬼形礼に瓜二つの田垣には鬼形の魂が宿っている事が判明し、幽子と二人で恐怖新聞と戦う決意をするのです。

ところで幽子は何と、恐怖新聞にペンで字を書いてポルターガイストに注文を付ける試みをしています。鬼形についての質問をするのですが、もう一つ驚くべきはさすが女子高生というべきか…ポルターガイストに向けた文章の最後に、ハートマークなんか付けていましたよ。
幽子の周りの人は次々と死んでいきますが、スケ番グループの番長・北野武子は幽子自身が殺人をした事にされますね。はい、ここでもう一度、番長の名前を見てみましょう。あのビートたけしの本名に、『子』と付けただけのネーミング!そしてこのスケ番グループのザコ達の絵があまりにもひどすぎる!!

殺人犯にされて警察からも追われる身になった幽子は、日光の中禅寺湖に飛び込んで死のうとしますが、華厳滝がポルターガイストになっている!さらにそれを追った鬼形共々、恐ろしい妖怪のババアに襲われます!しかし鬼形の守護霊さまが手を貸してくれて、ババアの体は大爆発。命は助かりましたが、この勢いで鬼形はポルターガイストと心中を図り、滝の中に消えました。
結局鬼形は力及ばず無駄死にする事となりますが、霊魂となって幽子の周りをウロつくも気付かれず…それでも蔭ながら幽子を守り、悪霊を追って地獄に行った時にポルターガイストを発見しますが、奴は一体の霊魂ではなく悪い霊魂たちが合体して強力な霊団だったと判明!

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学校の先輩・御前零士(ごぜん れいじ!)だとかインチキ霊能者・姫小路綾乃だとか、まだまだ怪しいキャラクターが出てきます。
旧・恐怖新聞と同様に、本堂幽子は出るものの本筋とはストーリー的に関係のない短編怪談なども挿入していたかと思うと、3巻の最後の話で幽子は恐怖新聞によって唐突に殺され、バラバラ死体と化しました…ええーっ!

それから幽界で自分の前世や守護霊さまとも対面し、霊界で結婚させてもらって強力な霊力が授かります。結婚相手は、言うまでもないでしょうが先に死んでいた鬼形礼!二つの魂が合体して一つになるのですが、世にも不思議な結婚式は2人とも全裸になり…いわば幽霊のセックスか、これは神々しい。
ここまでで「恐怖新聞Ⅱ」パートは終わり。まだ4巻の冒頭なのですが、そうです、続編の続編となるパートに続きます。その名も、「真・恐怖新聞」。つまり便宜上単行本では「恐怖新聞Ⅱ」のタイトルで全6巻にまとめられていますが、実は
「恐怖新聞Ⅱ」「真・恐怖新聞」と続いているのです。

物語の途中で主人公が二人とも死んだこの作品ですが、前述の通り死亡後は二人の魂が霊的に結婚。
九重みやびという、新しい人物になって現世に帰ってきました。また少女の姿をしていますが、同じく『九重みやび』を名乗る幼女、そして青年も出没しています。これはどういう事か?
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…その前にこれが男版・九重みやび。霊魂や超常現象は絶対に存在すると訴え続けているつのだじろう先生ですが、こんなうさんくさい風貌の男が『きみの来世に強力な縁を持つ者だ』とか言って現れても、人は逃げるだけだと思いませんか!

九重みやびという存在のタネをばらせば、『合体霊魂』といって同種の魂が霊魂が結婚してひとつになった霊体。肉体を持った人間の姿で現れますが、霊なんですね。
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色々な人間の身体に飛び込んで使うので誰にでもなれるそうですが、基本的にはこの三人のうちどれか。

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(5、6巻の巻末には『つのだじろうスペシャル 私の恐怖体験』というノンフィクション漫画も収録されています)

ところで女版・九重みやびの胸ワッペンには『KYOFU SHINBUN BUSTERS』と書いてあります!いや、つのだ先生は英語が苦手みたいでBASTERとなっていたりのスペルミスが目立つのですが、これも霊界の仕業でしょう。
ゴーストバスターズみたいなノリですが、本当にそんな感じ。恐怖新聞の行く所どこへでも現れ、悪の霊団に挑むという幽霊退治の話になっていきました。

こんな牛と鬼が合わさったような奴も登場し、異界で霊能力を使って戦う…これは「幻魔大戦」的で壮大なバトルが繰り広げられるのか!?
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それがイマイチ盛り上がらないのですが、精神論的な戦いというか地味ながらこれはこれで有り。
そして九重みやびは、悪の霊団の本拠地を発見、そして殲滅する事に成功するのです!霊能力は使い果たした九重みやびですが、ラストで人間として転生。とりあえずはハッピーエンドで終わり、読者はまた一段、霊界について詳しくなっているのでした…


いい気になるなよ!人間に配達する『恐怖新聞』を撲滅したなどと…!!
あんなものは未来永劫 いくらでも出せるんだ!
『恐怖新聞』は必ずまた あらわれる!



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  1. 2014/06/06(金) 23:59:19|
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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