大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

藤子不二雄(22) 「チンプイ」

今夜は藤子不二雄作品より、「チンプイ」(中央公論新社刊)です。
FUZIKO-chinpui1-2.jpg
私はこれが大好きで、藤子不二雄…その藤子・F・不二雄先生側ですが、数多い作品の中でも代表作である「ドラえもん」「パーマン」「エスパー魔美」等の超有名タイトルと比べても遜色無いと思っています。

「チンプイ」の連載は通常の雑誌ではなく、『藤子不二雄漫画全集』である"藤子不二雄ランド"(F.F.ランド)の1985年に発行されたVol.50から、巻末漫画として開始されました。
1991年のF.F.ランド最終巻であるVol.301まで続いたのですが、F.F.ランド自体が終わったために本当の最終回は幻となり、描き下ろしで完結させる構想も作者の永眠により叶わぬ夢となった事も藤子不二雄ファン達の間で語り草になっています。

単行本はF.F.ランドスペシャルので全4巻。
FUZIKO-chinpui3-4.jpg
↑この3,4巻はどちらも初版ですが、1988年に発行された3巻の方はほんの短い時期に使っていた藤子不二雄F名義、4巻はさらに藤子・F・不二雄名義に改名した後なのが見てとれますね。
この単行本が出た時点では、まだ描き下ろしを加えて最終巻となる第5巻が続く予定だったのです。
F.F.ランドでの連載分すらも全ては収録されていないので、1997年に「チンプイ完全版」として全話収録した新装版単行本も発売されました。


さて「チンプイ」のあらすじですが、近年はアニメの再放送もされていないし意外と知らない方も多いのではないでしょうか。

一応は藤子・F・不二雄先生お得意の「ドラえもん」タイプな日常SF漫画なのですが、野比のび太に当たる主人公が女の子で、春日エリ
"かえでが丘小学校"の6年生で、普通のオテンバ少女です。優しいけれど勉強や家事は苦手で、およそ女子っぽい事はしないのですが…いや、パーピーちゃん人形の着せ替え服を集めてる話がありました。
そのエリが、突然地球から35光年離れた"マール星"のレピトルボルグ王家第一王子であるルルロフ殿下のお妃に選ばれた事で、ネズミ型のマール星人・チンプイ(もちろんドラえもんに当たる)がエリを説得するために居候として住んで共に生活する、という話。

エリに性格も容姿もそっくりな母・百合はいつもいつもエリに大量のお手伝いを申し付け、父ののどかは普通よりちょっとダメな人。
エリの相手役の男子は頭が良い内木一郎で、ジャイアン的なガキ大将は大江山政男
何とスネ夫的なのは、可哀想に容姿もそっくりなのに女子の小金山スネ美

それらの人間達に加えて、地球よりはるかに科学が発達して『科法』なる物を使える、ユニークな容姿(地球の動物に似てるのですが)をしたマール星人達も続々登場します。

まずチンプイは、ドラえもんとは違ってマール大学首席卒業というエリート。自分がネズミ型で猫が苦手というのも全く逆の設定になっていますね。
地球のカップラーメンが大好物で、曰く『あれが一番ぼくの口に合うんだよ マール星のスパロニを思い出させる味なんだよ』だそうです。
チンプイの他に毎回のように出るのは犬型のワンダユウ。エリを無理やりにもマール星に行かせようとしますが実は涙もろく、あとくす玉を割って登場する事が多いですね。

他にもいろんな人種で数多くのマール星人がいるのですが、問題のルルロフ殿下。
彼は王室典範によって婚約するまではエリに顔を見せられない決まりがあり、実際に作中でついに顔を出しませんでした。
たださすがにエリと結婚するかもしれないキャラですので人型のようで、顔も頭も良いらしいです。

ルルロフ殿下がエリにビデオレターを送ったり、また他のパターンでもマール星の風景描写が出る事がありますが、それは素晴らしい。
マール星在住の人々からも熱狂的な人気があるらしく"エリ消し"等のグッズも発売されているし、妃候補にふさわしい性格だと誤解(?)もされているのですが…
しかしエリは内木が好きなので、ルルロフ殿下のお妃になるつもりは無く、二人を相手の恋に悩ませます。

エリとルルロフ殿下の間に生まれた赤ちゃんをタイムマシンで連れてくる話や、その王子が自分でエリを見に来たり、未来のエリが妃殿下になっていて地球に里帰りする話もあるので…
結局の所エリはマール星に嫁入りするのかと思いきや、でもチンプイも『未来は変えることもできるんだから』と言ってたし、パラレルワールドだとか何とかの説で違うとも言われるし!

もちろん藤子・F・不二雄先生は亡くなっているので謎のまま終わったのですが、どうやらルルロフ殿下=内木であるという説がアニメージュ(徳間書店刊)にて載った事があるそうです。
宇宙飛行士になるのが夢だった内木が、何らかの形でルルロフ殿下になり…まぁ同時に存在しているから時間の関係はどうにか説明付けてもらうとして、とにかくエリさまファンとしてはそれが嬉しい結末なのです。


気にしなくていいよ
ぼくの個人的なサービスだから
エリちゃんのこと 好きになっちゃった
これからずーっとそばにいてあげるね



スポンサーサイト
  1. 2009/04/04(土) 23:53:26|
  2. 藤子不二雄
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
<<旅行・紀行・街(60) 東京都杉並区高円寺 6 | ホーム | 杉並アニメーションミュージアム 「ケロロ軍曹 杉並アニメーションミュージアム侵略作戦!」>>

コメント

四回目のコメントになります。

僕は漫画ではなくアニメの方でチンプイが好きになりました。
最近CSでも再放送されましたね。

まだ単行本を持っていないのでこれを機に買ってみようと思います。
  1. 2009/04/07(火) 08:54:03 |
  2. URL |
  3. ゆうき #uUFy5gNg
  4. [ 編集]

ママの涙とヒステリック

>ゆうきさん

ええー!!
「チンプイ」再放送されてましたか!!
CSだと観れないので意味がありませんが…
私はTVが無い家庭で育ったためにこの時代のアニメを通ってなくて、今いろいろ観たいのです。
ゆうきさんは逆に漫画版、是非楽しんでくださいね。
  1. 2009/04/07(火) 22:59:13 |
  2. URL |
  3. BRUCE #-
  4. [ 編集]

コメント再び

チンプイは再放送されていました。

近いうちにまた再放送されると思いますよ。

CSのテレ朝チャンネルというところです。
あとは怪物くん・忍者ハットリくん・エスパー魔美など数々の藤子アニメを放送している、僕にとっては夢のようなチャンネルですね(笑)。


単行本も巻数が少ないので軽く大人買いして今月中にも読破したいと思っています。
  1. 2009/04/07(火) 23:33:22 |
  2. URL |
  3. ゆうき #uUFy5gNg
  4. [ 編集]

CSのテレ朝チャンネル!

>ゆうきさん

それは凄い!
もう、藤子アニメを観るためだけにCSの契約する価値がありますね。
お金に余裕がある時に…検討します。
  1. 2009/04/10(金) 22:32:44 |
  2. URL |
  3. BRUCE #-
  4. [ 編集]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://mangabruce.blog107.fc2.com/tb.php/748-65b7d4ec
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

BRUCE

Author:BRUCE
BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する