大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

週刊少年ジャンプ(4) 車田正美 「男坂」

otokozaka.jpg

いよいよ車田正美先生の番になりました。

車田先生は1953年12月生まれの東京都月島出身です。
車田漫画は、話がどれも荒唐無稽で設定に無理がありすぎたり、しかもワンパターンだったりもしますが、やはり少年時代に大好きだった漫画家ですので特別な思い入れがあります。

派手ででかい描き文字効果音や、すぐ宇宙とか出てくる大袈裟な背景。
これらは、どの作品でも見られるこれらの特徴は、もう車田様式美と言っていいでしょう。

伝説の聖剣を手にした、学生なのに忍者やらの間の戦いを描いた「風魔の小次郎」
最初は「あしたのジョー」のパクリ漫画だったのに、エスカレートしてぶっ飛びまくりのボクシング漫画になった「リングにかけろ」
聖闘士(セイント)達が聖衣(クロス)を着て小宇宙(コスモ)を燃やしながら戦う「聖闘士星矢」なんかが有名な作品ですね。

それらもいつかやりたいですが、まず今回は「男坂」でいきます。
実は「男坂」「雷鳴のザジ」か迷ったのですが、やはり私、BRUCEといえば"男"。
この単語は付いてまわりますからね。
それに「男坂」は、小学校低学年の時に何度も何度も読んだ作品ですし。

掲載誌は週刊少年ジャンプで、単行本はオリジナルのJC版が全3巻(集英社刊)。
この1巻カバーに車田先生は次のようにコメントを残しています。

漫画屋にとって「オレはこいつをかきたいために、漫画屋になったんだ!!」という作品がある。
デビュー以来十年有余、オレも今やっと、ガキの頃からかきたかった作品を手がけている。
その喜びでいっぱいだ。
燃えろオレの右腕よ!そしてすべての試練をのりこえて、はばたけオレの『男坂』!!


そう、「ガキの頃からかきたかった作品」というのですが、内容を読むと意味が分かります。
大人なら思いつかない、いや思いついても決して描かない、ガキの思いつきそのままを作品にしちゃってますから(笑)

例えば近所の山に"喧嘩鬼"がいたり、全世界の番長連合みたいなJWC(ジュニア・ワールド・コネクション)なんてのがあったり・・・素晴らしいでしょう!
もちろん単純明快なストーリーを見せてくれます。

----------------
主人公・菊川仁義は千葉の九十九里に生まれてから13年間、喧嘩に負けた事が無く、中学に入学するやその日のうちに番長になります。

しかし、たまたま九十九里の海を見ていた、西日本を力で制圧している"武島軍団"の首領・武島将によって初の敗北をきっする。
仁義は『命ある限り負けは認めない』って言ってたのに、次の回で負けを認めてる…

この日本のドンとなる為に生まれてきた武島は、最強のライバル(になるはずだった)で、カッコいいです。
今の日本の大人たちは全てにおいてアメリカの顔色ばかりうかがってますが、彼が日本を支配したらそうはさせないつもりなのです!
しかも幼い頃から"勝者の教育"として、あらゆる帝王学・格闘術・戦略学、それらを骨のずいまで見につけていると言う。

こいつに勝つため、そして国外の脅威から日本を守るため、『この地上でただひとり生き残っていた最後の硬派』である菊川仁義が喧嘩修行をして、日本にまだ残っているはずの硬派(他にもいるのか!)達を集めて対抗する、それがこの漫画の大筋でしょう。

しかし・・・話はエスカレートして(しすぎて)いきます。

近所の鬼山に住む喧嘩鬼の特訓を受けて、人間ばなれした強さを得た仁義は、まず仲間を得ます。

『軟派みてえなマネした野郎は即刻破門』という闘吉連合のボス・黒田闘吉(好きな歌手は小泉今日子)や、
何の脈絡もなく仁義の配下になった上州赤城のウルフ軍団のボス・赤城のウルフ
人の心を見ぬく力を持ち、カリスマ性の高い昭和百虎隊の総長・梓らん丸・・・

敵として登場するキャラもそうですが、どいつも個性豊かでいいですよ。
やはり車田漫画は分かりやすい!

小さい頃には分からなかっでしょうが、大人になった現在読み返すと車田先生の反米精神もよく分かって面白いです。
おバカなアクション漫画でなら、ポチ日本がいくらアメリカをやっつけても文句は言われないのです!

