大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

トキワ荘(68) つのだじろう 9 「亡霊学級」

今夜はつのだじろう作品、「亡霊学級」(秋田書店刊)です。
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1973年の週刊少年チャンピオン誌上で不定期連載された、今で言う『学校の怪談モノ』の短編5話を、全1巻の単行本でまとめています。

既にギャグ、アクション、人情モノなどの作品で人気漫画家になっていたつのだじろう先生が作風を変えて挑戦した恐怖漫画で、現在一般に強くイメージを持たれている『オカルト漫画家』になるきっかけとなった記念すべき作品であり、そうすると漫画史的にも重要ですね。
つまりこの直後にオカルト系の代表作「うしろの百太郎」「恐怖新聞」で恐怖表現を完成させる事になりますが、その前夜と言える時期に描かれたのが今作。既に、不気味で骨太な絵柄は出来上がっている事が分かります。
現代日本、それも学校に舞台をほぼ限定しているので、あそこ特有の都市伝説みたいであり身近でもある怪談話に、心霊科学を真面目に研究するつのだ先生が手を加えてリアリティと、さらなる恐怖を生んでいるのです。

今回はストーリーを細かく紹介するのは避けますが、「第一話 ともだち」では長い歴史それぞれの時代の子供達が通ってきた学校という場所ならではの『縁起の悪い机』が描かれます。続く「第二話 虫」もやはり学校に付き物、イジメ問題からある現象が描かれるのですが…
一話目は美少女がカエルを生のままパクつくシーンがあるし、二話目は特にインパクトが強い。この作品を子供時代に読んじゃった読者同志の間では必ず語りぐさになるのですが、生きた青虫をブチュッと食べる生理的に不快すぎる描写が際だちます。
「第三話 水がしたたる」はプールの怪談で、「第四話 手」はトイレの怪談。どちらもキモい水死体が登場。
「第五話 猫」だけは学校内ではなく下校時から始まるエピソード。化け猫モノの話ですが、猫は普通に可愛いから怖くない…と、思ってるとラストはちょっと強烈。
話が終わった所でつのだじろう先生の活字解説も入るので内容の理解を深め、同時に心霊についての造詣を深める事にもなりますね。

巻末にもう一つ独立した短編「赤い海」が収録されていて、これは海の上を香港から日本へと走るブラーディ号を舞台にした、サスペンス物の劇画。
船上という限定された空間で次々と人が殺されていく…海の吸血鬼伝説とからめて犯人は誰か考えさせる推理漫画で、ラストはどんでん返しが待っています。


ぼくは青虫なんだ…!!
その青虫をきみはずっといじめつづけた…!
だからきみも…虫のたたりをうけるんだ!!



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  1. 2014/06/30(月) 23:59:27|
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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