大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

藤子不二雄(11) 「オヤジ坊太郎」

今夜は藤子不二雄先生の「オヤジ坊太郎」(中央公論社刊)。
FUJIKO-oyaji-botaro.jpg
FFランドこと、"藤子不二雄ランド"版で全2巻です。

まずこの藤子不二雄ランドの話ですが…
1984年から中央公論社よりコンスタンスに出版されていた藤子不二雄先生の漫画全集で、1991年までしか刊行されていないのでその後の作品は当然収録されておらず、それでも全301巻と別冊の"FFランドスペシャル"全30巻が出ています。
各巻の巻頭にカラーセル画が付いていて、巻末に解説記事や連載漫画(基本は新作ですが、レア化している過去の名作漫画の時もあり、本作では「ベラボー」が収録されています)もあるという素晴らしい内容!
全集だから当然オリジナル版ではないのに私はこれが大好きで、コンプリートはしていないのですが確実に百数十冊は持っています。それを今後少しずつでも紹介していこうと思うのです。

今回の「オヤジ坊太郎」週刊少年キング(少年画報社刊)誌上に1975年から連載された、後に別れた後の名義で言うと藤子不二雄A先生の作品です。

主人公は親寺坊太郎(おやじぼうたろう)という"大中小学校"の6年生…つまり12歳なのですが、赤ちゃんの時からちょびヒゲが生えていて、髪の毛は1本だけのハゲ頭。
このオヤジ顔の坊太郎は小学生間でも軽んじられている存在ですが、最高級のゼブラホテル最上階の専門ルームへ行って変身すると、日本のハワード・ヒューズといわれるほど謎の億万長者になるのです。しかも肉体的にも万能になる!

政界、財界にも凄い影響を持つその力を使って、つまり金と権力の力で毎回いろんな事を解決するのが基本パターン。
それも困った家族や同級生のために、陰でこっそり助けてあげるのだからカッコいい。
こういう変身モノは藤子不二雄A作品において珍しくありませんが、確実に作者の願望を表しているのでしょう。

ちなみにこの変身…つまり坊太郎がオトナになるのには決まった順序があり、
ゼブラホテルのバスルームで裸になる→右手で頭の上の一本の毛を強く上に引っ張る(ギュウ)→引っ張り続けているとチョビヒゲが引っ込んでいく(ジャン ジャン ジャーン)→3分後、頭に毛がフサフサ(ジャン ジャン ジャーン)→髪の毛をとかして、サングラスをかけて、デキアガリ!!(バーン)
となるのです。

1話完結方式の連作の中、毎回凡人が大物になる事で読者の変身願望を満たし、もちろん圧倒的な力で事件解決するカタルシスもあるのですが、かなりふざけたギャグ漫画ですので、小学生である坊太郎がどうやって億万長者になっているかとかの謎解きはありません。

藤子不二雄A作品としては驚くほど下ネタが多いの特徴ですが、もう一つの特徴として重要であり個人的にも嬉し過ぎるのは…
やはり全編通してブルース・リー(BRUCE LEE)ネタが多い事でしょうか!
同級生の"少年ご三家"と呼ばれる木佐キザオ出羽ドラゴンというキャラがいるのですが、 このうちのドラゴンという髪型もブルース・リーカットの少年はリーのようなカンフースターを夢見ていて、常にヌンチャクを持ち歩いています。
うんうん、分かるぞ~その気持ち!

「必殺!!ダブルヌンチャク!!」という話なんかは、ちょうど「最後のブルース・リー ドラゴンへの道」が日本初公開でやってきた時に描かれたエピソードでして、藤子不二雄A先生の手によるリキ入ったブルース・リーの絵に続いてキザオとドラゴンが興奮して…ドラゴンなんか涙と鼻水飛ばしながら、こんなやり取りをします。
『ワー ワー ワー これしってるかー!ブルース・リーの最後の映画だド!』
『しってる!しってる!ブルース・リーがローマへロケして監督主演してとったんだよね
ブルース・リーはこれを完成して次の作品「死亡遊戯」にとりかかったとこで亡くなった!
だから完成作品としては彼の最後の作品となるわけだ
この映画の見どころはブルース・リーが得意のヌンチャクを一度に2個あやつるという必殺のダブル・ヌンチャクにあるのだ!!
ドピュッ ドピュッ ドピュッ ドピュッ 』
『ワー ワー ワー 見たいワーン!』

…と。
(当時の事なので情報として間違っている部分は気にしないで下さい)

この後映画館に行った少年4人と、またブルース・リーの絵を2ページに渡って描く藤子先生がいて、とにかく当時の少年達と藤子先生がいかに熱狂したか分かるわけです。
当然最後はオトナに変身した坊太郎のダブルヌンチャクでチンピラ二人を倒して終わるのですが、とにかくカッコいいブルース・リーを描きたかっただけという微笑ましい話になりました。
あ、日本のアクションスター・JJサニー千葉こと千葉真一火葉真一の名で登場しました。

そんな感じでクラスのアイドル純子ちゃんや、ヒトラーニーチェを崇拝して強烈なエリート意識を持つハットリくん…同作者による同名キャラ「忍者ハットリくん」ハットリカンゾウとは似ても似つかない人々と関わりながら進む、面白い作品「オヤジ坊太郎」でした。

他に「新オヤジ坊太郎」というのもありまして、こちらは双葉社のパワァコミックスで全4巻。設定は全く同じですが藤子不二雄ランド版に未収録の話ばかりなので、こちらも是非読んでみてください。


ウー わ わがはいの熱烈キボー的職業はー
李小龍的 双節棍のー 論理的回転をー トホホ

かんたんにいうと ブルース・リイみたいなヌンチャクスターになりたいのだ!
アチャー!



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  1. 2009/01/28(水) 23:15:29|
  2. 藤子不二雄
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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