大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

月刊漫画ガロ(18) 辛酸なめ子 1 「辛酸なめ子の千年王国」

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今回はこのブログでは異色でしょうか、辛酸なめ子先生です。

メディア・アクティビストとかいう肩書きを名乗るなめ子先生は、1974年の東京都生まれ。
別に辛酸をなめてきたからこのペンネームなのではなく、ただ語感が気に入って高校時代から使ってたのだそうです。
TVのバラエティ番組に出てくるから、どうしてもタレントとして名前が売れてしまうのでしょうけど、漫画やエッセイでも凄くセンスのいい作品を描き続けています。エッセイやアートの活動時は本名の池松江美名義でやってますよ。

そして、この人もガロ系であります!
廃刊間近の2001年、2002年くらいの時期に何度か作品を載せていたくらいですが、やはり私にとってはガロで出会った人であり、そう思うとガロファンとしては25%アップで評価できますね。

"ガーリーな毒"とやら呼ばれるその皮肉っぷりで、今や大人の女性達に大人気ですから、ガロさえまだ健在だったらOLがガロ読者という事も有り得たわけですね。
もしかしたらガロのバックナンバーを古本屋で探してるセレブも…

…いるわけないか。

漫画が注目され始めたきっかけは、1994年に渋谷パルコ主催のGOMES漫画グランプリでGOMES賞を受賞した事なんだそうですから、やっぱりお洒落系なのでしょうか。ごめんなさい、ガロ系なんて呼んで。
いや、○○系なんてつまらない分類をする必要も無いのですけどね。

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さてと、どれも面白い辛酸なめ子作品の中から今回紹介したい一冊は…
「辛酸なめ子の千年王国」(洋泉社刊)です。

これはガロの出版社である青林堂から2001年に上梓された「千年王国」のリニューアル刊行でして、そうすると当然私は青林堂版を推すと思いますよね?
だがしかし!
これはジャケが辛酸なめ子先生本人の可愛らしい顔写真となってまして、やっぱりこっちに手が伸びるのです。
青林堂版はなめ子先生が手掛けた装幀ですし、内容も若干違うから両方持ってればいいのですけど。

処女作品「ニガヨモギ」(三才ブックス刊)に続く二冊目の作品集で、00~01にかけてガロやそれ以外の雑誌等でも描いた漫画と、さらにエッセイや高校時代に書いた物も収録されてます。

私はなめ子先生の文章も読んでもらいたくて今回はこの「辛酸なめ子の千年王国」を選んだのですが、日本語が上手い!
この言葉の選び方・使い方の妙はもう、寺山修司中原中也かって位ですよ(言いすぎ?)。
とにかくオカルトや不動産屋、普通の流行も含めて、自分が詳しい情報の使い方が上手い!

もちろん漫画も素晴らしくて、見落としがちな日常に潜む笑いを発掘し、分析して表現するセンスの妙は、少し泉昌之先生にも通じるものがありますね。
下ネタやダジャレも頻繁に、しかも上手く使われてます!

一見すると絵がど下手なのに実は上手く(多分)、描き込みも多い所は初期山田花子のよう、と言えるでしょうか。

「おしゃれカフェ in&out」「動物大作戦」「Face to face」「同級生カルタ」…他にもありますが、そんな作品ではいかにもなめ子節が出ていて、何度でも笑ってしまいますよ。

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紀宮さま(現・黒田清子さん)、つまりサーヤの大ファンで、同人誌でサーヤ本を作っているのも可笑しいですよね。

単行本は今回紹介した「辛酸なめ子の千年王国」に続いて、三作目「道徳の時間」(三才ブックス刊)、「ぬめり草」(ぶんか社刊)と続けて出してまして、要はどれもオススメなのです。
貴方も是非、辛酸なめ子ワールドを味わってみてくださいね。


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  1. 2006/10/23(月) 00:06:54|
  2. 月刊漫画ガロ
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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