大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

劇画(5) 平田弘史 1

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昔の漫画に興味無い人にも名作漫画を読んでもらいたく、次々と傑作を紹介しているこのブログでありますが、さすがに恐れ多くて、私などが何か書くのは気が引けてしまう漫画家というのもいます。

それが平田弘史先生。

上記の理由で先延ばしにはなっていたのですが、やはり彼を無視して続けるわけにはいかないし、それに若人に是非是非読んでもらいたい漫画家ですので、今更ですが触れておきましょう。

1937年生まれの平田弘史先生は、当然幼少時に大東亜戦争を体験している世代ですね。
なので疎開の為に生まれた東京を離れて奈良県天理市に移り住んだのですが、元々両親は熱心な天理教信者であり、この地が出身だったそうですよ。
そのまま関西で配管工やらをしながら漫画家デビューしたのが1958年の「愛憎必殺剣」。配管工の方はスパッと辞めてそれ以降も関西貸本劇画シーンで活躍していたのですが、1965年上京してガロ等の雑誌連載へと活躍の場を以降しました。
これから、以前このブログでも説明した"劇画ブーム"に乗るのですね。

劇画作家の中でも、時代劇漫画だとか武士道漫画だといえば、この平田弘史先生が日本一の実力者であり、その事に異論を挟む人は少ないのではないでしょうか。とにかく時代劇の傑作を描き続けます。
武士道の美学を描きながら、同時にそのくだらなさやおかしさを問う語り口が絶品ですよ。
野太い線がカッコいい、この画力と描写力、熱い内容、内包された哲学、そして傑作作品の多さ!
傑作を2,3編モノにした人はいても、これだけ多い人はほとんどいないでしょう。

残酷な話、絵も多いので、苦手な方はご注意くださいね。
しかし人を殺し、自分も簡単に切腹してた時代を描いているのですから、残酷なモノを避けたら偽物しか生まれませんから。

漫画を、満員電車内・休憩時間・待ち合わせ…等で使う、
"時間潰しのための物"
として、捉えてる人もいるようですね。そういう人は、読み捨てされるような薄い漫画ばかり読んで、それを漫画という物だと勘違いしているのでしょう。
それは量産されて巷に溢れる漫画週刊誌の悪影響で、しょうがない事なのですが、だからこそ!
だからこそ平田弘史先生の漫画を読んでみて欲しいのです。それは決してラーメンをすすりながら読む類の本では無いと気付くはずですから。当然"読み捨て"なんてできません。

今回はあえてお勧め作品は挙げませんが、どれを取っても何かを考えさせられるでしょう。
時代劇である事で入りにくい方もいるでしょうか。
しかし簡単に一般受けする恋愛だとか、あるいは安易なバトル物ではなく、流行なんて知らないよ、とばかりに描かているが故の漢(おとこ)らしさを、貴方も感じ取ってくれる事を願います。

最後に、これを言ったらまだ平田弘史作品を未読の若い方々も、一気に親しみがわくでしょう。
あの名作アニメでも有名な、大友克洋の大人気漫画「AKIRA」。その題字は平田弘史先生の毛筆による描き文字です!世界の大友も、平田先生をリスペクトしてるのですね。

そうそう、今回の画像は平田弘史先生が、'60sに勝新太郎主演の人気映画を劇画化した「座頭市」です。
このサンコミックス(朝日ソノラマ刊)版はレアですよ!

はい、今日はここまで。


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  1. 2006/06/22(木) 11:13:29|
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Author:BRUCE
BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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