大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

藤子不二雄(70) 「夢魔子」

今夜の藤子不二雄作品も、藤子不二雄Ⓐ(安孫子素雄)先生側の作品で続けて…「夢魔子」(中央公論社刊)です。
FUZIKO-mumako.jpg

表題作の「夢魔子」は1970年の高三コース(学習研究社刊)が初出で、1話完結の連作方式で全5話が収録されています。
このずっと前にも、既にしたサンコミックス版の「黒ベエ」で3巻末に収録されていた作品ですが、この単行本は1990年にこのような形で日の目を見たわけです。
その理由は、「藤子不二雄Ⓐの夢魔子」のタイトルで3話だけながらアニメ化されたため。それも前回紹介した「笑ゥせぇるすまん」が話題をさらっていた時期に、同じTBSのギミア・ぶれいく内で放映されたのですね。

1970年代後半に生まれた私の世代だと、ちょうど小学生の頃に凄い数の藤子不二雄アニメが放映されていたし、FFランドも刊行されていたし…全盛期をちょうど良い時期に体験しているのですが、普通は児童向けだった藤子漫画離れしている中学生くらいになって「笑ゥせぇるすまん」がヒットして、藤子A先生は大人漫画も面白い事を知った人がほとんどだと思います。
しかし当時は今と違い、藤子A先生のブラック作品も熱心に古本屋を回って探すしか読む方法が無いような状況だったのですね。プレミアも今とは問題にならないくらい付いてたし…でもだからこそ、古本屋でうまくヴィンテージ・コミックを発掘する楽しみは多かったのですが、とにかく「笑ゥせぇるすまん」に続いて「夢魔子」、これが出て表題作の後にはブラック短編がいくつも収録されていて、それが若い世代にも読まれてウケたからその後は同じ中央公論社の愛蔵版(A5版)全三巻で「ブラックユーモア短編集」が出て、またそれを再編集した文庫版も出版されるのにつながったのだと思います。

そんな「夢魔子」ですが、主人公のミステリアスな美少女が夢魔子
こうしたヒロイン物には珍しく毎回髪型が変わっているのですが、変わらないチャームポイントが額のホクロ。彼女がちょっと変わった願望を持つ男の前に現われると、何かが起こる…
これはストーリーを紹介してもしょうがなくて、様々な漫画に親しんでいて多様な楽しみ方がある事を理解していない人が普通に読んだら、多分つまらないだけでしょう。それで何なんだと思われるような作品なのですが、これが雰囲気モノというか、妙な感覚を覚えるのですね。タイトルにもある通り、『夢』の世界みたいな。波長が合ってハマる人も一定数いると思います。

本作は単行本で全1巻ですが、4分の1の分量も無いため表題作の後に短編が10作収録されています。で、これが面白い!
このブログでは既に紹介した作品がほとんどですが、「夢魔子」と同じ1970年の作品は『ぶきみな5週間シリーズ 』からバラして「串のはいった鞭」「鎖のついた武器」「目のない舞姫」、それに「マカオの男」
1971年の「万年青」、1972年の「カタリ・カタリ」「不器用な理髪師」「内気な色事師」「無邪気な賭博師」、1973年の「暗闇から石」と、傑作揃いです。


かわいそうに………
春彦くんの夢をすてさせるってことは
彼に年をとらせてしまうことなのよ!



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  1. 2016/01/31(日) 23:00:22|
  2. 藤子不二雄
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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