大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

SF漫画 (4) 松本零士 1 「3000年の春」

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松本零士先生。
ことSF漫画に限れば、一番の大御所と言っていいかもしれません。

1938年1月25日生まれと、石森章太郎先生と全く同じ生年月日を持つ松本先生は、もちろん「男おいどん」大山昇太と同じ福岡県出身です。

1953年に「蜜蜂の冒険」で高校生ながら漫画家デビューして、1957年に上京。宇宙が大好きな松本零士先生も、漫画家としての歴史は少女漫画家から始まりました。しかも1965年まで、松本あきらというペンネームを使っていたのでしたね。
そのうちに愛するSF漫画を描き始めましたが、当時はSFなんて人気が無くて編集者は描かせたがらないし、描けば不人気で打ち切り…
そんな状況の中、1971年から週刊少年マガジンで連載を開始した貧乏漫画の金字塔「男おいどん」です。
これが大人気を博して名前が売れてから、「宇宙戦艦ヤマト」「銀河鉄道999」「宇宙海賊キャプテンハーロック」「クイーン・エメラルダス」「惑星ロボ ダンガードA」・・・まだまだ数多くのSF漫画を発表し、ヒットさせるようになります。
次々アニメ化もされて、1977年から"松本零士ブーム"と呼ばれる現象も起きました。

私としては松本零士作品は、やっぱり四畳半の貧乏漫画が好きなんですけどね。
先に名前を挙げた名作「男おいどん」の他には、もっと大人向けな「元祖大四畳半大物語」がいいですし、得意のSFを四畳半と絡めた「ワダチ」、もちろん「聖凡人伝」「大純情くん」も大好きです。

松本作品にいつも登場する美人というのは、「銀河鉄道999」の"メーテル風"といえば一番通りがいいでしょうか、あのまつ毛が長くてスタイルのいい女性ですが、SF漫画でも貧乏漫画でも、青年誌で発表した漫画や高い読者層を狙った作品ではたいてい妖しいお色気シーンもあります。
私は当然そちらの方がお薦めで、「宇宙戦艦ヤマト」より「セクサロイド」「ミスティー・イブ」「男おいどん」より「元祖大四畳半大物語」といった感じですが、それは読者の年齢や好みもあるでしょう。


他にも戦記漫画、冒険漫画なんかも多く描いてますが、今回のお薦めは短い作品から選んで…
不条理漫画とも言えるSF世界の短編集「3000年の春」(日本文芸社刊)です。

全1巻に9編の短編が収録されているのですが、いつもの松本漫画のように男女の姿は、"鉄郎風"な短足・ガニマタ・ブサイク・チビの男と、"メーテル風"美人の女(この原型は松本零士先生にとって一番の思い出の映画「わが青春のマリアンヌ」より)。
それがどの話も、基本的にそのモテない男が美人相手に欲望の限りを尽くすような話で、つまり恐らくは作者の性的な願望を最もストレートに描いている作品ばかりなのだから、これは面白い。

1話目の表題作「3000年の春」では、パラレルワールドで重なって地球に来てしまったリカちゃん人形サイズの小さい美人にまでエッチな事をしてもらいますし、「ギャラクサークィーン」では、さえない美大生が地球を支配する事になる異星の女王と結婚して世界の王となる事を匂わせる。
「幽霊聖女」では、未来の美人が一生尽くしてくれるし、「ブラックホール帝国」でも異星の美人がブ男を地球最大の大富豪にしてくれて一生尽くす…

こんな具合に、勝手な妄想が炸裂しまくってます(笑)
もちろん、それは男性なら誰でも想像して嬉しい空想世界であり、娯楽作品として楽しめるわけです。
松本零士作品はどの作品も若干の設定変更だけで似たり寄ったりであるという欠点はありますが、逆に言えばこの世界が好きな人にとってはどれも外れが無いのです。

ちなみに松本零士夫人は、「恋人岬」梶原一騎先生とも組んでいる(これでポイントアップしますよね)、漫画家の牧美也子先生ですよ。

それでは、セリフのカッコよさが光る松本零士作品から、「ワダチ」の言葉で今夜の〆にしましょう。
おやすみなさい。


殺されても死なん やるだけのことをやるまでぜったい死なん
見ちょれ おいどんなにをしてでも 人を食ってでもかならず 生きのびてみせるけん
けっしてのたれ死にはせんけんね!!



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  1. 2006/11/26(日) 06:59:06|
  2. SF漫画
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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