大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

月刊漫画ガロ(60) 秋山亜由子 1 「こんちゅう稼業」

今夜は秋山亜由子先生の「こんちゅう稼業」(青林工藝舎刊)です。
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1964年生まれ東京都出身の秋山亜由子先生は、1992年に月刊漫画ガロにて「一人娘」でデビューしてまして、漫画の単行本は他に「虫けら様」があります。
さらに秋山あゆ子名義で絵本作家としても活躍していますが、絵本の方が出版した本の数は多いですね。

特徴は何と言っても『虫』を題材とした作品が多すぎる事で、ここまで偏執狂的に虫ばかり描き続ける漫画家は他にちょっと見当たりません。
それもあんなに気持ち悪い(?)虫を、愛情持って愛らしく描くから、秋山亜由子作品を読んでから虫嫌いが治った、なんて人もいるかもしれません。

この「こんちゅう稼業」は短編集ですが、ほとんど全てが虫にまつわる話で、人間が見る虫ではなく虫目線で進むストーリーが多いです。つまり、虫も話すし結婚もする。
緻密な描き込みで美しい絵の、幻想的な雰囲気で…
不気味な怪談風の作品もあるし、ロマンチックな作品もある。虫が主人公ではなくて、人間や動物が主人公で虫に関わる話もある。
あの忌まわしき蚊さえも許す気になれる「虫目検校」や、日本の昔話を漫画にした「うぐいすの里」、猫と鳥の会話で進む異色作「十三夜」は素晴らしいし、ラストだけ虫モノじゃないながら名作で、どもりの少女と少年と鳥の話が「ピーちゃん」…他、全14話収録です。

収録作品一つだけなら気付かなかったかもしれませんが、ここまで虫の話ばかり描いて集められると病的で、秋山亜由子先生の異常なほどの虫好きが分かるだけでなく、虫と人の世界に境界線なんて引いていないのではないか、と思わされます。

うん、キレイな絵で描き出される愛らしい虫の幻想世界…こういう本を本棚に一冊置いておくと、もっと優しい気持ちで日々を過ごせるのでしょうね。
いかんな~、熱烈な日野日出志好きである私は、『虫』と聞けばすぐに○○の虫地獄とか、そんなイメージで思い浮かべてましたから…


何のために仙術の修行を積んで 今日に至ったと思ってるんだ
理想の美の世界を築くためじゃないか
きれいでなくっちゃ 全然意味ないんだよ
きれいだってことは そこにいるだけでいいってことなんだぞ
それだけで人を幸せにできるんだ
ヘナチョコのチンチクリンは なにをどうやったってだーめなの
わかった?



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  1. 2009/03/09(月) 23:59:44|
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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