大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

ホラー漫画(84) 犬木加奈子 6 「どこにでもあるちょっと怖い話」

久しぶりに、犬木加奈子作品も紹介していきましょう…
今回は、「どこにでもあるちょっと怖い話」(ぶんか社刊)。
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1991年から翌年までのホラーハウス(大陸書房刊)で載せた全6編収録の恐怖短編集。この時期のホラーハウスは私も毎回楽しみに読んでいたので、初出時を懐かしく思い出します。
この時代は多分少女向けホラー漫画誌の全盛期であり、その中でも一番のスター漫画家だったのが犬木加奈子先生ですよね。現在はあれだけあったホラー漫画誌がほぼ絶滅しているので、犬木先生を知らない不届きな若者も増えていそうですが…このコワ可愛い世界を見て欲しい。

表題作の「どこにでもあるちょっと怖い話」と、続く「古寺にありそうなちょっと怖い話」「どこかにありそうなちょっと怖い話」は少女達が学校のクラブ活動で怖い目に遭うシリーズ物です。
主人公の女子の名は花姿(はなし)かたるというのですが、その名前は何故か最後のでようやく分かる。熊子という同級生のキャラが笑いを誘いますが、しっかりお話とグロい絵で怖がらせてくれる本格怪談。代表作「不思議のたたりちゃん」の神野多々理(たたりちゃん)が1コマだけゲスト出演しています。

「蜥蜴」は、まず女子中学生の間で見られるスクールカーストが怖い…クラスのボス的な白鳥ルイ子が、いじめの的にしているチナミに蜥蜴の尻尾を無理矢理喰わされるのですが、この事から蜥蜴が尻尾を切って逃げるように、蜥蜴女になったチナミも自分の身を守る方法を身につけていじめっ子達に復讐する。
話はまぁあれですが、インパクトはこの本で一番大きいと思うし、モンスターものとして楽しめばいいでしょう。

「ミドリの宿り木」は、突然変異した植物・宿り木というツタが人間に寄生して支配するようになった世界で生きる森太郎とミドリ、二人の少年少女を描いた作品。
斧を持って勇敢に戦いミドリを守る森太郎ですが、既に寄生されている幼児の首を切り飛ばしてダメ押しに頭蓋骨を割る…目玉飛び出してるし、けっこうヤバい描写ですね。
パニックものの中で人間と植物の共存というテーマを伝えるメッセージ色の強い傑作。

「ゆがんだ思春期」は、少年少女達が通う学校を舞台にしたサイコホラーもので、思い込みからくる『呪い』で人間に与える影響を描いた作品。可愛い絵柄の中にグロテスクを混ぜ込む手法も相変わらず良いです。


どうして いつも私ばっかり
どうして いつも いつも
私ばっかり いじめられるの!



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  1. 2015/04/30(木) 23:59:20|
  2. ホラー漫画
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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