大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

月刊漫画ガロ(145) 丸尾末広 23 江戸川乱歩 4 「乱歩パノラマ 丸尾末広画集」

今夜は丸尾末広作品、「乱歩パノラマ 丸尾末広画集」(エンターブレイン刊)です。
MARUO-ranpo-panorama.jpg

今まで丸尾末広先生の画集は、
花輪和一先生と江戸時代の絵師二名(月岡芳年、落合芳幾)とのコラボレート画集ですが…「江戸昭和競作 無惨絵 英名二十八衆句」(後に江戸の絵師を除いてポスター・ブック仕様で「無惨絵 新英名二十八衆句」として復刻)、
全2巻の「丸尾画報」(後に「丸尾画報EX」「丸尾画報DX」と改訂しながら復刻)、
「新世紀SM画報」(後に「新世紀SM画報 新装版」)を紹介してきましたが、
2010年に上梓されたこれ、「乱歩パノラマ 丸尾末広画集」を忘れてました!

ほぼ全部カラーページの大型本で、大きく分けて3部に分かれた構成になっています。

まずは『乱歩美術館』
乱歩小説のコミカライズ時にこれまでに描いた表紙その他のイラスト、乱歩作品の映画化や舞台化などの時に描いたポスター、乱歩作品にインスパイアされたイメージ画、乱歩が創作した有名キャラクターに捧げたのは写真をコラージュした描き下ろし作品の数々…
丸尾末広×江戸川乱歩のコラボ作品をまとめて見る事で、これがいかに合うかを再確認しましょう。

続いて『丸尾画廊』
これは乱歩と関係なく舞台のポスターにCDや本のジャケ等、凄まじい画力で描いた仕事を集めた物。とはいえ、いきなり乱歩のペンネーム由来元である、エドガー・アラン・ポーの絵で始まりますけどね。
やはり得意のエログロ作品が多いのですが、「少女椿」「トミノの地獄」「アリス」の展覧会出品作品といった可愛い絵も有り。
それにグロいイラストでも確実に美しさがあるので、やっぱり一枚残らず全部良い、良すぎる…
最新画集であり新し目の作品ばかり収録しているので、初期限定の丸尾ファンとかには物足りないかもしれない、いや私も丸尾作品はどうしても初期の方が好きだったはずですが、新しい絵でも全く変わらず惹かれる事が分かりました。

3部構成のこの本で最後に重要な、新作の漫画作品。江戸川乱歩原作の『踊る一寸法師』が出てきます。
乱歩原作のコミカライズとしては既に「パノラマ島綺譚」「芋虫」を紹介していますが、それに続く第3弾となりましたね。
初出は2010年のコミックビームで、画集に併録した事で大型版のサイズで読めるのも嬉しいですね。また「踊る一寸法師」は私にとって乱歩の短編小説でも有数の好きな作品なので、この選択にも喜ばせて頂きました。
サーカス団でいつもいじめられている一寸法師の緑さんが、ある方法で起こす復讐劇とラストの猟奇的な踊りへとつながる物語…かなり原作に忠実ですが、ある部分でやっぱり丸尾先生らしい脚色を加えているので、是非確認してみてください。もちろん乱歩小説の雰囲気を再現しつつも、天才漫画家の個性を加えた名作に仕上がっています。


「これらは挿絵ではない。意識するにせよ、無意識にせよ、少年時代からつきあった乱歩小説に蝕まれた感覚が自然にたどりついた世界である。」
 丸尾記す



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  1. 2015/08/20(木) 23:36:50|
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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