大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

週刊少年ジャンプ(24) 本宮ひろ志 5 「さわやか万太郎」 4

こんばんは。
本宮ひろ志先生の「さわやか万太郎」紹介も今回で終わりです。
sawayaka-mantaro910.jpg


最後に花見万太郎が挑戦するスポーツは、サッカー。
万太郎を娘の旦那と認めない、松平五月ちゃんの父親はフランス帰りのサッカー狂。
彼に呼び出された万太郎は、今度日本で開かれる青少年によるワールドユースサッカー大会で
『日本を優勝させる事ができたら正式に五月をやる!』
と宣言されました。

その時に
『日本ではサッカーはあまりポピュラーなスポーツではないが
ヨーロッパ ソ連…南米諸国! 世界中の国ぐにで熱狂的に支持されているスポーツだ
その勝ち負けで 国と国とで戦争がおきるぐらいにな!』

と説明されているのですが、今では考えられないセリフですね。

この当時は1979年(単行本8巻が出たのは1980年)。
時代が流れ、サッカーに興味ない私には耐え難いくらい幅を利かせるスポーツになってますから…。
私はサッカーは嫌いですけど、サッカー漫画は好きですのでね(これは野球漫画の時も言いました)、「さわやか万太郎」のサッカー編は楽しく読んでます。

前回のボクシング勝負でレフリーをしたユースチームの松本監督が、動物的な身体能力を持つ男たちを集め、元々サッカーやってた上手いチームの二軍にします。
二軍!?とはいえ、実際はこちらの型破りなイレブンに期待をかけています。
普通にサッカーが上手くても、世界レベルに通じるわけがないし…だいたいこれは本宮漫画ですからね。

その二軍チームのメンバーが、かつて万太郎と戦った野球編の平田新蔵、ボクシング編の海原総一郎、何故か同級生(というか子分)のカニ、女の子なのに五月ちゃんまで入り、他は初登場の面々。

中にメガネの双子がいるのですが、この顔で双子の…こいつらは本宮先生自作の「男一匹ガキ大将」のオマージュですね。分かる人少ないでしょうが。

11人でボロい合宿所にぶち込まれ、自主性にまかせてコーチも置かれずに、彼らだけで共同生活をしていく事になるのですが…
こういう生活では絶対に必要なのが頭(リーダー)。

どうやって決めるかという話になった時、平田が
『やっぱりさわやかに ケンカで決めるしかなかろう』
と提案し、それに皆が普通に賛同するのがウケますね。

ケンカ自慢のこの面子でも、やはりバケモノ並の強さで勝ち残ったのは万太郎、平井、海原。
そしてこの三人の決着は既についているというわけで…万太郎が頭に決定。

そして初めての練習試合で万太郎が出した指示とは!
『バックスもフォワードもセンターも そんなもの関係ない!作戦はいっさいなしだ!
なん発あのゴールへぶちこめるか それだけだ わかったなァ!』

…です。

そんなのでもそれぞれの身体能力が普通じゃないので、見方同士ボールの取り合いから点の入れ合いで50点以上の点差(!)をつけて勝ってしまいます。

次はサッカーのエリートである全日本チーム一軍と戦い、勝った方をユースの正式なチームとしてヨーロッパ遠征に派遣される事になりました。
で、作戦もなく11人の"個人"で暴れまくるだけの万太郎率いる二軍チームは、フォーメーションがどうとか監督の指示通りに動く一軍に惨敗。

でも今後こそが、反省した二軍チームによるド根性の見せ所ですね。

このタイミングで、2ページ使ってオーバーヘッドキックで派手に登場したのは、松本監督に選ばれた十一番目の男
いつまでも五月ちゃんを入れておくわけにはいかないですからね。

この男は目はするどく色黒の男前で、万太郎とは違うタイプの主人公顔です。
これから重要な役割を担っていくのに違いない。

と、思わせておいて!

その後地味にしか出てこないし、あれ?あいつ名前すら出なかった!!

