大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

梶原一騎(8) 川崎のぼる 1 「男の条件」1

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ぼくは、梶原一騎氏に、おそらく氏の代表作となるであろうこの「男の条件」の原作をいただいた時、グサリとするどい刃物で、胸をつきさされたような思いだった。
(川崎のぼる談)

こんばんは。
久しぶりに梶原一騎原作漫画の登場です。
思えば、最初に梶原一騎先生を長々と語ったこのブログ。

あれから…誰もが知ってる大御所漫画家や、背筋の凍る怖いホラー漫画、美しいアートのような漫画や、劇画、サブカルチャーから少年ジャンプまで、少しずつですが語り進めてきました。

しかし私が過去に一番たくさん読んできたのは、やはり梶原一騎先生。
いつかこのブログを止める時にも、梶原一騎先生で〆たいものであります。

申し遅れました。
私、当ブログ名作漫画ブルースの書き手・BRUCEと申します。

さて、今回紹介する梶原漫画は、「男の条件」です。
少年ジャンプで1968年から掲載され、単行本は上・下の全2巻(集英社刊)を残すこの漫画。
連載が打ち切りになるのも早かったようですが、かなり熱い名作なのです。
私は決して"迷作"などとは言いませんとも、ええ。

原作の梶原一騎先生については以前長々と書いたのを読んでもらうとして、今回の作画担当は川崎のぼる先生。
この人の描く線は、そのキャラの眉毛と同じように太く、男らしい。
画像を見て頂いたら分かるとおり、「巨人の星」と同じ漫画家で、この先生が梶原先生と組むと、二人の元々の性質である"男臭さ"や"泥臭さ"といったものが増幅され、読者にまで匂ってくるようではないですか。

実際は冒頭に挙げた川崎先生の言葉(実は単行本に寄せたあとがきからの抜粋でした)のごとく"氏(梶原)の代表作"にもならなかったし、未だに再発もされずに激レア漫画としてマニアの間に名を残すのみです。

このお話はといえば、梶原川崎「まんが道」・・・つまり、漫画家を目指す青年の物語なのです。
しかしそこは梶原先生。
ヤクザと腕一本かけて勝負したり、親友がライバル漫画家に殺されかけたり(!)と、漫画家としてはあまりにもとんでもない…けど、私にはこれが凄く面白いので、紹介せずにはいられなかった。

もうちょっとお話を詳しく紹介しましょう。


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主人公の名は旗一太郎

中卒で工場勤務の労働者(つまり工員)である彼が、漫画家・青山の元へ行く所からスタートします。
その訪問の目的は、人気連載中の漫画「男の花道」で出てきた旋盤の形がおかしいからと、同じ工場(ちなみにこの工場の寮は、9人部屋のタコ部屋)で勤務する気の弱い漫画好きの同僚が、作品の世界の現実感が薄れたとショックを受けているので、正確な形を教えるため。

もちろん門前払いをくらうが、張り込んで尾行し、BARで青山らがヤクザに襲われた所を助け、しかしその時頭をビンで殴打されて出血。
すかさずその流れた血をインクにして床に旋盤の絵を描く・・・熱い漢・一太郎である。

その時の精密なデッサンを青山に認められてアシスタントになるが、青山の手伝いにやってきた漫画家の男谷草介が登場し、一太郎の運命も変わる。
その男・男谷草介とは、とんでもない赤貧暮らしをしても、己の信念を破る商業漫画は描かないし、まぁ雰囲気からして凄いヤツ(風貌はまさにキリスト様、もしくはチャールズ・マンソン)なのです。
そして一太郎は草介に魅かれ、彼に弟子入りします。

そのためたった一日で売れっ子漫画家の青山邸からは出てしまうのですが、ここで知り合った人物でもう一人、重要な人物がいました。
いつも心を求める一太郎に対し、見た目のカッコ良さを求めるキザなライバル・月影光。
こいつは一流漫画家になるためには手段を選びません。

この二人の特徴とライバル関係は、完全に「巨人の星」星飛雄馬と花形満なんですよ。しかも外見も含めて!
読んだ人の誰もが思う事だけど、一応書いておきます。

ともかく漫画家修行に命を賭ける事を改めて誓った一太郎と草介は、修行の一環+生活費稼ぎとして、まず紙芝居で下町の子供達と勝負し、見事に勝つ…が、その直後暴力団に潰される。
その暴力団の親分が、何と女子高校生(!!)の、薬師丸ひろ子

・・・じゃなくて、風巻美香です。美人ですね。

ここで引かない一太郎達は、美香と勝負する事になるのですが、それが紙芝居でガリ勉の弟・風巻長五郎を感動させてみよ。できなかったら右腕一本貰う…という、激しいものです。
そう、男の世界に半端はない!

で、結局長五郎は紙芝居の間中わめき、怒らせて終わるのですが、
お涙ちょうだいがなにも感動のすべてではない 人の心をしんそこゆさぶり つきうごかせば これすなわち感動!
という事で、結果一太郎達の勝利!

さらにあの、広場で子供達に見せた自作紙芝居「おれたちの旗」を漫画にしてデビューする話が舞い込む。
しかし…ここであの月影光。奴が策略をめぐらせて盗作し、一足先に発表。
しかもそれを知らずに出版社に持ち込みした一太郎達が盗作者の濡れ衣を着せられ、出版社からも追放の身に…

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ここまでが上巻・風雲編のお話でした。

あまりにも眠くてウトウトしながら書いちゃいました。
そんなわけで、この続きの下巻・怒涛編は次回です。

立ち直れ!そして這い上がるのだ!まんが天使・旗一太郎と男谷草介よ!!
(※まんが天使・・・作中で女親分・美香によって、純粋な旗一太郎と男谷草介はそう呼ばれました)

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  1. 2006/06/24(土) 00:32:28|
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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