大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

ホラー漫画(54) 川島のりかず 1 「恐怖の都市へ」

ここまでホラー漫画を、しかもひばり書房から作品を上梓していた漫画家を多めに紹介しているこの大悟への道ですが、何であの人が出てこないんだと訝しんでいる方もいる事でしょう・・・
それが川島のりかず先生。

そうです。首や目玉が飛び、流血する過激な残酷・スプラッタ描写が多く、しかも何十冊も出している作品の全てがひばり書房からの出版という事でホラー漫画ファンには超重要人物。
ふくしま政美先生のアシスタント経験もあり、1980年代に大活躍した川島のりかず先生ですが、現在では激レア化してしまった問題作「中学生殺人事件」を最後に漫画界から姿を消してしまいました。川島先生、元気にしていますでしょうか…

残された傑作の数々を順次紹介していきたいとは思いますが、まずは「恐怖の都市へ」(ひばり書房刊)です。
KAWASHIMA-for-kyohu-no-toshi.jpg
この後、同内容のジャケ違いで「狂乱!!恐怖の都市へ」「みな殺しの家」のタイトルでも出ています。

おっきなリボン付けた可愛い少女・森尾紫音が、ある朝目覚めると…
外に近所の人達が集まってガヤガヤ騒いでます。
パパとママも出てきて一緒に見上げると、正体不明の巨大な黒いボール状の物体が、家の真上に浮かんでいるのです!
KAWASHIMA-for-kyohu-no-toshi2.jpg
二人の警官が来て触ってみると、感電して屋根から転落死しました。

マスコミにも騒がれ、野次馬に見られながら生活する事になった森尾家は、そんな生活が嫌になってママの実家に車で逃げようとしましたが、紫音ちゃんが車から降りて野ションしようとしたら、上から影が!
そう、あのボールがついて来てたのです!林の中に逃げてもダメで、結局逃げるのを諦めて帰宅した森尾家。
その姿を不気味に見ている黒装束の化物と肩にはカラスが変形したような変な生き物、そして巷では赤ん坊や小学生の行方不明事件が頻発している…

それからボールに変化がありました。
オレンジジュースみたいなきれいな液体を出し始めまして、紫音がテーブルに置いといたら飲んじゃった、体の弱いおじいちゃん。
するとおじいちゃん、元気になって『ウオオーーッ』と力がみなぎり、家の中を走り回っちゃってます!

家族全員が飲んで躍進し、この液体は"魔法の水"で人間の願望をかなえてくれる力があると知った森尾家ですが、効力を知った者達が我々にもよこせと押しかけてきたため、瓶1本100万円で販売する事になりました。
森尾家の大人はすっかり金の亡者になり、魔法の水を巡る事件も起こるようになりますが、紫音が誘拐された時はその犯人を魔法の水だとだまして毒殺。
家の外では黒装束の化物が、『あの家の人間は完全に狂った』と満足気に見ています。

やがて浮遊するボールは膨張を始め、ついには爆発すると円盤が出てきて、去っていきました。
すると魔法の水は効力が無くなり、今までの効果すらも消えてしまいました!
それでも返金には応じない森尾家には暴徒が押し寄せ、救いなく大人達は惨殺されました。
それもパパ殺しは丁寧な描写で目玉も一つずつ飛ぶし、ママも押さえつけられて目玉を棒で突かれ、おじいちゃんも殺されて家に火をつけられました・・・
この狂気のクライマックス場面は、やはり「デビルマン」のあれを彷彿とさせますね。

最後に紫音も見つかって殺されかけた時、あの黒装束の化物が助けてくれて円盤に連れて行かれました。
そもそもの発端となった浮遊する黒いボール騒ぎは、全てこの化物・宇宙人達が地球を支配するにあたって仕組んだ実験で、地球人の反応や欲の深さなどを調べるためだったと分かるのでした。
行方不明になった子供達もこの円盤に全員いましたが、紫音も含めて彼らの星へ連れていかれて教育を受け、実験されるため飛び立った…のですが、紫音が操縦スイッチをメチャクチャにいじりまくったら円盤は墜落!

都合よく宇宙人達は全滅しますが、連れ去られていた子供達は無事に助かるという大団円を迎えるのです。
このラストはひどいですが、川島のりかず作品においてそんなのはどうでもいいですね。
あの人間による惨殺シーンの後ですので、わざとふざけてなごませる計算で終わらせたのかもしれません。

幽霊や妖怪などのが起こす恐怖よりはるかに怖く後味の悪い、"人間"の狂気や身勝手さを描き続けた川島のりかず色は十分に発揮された名作でした。


紫音は一人ぼっちになってしまったが 祖母がかわいがってくれるので淋しくはなかった……
平和な生活がつづいた……
しかし、地球に飛来する円盤は一機だけではない……
もっと恐ろしい目的で飛んで来る円盤もある…



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  1. 2009/05/20(水) 23:39:10|
  2. ホラー漫画
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

名作漫画紹介の形を借りて、自分の記録用に使っています。

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