大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

トキワ荘(79) 石森章太郎 54 島本和彦 3 「仮面ライダーZO」

今夜の仮面ライダーは石森プロ出身者ではないものの、誰よりも石森章太郎(石ノ森章太郎)リスペクトの念を表明している漫画家・島本和彦先生の手による、「仮面ライダーZO」(徳間書店刊)。
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石森プロ出身者だとどうしても、石森章太郎作品をちょっと下手にした感じの作風になってしまうのですが、この島本版は自身の個性をしっかり出しています。後に描かれる、同じく石森原作の「スカルマン」は既に紹介していますね。
「仮面ライダーZO」の初出は1993年の月刊少年キャプテンで、単行本には『ZO』の全3話に加えて1989年に描かれていた島本版「仮面ライダーBlack」も収録しています。これは『Black』の外伝で「PART X イミテーション・7」という位置付けの短編ですが、かなりの傑作でした。
ああ、そういえば石森先生自身で描いた異常に暗い『Black』をまだ紹介していなかった…

今回の仮面ライダーZO…読み方は『ゾー』ではなく『ゼットオー』です。
順番的には前回紹介した8人目の「仮面ライダー」(スカイライダー)から仮面ライダースーパー1、仮面ライダーZX(ゼクロス)、仮面ライダーBLACKときて、続編の仮面ライダーBLACK RX(同じ南光太郎が主人公ですがカウントは追加して)、Vシネマの仮面ライダーシンの次にあたるから、14人目の仮面ライダーか。もちろん『BLACK RX』をカウントしなければ13人目。

1993年公開の劇場映画版ライダーで、雨宮慶太監督作品でした。私は同監督の特撮映画「ゼイラム」「ゼイラム2」などを大好きな人なのでもちろん『ZO』も観てますが、シリアスながら子供向けに分かりやすいストーリー、子供向けには贅沢すぎるクリーチャーデザインの凄さで魅せる傑作でした。今までのような連続ドラマ版と違って一本で完結かつ尺も短いので次々といつもまでも襲ってくる敵組織は用意されず敵はネオ生命体の一体と、そこから生み出された分身が二体のみですけどね、意外とスケールの小ささは感じない作りになっています。
一人の少年を狙う最新モデルと、少年を守るために戦う旧式モデル…話はこのちょっと前に大流行したアメリカ映画「ターミネーター2」の影響も感じますが。

そして島本漫画版。ストーリーの大筋は映画版に合わせてありますが、主人公の性格がまるで違う印象です。
麻生勝望月博士の助手を務める研究者でしたが、博士が狂気にかられて麻生を実験台にして改造人間にしてしまう…それが4年間の昏睡状態から目覚めて仮面ライダーZOとなるのですが、後に博士は人間を母体としないより完成されたネオ生命体・ドラスを産み出しており、このドラスがさらなに完全体にさせるために望月博士と一人息子の宏を誘拐して手術を迫る。

仮面ライダーZOとドラスはJR新宿駅東口前の広場で会った初対面時から派手な立ち回りをしますが、アルタの巨大スクリーンにドラスを叩き込みました。
戦闘にバイクを利用して一度はドラスを撃退できたZOですが、実験もまだ未完成だった時に造った試作品の改造人間だけにドラスとは能力に圧倒的な差があり、道場の師範代であるナオミの特訓を受ける事に…
この女性は映画版の玲子と同じ人物と言ってもいいと思いますが、何故か漫画版ではナオミと名を変えているのですね。
しかもZO、特訓も仮面ライダーに変身した姿で受けるのです。だから仮面ライダーが道着を着て滝に打たれたりする、珍しい姿を見る事が出来ます。
映画版で目立っていた音楽の要素が残念ながら漫画版では表現出来ないわけですが、その分は島本節というか修行して強くなる熱血モノ、格闘技漫画的な要素を入れて面白くしているのです。

ナオミによって精神面も鍛えられ、『ライダーパンチ』を得た仮面ライダーZO対ドラスの最終決戦に突入します。
ドラスがZOを取り込ために身体で喰う様は、「ジョジョの奇妙な冒険」の第2部で出てきた柱の男・サンタナを彷彿とさせますね。
ある事から映画版では見られなかったドラスの完全体とも対決しますが、それすらもZOは撃退!その時の攻撃が『ライダッパー!アアッ』『ライダァキィャアーッ』で、大ゴマにて出す〆の必殺技…ZOが大口を開けて叫んでいるシーンを見る事が出来ました!
確かに『ココ』で紹介した最初の「仮面ライダー」でも、能力解説のページで口は『クラッシャー(くさりもかみきれる。)』とか書いてましたが、ライダーが口を開けるシーンすら無かったじゃないですか。それが島本版はもう、派手すぎる熱血ヒーローでした。

この島本和彦著の「仮面ライダーZO」は数年前、2011年に一迅社より『完全版』も発売されました。
描き下ろし表紙イラストの他、追加されているのは連載時のカラー原稿、新作のおまけマンガでした。
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どうせ生きていて やることももうねえんだ!!
最後の仕事だけはきっちりケリをつけるぜ!!



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  1. 2015/03/31(火) 23:58:13|
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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