大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

トキワ荘(65) つのだじろう 6 「恐怖新聞 平成版」

もうちょっと恐怖新聞関連が続きまして、今夜のつのだじろう作品は「恐怖新聞 平成版」(講談社刊)です。
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つのだじろう先生のオカルト系漫画としてはもう一つの有名作品「うしろの百太郎」と共に『平成版』なんてのを描くアホな企画が行われ、いずれも2002年に全1巻で単行本化しているのです。

インターネットや携帯電話の普及でもはや新聞の影響力も落ちている21世紀…しかし恐怖新聞は今も形を変えて発行されていました。
そう、携帯メールなのですが、この思いつきだけで描いちゃった作品ですね。というか、それだとタイトルを『恐怖メール』に直さなくていいんですか!?まぁ携帯を潰して捨てたら、昔ながらの紙の新聞が届きましたけどね。

今度は元祖・鬼形礼が死んで二十数年後という設定で、鬼形の生まれ変わりで同姓同名、学校名も同じ石堂中学校に通う鬼形礼が主人公。しかし鬼形、いくら生まれ変わっても毎度の人生で恐怖新聞に狙われるのか…。
メールにしても新聞にしても1日読むごとに100日ずつ寿命が縮まる設定は同じ。ただしあまり話題にならなかった続編の「恐怖新聞Ⅱ」は無かった事にしているようで、最初の「恐怖新聞」から続く物語です。

「恐怖新聞 平成版」は2話が描かれていて、1話目である「恐怖の携帯メール」では、メール形式に進化したポルターガイストが『人間にとって一番恐ろしいもの』を鬼形に諭して終わります。霊魂より恐ろしい事はいくらでもあると教え、味方と信じた人に裏切られて陥れられ、真実を説明しても誰一人として信じてくれない一人ぼっちの状態…これが一番恐ろしいと鬼形も悟るのですが、それをポルターガイストが教えてどうする!
歪んだ顔の悪霊、ポルターガイスト。こいつもこのようにすっかり丸くなり、同時に影が薄くなっています。

単行本の後半部分にあたる2話目は、「猫女御の怪」
恐怖新聞や恐怖メールに絡めながら、動物を介して伝染する悪霊菌の恐怖を描いています。これは現実世界でもペスト、狂犬病、エボラ出血熱…その他多くの動物からくる感染病が人類を脅かしてきた歴史もあるので共感しやすいかも。
特に危険視されているのが、猫!あの可愛い猫ちゃんが…冒頭から槍玉にあげられています。化猫的な分かりやすいお化けも出ますが、それより日本でも犬と違ってこれだけ野良で生きる事も可能な猫。野良に限らずあらゆる猫が百%人間にうつるウィルス・病原菌を持っていて運びまくっているという説明の方が怖い。

皆さんも、世の中に猫を盲目的に可愛がる人がどれだけ多いかは目の当たりにしていると思います。もちろん飼っている方も多いでしょう。そんな人には作中の人物が動物について語る、このセリフを捧げましょう。
『本来は野生のモノ・・・・人間が動物を飼うという事は・・・・
 かわいいからとか 寂しいから・・・・と人間の勝手な都合で動物を奴隷にしている訳だ!
 犬猫が口が利けたら飼い主になんと言うと思う?
 おまえなんかに飼われたくない!と言うとは思わないか?
 感染症は動物たちの 人間のエゴに対する無言の逆襲なのさ』

と。動物を飼いたいと思っている方は、もう一度考えてみた方がいいかもしれませんね。

過去の名作の知名度を利用して一儲け…的に描かれたこの作品はやはり漫画としての魅力に乏しいわけですが、終わり方もひっどいですよ、この「恐怖新聞 平成版」
「恐怖新聞」「恐怖新聞Ⅱ」(「恐怖新聞Ⅱ」&「真・恐怖新聞」)→そしてこの「恐怖新聞 平成版」と、それぞれ15年ほどの間を空けて描かれたこのシリーズを続けて読むと、つのだじろう作品の衰退の歴史をよ~く学ぶ事が出来るのでした。


断ればやめてやるとでも思っているのか ムダだ!ムダだ!
恐怖新聞は地獄のメッセージなんだ!
人間の都合など知っちゃあいない!



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  1. 2014/06/10(火) 23:00:48|
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

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