大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

劇画(189) 土屋ガロン 4 和泉晴紀 4 「ワルキューレ」

今夜は土屋ガロン作、 和泉晴紀画の作品「ワルキューレ」 (エンターブレイン刊)です。
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初出は月刊コミックビームの2014年3月号から2015年3月号で、単行本は全1巻。
作の土屋ガロン先生とは…いくつかのペンネームを使い分けている方ですが、あの狩撫麻礼先生の別名ですね。
画の方は久住昌之先生とのコンビ・泉昌之で作画を担当している漫画家の泉晴紀先生で、ここでは和泉晴紀と1文字増やしたペンネームで描いています。
つまり、前に紹介しているダークマスター&泉晴紀名義の短編集「オトナの漫画」と全く同じコンビです。

2016年も最後の日になりましたので今年に出た単行本で何か良いの無いかなと探したのですが、今年も色々と買った中でも完結した作品に絞るとこれというのが見つからない!
(いや、作元健司原作・津覇圭一漫画の「終末の天気」とか思いついた作品はあるんですけどね)
で、昨年の刊行ですがこの「ワルキューレ」を選んだ次第です。この物語展開にセリフ回し...全く衰えない狩撫麻礼節に微笑ましくなりながら引き込まれ、ラストのメチャクチャさに唖然としたので...
ひばり書房とかが描き下ろしで単行本を量産していた時代はとうに去り、近年の読者はクソ真面目になって物語の統合性がないと許さない所があるじゃないですか。そんな中でこれが商業誌に連載されて単行本化も許されたという事を喜ぶ意味でも、お薦めしたい。

当初の主人公はヒロシ。平凡な、いやバイトを3日でクビになったりしているし非モテ系、かなりダメな部類の青年です。
それが突然チンピラ風の二人組に公園で声をかけられるのですが...ああ、その時に彼らを遠巻きに見ながらヒソヒソと話しているママさん連中に対してチンピラの一言、『チッ 産みたがりの女どもが』ってのがいいですな。
ともかく彼らに声をかけられたヒロシですが、内容は超一流スタッフを集めて製作される大作映画での主演俳優としてのスカウトでした!その日から毎日、何もしてないのに日給10万円が報酬として振り込まれるようになり…と、狐につままれたような話でワクワクする取っ掛かり。

何故彼が、そして何故映画か!?といった背景の話は徐々に分かってきますが、中学時代にヒロシの同級生だった整形美人のSM女王・レイが、睾丸に五寸釘を打ってあげた見返りにマネーと権力を持て余した『アドレナリン・ジャンキー』の超フィクサーである須崎戊生(ボス)を動かしていたのです。
他に精神分析医の免許を剥奪されて現在はVIP専門の"アングラ医院"でボスのカウンセリングをしている女医・倉木多恵
家が貧乏で小学生の時から売春させられていたレイに映画…いや世界、人間を教えた恩人として黒幕的な存在になった老人・桧垣俊輔
こういった人物が交錯し、狩撫麻礼哲学が繰り広げられていくのです。

映画はボスの『無意識』を作者として製作され、「ホドロフスキーのDUNE」(Jodorowsky's Dune)みたいにその意にかなう最強の戦士(スタッフ)を集めていき…
完成したのが「黙示 あるいは不死鳥」。これはカンヌ映画祭特別招待作品となりますが、それがどんな話で上映後には何が起きるのか!?
あとタイトルの『ワルキューレ』は、やはりワーグナーの「ニーベルングの指環」で有名なあの楽曲ですが、それがどのように飛び出すのか、それも見所です。

はい、2016年最後の投稿でした。今年は他にやるべき事があって忙しくてブログの更新は少なくなりましたが、また来年はこちらにも熱を傾けて更新していこうかと考えていますので、よろしくお願いいたします。それでは、よいお年を!


マルクスもニーチェもフロイトも予言できなかった世界………
歴史のある時点から《資本主義》が人間の《病理》を追い越してしまったのだわ



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  1. 2016/12/31(土) 23:00:25|
  2. 劇画
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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