大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

藤子不二雄(4) 「魔太郎がくる!!」 3

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さて前回の続きの「魔太郎がくる!!」です。

連載開始当初に比べたら、魔太郎の性格もはるかに明るくなり、そしていい人になりました。
でもイジメっ子が待ち伏せしてるのにビクビクして、女の子(もちろん由紀子)に一緒に歩いてもらう魔太郎自身の情けなさは全く変わりません。
本当はうらみ念法なんて使えて強いのに!

殴られまくって腫れあがった魔太郎の顔を見て
『あらっ!! 魔太郎ちゃん どうしたのっ その顔!?』
『う うん…… ちょっとそこで ころんだんだ……』
『まあ! 気をつけなきゃだめよ!!』
で終わる、のん気なママも、
これだけ魔太郎をイジメた奴が次々と姿を消してるのに、全く彼の正体に気付か
ない由紀子さんも変わりません。

でも後半は、いつも世界各国を巡っている清三郎おじさんがくれる変なみやげ物にまつわるエピソードが増えましたね。

魔太郎と同じようなマントをまとうドラキュラ伯爵の子孫との魔力対決では、唇を噛んで敵の催眠術から逃れるという、少年漫画では100回以上見たパターンで勝利する「吸血鬼の子孫はやっぱり吸血鬼」を経て…

嗚呼、1975年に!
いよいよ三年ばかし続いた連載の最終回「魔太郎が去る」を迎えました。

この最終回で、やっと今まで何故魔太郎にはあんな魔力があったのか、そしてその正体も明らかになるのです・・・・・・

悪魔の犯罪都市ニューヨークの描写に始まり、サタンを拝む魔族の者達の登場。
ニューヨークをそんな街に作り上げたのは彼らだったらしいのですが、その儀式を率いるリーダーが告げます。
『第二の魔都にするべくねらうのは……東京だ!!』と。

さらに、
『日本の同胞よ!! 今こそ かくしていた 邪悪なる魔力を 思うぞんぶん ふるう時がきたのだ!!』と。

そして魔族の満月万太郎(最終回で初登場)が、日本で切人と切人パパへそれを伝えるのですが、ここは注目。
切人が登場以来初めて、耳付き帽子を外した!
切人の髪の毛の両端は角のように立っていて、これを隠すためにいつも帽子を
被っていたのだと分かりました。

さらに万太郎によって、魔太郎も"同じ一族(魔族)の者"だと教えられるのです!!
(あちゃー、こういうオチにしてしまいましたか…)

つまりパパもママも本当の両親ではなかったのですね。
美人ママはともかく、パパは顔も気弱な性格も良く似ていたのですが。

それから魔族のために魔太郎を働かせるため、魔太郎の両親に対して呪いの儀式をして脅します。
家族を守るために魔太郎は命令を受ける決意をしたのですが、しかし最初の指令が、事もあろうに由紀子がみんなの見ている前で万引きをするように念力催眠をかけろ、というものでした。
(東京をニューヨーク並の魔都にしようという魔族が、なんてショボイ命令を・・・)

そして…やはり由紀子にそんな事はさせられなかった魔太郎。
その夜に魔太郎のママが呪いをかけられ、すぐさま魔太郎はワラ人形にクギを打ち込む万太郎の元へ行き、最後のうらみ念法で攻撃します!

魔太郎の念力では通用しなかったものの、何と!魔族の味方のはずの切人と切人パパが助太刀に入り、3人の念力で万太郎を倒した。

しかし魔太郎は、
『ぼくがいるとパパやママをまた危険にさらすことになる!』
というわけで自ら去っていき、この物語も終わるのです。

『さようなら…パパ……さようなら…ママ……さようなら…由紀子さん……』
 
幸せな気分になろうとすれば必ず他人に踏みにじられていた魔太郎も、人前から去ればもうイジメられなくてすむのですよね。
そういう結論のハッピーエンドですね、これは・・・・・ええ。

※そういえば、魔族である証拠に体のどこかにサタンマークがあるはずだ、と万太郎に言われて魔太郎は否定したのですが、それからこの件に関してのオチがついてないのですよ。
(例えば映画「オーメン」のダミアンのように、髪の毛の中にマークがあったというような)

やっぱり本当は魔族ではないって事なのでしょうか?

---------------------おまけ---------------------
この連載終了から6年後、何故か「ヤングマガジン」にて(講談社の雑誌じゃないですか!)、その後の魔太郎を描く「魔太郎が翔ぶ」が発表されましたが…これは何というか、読まなきゃ良かった(笑)

だってだって、逞しい青年に成長した魔太郎が海外で活躍するってな話ですよ!!
これは「愛蔵版・ブラックユーモア短編集第2巻」(中央公論社刊)に収録されております。

続編のついでに番外編も紹介しましょう。
安部切人→須麻切人と苗字が変わってるけど、明らかにあの切人が主人公で、魔太郎は出ない作品「切人がきた!!」(今度は集英社刊!)ってのもあります。
これはわりと近年の、つまり失礼ながら全ての力が衰えてからの藤子A先生作であるため、やはり「魔太郎がくる!!」を超える所はありませんでした。
こちらは単独で単行本にもなっています。
-------------------------------------------------

それでは、今夜は最終回の最後の言葉で締めくくりましょう。

またいつか魔太郎が帰ってくる日まで……さらば!!


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  1. 2006/06/17(土) 16:54:09|
  2. 藤子不二雄
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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