複線はっておきながら、それを作者が忘れてる事も日常茶飯事なのが本宮ひろ志先生の漫画ですから、それでいいのです。

それから二ヶ月の山ごもりから帰ってきた万太郎たちの姿は見物ですよ!
全員真っ黒の泥だらけ、身にまとう物はボロボロ。しかも山下りてもその姿を通すのです。

残念ながら大会開幕も迫ったある日、正義からなるヤクザとの乱闘でこの11人は全員出場禁止になってしまいましたが…
最後に去年の優勝チームであるソ連チームに勝負を申し込みます。

球場に登場する時は仮面で顔を隠してる11人ですが、その仮面がひょっとこや天狗や般若にまぎれて、仮面ライダーウルトラマンまであります。
少年ジャンプは、石森プロ円谷プロに怒られなかったのでしょうか。

そして暴力事件でクビになった万太郎イレブンが、練習試合とはいえ世界最強のソ連チームを破るわけです。
万太郎のきりもみオーバーヘッドキックとか空飛んでるし、ボールはネットを突き破っていきました…

ちなみに、この1979年には本当にワールド・ユースサッカーが日本で行われていて、この「さわやか万太郎」でもタイアップを兼ねてサッカーを描いたようです。作品中で大会の宣伝も派手にしてます。


------------
さぁこれで最後のサッカー編も終わり、エピローグを残すだけ。

万太郎も五月ちゃんも今年新設された番寺院高校に入り、何と同じくここに入学した平田は野球部でキャッチャーとして、あの万太郎の爆発するボールを受けています。
平田はこの漫画で敵として最強にして最凶だった、最初の恐ろしいキャラはどこへ消えたやら…

とにかくこんな二人がバッテリーなら甲子園優勝も間違いないのに、万太郎の幼な妻である五月ちゃんが実家にさらわれたために、その松平家で彼女の父親と言い争い…
学校は辞めて家も出て、土建屋で働きながら自活する事にしました。

『ぼくは自分の生き方に自信をもってる 後悔なんかしないよ
どっちの道へすすもうと 自信をもってるベストをつくし
いいことも悪いことも すべて自分のコヤシにしていけば
後悔なんて情けない感情は おきやしないんだ』

と、言い残して。

しかも夜は学校に通いながら五月ちゃんをきちんと卒業させる事を約束して、見事五月ちゃん奪還。
どうやら、高校が終わったら今度は五月ちゃんが働いて万太郎を大学へいかすそうですが、この二人ならどんな試練も乗り越えるでしょう。

ああ、やっぱりさわやか。きれいな〆


またそのうち本宮ひろ志先生の漫画を紹介しますので、お楽しみに!


わけしり顔で 深刻ぶるのは きらいだけど…やさしさだけで
生きていけるほど 人生を あまく考えてはいない
ただ これしかない これが最高だって生き方を
みつけたら その時こそ 万太郎は ぼくらの時代の
スーパーマンだっていえるんじゃ ないかなあ………



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  1. 2007/09/19(水) 23:59:26|
  2. 週刊少年ジャンプ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:3
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コメント

ちなみに、山崎銀次郎最終巻に、
さわやか万太郎の読切が収録されてますね。

そして、うちのオヤジの芸名はマンタロウです・・。
  1. 2007/09/20(木) 22:00:10 |
  2. URL |
  3. 病気 #-
  4. [ 編集]

>病気さん

そうなんですよ、確かに「山崎銀次郎」5巻の巻末に載ってます!!
あぁ、すっかり私はブログで書き忘れてましたが、ここで書いてくれてありがとうございました。
オヤジさん、芸名がマンタロウって…何をやられているのでしょうか。
  1. 2007/09/23(日) 10:45:51 |
  2. URL |
  3. BRUCE #-
  4. [ 編集]

こんな時代だからこそ、こういう造型の男主人公がストレートでダイナミックで越境的に
現実を正す作品が必要なんじゃあないのかな……と(特に青少年を主題材にした作品*で)。

>>複線はっておきながら、それを作者が忘れてる事も日常茶飯事なのが
みたいな欠点は、それこそ先行作読んで上手く是正すりゃあ良いんだよ! としか。

*少年誌か青年誌かは問わずの話。まぁ、私としては少年誌が良いんですが
  1. 2017/08/12(土) 23:41:01 |
  2. URL |
  3. 流浪牙-NAGARE@KIBA- #-
  4. [ 編集]

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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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