大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

トキワ荘(41) 石森章太郎 32 島本和彦 1 「スカルマン」 1

今夜は前回の「ココ」で予告した通り、島本和彦版の「スカルマン」(メディアファクトリー刊)です。
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原作に石ノ森章太郎(石森章太郎)先生を迎えて1998年より連載された続編で、単行本は全7巻。

掲載誌はコミックアルファで、ここでは石森章太郎先生自身が描く「サイボーグ009完結編」も同時掲載する予定だったのですが…病気で倒れ、その後急逝してしまったために、ついにライフワークである「サイボーグ009」の方は完結せずに終わってしまいました(泣)

原作者を失った島本和彦先生の「スカルマン」はそのまま進められましたが、途中でコミックアルファが休刊し、同じくメディアファクトリーが出版する漫画誌コミックフラッパーに移動されました。
こちらの「スカルマン」も傑作となった理由として、まず島本先生が本当に本気で石森先生をリスペクトしている事が挙げられるでしょう。
度々出てくる石森章太郎節、石森章太郎オマージュがファンには嬉しくてたまらないのです。
しかも見ても全く気付かない、というか石森作品に何の思い入れも読んだ事も無い読者でも、これを新作として純粋に楽しめる内容になっています。

今までこのブログで島本和彦先生にはあまり触れた事がなかったのですが、1961年生まれの北海道出身漫画家で、本名は何と手塚秀彦
当然ながらあの漫画の神様、手塚治虫先生と同じ名字で同じ漫画界で活動するのはおそれ多いという理由からペンネームを付けて漫画を描く決意をしたのでしょう。

1982年に「必殺の転校生」でデビューし、数多くの作品を描きながら「炎の転校生」「逆境ナイン」等の代表作をものにしたわけです。
私は漫画家を主人公にしたギャグ漫画の「燃えよペン」「吼えろペン」(両方とも続編もあり)が特に好きでした。

70年代の熱血漫画の手法を取り入れたギャグ漫画を得意として人気を得た島本和彦先生ですが、この「スカルマン」に関してはオリジナル作品と同じようにギャグをほぼ廃して、徹底的にシリアスな世界を描いています。

SHIMADA-ISHIMORI-skull-man3-4.jpg

タイトルからすると石森章太郎版のリメイクと思われそうですが、ストーリーはちゃんと続編になっています。
では前作で一家心中したはずの主人公・スカルマン(神楽達男)と人造生物のガロ、衝撃の再会をした祖父の千里虎月、妹の麻耶はどうしたのか…
答えは簡単に言えば死なずに生きていた、というだけなんですけどね。

冥界より甦りし骸骨男…スカルマンは、人間の姿をしている時も神楽達男の名を捨てて千里竜生(ちさと りゅうせい)と名乗り、改造人間を使って世界征服を企む組織と戦い、その正体に迫ります。
当然ながら敵がこれだからといって決してスカルマンは"正義の味方"ではありませんよ。
ガロも麻耶も生きていてスカルマンの味方として協力しますが、特にこの妹と仲良くなっているのは嬉しい限りです。

オリジナル作品の発表から28年後に連載されただけあって、いろんな部分で現代的な味付けがされています。
スカルマンを追う"週刊ピープル編集部の専属ライター・桂川五月という女性が編集長から初めてマスクをかぶったスカルマンの写真を見せてもらった時は、
『何これ?コスプレ野郎(マニア)ですかあ?編集長』
なんて笑うシーンがあって、こんなの絶対あの時代の漫画の世界ではないもんなぁ、と…。
その時の編集長の言葉が、
『本人の目の前に立ったらそんな事は言えんよ
やつの目を見ただけで背筋が凍りつく…本物だよ やつは本物の死の国からの使いだ』

というものなんですけどね。

全ての話にサブタイトルも付いているのですが、「誰がために」という話があり、となると当然…
出てきましたよ、サイボーグ009こと島村ジョーさまが!!
名前はあえて全く出していないのですが、このオマージュだけは誰が見ても分かるでしょう。
島本和彦先生が描く島村ジョーも素敵で、ちゃんとあのコスチュームも出てきますし、千里竜生と並んで語り合い、
『この世には神がいて 必ず誰か力のある者 裁きを下す者を用意される………ぼくはそう信じている……
神に選ばれし者はおそらくつらい十字架を背負うことになるだろうけどね………
きみも その一人なんじゃあないのか………?』

というセリフに代表されるテーマで、ちょっとだけ深くていい話が展開されました。

もっと島本和彦「スカルマン」本編のストーリーを紹介するのは、次回に回します。


俺は 骸骨男(スカルマン)になる!!
人間の中にある薄汚く罪深い内面を暴き出し
死の淵まで追いつめる血にまみれた髑髏の仮面
それが俺だ スカルマンだ!!



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  1. 2009/02/10(火) 23:36:03|
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

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