大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

川崎のぼる ~汗と涙と笑いと~ 展

いよいよ今月からスタートした『川崎のぼる ~汗と涙と笑いと~ 展』へ行ってきました。
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会場は川崎のぼる先生が長く住んでいた東京都三鷹市にある"三鷹市美術ギャラリー"で、
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素晴らしい川崎のぼる絵がそこら中で見れるのが素晴らしい!
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まずは会場入りすると、でかい星飛雄馬が迎えてくれます。隣にはグッズ販売コーナー。
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星一徹に怒られてみた。
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ちゃぶ台返し、
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…て、正確にはこのシーンは一徹が『うそつきめ』と言いながら飛雄馬を平手打ちするあの場面ですが、ちゃぶ台を引っくり返したわけではなく、あくまではずみで当たっただけ。しかもすり込まれた先入観にとらわれずちゃんと見てください、ちゃぶ台ですらなくテーブルなんですよね。
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前に漫画を紹介した時にも書いたし、間違った事を言ってる身近な人には正したりもしてきてますが…原作でテーブル倒したのはこの時だけ。それでも一徹といえばちゃぶ台を返す人、というイメージが根付いたのはTVアニメのエンディングでこの場面が毎回流れていたからなんですね。
それにしても憂いてしまうのは、この漫画史上でもトップと言っていい名作を私の世代(及びそれ以下)だとほとんどの人が実は読んでない事!よくTVとかでワンシーンくらい見るから一応は知ってる、という人ばかりなんですよね。
本作は1966年に連載開始しているのでもう50年が経つというのに今読んでもメチャクチャ面白いし、様々な作品の元ネタにもなって基本の作品であり簡単に入手も立ち読みも出来るというのに読まない理由が分かりません。

このウエスタンのセット一式は、山川惣治原作の名作「荒野の少年イサム」連載中だった1972年に、取材旅行でアメリカに渡りテキサス州とアリゾナ州で実際に入手してきた物だそうです!ちなみに川崎のぼる先生はウエスタン漫画の第一人者でもあります。
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『川崎のぼる ~汗と涙と笑いと~ 展』が表紙に使われている三鷹の文化報誌MARCL(マークル)、入場受付前に置いてあったこれを手にとってここではイサムが使われているのが嬉しいな~、なんて言ってたから熱心なファンだと思われたようで、
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これは本来小学生に配っている物ですが…と、受付嬢がこの企画に合わせて作られたリーフレットもくれました。しかし小学生が来るのか、というか川崎のぼる先生を知っているのか?その親世代ですら私より年下だろうから、せいぜい知っていても思い入れゼロなのでは。改めてこの絵を見て、新たにその凄さを知ればいいんだと思いますけどね。
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で、観覧チケットは600円。
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大量の原画やレアな貸本、関連展示物と共に、大阪で貸本漫画家としてデビューして以降画業60年に渡る川崎のぼる先生のヒストリーや幅広い作風をじっくりと学べる素晴らしい展示でしたよ!日曜というのに他にほとんど人はいなかったし(これは主催者側にとっては良くないでしょうが)、広い会場でね。
「いなかっぺ大将」「てんとう虫の歌」「アニマル1」「フットボール鷹」といった代表作はもちろん、細かい短編とか未だに復刻されてないし読めていない初期作品も一部見れたし、熊本県菊池郡へ移住して絵本作家になってからの作品もほとんど見れてなかったので、これも嬉しい!
『川崎のぼる文庫』という、実際に作品を読める休憩コーナーもありましたが、その品揃えが何かマニアックで苦笑してしまいました。いや私も読んだ事の無い作品があったのは嬉しかったのですが、代表作を全然置いてないんですよ。展示に行く人はそんなの読んでて当たり前だから、という事でしょうか。

今までこのブログで紹介してきた川崎のぼる作品…小池一夫原作の「長男の時代」に、個人的にはやはり梶原一騎原作作品が気になるわけですが、これも「巨人の星」「新巨人の星」は当たり前として、「男の条件」「花も嵐も」も展示有り。
今回初めて川崎のぼる先生を知った人にも優しい展示内容でしたが、梶原原作でさらにマニアックな「大魔鯨」「白い魔神」(高森朝雄名義)を原画で読ませるとか企画してくれたら、マニアも感涙でしたね。そこまでのスペースはさすがになかったですが。そうだ、川崎のぼる&梶原一騎・初対面時の写真もあったのですが、この写真の梶原先生が若くて痩せてて驚きのレア写真でした。

さらに本展示に合わせて『マンガ鼎談:貸本漫画から少年誌へ~1960年前後のマンガ界を語る』という関連企画も行われていて、これは"三鷹ネットワーク大学"を会場にしてオープン初日の8月1日に行われたのですが、もちろん私も行ってきました。
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川崎のぼる先生を生で見れるだけでも凄いのに、鼎談相手がビッグ錠(佃竜二)先生と南波健二先生なんですよ。ビッグ錠先生は子供の頃から大好きな方だし、南波健二先生はこのブログではまだ紹介してませんでしたが貸本劇画の大家だし漫画雑誌に移ってからのは特に梶原一騎原作で「キック魂」は私のバイブル!
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彼らもデビュー当時からの付き合いであり、共同生活で貧乏を共にしたりしていて、いわば『劇画家版まんが道』な話がたくさんあるのです。
スライドも用いての鼎談だったわりには、あまり枚数使われていませんでしたが…この写真は川崎のぼる先生16歳当時の単行本デビュー作「乱闘炎の剣」。そしてビッグ錠先生の「川崎のぼる伝」
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タイトル通りに1960年前後のマンガ界、特に彼らが青春時代に関わった貸本劇画の歴史を終焉まで語り、話は劇画家達の共同生活話から東京から大阪まで自転車で帰る途中ではぐれたために生まれたドラマみたいな事実だとか、話は面白いし勉強になりました。
南波健二先生のデビュー作って「荒鷲の決戦」じゃなくて、実は「流星少年」という作品だったそうですよ。いや、そう言ってたけど出版社が倒産して日の目を見ず、原稿も紛失してしまったそうなのであくまで"幻の"デビュー作ですね。
川崎のぼる先生はデビュー前にさいとう・たかを先生の「赤い三角部屋」あたりを手伝っていて、しかしいかに、また何故そこを離れたかなんて話も劇画史として重要でした。まだまだ面白い話がいっぱい出てましたよ!
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この『川崎のぼる ~汗と涙と笑いと~ 展』は開催期間が今月の頭からスタートして10月12日までという長さなので(注・月曜日は休館)、是非、是非とも多くの方々に見てもらって川崎のぼる先生の偉大さを再認識してきてもらいたい。そして起こしましょう、川崎のぼるブームを!


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  1. 2015/08/11(火) 23:59:48|
  2. 古本 番外編
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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