大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

藤子不二雄(16) 「忍者ハットリくん」 3

今夜も続けて藤子不二雄先生の「忍者ハットリくん」(小学館刊)ですが、三回目の今回で一旦終わりにします。
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今夜まず言いたいのが、主人公の忍者ハットリくんことハットリカンゾウ(服部貫蔵)ら"伊賀流"のライバル、つまり"甲賀流"の忍者達…
となると毎回のように出るのはケムマキ・ケムゾウと忍者猫の影千代だけですが、この二人の関係が今読むとどこかの団体に抗議されそうでヤバイです。

ケムマキが、ヘマをした影千代の尻尾を縛って木に吊るし、『ハエタタキの刑』としてバチバチ叩いたり…
飯抜きにされる事なんかは頻繁にありますが、こういった描写がある回は動物愛護が叫ばれる昨今では再発できないかもしれません。
でも実は二人の結びつきは非常に強くて、誤解した影千代が
『うちのボスときたら おれをドレイのようにこきつかいながら ロクなものもくわせないで…。
あんな自分かってでイジワルでドケチで根性マガリのバカタレは ほかにいないニャ~~』

などと言っても実は愛されている事に気づいていないだけ、だったりするので…そこまで読んでもらいたいですね。

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↑出ました、問題の13巻。この「忍者ハットリくん」(藤子不二雄A作品)が「パーマン」(藤子・F・不二雄作品)と共演した貴重な話が収録されているのですが、現在は著作権の問題で再発されていません。

その別れてしまった藤子不二雄問題を考えてよく見ると、実はまだまだ随所にマズイページがあります。
7巻では三葉ケン一の部屋に「パーマン」のポスターが貼ってある一コマがあるし、12巻ではケン一が「ドカえもん」なる明らかに「ドラえもん」パロディの単行本を読み(作者名義はフニャコフニャオ?)、また13巻でケン一が読む漫画は「ドラピーマン」などという「ドラえもん」「パーマン」の融合キャラが見える作品だし、14巻では三葉家の台所に「オバケのQ太郎」(藤子不二雄の最後の合作作品)のカレンダーが貼ってあったりもしましたが…
これらも細かい所ながら、再発できるのか心配になってしまいます。

その貴重な13巻に載った「忍者ハットリくん+パーマン 超能力ウォーズ」という長編は、劇場用アニメ作品の原作として1983年にコロコロコミックで連載された作品です。
パーマンという藤子Fキャラも藤子A先生が描いてるからか、主人公はあくまでハットリくん…あのパーマンがやられ役扱いです!!

ニューヨークへと海を渡る、「忍者ハットリくん」にしてはスケールがでかい冒険活劇に仕上がっていまして、ケン一達が出会った白人の美少女・ユーリーを助け、サイコマンという仮面の男と対立する話です。
敵のボスはサイコセンタービルオーナーのゲラー博士で、彼は世界中から超能力者を集めてサイコパワーをため、世界征服する夢を持つ男…そいつらにハットリくん達とパーマン達が力を合わせてどう戦うのか、ワクワクしますね~。
超能力を扱った話で登場人物がユーリーだのゲラーだのと、とにかくユリ・ゲラーの影響下にあるのもウケます。

13巻ではさらに、翌年にもハットリくん+パーマンで映画化された「忍者ハットリくん+パーマン 忍者怪獣ジッポウVSミラクル卵」の原作も収録されています。
今度の敵は宇宙人…というか宇宙植物、宇宙怪物?とにかくミラクル卵(エッグ)なる謎の卵が植物になって地球を侵略しようとする話です。
またパーマンよりハットリくん達が主人公扱いですが、特に活躍するのはタイトルでお分かりの通り忍者怪獣ジッポウでした。

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他にも話のスケールが大きくなる長編はいくつかあります。
7巻収録の「ニンニンふるさと大作戦」ではメカマロ率いるメカ忍軍団と戦い、14巻の「失われた世界(ロスト・ワールド)からの忍者」ではトカゲ魔人に連れられて恐竜島での大冒険。

さらに14巻→15巻と唯一単行本をまたがって収録されているのは「伊賀・甲賀・呪い賀 忍法大作戦」で、ケムマキを救うためにハットリくん達は呪い賀流という恐ろしい忍者軍団に戦いを挑む。
ここではご主人様を助けるより自分の命を惜しんで尻込みする影千代に対して、ハットリくんは
『影千代!今ここで帰ればぶじですむかもしれないが、一生ひきょうものと うしろ指さされることになるでござるぞ!
影千代!りっぱな甲賀の忍猫として死ぬか!?それともただのノラ猫として生きるか!?
それは自分できめるでござる!せっしゃは先にいくでござる。』

と感動的な言及をし、友だちを救うために死ぬなら本望でござる、と強敵を前にかつてないほど勇ましいハットリくんを見る事ができました。

もちろん生活ギャグ漫画である「忍者ハットリくん」
いつも通りケムマキがケン一をおとしめて夢子ちゃんの前で恥をかかされ、ハットリくんに名誉挽回してもらったりだとか、トゲ次郎がサボテンのツボミちゃんに惚れたりする可愛い話…
そんな普通の回が面白いのですけどね。

アニメ版も久しぶりに見たくなってきました。昔の変なキグルミのドラマ版もいいでしょう。
でも…やはりSMAPの香取慎吾主演で数年前に映画化された「NIN×NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE」だけはとても観る気が起きないのでした…


うつすとも水はおもわず、うつるとも月はおもわず、さるさわの池!!
すなわち、水にうつる月はうつすともうつるともおもわず無心である、ということでござるか…。
そうでござる!
水月をふたつにきろうとおもいすぎて肩に力が…。
その意識をすてて、無心で刀をふればいいのでござる!



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  1. 2009/02/18(水) 22:22:22|
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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