大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

永井豪(1)

NAGAI-GO.jpg

さあ、いよいよ永井豪先生の登場です。

1945年9月生まれの彼は、石森章太郎先生のアシスタントからそのキャリアをスタートさせました。つまり実年齢でも漫画界でもトキワ荘グループのちょっと下の世代です。
そしてもちろん個人的にも大好きな漫画家なわけですが、漫画界全体からも永遠の殿堂入りを決定されているのです。その理由は、永井先生があの漫画史上に残る金字塔「デビルマン」の作者だという事。

他にもアニメ化されている作品も多いため、多分ほとんどの日本人は知ってますよね。
それに、海外での人気も高いのですよ!イタリアにでも行って、日本人なのにGO NAGAIを知らないなんて言ったら馬鹿にされちゃうかも!

有名作は「デビルマン」の他にも、「ハレンチ学園」「マジンガーZ」「ドロロンえん魔くん」「キューティーハニー」「バイオレンスジャック」「凄ノ王」「あばしり一家」「けっこう仮面」etc...
あたりでしょうか。
これらを見たら分かるように、永井豪作品のジャンルは多岐に渡ります。
バイオレンス、エロ、ギャグ…ロボットが出るSF物もけっこうありますね。私はロボット系がどうにも苦手なのですが、それでも永井作品だと熱心に読まされます。

それに永井先生独特の絵のタッチは、ギャグもシリアスも画風をそれほど変えずに描けてるのが凄いですね。
シリアス漫画かと思って読んでいたら、ギャグ漫画でしかありえないようなキャラが出てきたり、またその逆も有りで、中盤から別物になる事もあるほどですから。

まぁ永井漫画はそんなに深く考えず、楽しんで読めばいいと思います。
ちょうどハリウッド製の頭からっぽアクション映画のように、ダイナミック(※)で派手なセックス&バイオレンスを楽しめますよ!
(※1969年に設立し、数々の優秀なアシスタントを率いる、永井豪先生のマンガ制作プロダクションはダイナミックプロ。作者名義も永井豪とダイナミック・プロ表記の作品も多い。)

いや、そんな風に書くと語弊があるかもしれません。
永井作品にもテーマは哲学的だったりはする物はあるし、絵の面でも実験的だったり芸術性の高い技法が使われていたりします。しかしそういった作品にしても、そこらへんの小難しい漫画と違い、ちゃんとエンターテイメント作品としても抜群に面白いのです!

しかも彼のストーリーは"先を決めずに描く"というアバンギャルドさを併せ持っているため、たいてい驚愕のラストが用意されます。
その代わりか、唐突に終了して尻切れで終わる残念な作品も本当に多いのですが。

…まだ読んだ事のない人もいるかもしれないのに、ごちゃごちゃと余計な事を言ってしまったかもしれませんね。

絵師とかイラストレーターとしても人気が高いのでしょう、数々の画集・ムック本などが出続けてもいます。
NAGAI-all-his-works.jpgNAGAI-tobirae.jpg
画像左はマンガ家生活30周年記念の1997年に出た「Go Nagai all his works」(辰巳出版刊)、右は2000年の「永井豪 扉絵傑作選」(勁文社刊)。

次に、永井豪先生その人はというと、その漫画作品と同じく作者自身も戦う宿命にあるのでしょう。圧力団体や、編集者、先輩漫画家達とまで何度も衝突し、武勇伝を作ってたのが有名です。

例を挙げると、それはデビューの翌年に描いた初の大ヒット作「ハレンチ学園」から既に始まっています。
漫画の力で"スカートめくり"を流行らせたために、PTAの抗議活動に遭い、作品の打ち切り(※)にまで発展したわけですが…
ただ止めるのではなく、怒った永井は「ハレンチ学園」の作中にて学園対PTAでの戦争をやらかし、これが激しい殺し合いなわけですよ。こういう反抗はカッコいいですね~。
(※ごめんなさい!ここは指摘があり、"打ち切り"という事実は無くて、私の10年来の思い込みだと判明しました)

こういった経験のためか、他作品でも糾弾活動や権力、差別に抵抗するという図式を持つ漫画があまりに多い。
永井先生の暴力描写は本当に激しく、ここまでやる人は現在の漫画界でもそうは見当たらないですね。

近年ではTV番組の、軟派でぬる~いアニメの主題歌特番なんかに出てにこやかに昔の事をコメントしてたりする永井豪先生ですが、別のとある番組では永井先生に物申す発言をしたゲストに対し、次の日に猛烈抗議している映像を流させてました…。しかも別漫画を特集してる時間に割り込ませてまで。

現在は歴史上の人物をマンガ化したり、過去の名作を汚す(笑)続編を描いてたりする永井先生。
そんな作品こそ、私には興味を持てないのないですが、ある時期までの作品は、とにかく描く作品描く作品、ほとんどどれもが凄くてビックリします。
皆 に呼びかけたい。

永井豪作品を読もう!


