大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

劇画(20) 「劇画ブルース・リー」

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以前このブログのどこかでも、私がブルース・リー関連グッズを集めてて、ブルース・リーという名が付けばもうあらゆる物を買っている、と書いた事がありましたね。

そのブルース・リー関連グッズの中には、当然漫画作品もいくつかあります。
今回紹介するのはその中から、「劇画ブルース・リー」(ケイブンシャ刊)です。

1974年初版発行のこの本は、ケイブンシャのエコーコミックで、4人の漫画家がブルース・リー映画を劇画化するという、企画物なのです。
まずは4人の漫画家名と、劇画化された映画名のラインナップを並べてみましょう。

中城健先生が「ドラゴン怒りの鉄拳」
鳴島生先生が「ドラゴン危機一発」
北野英明先生が「燃えよドラゴン」
林ひさお先生が「ブルース・リー物語 死亡遊戯」

です。
あ・・・あれ?
ブルース・リー映画を知ってる方は、ブルース・リー自身が監督した唯一の作品である「ドラゴンへの道」が入って無い事に、いささか不満を感じるでしょうか。
私も「ドラゴンへの道」が大好きですが、何故この時外したのかは分かりません。

逆に「燃えよドラゴン」はブルース・リーの死後公開されたとはいえ完成していたのだからいいとしても、「死亡遊戯」なんかはいくら内容が漫画的だとはいえ、この時代にはまだ10数分の"塔のシーン"でだけしか本物のブルース・リーを観れなくて、後はそっくりさんや過去の作品をつなぎ合わせてでっちあげた作品だというのに、何故選ばれたのか不思議でしょう。
でもこの「死亡遊戯」は、タイトルだけこうですけど、完全にブルース・リーの伝記漫画として描かれていて、映画「死亡遊戯」など全く特別扱いされてません。

仮にこの企画が大ヒットでもしていたら。
主役の名前がブルース・ワンブルース・ツーブルース・スリーである「クローン人間 ブルース・リー 怒りのスリー・ドラゴン」だとか、「帰って来たドラゴン」「ドラゴンの逆襲」「荒野のドラゴン」「黒帯ドラゴン」「ドラゴンを消せ!」「怒れタイガー」
そんなブルース・リーが巻き起こしたカンフーブームに便乗し、ブルース・リー人気にあやかっただけの作品まで劇画化されたりして面白かったかもしれません。
主演俳優もブルース・リブルース・リィブルース・ライブルース・リャンドラゴン・リー…いろいろ出てきてましたね。

おっと、今回は「劇画ブルース・リー」の話をしなくてはなりませんので、個々の作品を読んでみましょうか。

トップに登場するのは中城健先生。
この中では確実にこの方が一番のビックネームですし、梶原一騎先生とのコンビでいくつも作品を描いているので、個人的にも大好きな漫画家です。
「キックの鬼」「紅の挑戦者」「四角いジャングル」梶原先生と組んで何度も何度も描いてだけでも珍しいのですが、さらにこの中城健先生は体もでかく、個人的にも怖い梶原先生と対等に付き合っていたという、数少ない漫画家でもありました。
しかし「カラテ地獄変」シリーズで、"狂気の時代"の梶原原作によるエログロ描写を毎日描かされて、ついに逃げ出す事になり、確か後に天理教に走ったのでしたか。あの中城健先生です。
そんな凄い方なのですが、今回の「ドラゴン怒りの鉄拳」に関しては、何とか忠実にストーリーを追うだけで精一杯という感じです。

次は鳴島生先生による「ドラゴン危機一発」ですね。
これで特筆すべきは、何とボスの息子をぶっ飛ばして後ろの壁が"人型"にくりぬかれて穴が開く失笑の名シーンまで映画と同じ!
さすがは横山光輝先生のアシスタント出身者。分かってます!

北野英明先生の「燃えよドラゴン」は、これもやっぱりストーリーを追って精一杯な感じです。
この北野先生は他の作品、例えば「カレルギー伯」などでは、地味ながらなかなかいい漫画を描いてるのですが、この絵はアクションには向かないでしょう。動きの描写が駄目なんですよ。

最後の林ひさお先生による「ブルース・リー物語 死亡遊戯」は、既に書いた通りブルース・リーの伝記漫画。
情報量が少なくなってしまう漫画で、しかも少ないページ数ですから無理も無いのですが、マニアには情報としての価値は無いし、似顔絵が下手で笑えるのがいい所でしょうか。
手塚治虫先生のアシスタント出身らしいのですが、私はこの方の他作品は未読です。

今回改めて「劇画ブルース・リー」を読んでみて、ブルース・リーのあの動きはもちろん、魅力的な表情、声、他のほとんどの要素を漫画では表現できないのだと確認するだけの結果になりました。
それでも、またいつか他の漫画化されたブルース・リーを紹介する機会がくるでしょう。


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  1. 2007/02/14(水) 23:53:53|
  2. 劇画
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

こんにちは、そしてお久しぶりです、BRUCEさん^^
「ブルース・リー」の漫画についてだからこの程度の長さに収まったんでしょうね。単に「ブルース・リー」について書いたら、きっと1ヶ月はネタが続くでしょうねw
確かに、本物の人間があの動きをするから凄いんであって、それを漫画にするのは、最大の魅力がなくなるのと同じですからね。
と、偉そうに語ってみましたが、「燃えよドラゴン」しか見たことがないので、気にしないでください。
  1. 2007/02/23(金) 16:29:39 |
  2. URL |
  3. uppy-nz #79D/WHSg
  4. [ 編集]

>uppy-nzさま
お久しぶりです。お元気ですか?
しかしさすがuppy-nzさま、分かってらっしゃる!
ブルース・リーを題材にしてみて、あれもこれもと書きたい事や思いの丈が浮かびすぎて、もう収集付かなくなるのが読めてきたため、こんな短い文章で終わらせたのです。
彼の人生、思想、映画、格闘技、愛…
そっちまで手を出したら予想通りの結果になるでしょうから、少なくともこの漫画ブログ内では避けます。
しかしブルース・リーの漫画だけでも、まだいくつもあるので…そのうちまたやりますよ!
  1. 2007/02/27(火) 00:51:50 |
  2. URL |
  3. BRUCE #79D/WHSg
  4. [ 編集]

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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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