大悟への道 (旧名・名作漫画ブルース)

名作漫画の紹介 ・・・個人的な旅の記録

ホラー漫画(55) 川島のりかず 2 「悪魔の花は血の匂い」

昨夜に引き続き川島のりかず作品から、今回は「悪魔の花は血の匂い」(ひばり書房刊)です。
KAWASHIMA-devils-flower1.jpg

柱木直樹さなえの兄妹が雪山の山小屋を目指すシーンから始まるこの作品。
すると一人で苦しんでいる先客がいまして、それは二十数億円を持つ資産家の娘・高見沢ユリカでした。
しかもそのユリカはさなえと瓜二つで歳も同じ高校2年生。
そのためユリカを殺して入れ替わり、その財産を狙う…そんなサスペンス話。

何の関係もない貧乏人の娘が、金持ちの娘とそっくりで家族も気付かないほどって…一卵性双生児だって家族には見分け付くのに、それは絶対にありえない!
そんな設定におけるリアリティの無さは、まぁいつもの川島節って事でいいでしょう。
だいたいあの江戸川乱歩の名作小説「パノラマ島綺譚」だって同じような話だし。

そんなわけで話としては珍しくないのですが、さすがは川島のりかず先生だと思うのが、さなえがユリカとなって侵入したこの資産家一家が全員極悪で、マトモな殺人を犯した兄妹こそが普通の人間に見えるという事。

次に兄妹は家主である野獣系の父親を殺すため、食事に塩を入れるのです。
普通、毒物を混入させるじゃないですか。しかしここでは父親の血圧が高いからと塩を入れる…やっぱりこの兄妹は甘い。

あとタイトルの通り、作品の重要なモチーフになっているのが悪魔の花。
KAWASHIMA-devils-flower3.jpg
この花 別名、悪魔の花という 樹液は黒い
黒い樹液をあびると狂い死ぬという


この毒草の花粉を浴びて顔が化物になったユリカの姉・なつみ
そして意地悪にもほどがある弟・ルイ
彼はこの植物の感情を機械で表示させる事に成功していて、真っ先にユリカが偽者であると見破るのです。

さらに続く貧乏兄妹VS資産家一家の話ですが、結論を書くと兄妹のかなり強引な手段で乗っ取りに成功します。
が、地下室に監禁されて一ヶ月も飲まず食わずで生き続けたなつみの恐ろしい執念が、最後は首を切られながらも人魂となって悪魔の花に乗り移り、兄妹はその樹液を浴びて狂い死に。

主要登場人物では唯一生き残ったルイも、発狂してこんなんなって…
KAWASHIMA-devils-flower2.jpg
財産は相続できる人間がいなくて館は廃墟となり、浮浪者のたまり場になったという後日談がラスト1ページで描かれて、END。

このラストの救いの無さが漫画マニア達の間で語り草にもなっている名作でした。
しかし川島のりかず作品、全作品の登場人物で死亡&発狂率を調べてみる必要があるかもしれません。かなり高い数字が出るでしょうね。


よく考えろ オレたちの両親はオレが中学生の時に交通事故で死んだ……
それからオレはお前を食わせるために毎日あくせく働いてきた
オレはそんな生活でも幸せだと思っていたよ
あの写真の高見沢ユリカの写真を見るまではな
くそーっ!奴等は遊んでも食っていけるんだぞ!
この女さえ死ねば…大金が手に入るんだぞ


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  1. 2009/05/21(木) 23:35:12|
  2. ホラー漫画
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BRUCEです。あだ名は大悟(DieGo)です。
大悟…つまり悟りを開くに至る道程にある事を表し、かつ神の映画「ドラゴンへの道」から頂いてのブログタイトル。同名の秘密結社も運営しています。

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