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  1. 2006/05/30(火) 21:02:31|
  2. 永井豪
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:8
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コメント

こんにちは。
いつも楽しみに読ませてもらってますYO!
永井豪漫画は何から紹介してくれるのでしょうか。楽しみだなー。
「青春一番」なんてどうでしょう?
あと、私は近年の永井作品も意外と好きですよ。
それでは、また次を楽しみにしてます。
  1. 2006/06/01(木) 09:36:39 |
  2. URL |
  3. ジャッキー #79D/WHSg
  4. [ 編集]

>ジャッキーさま
永井作品の名前を一つ挙げて「青春一番」ですか!
メチャクチャ渋いですね~。
分かりました。時間が許せばここでもやりますね。
近年の作品もお好きでしたか。
うーん、私は…
ですが、まだ終わったわけじゃないですからね。
これからアッと言うような作品が生まれる事を期待してます。
  1. 2006/06/04(日) 02:59:29 |
  2. URL |
  3. BRUCE #79D/WHSg
  4. [ 編集]

>作品の打ち切りにまで発展
コレ、ソースはどちらでしょうか?『ハレンチ学園』は抗議こそ
受けていますが、1970年前後の騒動では終了していません。
むしろホームグラウンドの「週刊少年ジャンプ」以外にも
『ハレンチ学園』が掲載され看板になった雑誌ができた
くらいです。(別冊少年ジャンプ=後の月刊ジャンプなど)
…編集者の方も肝が座っていたんですね。
むしろ騒動の後に永井豪先生が暴走した挙句、無理矢理
終わらせたものの(有名なハレンチ大戦争です)、人気の
ために第2部が即座に連載され、1972年まで続いています。
終わった原因は『マジンガーZ』連載のためですね。
(その後も読みきり形式では掲載)
  1. 2007/01/06(土) 05:19:46 |
  2. URL |
  3. ふりーく北波 #79D/WHSg
  4. [ 編集]

>ふりーく北波さま
ご指摘ありがとうございます。
この件に関してのソースは、"私の記憶"のみでした。
それも、多分10数年来に渡ってそう思い込んでいたのですから、ふりーく北波さまのご指摘に大感謝です。
しかも強い思い込みがあったものですから、その件は"調べる"という事を思いつきもしないで書いてました。
マニアなら周知の事であるのでしょうが、今まで一度も会話にも出る事が無く、数々の研究本や資料本的なものは読んでるはずなのにスルーしていたのだから、怖いものです。
確かに第2部がありますのにね。
あの暴走、ラスト近くで登場人物が死にまくる所なんかで、そんなイメージが植えつけられてしまったのでしょう。
既にバイオレンス路線の登場を予感させていた衝撃のギャグ漫画に関しての恥ずかしい考え違いを、書き込み頂いたおかげで正す事ができて、私もこのブログを始めて良かったと思いました。
そしてふりーく北波さまは、凄い永井豪HPを運営されているのですね!
こういうのがあるのだと知って、もっとネットを使う習慣を付けようとも考えさせられてます。
(未だにほとんど書物から調べ物をしている私…)
今度から読ませて頂きますね!
  1. 2007/01/07(日) 00:44:38 |
  2. URL |
  3. BRUCE #79D/WHSg
  4. [ 編集]

お返事ありがとうございます。お役に立てて幸いです。
この時期の証言としては「マンガジンマガジンvol.1 永井豪」
(キネマ旬報社 2000)に永井豪先生と当時の担当編集諸氏
の対談が載っていて、状況が良く分かりますよ。
…蛇足ながら情報まで…
  1. 2007/01/10(水) 03:40:47 |
  2. URL |
  3. #79D/WHSg
  4. [ 編集]

>ふりーく北波さま
度々の情報をありがとうございます。
あれからまた、永井豪先生のインタビューとか入ってる本を引っ張り出してきて流し読みしたりしてましたが、「マンガジンマガジンvol.1 永井豪」は持ってませんでした。
今度探してみますね。
ところでふりーく北波さまは、永井豪先生や石川賢先生、他のダイナミックプロ関係の本なんかもコンプリートしているのでしょうね。
私は目下収集途中ですが、ここ数年激レア本は入手してませんよ。
(大金つぎ込めば手に入るのでしょうが…)
  1. 2007/01/10(水) 15:59:02 |
  2. URL |
  3. BRUCE #79D/WHSg
  4. [ 編集]

>激レア本
うーん、世代のアドバンテージというか。ほとんどはスキだから集めていたら、いつの間にやらレア化していただけですね。
日記では威勢のイイ書き方をしていますが、たまたま上がる前に手をつけているだけですよ。相場は上下しますからね。注目度上がると離脱の方向で。
いくつかは最高値時代に狩ったり、比較的安値時代に売って泣いてはいます…が無論後悔などありません。(笑)
  1. 2007/02/04(日) 17:27:32 |
  2. URL |
  3. #79D/WHSg
  4. [ 編集]

ええ、もちろん現在で言うレア本というのも、特別な場合を除いては市販されてたわけですからね。
単行本の後ろページの方に、同じ出版社の出版物が載ってますけど、昔の本のそういったページは、今見たら宝の山ですよね。
タイムスリップできたら、まず今手に入らない本を新品状態で買いまくるのが夢です。
  1. 2007/02/08(木) 16:49:07 |
  2. URL |
  3. BRUCE #79D/WHSg
  4. [ 編集]

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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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