JWCから、『日本を守ってやるから金を毎年二億五千万円よこせ、嫌なら日本を潰す』と言ってシカゴの殺し屋が攻め込んできた時・・・って全くこれは現在のアメリカー日本の関係と同じですが(笑)、現実と違うのは、ここで仁義は
『自分の国ぐらい 自分で守らあーッ』
とぶん殴って追い返す所ですね。カッコいい!!

しっかし随所で本宮ひろ志先生の「男一匹ガキ大将」(の最初の方)と同じようなセリフ、同じような設定が出まくりますよ。
他の漫画でも車田先生は「男一匹ガキ大将」のパクリをやってましたが…

この漫画に付いて語るのは、そろそろ終わりです。

大作になるはずだったのでしょう、スケールはでかいし伏線もはりまくってるのに、北海道や奥羽を手中におさめている強力なボス・神威剣とやっと会えるという所で・・・出た!
ジャンプ得意の打ち切りを喰らってます。

最後のページでは、
『オレはようやく登りはじめたばかりだからな
このはてしなく遠い男坂をよ…』

と見開きで仁義が文字通り坂(男坂)を昇ってる後姿が描かれ、左下にでっかく未完の文字。

車田正美先生の、打ち切りに対する怒りの反発でしょうか。この偉そうな未完の文字は。

あとがき代わりの3巻カバーの作者の言葉で、
『すぐにでも続編をかきたいと思っている。この『男坂』が自分にとって、最後までかきつくしたい作品であることは、いつまでも変わらないのだから…』
とあります。
ホント、いつかやってくれませんかね~。もう20年以上が過ぎましたが。

真剣に男達の戦いを楽しんで、空想してた少年時代とは楽しみ方が変わり、今では"笑い"が入ってしまう車田漫画ですが、やっぱり今読んでも面白いです、名作です。

最後は劇中の名言で締めくくりましょう。今夜はこれでサヨウナラ!

『拳で語るのも仕方ねえだろう
いや なん万べん 語ってもかたりつくえねえことが
拳一発でわかりあえる時もあるんだ!』



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  1. 2006/07/30(日) 10:52:48|
  2. 週刊少年ジャンプ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:11
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コメント

今度読んでみようと思います。

本当に今の日米関係はあまりにひどすぎます。
他の国なれば、たとえモナコだろうとルクセンブルグだろうとバチカン市国だろうとこれほど屈辱的な飼い主と飼い犬の関係に甘んずることはありえません。
いっそこのていどのろくでもない日本なんかハワイやプエルトリコや東サモアみたいにさっさと併合されちまった方がわかりやすくっていいッ!
  1. 2011/10/19(水) 13:32:30 |
  2. URL |
  3. あつし #gKumvUXs
  4. [ 編集]

追伸

車田先生には自費出版で描けばいいではないですかということを教えておきたく思います。もし車田先生がそのためにお金を必要としておれば自分にできる範囲での寄進をするつもりでいます。
もし完結編が自費出版で出て同人誌即売会に並んだ日が来たなら最低100冊くらい買って布教したいと思います。
  1. 2011/10/19(水) 22:23:44 |
  2. URL |
  3. あつし #gKumvUXs
  4. [ 編集]

アメリカの犬

>あつしさま

それはもう、自分の国は自分で守ってこその独立国であるはずなのですが、そんな考えを持たない人、しかも国益よりくだらない自分の私利私欲を満足させたいだけの人達が国の決まり事を作っているのだから、お話になりませんよね。

ちなみに「男坂」は、政治的な意図はあまり強くないですよ。ただでかい相手に立ち向かう痛快さを描くためだったんじゃないですかね。
もちろんいつもスケールがバカでかくなる車田正美作品は世界を相手に戦う事になり、当然日本が一番で描かれるのだから嬉しいものだし、少年読者は現実にそうなるよう願って努力もするのだと思います。

車田先生はこれで生活しているプロなので、自費出版でやってくれるかどうか分かりませんが…自身の思い入れは強い作品みたいなので、是非進言してみて下さい。
  1. 2011/10/20(木) 12:25:25 |
  2. URL |
  3. BRUCE #-
  4. [ 編集]

涙が出るほどありがたい返信に感謝します

拙い文章にお返事いただきありがとうございます。
私はこれまで政治の世界に足を踏み入れるなんて御免だと思ってました。ましてや一国の宰相など考えもしていませんでした。
が、いまからでも滅私奉公の精神をもって政治の世界に飛び込んでみようかと思います。
自分で国を守れる、本来当たり前の姿に日本を変える為に。
そのためには核武装も辞さないし、必要とあれば雇用対策及び食の安全保障のために耕作放棄地を開墾することだって辞しません。
わたしはいま、果てしなく遠い男坂を登り始めたばかりです。
(一部不適切な表現がありましたので訂正しました)
  1. 2011/10/21(金) 20:12:10 |
  2. URL |
  3. あつし #gKumvUXs
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最後の硬派

