大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

ホラー漫画(32) 古賀新一 5 「悪霊 きつね屋敷」

古賀新一先生の続きで、今夜は「悪霊 きつね屋敷」(立風書房刊)です。
KOGA-kitsune-yashiki.jpg
これもレモンコミックスのロングセラー。

キツネの魔性、呪い等を扱った作品で、各地の伝説を取材した古賀新一先生が、仕事部屋を真っ暗にしてローソク一本の明かりでストーリーを練ったのだそうです。

健ちゃんは母が入院したために、退院するまでいとこの郷田加代らが住む元は武家屋敷だったお屋敷へ住む事になりました。
薄気味悪い彫刻が並ぶ郷田家には先祖代々続くしきたりがあり、それはキツネの首を祭った祭殿に朝起きた時と夜の寝る時は手を合わせる事。
一日でも怠ると恐ろしい祟りがあるというから、怖い義務です。

夜中に屋敷を探索する健ちゃんが怪しい地下室を見つけます。
後日物音がするので行ってみると、そこには行方不明と言われていた加代の母が幽閉されていました!
この母の顔が、「悪霊 きつね屋敷」の作中において一番怖いのですが…彼女は被害者で、何と娘の加代によって酷い虐待を受けています。

その加代が実は小学校五年生の時から九尾キツネに取り憑かれていて、というので恐ろしいキツネ顔に豹変して暴れる事があるのです。
この加代を親切な坊さんの念仏でやっつけるまでを描いているのですが、最後は健ちゃんがナイフでキツネ化した加代を刺して殺してしまう…。

例えばコックリさんなどやったりしてキツネの呪いを恐れない愚か者は、この作品を読んで畏怖の念を持つべきかもしれません。


そして併録されている短編「モンキー彦一」がさらなる傑作。

いきなり『くそっ』と、素晴らしい描き文字で泣き叫びながら猿をかかえて走っているのは彦一
野猿による被害が深刻な村で、猿に似ているという理由でいじめられている彼が、持っていた猿の着ぐるみを着て(そう、最初に持っていたのは着ぐるみでした)猿の群れにもぐり込み、村の被害を止めて評判になろうと画策します。
これだけで素晴らしい設定なのが分かると思いますが、友達になった猿を連れて自分をいじめた奴の家に泥棒に入ったりして、お前がさらに被害を増やしてどうする!といった感じです。

それから飢えた亡者のような姿の猿が大群で死にかけている洞窟の飢餓地獄を目の当たりにする凄いシーンを経て…
破産して空き家になった家に残された子供を、人間が放った火の中から助けた事により、村人達の方が農園や畑、家を猿に明け渡して出て行く事になり、もちろん彦一の一家も猿と別れちゃいました。
ラスト車の荷台から猿に手を振る彦一の晴々とした表情が、彼の成長を表している感動作でした。


くそっ 火をつけたなっ!! なんてひどいことを!!
人間が猿を責める資格が どこにあるというんだっ!!



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  1. 2008/11/24(月) 23:55:41|
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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