>あつしさま

『まして一国の宰相など考えもしませんでしたが』って、今は考えてるんですか!!
凄いですねぇ。私も秘密結社を率いているものの、あくまで政治色は強くなりすぎないようコントロールしている状態ですので…我らの分も含め、未来の日本はあつしさまに任せました。
敵国と拳で語りあえる日本を作り、車田正美先生の代わりに現実世界で「男坂」を完成させてやってください!!
  1. 2011/10/22(土) 20:02:35 |
  2. URL |
  3. BRUCE #-
  4. [ 編集]

敵を知り己を知ることがまず第一と考えカナダ留学を志しています。秋ごろ出発を予定しています。
ナイアガラの滝近くの日本料理店で働きながら語学留学をすることから始め、カナダで政治を学んで世界の生きた政治のうねりを体感してみたいと思います。
あと武術を学んであらゆる外敵に対応できるダイヤモンドの肉体を作りたいと思います。今のクズ鉄以下の肉体を徹底的に改造し文武両道を目指します。ウエイトをいまの63キロからすべて良質のゴムと鋼の長所を兼ねた筋肉で固めた75キロに増やし体脂肪率4パーセントを目指してます。

カナダを選んだのはほかでもなく単に知り合いのつてがあったからです。
そして2017年~2020年をめどに選挙に出ます。
2030年には日本のトップに立ち日本を世界一の国にしはじめます。そして2040年までには世界大統領になり八紘一宇を実現させ地球を統合して一つの国にします。当然地球元首は生きておれば時の天皇陛下であります
  1. 2012/04/05(木) 18:03:39 |
  2. URL |
  3. あつし #-
  4. [ 編集]

カナディアン

>あつしさま

カナダ留学ですか、それはすばらしいですね!まぁカナダはアメリカ嫌いだし、敵国というイメージはほいとんどありませんが…日本の長所も短所もよく見える英語圏で学ぶ政治学は、将来トップに立つ上できっとプラスになるのでしょうね。
私も2ヶ月弱だったか行ってた事がありますが、あそこは人々も親切で安全だったため、鍛えた肉体を活かす場面は一度もありませんでしたよ。

ともかくあつしさま、ダイヤモンドの肉体造りと選挙出馬…そして世界大統領に八紘一宇まで、素晴らしい夢だと思います。実現出来るようにしっかり精進してください!
「男坂」を小脇に抱えて・・・
  1. 2012/04/06(金) 00:46:57 |
  2. URL |
  3. BRUCE #-
  4. [ 編集]

涙が出るほどありがたい

こういって本気で励ましてくださったのはBRUCE様が初めてです。
私の周りの連中は一様に夢だ寝言だ妄想だ馬鹿なことを言ってくだらないことを言ってる間に堅気の仕事を探してつましく生きろとまるきり相手にしなかったですもの。
私が夢の実現に一歩近づき人を雇うゆとりができたならばBRUCE様に真っ先にお声掛けしたいと思います。
  1. 2012/04/07(土) 14:28:02 |
  2. URL |
  3. あつし #-
  4. [ 編集]

人の夢を笑い、邪魔する奴ら…

>あつしさま

そうですか…あつしさまの周りには、そのような人達しかいないというのは、とても残念な事です。
ただ、そのような人々が圧倒的に大多数であり、社会を動かしているのである現状が辛い所ですね。社長や医者や高学歴なら偉い、中卒や肉体労働者は偉くない、そんな判断する単純な人間ばかりの世の中。
だからこそあつしさまは立ち上がるのであれば、後で考えればレベルの低い者達に囲まれていたのも良かったと、なるのかもしれませんが。

おお、そのようなお声掛け、待ってますよ!それまで私も、少しでも自分を磨いておきますので!
  1. 2012/04/07(土) 16:53:10 |
  2. URL |
  3. BRUCE #-
  4. [ 編集]

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
  1. 2012/04/08(日) 16:41:34 |
  2. |
  3. #
  4. [ 編集]

男坂が現在Webで再開していることはご存知でしょうか?
  1. 2016/02/07(日) 01:12:26 |
  2. URL |
  3. #-
  4. [ 編集]

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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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